今年も奈良の夏が終わりました。
100回目の夏、代表の座を勝ち取ったのは奈良大附属高校。 昨秋から県内負けなしの智弁でしたが、準決勝で惜しくも天理に敗退。この顔合わせは昨年と同じ、そしてスコアも昨年と同じ8-7の接戦でした。甲子園でのカードであっても遜色ない実力校同士の対戦。ハイライトで追うだけでも、両校の意地とレベルの高さを感じました。 くしくも同じ時間、北大阪でも大阪桐蔭-履正社という全国レベルの二校が対戦しており、こちらも接戦の末桐蔭が勝利。同じ地区に属する強豪校として、互いが互いを意識することでその実力を全国レベルまで高め合ってきました。 そしてその影響は、確実に周囲の高校にも波及します。 智弁と天理の背中をずっと追っていたのが、奈良大附。 過去五回も決勝に進出するも、なかなか勝利に届きませんでした。 昨年の決勝でも、天理に2-1と惜敗。 同じ顔合わせとなった2018、六度目の正直なるか。 台風が近づいていたため、中止の可能性もありました。正直、そのほうが良いかもと思っていました。智弁との激戦を制した天理とコールド勝ちした奈良大附では、コンディションに差がありすぎるからです。 しかし曇り空の下、試合開始。 1回表から天理が先制。緊張からかやや上ずっていた奈良大附・木村投手の球を逃しませんでした。疲労を感じさせない戦いぶりで、早々に3-0と点差を広げます。 今まで決勝を見てきて、経験値の差はいかんともしがたいと感じていました。奈良大附が着実に力をつけながら、あと一歩届かないのは、ここぞで冷静になれるか、地に足つけてプレーできるか、それが常連校とそうでない校との差であって、それを埋められるのは「ここぞ」を逃さず一気呵成できる観察力と攻める姿勢。 何度もはね返されてきた決勝では、「ここぞ」で得点できなかった奈良大附でしたが、今年は違いました。はね返されながら、それでも少しずつ、厚い壁を押し返す力を身につけてきていたのかもしれません。調子の上がらない天理・坂根投手の隙をついて一気呵成に得点を重ねます。あと1点に泣いてきた今までの奈良大附の姿は、もうありません。 追いつき、追いつかれ、追い越し。 奈良大会決勝は、今までにないデッドヒートとなりました。 しかし中盤に奈良大附が4点差をつけ、天理はチャンスを作るもなかなか生かすことができません。 そして、最終回。 大阪桐蔭は最終回、2アウトランナーなしから勝ち越す奇跡を見せました。天理も伝統校として最後にくらいつくことができるか。 強打者・太田選手を抑えて1アウト。マウンドを守り続けてきた木村選手でしたが、4番の北野選手に大きなホームランを打たれてしまいます。動揺したか、蓄積疲労もあったか次の打者には二塁打を許し、さらに四球と死球で満塁に。 9回2アウト、最後に見せたわずかな隙。そんな「ここぞ」を逃さないのが、天理が天理たるゆえん。 代打の選手が見事なタイムリーを放ち、4点差は2点差に。そして打席には今日ホームランを打っている宮崎選手。球場に響き渡る大きな「ワッショイ」。この時、風は完全に天理へと吹いていました。 宮崎選手の打球は、鋭くセンター前へと抜けていきました。二者生還、崖っぷちから天理が同点に追いつきました。しかし一塁ランナーがセンター植垣選手の好返球に三塁で刺され、スリーアウトに。植垣選手の冷静さが光りました。 ここ数年でも類を見ない激戦は、まだ終わりません。 チェンジの場面、審判のジェスチャーがまぎらわしく、奈良大附の選手が勘違いして一度は歓喜の輪を作りました。両選手が茫然とする中説明がなされましたが、こういう時、不利になりがちなのは一度気持ちを切らせてしまった奈良大附の方。9回裏もやや浮足だっているうちに攻撃が終わってしまったように見えました。 しかし精神的に有利な天理の勢いを防ぎとめたのは、木村投手の堂々たる投球でした。