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いかに寝て起くる朝に言ふことぞ昨日をこぞと今日をことしと(小大君)
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9/17~19 vsH ○○○

M9の首位ソフトバンクと3G差で迎えた3連戦。
3連勝しないと、アレの2文字はありません。
相手は今週負けなし、打線も絶好調。
非常に厳しい戦いです。
それでも! 最後まで全員全力で挑む姿を見届ける! 最後まで!!

初戦は先週と同じ、山本-板東の顔合わせとなりました。一戦も落とせないということは、もちろん今日負けてしまえばもうおしまい。山本もそれはわかっているはず。
さすがに力みがあったのでしょう。制球定まらずいきなり四球を出してしまいます。続く三森はバントではなく強攻に出ました。一・二塁間を抜けようかという打球にT-岡田が横っ飛び! ようやく意地を見せてくれました! 前回は守備のミスが相次ぎ初回に失点した山本ですが、今日は守備に助けられ無失点で終えます。するとその裏、中川がレフトポールの外側に打ち上げた打球がなぜかスライスして内側へ! 驚きの一打は先制ホームラン!
3回には頓宮の犠飛で追加点。初回はホームランの後四球を出した板東をゲッツーで助けてしまいましたが、貴重な1点を上げてくれました。
援護がたったの2点でも、今日の山本には無問題。3回には甲斐のバントをゲッツーに取るなど、フィールディングも光っていました。お立ち台で山本も言及していましたが紅林がちょっと危ない送球をうまく受けてくれましたし、8回の宗のサードゴロも先頭を抑える大ファインプレーでした。試合直前には中嶋監督が円陣の中心で声を出していた場面がありましたが、負けられない一戦、しかもエース登板日で、今日はチーム全体に「ド必死」な一体感が生まれていたと思います。
しかし打線は2点を取って以降、板東を前になすすべなし。わずか4安打で完投させてしまいました。次戦の相手が千賀なだけに、ここはブルペンを引っ張り出す粘りがほしかったです。
まあ、要するに「千賀は打てないだろうな」と考えていたわけです。こちらが山本で白星を計算するように、相手も千賀の試合はマストウィンのはず。そこで、「リミッターを解除する」の言葉どおり、宮城を中5日で先発させる勝負に出た中嶋監督。初の中5で状態が心配でしたが、慎重に丁寧に投げているように見えました。先頭で粘る周東を三振に取れたことも大きかったです。
一方、千賀は相当気合が入っているようでした。いつも以上に球に力があり、「やはり打てぬ」と早々に白旗を上げたくなるような気迫を感じました。
だからこそ、一瞬の隙も逃すわけにはいきません。3回裏、先頭西野が初ヒットを打つと紅林が一球でバントを決め、伏見の打席で甲斐がフォークをはじいた間に西野は迷わず三塁へ。伏見はフォークに粘るもスライダーで見逃し三振。ここは裏をかいたバッテリーにやられました。
打席は福田。10日で再登録されるはずと思っていたとおり、1番センターに戻ってきました。そして、必ずやり返してくれるとも信じていました。
やっぱりやってくれました! 難しいフォークをとらえた打球はセンター前!
これです、この泥くさくしぶとくくらいつく福田を見たかったのです!!
福田はその後の守備でもセンター前に落ちそうな打球をナイスキャッチ。しかしそこから三森が内野安打で出塁すると、今宮に死球を与えてしまい雰囲気は一転。ずっと上がっていた心拍数がさらに上昇します。柳田はなんとか打ち取るものの、デスパイネは粘られたあげく四球で満塁に。続く牧原は宮城との相性こそ悪いものの、ここぞで何度も痛い目を見せられています。血圧が危険域に達しそうでしたが、なんとか一ゴロに抑えてギリギリ持ちこたえました。
しばし放心状態…これでは9回まで心臓が持たん…。
その直後の4回表。中川がしっかり四球を選ぶと、吉田正がようやくライトへ鋭い当たりを放ち、一・三塁と今日二度目の大チャンス。ここで昨日に貴重な犠飛を放った頓宮、今日も3ランなんて贅沢は言わないからなんとか1点を…と祈る間もなく初球の外角変化球をあっさり外野の深いところへ! 出た、田中アナの「捉えたー!」。難攻不落と思われた千賀から2点をもぎとりました!
