11/21 ☆B-S☆
「今年の日本シリーズは面白い!」というネット上の意見を目にするたび、「オリックスファンでなかったら純粋に楽しめただろうなあ…」と、ちょっと悲しくなったりします。
2戦目の先発は予告どおり宮城。1ヶ月ぶりの先発ですし、前回は勝利したとはいえ得意の西武戦でしたから、始まる前までは不安の方が大きかったです。
が、蓋を開けてみれば、見違えた宮城の姿がそこにありました!
フォーム変更が功を奏したのか、左の内角も突けるようになっていました。なぜ打撃の良い宮城を2戦目に持ってきたのか理解しました。これは心強い復活です。前日とはうってかわってヤクルト打線は早打ち凡退をくり返し、気づけばなんと5回までパーフェクト!
…が、援護がなければ意味もなし。
予想どおりマウンドに上がった高橋はパ・リーグにいないタイプの左腕なので、苦労するだろうなとは思っていましたが、立ち上がりから得点こそならずとも福田・宗が良い当たりを飛ばしていたので、「いけるかも!」と期待してしまいました。
…が、毎回のようにランナーを出しながら、気づけば5回無得点。
6回、初ヒットを許した宮城がピンチを脱し、7回もランナーを出しつつ凌いでも、オリ打線は尻上がりの高橋相手にランナーすら出せなくなります。
こうなると、徐々に形勢はヤクルトへ。8回、きわどい四球から塩見につながれ、打者は青木。ここまでは抑えていましたが、こんなチャンスを見逃してくれる青木ではありません。しぶとく野手の間に落とされ、ついに先制点を許してしまいます。
なおも二死一・三塁で打者山田という大ピンチでしたが、交代した吉田凌は昨日に続いてしっかり仕事を果たしました。
宮城の調子から見れば、8回から継投でもおかしくなかったと思います。タラレバを言うなら、西浦に四球を出した時点で凌に交代していれば無失点だったかもしれません。しかし延長12回制であることを考えれば、ヒギンス不在のブルペンで先に先発を降ろすのはやはりリスクが大きすぎたでしょうか。
おまけに9回バルガスが失点(杉本のファンブル)し、2点差になってしまう始末。
しかし昨日は2点差をひっくり返しました。まだまだあきらめる点差ではないのです。そう、高橋さえ交代してくれれば!!
…という淡い期待は、9回133球を投げ切った高橋の前に打ち砕かれました。
いや、これはもうアッパレです。相手を褒めるしかありません。最後の最後まで得点の糸口をつかめませんでした。相手も宮城の変貌に面食らったかもしれませんが、ワンチャンをものにしたヤクルト打線が一枚上手だったということでしょう。
吉田正にサヨナラ打以外当たりがないことは気になります。いつもならスタンドインしているような当たりが失速していることから、まだまだ完調ではないのでしょう。おまけに高橋は苦手な左。だからこそ後ろを打つ杉本・ラベロが大事だったのですが、杉本は2安打したので復調を期待するとして、ラベロは途中交代していたあたりもうスタメンはないでしょう…。おそらく東京ドームでは(吉田正がダメなら)Tがレフト、モヤが一塁になるでしょうから、このふたりに期待するしかありません。苦手な左腕石川が控えていることは気になりますが…。
ホームゲームはからくも1勝1敗となりました。ただ内容的には2連敗してもおかしくありませんでした。やっぱりヤクルトは強いな、しぶといなという印象です。青木という大舞台をいくつも経験しているベテランの存在も心強いように思います。
一方、前日の大逆転勝ちのアゲアゲムードをひっくり返されたオリックス。なぜかこの1敗でとたんに追い込まれたように感じてしまうのは、長年のネガ思想が染みついているからだろうか…。
しかし追い込まれた状況から何度もよみがえってきたのが今年のオリックスです。
我々はあくまで強敵ヤクルト相手に挑むチャレンジャー。
今年最後の大舞台を、めいっぱい楽しんでほしいです。
この2戦は、山本&宮城・奥川&高橋の左右のエースが見ごたえある白熱した投手戦を披露してくれました。
舞台を狭い東京ドームに移して、今度は互いのクリーンアップによる打ち合いを観たいというのが野球ファンの本音ではないでしょうか。もちろん吉田正・杉本・Tの打ち上げ花火は期待したいところですが…こちらが打たれるのは勘弁したい…。
田嶋・W山﨑にも山本・宮城に負けない粘りを期待します。
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