11/20 ☆B-S
いよいよ始まりました、日本一決定戦! 解説者予想はオリックス有利が大半。というのも、「山本で2勝は確定」からだそうです。私自身の予想も4勝2敗でオリックス。ヤクルト打線は強いし投手力もあるから簡単にはいかないだろうけれど、神経が持たないので7戦まではいかないでほしい…という希望的観測に過ぎません。 それでも、「山本で勝利は絶対条件」です。加えて我が家の解説者は、「山本で落とせば4タテもある」とまで評していました。 今年の日本シリーズは予告先発を採用しないことになりました。にも関わらず、「山本」と予告した中嶋監督。なぜだ…。確かにそれ以外選択肢はないから別に構わないが…。 一方ヤクルト側は、「山本を避けて奥川は2戦目」「中6日をしたことがないから初戦しかない」とさまざまな憶測が飛び交いましたが、蓋を開けてみれば普通に奥川でした。 簡単には打てないだろうなとは思っていましたが、さすがに緊張があったのか、チャンスは多く作れたと思います。しかしあと一本が出ません。吉田正・杉本が惜しい当たりで凡退したり、ファインプレーに阻まれたり。ヤクルトは守備も堅いですね…。 一方、山本の調子はイマイチでした。宗がめずらしくエラーしたり援護がなかったり、気負った部分もあるかとは思いますが、多くは球数を投げさせられたことに要因があるように思います。山本先発の試合で山本から球数を稼いで早く降ろすというのは誰でも思いつく作戦ですが、実行しようとしてもバットに当たらないのが山本の投球です。しかしヤクルト打線は上位から下位まで徹底してファウルで粘り、山本の体力を削いでいきました。そしてついに6回、中村に低めの球を捉えられ先制を許してしまいます。その後も続くピンチでしっかり併殺を取ったところはさすがですし、宗の落ち着いた守備も光りました。しかし9三振を奪いつつも6回で112球も投げさせられ、リードを許した状態で降板した山本の姿は、シーズン後半の無双状態からは程遠いものでしたし、いつもあかるかったベンチにも暗いムードが漂っているのを感じました。 継投に入った7回を任せられたのは吉田凌。ヒットを打たれるも2三振で切り抜けます。そして山本とは対照的に球数少ない奥川はその裏も続投。実質2安打(ひとつは宮本の好捕)の若月に代打モヤがコールされた場面は驚きました。そしてそのモヤが打った瞬間の確信ホームランを放った際にはさらに度肝を抜かれました。当たっている若月に代打とはいったいどういう了見だ、しかもシーズン終盤から不振でベンチを外れていたモヤなんて、と疑心暗鬼になっていたら…これぞナカジマジック、中嶋イリュージョン!! 同点の8回、マウンドはもちろんヒギンス。しかしいきなり山田にヒットを打たれてしまいます。そして村上に、バックスクリーンへライナー性の勝ち越し2ランを被弾…。CSは不振だったというふたりに活躍をさせてしまいました。ヒギンスはCSに続いての失点ですから今後が不安ですし、代わった伏見も少し安易にストライクを取りに行ってしまったように感じました。 ソロならまだしも、2点差はあまりにも痛い。 8回裏も、2アウトからT・安達が清水を攻めて出塁しますが、ラベロが見逃し三振。「ここは代打ジョーンズで良かったんじゃ…」とぼやく我が家。しかし、見通しが甘かったですね。ここはまだ「ここぞ」ではなかったのですね。 9回表は比嘉が登板。1番塩見から始まる怖い打順でしたが、左の青木も含めしっかり三凡で抑えました。ヒギンスが不調となると、ベテラン比嘉の存在は心強いですね。 …と、もうすっかり明日以降のことを考えていました。9回裏、相手はもちろんクローザーのマクガフ。打順は紅林から始まる下位打線、「もう無理だろうな」「いや、奇跡を信じる!」とハーフハーフの心境で見守りました。 その紅林、CSではノーヒットでしたが、同期の奥川から1安打を放っていました。そしてこの最終打席も追い込まれてから外の球をしっかり見逃し、7球目のストレートを逆方向へ打ち返しました! 無死一塁、ネクストに控えていたジョーンズがそのまま打席に入ります。変化球を続けて空振りしてあっさり追い込まれるも、そこから粘れるのが「ここぞ」での代打ジョーンズの強み。これも7球目を見送って、値千金の四球を選びました。 にわかに盛り上がる京セラドーム! 福田はもちろんバント。捕球したマクガフは迷わず三塁へ投げますが、きわどいタイミングも送球がそれ村上が捕れず、なんとなんと満塁に!! こうなれば、いいところで絶対に打つ宗ですからもう打てる気しかしませんでした。「あっさり」と形容したくなるほどあっさりセンター前に打ち返し、まず同点! しかし残る捕手は頓宮しかいません。頓宮で12回まで戦うのはリスクが大きすぎます。「もう3×しかない…頼む!」と吉田正に必死で念を送りました。 マクガフも沸きに沸く京セラドームの雰囲気に呑まれてしまったのでしょうか。吉田正への初球は高く浮いたストレート、そしてそれを見逃す吉田正ではありません。打球は前進守備のセンターを超え、福田生還でサヨナラ―!!! まさかまさかの大逆転…いや、今年のオリックスは終盤に強かったのだ! 今季を象徴するような劇的勝利でした! それにしても、ヤクルトは強い!! 「山本で勝てば圧倒的に有利」なんてまったく思えません。 チームとして対策を練って、それを徹底的に実行できる一体感があります。左腕に強い打線ですし、2戦目からの宮城・田嶋・山﨑福も攻略される可能性は高いです。ならば打ち勝つしかないわけですが、シーズン中にお得意様相手にただただ凡退をくり返している姿をさんざ見せられてきて、今日の奥川相手に無策な様子からも、何か攻略法を考えて臨んでいるようには見えない(できないだけかもしれないが)…。 吉田正は最後に仕事したから良いとして、心配なのは杉本です。上位で無安打なのは杉本だけ。しかも2打席目からは3三振、内容も状態が悪い時のそれです。相手の4番村上は一発を放って怖さを見せましたから、杉本にも期待してしまうのですが…。CS2戦目のような修正力を発揮してもらいたいところです。 PR |
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