そして宮城は90球と球数は要したものの、無失点で5回を終え仕事を果たしてくれました。藤本監督は宮城キラーのリチャードを昇格させていましたが、もうあの頃の宮城ではありません。連続三振で完璧に抑え込み、反撃の隙を与えませんでした。
6回からは継投に。まずは宇田川、連続ヒットを打たれるものの、ここで強打者を迎えても萎縮しないのが宇田川のすごいところ。柳田・デスパイネを連続三振に打ち取り悠々とマウンドを降りていくその姿は頼もしいことこの上なし。見ているこちらはそれでも心臓が持ちませんでしたが…。
7回は山﨑颯。ここも不運なかたちで先頭を出しますが、リチャードを三振、代打・中村も粘られましたが最後は見逃し三振ゲッツーで終えます。
あと6人。もはや心臓は限界近く。阿部が先頭にボール先行となった時は気が遠くなりましたが、さすが気迫の阿部。そこから三振を奪うと、三者凡退で終えました。
8回裏、交代した松本からも得点できず2点差のまま、ついに最終回。平野が体調不良で抹消されており、登板したのはワゲスパック。先頭の川瀬は3ボールからストレートをファウルで6球粘ります。絶対に出塁するという気迫を感じましたが、最後はボールゾーンに浮いた変化球に逆をつかれたのか空振り三振。ホッとする一方、バットを叩きつけて悔しがる川瀬の姿に、今我々はものすごい極限の試合に居合わせているのだなと、背筋の伸びる思いがしました。
ワゲスパックは続く柳田・デスパイネも持ち味のストレートで打ち取り、試合終了!!
絶対に負けられない、けれど分の悪い相手エースの先発試合で2連勝!!
まさに「全員で勝つ」を体現するような、全員で立ち向かい全員で勝ち取った貴重な貴重な白星でした!!
こうなると期待してしまう、昨年のロッテ戦のような崖っぷちでの3連戦3連勝。
最後の刺客は、同じく中5の田嶋。先週は悔しい同点弾を浴びてしまいましたが、山本・宮城の好投を受けてやはり感じるところがあったのか、試合開始時点から静かながらも燃える闘志を感じました。
勢いに乗る打線も、初回に東浜から吉田正の確信先制2ランが飛び出します! 3回にも先頭から4連打で2点追加! 天王山最終戦でいきなり4-0のアドバンテージ! これは大きい!
もう負けられないソフトバンクは早々に東浜から森に交代。なおも無死一・三塁でしたが、頓宮三振、西野ゲッツーで追加点のチャンスは潰えました。後から思えば、ここでもう1、2点取れていれば、試合展開は変わっていたかもしれません。
その直後の4回表、いきなり連打を浴びる田嶋。イヤーな予感が発生します。この3連戦不調の柳田はサードゴロ。まあ1アウトの代わりに1点なら…と力が抜けた瞬間、宗は本塁へ送球! 投げた瞬間「あかーん!」と叫びました。最近の宗は一塁へサイドスローでワンバン送球することが増えたように思います。肩の調子が悪いのかなと想像しますが、一塁ならまだしも本塁へワンバンはさすがに若月も取れないでしょう。今年も宗の守備にはさんざん助けられてきましたが、今年は宗のエラーで痛い目に遭ってきたことも事実。しかし宗の代わりがいないこともまた事実…。
なおも二・三塁でゴロの間にさらに1点失い、野村は抑えてなんとか2アウト。2点差ならなんとか…という淡い希望も、牧原のタイムリーで霧散しました。その裏、チャンスで宗に回るも取り返せず。1点リードしてはいますが、勝っている気がまったくしなくなりました。
6回、中5の田嶋は宮城同様交代したほうが良いのではと思いましたが、明日も試合がありますし中継ぎを出し惜しむのもやむなしだったのか。しかし流れは完全に相手へ傾いていました。先頭の今宮に長打を浴びると、柳田にもストレートの四球。結局比嘉に交代と、継投が後手に回ってしまいます。バント代打の川瀬は2球連続失敗の後、バスター成功で無死満塁という最悪の事態に。川瀬よなぜバントを決めてくれなかったのだ…。
比嘉から交代した宇田川は、厳しい場面の登板が続いて蓄積疲労もあったでしょう。百戦錬磨の中村晃が一枚上手でした。タイムリーで同点、さらには若月のパスボールで逆転されてしまいます。しかしそこから開き直ったか3アウトを取り1点差で済ませたところはさすがでした。
