10/14 パ☆M-H セ☆C-DB
セ・リーグはデーゲーム、パ・リーグはナイターと忙しい1日。 セ・リーグは早めにシーズンが終わっていたため、互いにエースが登板。CSらしい息詰まる投手戦となりました。 しかし6回表、それまで再三のピンチを凌いでいた床田が宮崎に2ランを打たれ、DeNAが先制します。点が入ると試合は動くもの。その裏、危なげなかった東も連打から犠飛を打たれ1点差に。さらに8回、先頭四球で代走は羽月。バントで二塁に進み、矢のようなスピードで三盗を決めると、マツダスタジアムが一気に盛り上がります。そして菊池がスクイズを成功させ、同点に追いつきます。 試合は中継ぎ勝負で延長に。10回表に九里が登板した時は驚きました。先発の柱を後ろに回す采配はラミレス監督のようです(オリも山岡がやっていますけれども)。 11回表、先頭二塁打のチャンスを潰したDeNA。その裏、広島も先頭が二塁打で出塁します。バント失敗に助けられるも、その次の坂倉の当たりでゲッツーを取れなかったのが痛かったです。最後は前進守備の賭けに出た外野の頭を超す当たりを秋山が放ち、サヨナラー! 新井監督の喜びようはカープファンでなくてもなんだか嬉しくなります。 いやー、これぞCS! 継投や代打のタイミングなど互いの采配合戦といった感じでハラハラドキドキ、とっても面白かったです! さてその夜はパ・リーグ。ギリギリまで試合をしていたことでエースを出せないソフトバンク、先発はスチュワート・ジュニア。…が、対ロッテの相性の悪さがいきなり出てしまいます。初回から先頭荻野にホームランをくらうと、ポランコにも打った瞬間の特大の一発で2点を取られてしまいます。 一方、ホームチームのロッテ先発は休養していた佐々木朗希。いきなり160キロを連発し球場の空気をものにします。 3回で佐々木が降板した直後は、三森の痛恨のエラーでさらに2点追加。ソフトバンクはロッテの細かい継投の前に、柳田の2ランで2点を返すのがやっとの状態でした。しかも2点取った直後に3点を奪われ、終始試合はロッテペース。お昼と違って大差がついてしまいました。 継投の遅さだったり嘉弥真の回またぎだったり、不可解な采配も気になりましたが、藤本監督がキーマンに挙げた周東が無出塁ではソフトバンクの得点パターンに持っていけません。これはやはり最後に逆転2位をものしたロッテに勢いがあるか…。41球で降板した佐々木の動向も気になります。ファイナルで早めに投げさせるつもり満々やん…。 10/15 パ☆M-H☆ セ☆☆C-DB セ・リーグは2位広島が順当にファイナル進出。しかし今日も終盤までどちらに転ぶかわからない熱戦でした。 先制したのは広島、初回に西川がDeNA先発の今永からソロホームランを放ちました。森下は4回に大きなピンチを迎えるも無失点に抑え、広島リードの展開で中盤を迎えます。しかし6回表、先頭林が二塁打を放ち、バントで送って一死三塁。一打同点のピンチにベンチが動きました。前日もランナーありの場面で床田から代わった大道が、今日も登場。大田・牧を抑えて火消しの役割を果たします。その裏の打順が9番投手から始まることを考えれば続投させてもおかしくない場面でしたが、新井監督は攻めの姿勢を崩しませんでした。 そして攻撃はもちろん大道ではなく代打から。その代打末包がホームランを放つのですから、おそるべし新井采配! といったところでしょう。さらに勢いに乗った広島打線は今永を攻め立て、無死一・二塁とチャンスを作ります。ホームランを打っている西川にバントをさせて二・三塁となったところで4番の堂林に代わるは代打松山。しかしここは浅いフライでランナー還れず、追加点はなりませんでした。 「新井は攻め過ぎた」と言い切ったのは我が家の解説者。かかり過ぎれば躓きも生じるもの。次の回、代わって登板したのは中崎。矢崎が特例で抹消されブルペンが手薄になっていた広島の隙を逃さなかったのはDeNA打線。いきなり連打を浴びせると、タイムリーと犠飛で同点に追いつきます。 その裏は上茶谷が完璧に抑え、8回表も先頭が四球で出塁。流れはDeNAに来たか、と思いました。しかしそれも一瞬。