10回以降もマウンドを守り、相当な球数を費やしていたはずですが、天理に流れを渡しません。内外野も好守を連発し、完全に落ち着きを取り戻しました 勝負が決したのは、11回裏。 2アウト一・二塁からライト前ヒット、二塁ランナーが三塁ベースを回りかけてあわてて戻り、返球を受けた捕手に刺されかけますが、捕手の投げたボールがランナーに当たって救われます。 この時、また風の流れは奈良大附に向いたのかもしれません。 そして、植垣選手の打球がセンターの頭上を越えていき、終止符が打たれました。 最後の最後まで強気な表情を崩さなかった天理四番手の前田投手でしたが、ボールが抜けた瞬間マウンドにうずくまり立ち上がれませんでした。 勝者も敗者も、涙の止まらないゲームセット。 終始奈良大附の強さを感じた一戦でした。打撃も守備もめきめきと力を蓄えてきていたことを実感しました。何よりもその精神力です。一度は相手に行った流れを取り戻したのは、奈良大附の選手たちの落ち着いたプレーあってこそです。延長でスイッチを入れ直した木村投手はじめ、同点の場面でホームではなく冷静に三塁へ投げた植垣選手、ひとりひとりが打席での役割をきちんとこなすあたりはもう「二強」とは呼ばせない、確実に「三強」の一角であることを示す強豪校の姿でした。 甲子園でもきっと、奈良代表として堂々とプレーしてくれるに違いありません。 昨年の天理のような、旋風を期待します。 天理はもしかしたら、不完全燃焼に終わってしまったのかもしれません。前日の疲労は決して口にはしないでしょうが、天理らしくないミスが随所に見られました。先制して試合を優位に進めながら追いつかれた焦りもあったでしょうか。それでも九回に4点を追いついた粘りはさすがでした。あとわずか及ばなかったものの、智弁戦、そして決勝の戦いぶりは、昨年甲子園ベスト4が決してたまたまなどではない、チームの底力を感じました。また奈良県内に立ちはだかる厚い壁となる、中村監督の一年が始まります。 シード校のうち、唯一準決勝に進めなかったのが高田商。初戦で敗れたその試合をたまたま見ていたのですが、相手の法隆寺国際の二年生投手の完成度の高さに舌を巻きました。惜しくも準々決勝で奈良大附の前に屈しましたが、それでも中盤までリードしており、もしやと思わせる快進撃でした。前身の斑鳩高時代に選抜出場経験はあるものの、近年はベスト4に名を連ねることもなくなっていましたが、シード校撃破は決して番狂わせではない、秘めた実力を感じました。秋季大会での活躍に期待です。 いよいよ、100回目の夏が始まります。 今年はどんなドラマが待っているでしょう。 どうか、無事に始まり、無事に終わりますように。 PR
7/16~18 vsF ●○○
オールスター明けの第1戦。初回の攻防で試合の趨勢が決してしまいました。2アウトランナーなしからの3ラン、ノーアウト一塁からのゲッツー。有原を打てませんな…唯一の得点もエラーがらみですし。新戦力白崎が代打で登場するも、なんも言えねえ三振でした。ほぼメインで見ていたDeNA戦の伊藤との落差が…。 後半戦早々連敗は避けたい第2戦、ディクソン-マルティネスとあって形勢不利の予想を覆すまさかの圧勝! 杉本の満塁ホームランには驚きました。あれ入るんかい。ディクソンが完投(なんとチーム内シーズン初完投)、最後はがんばりました。でも来週大丈夫…? 3戦目、金子で勝ち越しをもくろむも、やはり今年の金子は踏ん張りがききません。しかしまたもや打てなかった村田をようやく6回に攻略し、吉田一&山本&増井が3凡に抑えて見事な逆転勝利。2位相手に勝ち越しは大きい! …ものの、やはり3位争いは一進一退。 7/20~22 vsM ●●● ロッテをお得意様にしていたアルバースですが、やはりこれだけ当たれば対策も立ててくるか。そしてこの暑さは外国人には厳しいか。3回でまさかの6失点。