宇田川の頑張りに応えてほしい打線は、その裏、先頭の西野がポテンヒットで激走二塁打! 太田がしっかり送り、一死三塁。打席はソフトバンクキラー紅林! …のはずが、T-岡田!!?? いやそれはない、どうした中嶋監督! 代打西野はわかる、Tはない! こんなところでホームランを打つわけない、いや犠飛どころか叩きつけるゴロも絶対に打たない!
…たまには裏切ってくれよ!!
で、二死から若月が四球を選ぶも福田の邪飛は柳町に好捕され、無得点に終わりました。
劣勢の中8回まで試合は進みます。僅差のため阿部が登板。中村に粘られて四球を出すと、バントを阿部がエラーしてしまい無死一・三塁の大ピンチに。しかし柳町のゴロは前進守備でホームアウト、甲斐のレフトフライは一瞬ドキッとしたものの前に守っていた吉田正がしっかり抑え、周東も邪飛に抑えて難を逃れました。
その裏、阿部ガッツに応えたいところでしたが、相手が藤井ではなすすべなし。どうして広島はこんな好投手をクビにしたのですか…?
ワゲスパックもなんやかんやでピンチを無失点でこらえ、ついに9回裏。相手はもちろんクローザーモイネロ。正直、もうあきらめていました。
それでも若月が7球目に四球を選ぶと、ベンチに向かってガッツポーズ。ベンチも大きく応え、客席も沸きました。モイネロからひとり出ただけでは…と懐疑的になりつつも、少し球場の雰囲気が変わったような気がします。
次の福田はバントか? …と考える間もなく、初球を叩いてレフト前ヒット! 来たか、来るのか!?
こうなれば宗はもちろんバントの構え。絶対に決めてくれという願いも虚しく、三塁封殺。…バントするなら山足代打で良かったよー。…と、この時はガッカリしましたが、これがいわゆる「災い転じて福となす」ということだったのでしょうか!?
中川は三振でツーアウトとなりましたが、もし宗のバントが決まっていたら一塁は空いている状況となり、吉田正は間違いなく申告敬遠だったでしょう。しかし一・二塁のままだったことで、正尚勝負という選択肢を相手に与えたのです。
昨年は優勝争いの最終盤に参戦できなかった吉田正尚。最近の気合の入りようといったらありません。この打席でも全身にオーラが漲っていました。初球、迷いなく振り抜かれた一打はライト前へー! 福田も一気にホームへヘッドスライディング! 土壇場で試合を振り出しに戻しました!!
その後の頓宮の打球はサヨナラホームランかと思ったのですが…フェンス前で失速してしまいました…。
台風でJRが夕方から計画運休を発表している中、試合はまさかの延長へ。互いに勝ちパターンを消費し、残る野手も多くありません。10回に登板したのは本田。ちょっと不安でしたが、蓋を開ければ良い時の本田に戻っていました。ストレートで相手の下位打線を三者凡退に抑えます。ですが11回表の打順が1番に戻りますから、この裏で試合を終わらせないと非常にまずいことになりそう…。
こちらも下位打線。なんとか出塁をと願う中、本当に頼もしいバッターになった西野がこの日3本目のヒットで出塁。またも3本目の犠打をまかされることになった太田、きっちり投手前に転がし西野は二塁へ…と思いきや、なんとレイが一塁へ送球エラー!
10回裏、無死一・三塁の大大大チャンス!!
ここで相手は満塁策を取ります。1点取ればいいのだから犠飛でもゴロでもなんでもいい、三振以外なら!
…という場面で三振をしてしまう伏見。ガーン。
次の福田に望みをかけるも、一ゴロで本塁アウト。ガガーン。
無死満塁が二死満塁…。
最後の宗に望みをかけるしかありません。
昨年のロッテ戦を思い出します。ミスを重ねた最後に、3ランを放ちました。あの涙は忘れません。今年も同じ状況です。取り返すならここしかない!
――宗はやってくれました!

崖っぷち、徳俵、首の皮一枚。
今のオリックスに対し、そんな形容をたくさん耳にします。
おととしまででは考られなかった場所に、今年もいる幸せを噛みしめています。

残りはたった6試合。今年も相手頼みの状況ではありますが、今年も奇跡を信じます。
我らはただ、勝つのみ!






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