次の大田が慣れないバントを失敗すると、結局三振。牧・宮崎も凡退し、無得点に終わってしまいました。こうなるとまた流れは広島に。先頭菊池がヒットで出塁すると野間も続いて一・二塁。続く西川のバントはオールセーフであっという間の無死満塁に! フィルダースチョイスをしたのは回またぎの上茶谷。三浦監督は残り少ないブルペン陣で延長ををどう戦うか熟考したうえで、上茶谷続投を選択したのでしょう。しかし短期決戦においては、先のことを考えた方が落とし穴にはまりがち。代打田中が初球を打ち返してあっさりと勝ち越しを決め、交代した石川からさらに1点を加え、広島に決定的な2点が入りました。最後は栗林が〆て広島が2連勝で甲子園行きを決めました。 セ・リーグをほとんど観ていないので、普段の両チームの戦い方を知らないのですが、この2試合は采配が勝敗を分けたように思います。投手交代のタイミングによっては、どちらに転んだかはわかりませんでした。しかし佐野の不在と牧に長打が出なかったことを考えれば、やはり広島に分があったかなとも思います。 さて、土日で終わってしまってはつまらない。なんとしてもソフトバンクに勝利してもらい、月曜夜も野球を堪能させてほしいと願う野球ファン(いや、オリファンとしては別の下心がなきにしもあらず…)。そんな願いは無事に叶えられました。 初回、近藤のタイムリーで先制されるものの、ロッテはその裏ポランコの犠飛ですかさず追いつきます。しかしここでポランコにタイムリーやホームランを打たれていれば、チームごとノリノリにしてしまうところでした。失点とひきかえとはいえアウトに取ったことで、試合の流れはまだどちら側にもつきませんでした。 2回以降立ち直った有原に対し、西野は3回、周東がはずれて1番に入った三森を二塁打で出塁させてしまいます。一死三塁となり、柳田はインコースを窮屈な姿勢でスイング。サード方向にふらふらっと上がった打球はサードフライ…いや、レフトフライ? かと思えばその間に落ちるタイムリー、しかもツーベース! なんじゃそりゃ! そういえばこんな変態ホームラン見たことあるわ京セラで! 中村のタイムリーでさらに1点追加したソフトバンク。ロッテは4回から中継ぎ陣が奮闘するも、打線が尻上がりの有原から得点を奪えず。7回からも藤井→松本→オスナの鉄壁継投に阻まれソフトバンクが勝利! 崖っぷちで星を五分に戻しました! さあ、京セラドームに乗り込んでくるのはどちらのチームか!? 10/16 ☆☆M-H☆ CS1st最終決戦は、小島と和田の早大出身左腕対決。互いにランナーを出すも無失点で凌ぎ、スコアボードにゼロが並ぶ投手戦となります。試合が動いたのは6回。柳田が二塁打を放つと、続く近藤の打球はライト前へ。柳田は三塁も回って一気にホームを狙いますが、ライト荻野がストライク返球! タッチアウトで先制点を阻みました! 1アウトだったので自重する選択もあったと思いますが、これは荻野と佐藤を褒めるしかないプレーでした。 その裏から継投に入ったソフトバンク。又吉が二死を取り、ランナーなしでポランコを打席に迎えると、左腕のヘルナンデスに交代します。今季唯一の登板でホームランを打たれている相手ですから「だ、大丈夫?」という不安にかられたものの、なぜかポランコは落ち着きなく空振り三振。おとといも実質ゲッツーでしたから、実は対ポランコの秘密兵器だったのかもしれません。 7回途中からロッテも継投へ。その裏、藤井がまたも四球でランナーを溜めるも中村が三振で得点できず。8回表は1番からという厳しい打順で澤田が三人で抑え大きなガッツポーズ! その裏は松本が、9回表は益田がゼロで抑え、試合はいよいよ9回裏へ。 1アウトランナーなし、安田が放った打球はセカンド後方へ。三森が背走で追うもキャッチはできず。三森は後頭部から倒れ込み、ひっくり返った勢いで顔面も芝生に打ちつけ、動けなくなりました。担架で搬送された三森の無事を祈るばかりです。 騒然となったまま、試合は再開。オスナが後続を抑え、試合は延長へ。互いに死力を尽くす一戦となりました。11回表の投手は、3連投の澤村。 しかし1アウトから代打柳町に二塁打を打たれてしまいます。