しかしオリックスも打線がつながり、5回で同点に追いつきます。これまではなかった粘りです。5番伏見が存在感を放ちました。そこからはお互いにブルペン陣が奮闘。しかしロッテをやや苦手としている山本が井上にタイムリーを打たれてしまいます。前半戦はまったくと言っていいほど打たれた記憶のなかった井上ですが、なんなんだ、ここ最近の威圧感は。「だから井上は強打者だとあれほど」と我が家の西武ファンは主張していましたが(vs西武.378)。 こうなるとあっさり終わりがちなオリックス。先頭福田が出塁するも2アウト、抑えの内相手にまたも伏見が輝きました。殊勲の同点打! しかし、まだ同点の段階で猛打賞の伏見に代走ってどうなんだ? いや、その小島は確かに盗塁を決めたけれど…。西野が敬遠されて、安達に代打なしってどうなんだ? そのために白崎を欲したのではないのか(伊藤を放出してまで)? いや、その裏安達の守備でサヨナラのピンチを脱したけれど…。 延長に入り、10回裏、比嘉が中村に死球を与えて一触即発。なにゆえ西村ヘッドコーチがいちばんヒートアップしていたのかね…。まあこの段階で、しかもマリン、サヨナラは見えていたけどな! サヨナラを許したことよりも、大城がレフトの守備も上手いことが印象的でした。できれば大城はセカンドに固定してほしいのですが、あのどこでも守れる守備センスを見せられては…。 翌日、ボル神ガーを相手に次々とランナーを出すオリックス打線。しかし野球はランナーの数で競うスポーツではないわけで。初回は二塁ランナー大城の凡ミス、2回は吉田正の積極的にも程がある走塁ミス、4回は盗塁失敗でリクエストの無駄遣い…とこれだけ次々とミスを重ねては得点が入るわけがない。そして5回、先頭吉田正のホームランで先制、続く伏見が二塁打と、押せ押せの場面で2ボールから送りバント…。うーん。で、成功しても案の定得点できず。6回も先頭が出塁して、大城にバントさせて、失敗。うーーん。 せっかく山岡が好投しても、これ。目先を変えて山崎とバッテリーを組んだことが功を奏したのか、5回まで無失点(被弾なし)はひさびさです。しかし6回97球と微妙なところで、なぜかこの日は続投。で、ランナーをためてから吉田一に交代という、いちばんやってはいけないような継投策に。いやでも、清田の2-2からの一球はストライクだと思ったけどな! なんだかモヤモヤの残る一戦となってしまいました。 3タテなんてアリエナイはずの大事な一戦、先発が入団即ぶっつけ一軍のローチ。ブラックにも程がある。案の定すぐさま2点取られ、その後もランナーを出しつつ粘りの、というよりはやっとこさの投球でなんとか5回。ツーアウトから連打をくらって二・三塁になったところで限界(ベンチの)が来たのかK-鈴木に交代。澤田の代役を頂くチャンスのドラ2でしたが、回またぎで3四球と、せっかくの機会をミスミス手放す鈴木。KO鈴木って呼ぶぞ! なんだったんだあのFASで垣間見せた好投は! そのピンチは近藤が片づけるものの、次の回、最近お疲れぎみの吉田一が4連打でノックアウト。点差はついていたものの、齋藤はよかったと思いますよ。たぶん。すでにチャンネル変えていたけれども。 この大事な3位争いの真っただ中、アリエナイはずの3タテをされてしまいました。 (結果)41勝41敗4分 えっ!? もう貯金なくなったの!!?? 貯金ってなくなるの早いね! 知ってたけれども! 後半戦が始まるなり黒星が混む、この毎年の既視感。こういうところで連勝できないからなかなかAクラスに上がれないのでしょうね…。 なぜかソフトバンクもお付き合いで連敗中。その前はロッテが3タテをくらっていたし、ふるい落とされないためにも次の西武戦での巻き返しを期待します。
7/12 フレッシュオールスター
