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いかに寝て起くる朝に言ふことぞ昨日をこぞと今日をことしと(小大君)
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ストレスを感じたら、

食う。

呑む。

寝る。


これができなくなってきた。

トシなのかなあ。


だからなるべく、

「柳に風」

を、心がけてはいるんだけれど。


そううまくいかない時もある。

だから、たまには原点に立ち返ってみる。




以前なら、ひとり2個ずつ(あわよくば自分が3個)で4個買っていたケーキ。

2個になった。

トシなんだろうなあ。



以前なら、迷わず5個入クリームドーナツを買っていた北海道フェア。

トシなんだなあ。


これしきのことでも、来月の健康診断のコレステロール値が心配。

やっぱり、トシだよなあ。






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鍾乳洞を鑑賞した後は下山して、ふたたび散策。

役行者が開いたという龍泉寺へ。



入るなり水場がありますが、修験者が体を清めるためのものだとか。



本堂の前にはふたつの鬼の像が。役行者の弟子になった鬼の夫婦だそうな。



八大龍王堂には竜神様が祀られているようですが、扉が閉められていてお参りすることはできませんでした。



見るからに重そうな鉄下駄です。これで修行するわけではないでしょうが…。

山に向かって石段がありました。自然林を散策できるようです。



滝行の場のようです。



ぜいぜい…また登山か…。



かりがね橋。洞川温泉街が一望できます。
十津川の谷瀬のつり橋に較べれば、高さも長さもありませんし、下が川ではないので恐怖もありませんでした。

向こう側に行くとまた山道になったので、ひき返してふたたび温泉街を散策。

疲労困憊で写真を撮り忘れましたが、洞川温泉はなんともレトロです。
修験者の宿にもなっているようですが、この日は「○○中学陸上部様」という看板や、学園のバスを多く見かけました。やはり合宿シーズンのようです。山道は練習にちょうどいいのでしょうか。
次は宿泊しに来よう。

洞川温泉といえば陀羅尼助。ずらずらと陀羅尼助のお店が連なっています。
我が家の胃腸の友ですが、最近購入したばかり。
しかしさすが本場、陀羅尼助のみならず、陀羅尼飴や陀羅尼羊羹まで。気になりましたが、手に取る勇気がありませんでした。

そしてごろごろ水も有名。名水コーヒーなるメニューが喫茶店に掲げられていましたが、時間がないのでやむなく断念。

温泉街を逆に歩いて、ようやくたどりついた日帰り温泉。
十津川温泉のかけ流しに慣れた身にはちょっと物足りませんでしたが、広いお風呂で疲れ切った足をのばし、ゆっくり堪能しました。

まだ日が高い時間ですが、バスで帰路へ。
洞川温泉を出て少しすると、「天川川合」というバス停に着くのですが、ここに道の駅があります。お土産がものたりませんし予定より早いバスに乗ったので、途中下車すれば良かったのですが、なにも考えていなかったのでスルーしてしまいました。次の課題がたくさんできたな…。
天河大弁財天社も含め、ご縁を待つことにします。

せっかく温泉に入ったのに、また汗みどろになって帰宅。

夏休み、終了!
あとはハードモードの初秋が始まります。





たまった有休を消化する、今年の夏休みは二日間。

一日は実家の片づけ、次の週の一日は疲労回復で日帰り温泉に行こうと決めました。
あれこれ調べていると、天川村の天河大弁財天社行きの臨時バスがお盆期間に運行されている情報を入手。
「ご縁がないとたどりつけない」というふしぎな言い伝えもある全国的にも有名なパワースポットで、かねてから行ってみたいと思っていたのですが、バスは一日にわずかな本数しかなく、訪問するにはツレを説得するかペーパードライバーを克服するしかなかったのです。
交通弱者にとって、これは朗報。
しかもすぐ近くには天の川温泉もあります。時刻表とにらめっこして、参拝から温泉という贅沢コースを組みました。
有休届を出して、準備万端。

実家に帰る予定の日の早朝、母からLINEが。
「遠い親戚が亡くなったから、今日はいいわ」
ええー。ということは来週と予定入れ替えか…。
ん?
今日は、まだお盆でないから臨時バス出てないんだよな?
てことは、天河大弁財天社には行けない…。

ガーーーン!

本当にご縁がないと行けないんだー!

ショック冷めやらぬ中、とにかく空いた予定を埋めるために計画練り直し。
考える暇もないので、天河大弁財天社方向にある洞川温泉に向かうことにしました。

近鉄下市口駅からバスで1時間ちょっと。
長距離バスは十津川行きで経験していますが、今回はぐるぐると円を描くように山道を登るので、頭もお尻もきつかったです。
どこかの学校の部活生が同乗していました。旅行者たちに席を譲って立ちんぼで、きっとしんどかったよね。大きな荷物を持って、合宿なのかな。「あと三日、がんばろ!」と声をかけあっている姿に、青春を感じてしみじみしました。私は大学以外、合宿とは無縁でしたが。

温泉街に到着。



猛暑日のお昼時ですが、川音が涼しさを誘います。

まずは腹ごしらえ。



川べりの《味処 きらく九兵衛》に入りました。
風景も落ち着きます。



鮎の塩焼き定食! ぜいたく!