二死となって打席は周東。藤本監督に名指しされながら2戦目はスタメンをはずれたキーマンが、ここぞでやってくれました! 放った一打は先制タイムリー! 二塁上での力のこもったガッツポーズに、気合いの程を感じました。 吉井監督はリクエストを要求するも、遅いと判断され却下。これが許可されていれば澤村に落ち着く時間が与えられたかもしれません。相手に生まれたわずかな心の乱れを、川瀬は見逃しませんでした。振り抜いた打球は前進した外野の間を割っていき、タイムリー三塁打。 勢いは一気にソフトバンクへ傾いていきました。代わった坂本も柳田に初球を打ち返され、決定的な3点目が入りました。 決定的、と誰もが思ったに違いありません。この時は。 10回裏。この回を抑えればソフトバンクが勝ち抜くという局面で、マウンドに上がったのは津森。当初はオスナの回またぎもあるかなと予想していましたが、1点差ならまだしも3点差ですから、交代はごく自然な判断でしょう。 先頭は角中。ここまで代打を出すタイミングがあったであろうに角中を温存していたのは、偶然なのか必然なのか。やや緊張の面持ちの津森に対し、角中は粘りに粘ります。元気を失っていたスタンドが、一球ごとに盛り上がりを取り戻し始めました。 そしてついに10球目、センター前ヒットで出塁します。 さらに荻野がサード前の内野安打を放つと、球場がさらに沸き上がります。ソフトバンクにすれば運が悪いとしか言いようのない、ボテボテの打球でした。逆にロッテ側から見れば、球場の雰囲気を一気に変えることのできた一打でした。 場数を踏んだ津森とはいえ、その圧に呑まれてしまったのかもしれません。 藤岡への初球。 狙っていた、と藤岡はのちに話していました。彼のイメージにないフルスイングで放たれた打球は、大きな放物線を描いてライトスタンドへ向かっていきました。 その瞬間は、球場が揺れた、という表現がぴったりでした。 総立ちになったスタンド。次々にベンチを飛び出すロッテの選手たち。右腕を突き上げた藤岡。画面ごしにも伝わるほど、そこは歓喜に揺れていました。 しかしまだ同点です。代わった大津が2アウトを取り、試合はまだ続くかと思いましたが、岡がヒットで出塁するとふたたびスタンドはロッテの応援一色に。 その大歓声に導かれるように、安田の飛球は右中間へ! 谷川原はうまく回り込んでフェンス手前で捕球しました。川瀬への中継も無駄がありませんでした。そして本塁へ。岡は全力疾走でヘッドスライディング。 ほんのわずかでした。ほんのわずか送球が一塁側へそれた加減で、明暗は分かれてしまいました。 こんなドラマチックでエキサイティングなエンディングを、誰が想像していたでしょうか。 監督までベンチを飛び出し、歓喜に沸くロッテナイン。手洗い祝福を受けびしょ濡れで両腕を突き上げる安田。ホームインしてすぐに立ち上がれなくなるほど力を振り絞った岡。歓声が響き拍手が鳴りやまぬ千葉の夜。 一方、ソフトバンクにとっては残酷な結末でした。大津はホームベースの後ろでうずくまり涙にくれていました。そこに寄り添ったのは斉藤コーチ。肩を抱き、ずっと何かを語りかけていました。17年前、斉藤和巳がプレーオフで日ハムにサヨナラ負けを喫しマウンドから立ち上がれなくなったあの場面は、今でも目に焼きついています。津森や大津の心情を理解できるのは斉藤コーチだけでしょう。 勝者である佐藤もまた、試合後涙をこぼしていました。捕手として一度はリードを許した責任を負っていたのでしょう。甲子園のおかやま山陽-大垣日大の試合を思い出しました。負ければ終わりのポストシーズン、勝負にかける思いは高校生もプロも同じ。これから試合を迎えるにあたって背筋が伸びる思いがします。 さあ、いよいよファイナルステージ。 相手はロッテとなりました。劇的なサヨナラ勝ちで勢いが怖いですが、まずはエースが大きな壁になってくれることでしょう。 ここは長く楽しみたいなんて言わない! あっさり3戦全勝で決めてほしい! ものです。 PR |
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