オリックスからは福田・西村・山足・K-鈴木が出場。福田が2安打、西村が1安打1打点とウエスタンの勝利に貢献しました。福田が打点を上げたらMVPか優秀選手賞もありかな? と期待していましたが、ちょいと守備がね…。セカンドもたいがいだと思っていましたが、ショートやらせたらこんなんなるん!? とショックでした。しかし山足はまったく存在感がなかったぞ。 鈴木はいきなり四球を出してどうなることかと思いきや、その後の2三振はドラ2にふさわしいピッチングだったと思います。少し希望が持てました。 が、その夜のスポーツニュースで流れたのは清宮のホームランだけという。いや、予想はしていたけれどもね…石垣のホームランも良かったよ? 7/13 オールスター第1戦@京セラ 野手では糸井以来のファン投票で吉田正が選ばれたのもうれしかったけれど、さらに喜ばしかったのがプラスワンでの安達出場。圧倒的1位得票のF大田が怪我で辞退したからだけれども…ホーム開催でこれはうれしい。今宮や源田の陰に隠れてオールスターなど夢のまた夢と思っていたけれど、全国のお茶の間(古)に安達の美守をお届けする絶好のチャンス。 試合前のホームラン競争では吉田正が山田を圧倒し決勝進出しました。筒香には及びませんでしたが、安達もナイスアシスト。早くも目立つオリックス勢! さて、お祭りの始まりは秋山の二年連続先頭打者ホームランから。ファン投票1位で12年ぶりのオールスター出場となった松坂でしたが、ちょっと悲しい結果に…。 三回からはいきなり山本が登場。ほぼ全球ストレートでした。カットやフォークも見るべきものがあるのですが…。筒香にも9球連続でストレートを投げましたが、やはり少し甘くなると打ち損じてはくれず、同点2ランを献上。それでも実況席はずっと山本をベタ褒めしていて、翌朝の新聞でも山本賞賛の記事ばかりでしたから、新人王には良いアピールになったかもしれません。 吉田正はホームランこそなかったものの、フル出場で2安打1打点。安達もしっかり守備で魅せ、最後は増井が全球ストレート勝負で見事にセーブを決め(小林の二塁打には肝が冷えましたが)、全パが勝利をおさめました。 ちょっと残念だったのは、坂口が打席に立ったイニングがチャンステーマタイムだったこと。京セラだし、もしかして「ぐっちー」コール聞けるかな、とわずかに期待しちゃいました。 7/14 オールスター第2戦@熊本 工藤監督はオールスター出場選手の出身地等を各球団のホームページでチェックし、家族や親戚が観戦に来るかもしれないことを考えて、起用のタイミングを決めたということです。ですからこの日は前日出場していないアルバースと、吉田正が代打で出てくるくらいかなと気楽に見ていました。 藤崎台球場の外野には子どもが大勢招待されていて元気いっぱい。京セラでもバンバン飛び出していたホームランを期待していたでしょうが、残念ながらホームラン競争以外に打球がスタンドへ飛び込むことはありませんでした。地方球場ながら意外に広かった。 2イニング無失点のアルバースが地味に敢闘選手賞を受賞。オリックスの選手がしっかりインパクトを残してオールスターを終えたのはうれしいです。 交流戦が始まって、セパの争いという意義は失われつつありますし、強行出場に踏み切った糸井の痛々しい姿には球宴辞退すれば10試合出場停止というペナルティは再考すべきと感じますが、熊本の子どもたちの楽しそうな姿を見るにつけても、やはりこのお祭りは特別な価値のあるものだと感じますし、今回のような地方開催は続けていってほしいと思います。 メジャーのように一試合でもいいかな…という気はしますけれども。
7/3~5 vsM △○●
相手は石川ですからそうそう楽に勝てる試合ではないだろうなと思いつつ、初回の無死一・二塁で無得点だったことが分岐点であったような。6回にロメロが値千金の2ランを放っただけに、これが同点でなく勝ち越し点であったならと口惜しくなりますアルバースも6回2失点とあいかわらず安定した投球だったのですが。 延長に入り、オリックスご自慢の中継ぎ陣がしっかりゼロに抑え、12回。先頭が出塁し、若月にピンチバンター山崎勝という容赦ない采配が実り、2アウトから代打伏見がつないで吉田正。こりゃサヨナラと思いますよ。いつもマリンでこちらがやられていた、最後の最後で決められるやつ、ようやくやり返す機会がきたと思いましたよ。ファウルで粘って南もアップアップ。 8球目、投げた瞬間、高めのボール球キター! 押し出しサヨナラキターーー!! …と思いましたよ。 なぜ、振った…(゚д゚lll) この日ノーヒットだったことが、吉田正を打ち気にはやらせてしまったのか…。 これで引き分けは何試合目でしょう。かつては引き分け試合の差で泣いたこともありますが、今年はそれが報われるでしょうか…。 お疲れのオリックスナインですが、翌日もまた投手戦。先制を許す金子ですが、その後は粘りの投球で追加点を許しません。6回の一死満塁のピンチもしのいで降板かと思われましたが、7回も続投し最近の先発では最多かもしれない129球を投げ切りました。この奮起に野手陣がようやく応えたのは8回(すでに山本が投げたあと)。安達の叩きつけたゴロの間に西野が意地のヘッスラで生還しましたが、最近の西野は打撃だけでなく機動力の面でも存在感を放っています。 3位争いのためには勝ち越しておきたい3戦目ですが、序盤で期待させておいてやっぱり崩れる山岡。解説はまた若月のリードを槍玉に上げていましたが、打たれ出したら止まらないのはどの試合も同じで、リードの問題だけではないような気がするのですが。 しかし「井上は西武戦しか打たない」という我が家の解説者の談をすっかり信じていました。確かに打たれた記憶はあまりなかったような気がするものの、このカードで2ホーマー。「西武戦で覚醒した」の間違いでは…。 7/7・8 vsH 雨● 苦手のバンデンのうえ、序盤に3点差をつけられて苦しい展開。先制の犠飛はやむなしとしても、そのあとの柳田の2ランは防げた失点でしょう…。絶対に飛ばし屋相手には投げたらアカンところちゃうの…。 その後も良いところナシの西。中継ぎで登板したディクソンも3イニング目にはつかまり、なーんの見どころもない試合で完敗の連敗。なんだか流れが…。 7/10・11 vsE ●○ アルバースをもってしても悪い流れを止められず、ひさびさな感じがする3連敗。吉田一・山本の鉄壁中継ぎ陣が打たれました。もっともここまでの好調はこのふたりの奮闘あってこそですから、問題は打線。ずーっと問題ですが、いっこうに解決しない貧打線。とはいえ怪我人続出の状態で、これ以上の上がり目が果たして期待できるのか…。 ということで、昇格即スタメンの杉本をはじめ、左の被打率のほうが高い辛島相手に吉田正以外全員右打者という大胆なオーダーを組んできたオリックス。例によって3回まではほぼ無抵抗状態でしたが、4回ロメロの内野安打をきっかけに満塁にすると、武田がスタメン起用に応え先制タイムリー。そして、昨年も辛島からプロ初打席初ホームランを放った杉本が、今年の初打席もなんとなんと価千金の満塁ホームラン! なんと見事な辛島キラー! そして辛島が降りると即ベンチ! 5点のリードがあれば、金子も余裕で完投してくれるだろう…と思いきや、そううまくはいきません。なぜか先頭から連打を許してあげく田中に3ラン…5点差があっちゅうまに2点差に…どうしてこうなる…。 しかしこれ以上負けられない前半最終戦。後藤と伏見のタイムリーで再び5点差になり、これで7回は投げきってくれるだろうと思っていた金子でしたが、またもピンチを招いてしまいます。で、交代したのが吉田一。えー…無理させなくても…。 吉田一がなんとか無失点に抑え、これで楽に勝てると思いきや8回に出てきたのは山本。えー…無理させなくても…いくら昨日ホームランを打たれた今江からで、リベンジさせたかったのかもしれないとはいえ、ここは休ませた方がいいのでは…。 さすがに最終回は澤田でしたが、実況にちょくちょく「福良采配!」と評されていたのは、あれ半分皮肉なんでしょうかね。 (結果)39勝37敗4分 いちおう3位 交流戦の絶好調期を過ぎて下降線に差しかかったところでの、オールスター小休止。これが吉と出るか凶と出るか。 田嶋が肘の張りで抹消されたり、山岡&ディクソンが絶不調だったりしたせいか、シーズン当初は安泰と思われていた投手の補強に乗り出したオリックス。元阪神で独立リーグの岩本とメジャーからローチと、右投手ふたりの入団を発表しました。活躍してくれれば言うことはありませんが、問題は投手より打撃のほうな気が…しかしもう市場に打てる野手なんて残ってはいないのでしょうね。可能性としたらトレードくらいしか…。 トレード。 触れないわけにはいきません。 伊藤が捕手一本で勝負すると宣言し、臨んだ今シーズン。 頑張ってくれと、見返してくれと願っていました。 それでも、結果は残せなかった。 三塁や一塁でなく捕手で勝負したいと明言したのです。采配批判と取られてもおかしくありません。 たとえそれが客観的に見てありえない起用方法だったとしても、社会人の世界で上司命令に逆らうことは、否応なく自分の立場を危うくするもの。それをわかっていて勝負に出て、結果負けたのですから、二軍落ちも仕方ないとは、思っていました。 社会人である以上責任は取らなければいけないし、自分自身にプレッシャーをかけすぎていたところもあるかもしれませんから、二軍で頭を冷やしてほしいと書きました。 若月が怪我した時は、さすがにこれで伊藤は昇格するだろうと思っていました。 それがないと知った時、ああもうこれで今季伊藤が一軍に上がることは二度とないだろうと悟りました。 本来なら取得できるはずだったFA権を行使できないなら、伊藤はきっとトレードを志願するだろう、あるいは坂口のように制限を超える減俸を提示されて自主退団するかもしれない。 それは覚悟していました。 まさか、こんなかたちで伊藤が球団を去ることになるとは思いもしませんでした。 このトレードが、いちファンの感じるようにあまりにも理不尽な扱いのなれの果てなのか、それとも実際に選手として戦力にならないと判断されるほどのパフォーマンスしかできなかったのか、真実のほどはわかりません。出場機会を失っていた伊藤にとっては、ありがたい話なのかもしれない。 伊藤の野球人生に、ようやく光が差したのかもしれない。 それでもファンは、もう一度一軍でキャッチャーマスクをかぶる伊藤を見たかった。 オリックスのユニフォームを着ている伊藤を、もっと見たかった。 優勝を逃して涙した伊藤が、優勝して笑顔になるところを見たかった。 もうすべてが叶わない願いになりました。 今はただ、新天地で羽ばたいてくれるよう、祈るばかりです。 球団が「トレードしなければよかった」と後悔するような、大活躍を待っています。 DeNAで優勝して、笑顔になる伊藤を見られる日を待っています。
6/24 vsH ●
…この流れで負けますかね…。 難敵バンデンハークから小島・若月ら伏兵の活躍もあって4得点、田嶋が粘りながらも最少失点に抑えて折り返し。内川のホームランは、ありゃ相手を誉めるしかない。ただそれまでもかなり神経を使いながら投げていたことが伝わっていたので、続く柳田に長打を打たれたところで交代かな、と思ったら、続投。が、やっぱりデスパイネにも打たれ。しかしまだ1点勝っているし、これも田嶋にとって経験と思えばやむなしか。 で。 なぜ、黒木? なぜ、黒木?? もう答えは出ているとばかり思っていたのですが…。 こういうの、黒木にとってプラスになることはありえませんね、決して。 そもそも勝ちパターンに定着しつつあった黒木を、昨年無茶使いしてダメにした事実をお忘れなんですかねって話です。 悲しくなって買い物に出て、帰る頃には試合終了しているだろうと思いきや、まだ終わっていなかった。増井劇場もサヨナラのチャンスで安達ゲッツーも見ずに済んだといえば済んだのですが。 しかし武田のドストライク送球は見ることができました。 この流れ、こりゃ次でサヨナラやと思うやん? 先頭小島が四球を選んで、駿太が苦手なバントを決めて、西野がヒットでつないで、ここまで来たらサヨナラ間違いなしやと思うやん? しかもさっき併殺打った安達、ここは汚名返上してくれると思うやん? まさかの初球打ち! しかもあわやピッチャーライナーの投ゴロかーい! おまけに寺原の足に打球が直撃して投手交代。ううう…。タラレバですが、寺原続投ならチャンスあったと思うんだよな…。 投手は嘉弥真に交代。代打大城? え、吉田正は? もうおらんの? 8回裏一死ランナーなしで使ってた!!?? なんじゃそりゃ!!! 嘉弥真の右打者の被打率は.000。左のほうがやや高い。左ならTがまだ残っていたのですが…彼の信頼度はもはや大城以下なのか…。 やはり打ちにくそうにしていた大城がそのまま打ち取られて、次の回柳田にブチ込まれて、終わり。 回またぎの比嘉を攻めるのは酷かもしれませんが、どうして最後の最後でストライク投げるかな…。途中まで四球でもOKという配球に見えましたが、追い込んで欲が出たのかな…よりにもよって柳田相手に…。 でもって、与太話ですが、7回裏の二死三塁の場面での小島の一ゴロはありゃファールですね。当たってないのに走らないのはハッタリと判断されたってことですかね。あれリクエスト要件に入らないのですね。チャンスだったしタイムリー打った小島だったし、タラレバ言いたくなってしまうんですよね。早く忘れたいのはやまやまなのですが、どうしても誤審には神経質になってしまうんですよね。 6/26 vsL ○△● このイヤ~な流れを断ち切った、さすがアルバース先生! 一死一・二塁でも一死三塁でも得点できないジメジメ野手陣、一死一塁から次打者若月の場面でバント選択という謎采配をものともせず、相手打者を手玉に取りました。 ただきっちりと球数を稼ぐあたりはさすが西武打線。ちょうど100球の1点差で黒木を登板させた場面は、「いいかげんにしろ(最大フォント)」と書かなければいけなくなると覚悟しましたが幸いにも無失点。9回に控えの大城がダメ押し点を入れ、増井が抑えて連敗ストップ。 翌日は最近連発中のロメロが先制2ランを放つもその後のチャンスで無得点だったことがあとあとまで響きました。しかしこのところ絶不調のおかわりにおかわりさせる金子はいかがなものかと思う。勝てた試合だと思うのですがね。 最近延長ばかりで中継ぎ陣がフル回転ですが、勝ち試合はひとつもないという…。 勝ち越したい3戦目はもうそろそろ結果を出してほしい山岡…ですが、やっぱりダメでした。 今季まるで相手にならなかった多和田から先制したのに、追い込んでいながら打たれて逆転。次の回も性懲りなく追加点を献上。連打で1点差に追い上げた直後に2被弾。…なんなんでしょう。解説には「追い込んでから変化球を振ってくれない、おかしいなと思うべき」などと若月がボロカスに評されていましたが、変化球のクセを見抜かれているのかもしれません。 まあ、考えようによっては、おそらく休養日であっただろう勝ちパターン以外の投手を接戦で出して打たれて負けるなどという展開にならずに済んだのかもしれません(THISISネガティブ思考)。想定どおり本日昇格の齋藤・金田が登板しました。貴重な変則左腕の齋藤でしたが、左の源田に四球を与えたのはもったいなかったですね。そして浅村からのキツイところで交代した金田が打たれ止まらないという、この期に及んで5得点の猛攻を浴び、もはや『ガラスの仮面』の白目状態。最後はお目覚め山川のホームランで、9回を前になんと9点差。嗚呼、おそるべし山賊打線。しばらく当たらなくてよかった。 で、アッサリ終わるかと思った9回表でしたが、なぜかこの日粘っていい働きをしていた大城がこの打席でも10球目で四球を選択。いつもこのくらい存在感を示してくれたら毎試合スタメンだと思うのですが…。そこからなぜかオリ打線が爆発。後藤にまで今季初ヒット、初タイムリーが出て(そういや外国人投手には強かった)、〆はTの満塁ホームラン。いや、楽しかったよ、最後は楽しめたけれどもよ。Tよ、打つべきところがあったであろう。中島が負傷して間があいたけれども、あそこは畳みかける場面であったろう。なぜここで打ち、あそこで打てないのだ…。 ここぞの場面でいかにノンプレッシャーの境地になれるか、Tにとってはもはや永遠の命題。 中島は肉離れとのことなので、復帰に時間がかかるでしょう。小田に続いて、小谷野が降格したこのタイミングとは…。吉田正が元気にDHで復帰しているのは救いですが、あいかわらずペラペラの選手層で中島も必要なピースであったことは否めません。マレーロが起爆剤になることを祈ります。 6/29~7/1 vsF ○●○ ようやく本来のコントロールを取り戻した感のある西ですが、さすがにもう少し援護がないと苦しくなりますかね。せめて100球以上は投げてほしかったのですが。途中まで完投ペースだっただけに、いくら勝ちパターンが休養日をはさんでいたといってももったいなかったです。 それにしても吉田一・山本・増井の新勝利の方程式は安定感があります。そしてこの日、増井が12球団セーブを達成。古巣札幌ドームで少し控えめなヒーローインタビューでしたが、日ハムファンからも大きな拍手が送られていました。移籍選手にありがちなブーイングでなくてよかったです。 翌日の先発は山崎福。昨年日ハム相手に完封勝利した福、試合中に札ドから宿舎へ強制送還された福、いずれの福か。と、期待と不安半分ずつ抱えながらL今井を見ていたら、いつの間にか降板していました。最後のほうもベンチにいたので、追い出されはなかったようですね。へー。 その後を敗戦処理の面々が無失点に抑えただけに、Tの離脱でますます貧弱になった打線の決定力不足が響きました。豆腐メンタルだのニゴロ量産機だの槍玉にあげていても、やはりオリックスにTは必要なのだ…。 勝てば3位浮上の日曜日、初勝利挑戦10回目のディクソン。持ち味の低めを狙う投球が冴えていました。持ち駒不足で試行錯誤の日替わり打線がこの日は的中。前日のエラーまがいで信頼を失った感のある小島をはずして起用された福田が大当たり。三番西野も機能しましたし、一から四番までは固定できそうな雰囲気です。 しかしこの日も6点を取りながら、勝ちパターンを登板させるはめになってしまいました。先発完投が今シーズン一度もないのですが、このままだといくら6月防御率1点台と絶好調の中継ぎ陣でも、そろそろ疲労が蓄積してきそうです。とくに増井は(おそらく山本も)オールスターに出場しますし。 (結果)37勝34敗3分 貯金キープ 交流戦を終えて、パ・リーグはさらなる大混戦。 3位に3チームが並び、5チームがAクラスという前代未聞の順位表になってしまいました。首位西武も一時の勢いを失っており、その差は4G。楽天を除く全チームが優勝を射程圏内にとらえています。 来週からはその3位の座を争うロッテ・ソフトバンク戦が続きます。ひとつ貯金を減らすと、すわBクラス陥落! オールスターまでは凄絶デッドヒート! ここにきて離脱が相次ぎ、ペランペランの選手層で、オリ達はどこまで持ちこたえられるでしょうか。野手・投手ともになんとかうまいやりくりをして、この試練を切り抜けてくれるよう望みます。 |
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