鮎の塩かげんもいいし、煮物も味がしみていておいしい。ボリュームある卵焼きも具がぎっしり。
朝から電車とバスに乗っただけで食べきれるのか…と自分で心配になりましたが、きっちり完食しました。

食べ終わったら、周囲を散策。
川の反対側には鍾乳洞があります。
案内板を見ると、入口までモノレールがあるのだとか。どれどれ。



…。

なんか、思てたんと違う…。

係員は無人で、インターホンで呼べと。ひとりで? オンリーで? むりむりー!

で、モノレールはあきらめて、坂道を上ることに。

急斜面です。ぜいぜい。
上から観光客が何人も降りてきます。みんなモノレールで上がったのかな…うらやましい。



眺めは最高!

大峰山は信仰の地。
この山稜は大峯奥駈道と呼ばれる熊野大社への巡礼の道です。山上ヶ岳はいまだ女人禁制が守られる聖なる霊場。自然を敬い崇拝する山岳信仰は、日本という国の歴史と日本人のアイデンティティを語るうえでも興味深い分野です。

徒歩10分とはいえもはや登山。汗だくになりながら、到着しました。



なんか、怖い。

昭和8年に発見されたこの鍾乳洞は関西最大規模なのだとか。
修験道あり、鍾乳洞あり、歴史好きにはたまらん土地です。

入ると、ひんやり。それもそのはず、気温は8度。
ぽたり、ぽたりとしたたる滴の音も寒気を誘います。

秋芳洞に入った時もそうでしたが、身震いするのは寒気のせいだけではありません。
この岩石群が今のかたちを形成するまでに経た気の遠くなるような年月には、たかだか数十年で消えていく人間がいかにちっぽけなものであるかを思い知らされます。何万年もの時間、閉ざされた暗闇でひっそりと息づいてきた、自然という太刀打ちできないものに対する畏怖を感じます。





美しいライトアップも見ごたえあります。
進んでいくとお社があって、何かと思えば、テン・カワウソ・ニホンザルの白骨が備えられていました。なんと千年以上前の化石! 衝撃ですが、これも貴重な資料です。

時期柄、ファミリーの姿も多かったので、自由研究にはもってこいですね。






キターーーーーー!!!



何年ぶりかわからないスピッツライブツアー!
去年も行くつもり満々だったのに、仕事がらみであえなく断念…。
今年こそは、とこの日を待ち望んでいたのでした!

しかも、結成30周年の特別ライブ!
きっと、あの曲もあの曲もあの曲も…。

ああ、待ちきれない!

蒸し暑い夕方のこと、仕事場から大阪城ホールへたどりつく頃にはすでに汗だく。
あわてて名前をつけてやるタオルを買いました。


アルバムジャケット缶バッジのガチャガチャは売り切れでしたが…。



もちろん、本日発売のベスト盤も。



やがて『醒めない』のオープニングが鳴り響きました。

ステージは遠すぎて、4人のお顔は判然としませんが、
響いてくる音楽はまさしく今ここで奏でられているもの。一気に胸が高まります。

2曲目からいきなり『8823』! いっそう会場が盛り上がります。
いつも洗いものしながら口ずさんでいる『涙がキラリ☆』。
今のマサムネさんの歌声で聞く『ヒバリのこころ』はまた違った味わい。
予習済みの『ヘビーメロウ』はもちろん初めての生歌。
『冷たい頬』『君が思い出になる前に』『チェリー』と、青春時代ど真ん中が一瞬でよみがえる名曲が続いた後は、
『さらさら』、タイトルとは裏腹な痺れる情熱。
『惑星のかけら』の澄んだメロディーに陶酔し、『メモリーズ・カスタム』でノリノリ。
大好きな『エスカルゴ』、やっぱり定番『ロビンソン』。『猫になりたい』を歌えるアラフィフはスピッツだけ!
最近ヘビロテで聴いていて「ライブでやってほしいなあ」と思っていた『楓』では思わず涙が。
そして何度聞いても、最初の感動がよみがえる『夜を駆ける』。
スピッツらしさすべてがあふれているような『日なたの窓に憧れて』。
紙吹雪が舞う中での『正夢』。『運命の人』、『恋する凡人』は時代を超えてもずっと歌い続けられていくであろう名曲。
ライブの最高潮はやっぱり『けもの道』『俺のすべて』。
そして新曲『1987→』にはスピッツの30年間の思いが詰まっていました。
アンコールは『SJ』。まさかこの曲が来るなんて!
そして、『春の歌』。12年前、私がスピッツに転んだきっかけとなった曲でした。今年映画の主題歌となってカバーされ、また脚光を浴びましたが、やはりメロディーも歌詞も声も、すべてがひとつになって心が隅々まで現れ、澄んだ風が吹き抜けていくようです。

トークではあいかわらずのマサムネさん…。変わらないなあ。
民族学博物館が好きだったとは、意外なような、そうでないような。
ちなみに、7月4・5日という日程は、京セラでライブを行っていたミスチルともろかぶりでした。前日ミスチルを聞きに行った観客にテツヤさんが「どっちが好き?」なんて訊いていましたが、なんとこの日、京セラでは桜井さんが『ロビンソン』をちらっと歌ってくれたそうです。前日マサムネさんが『Tomorrow never knows』を口ずさんだのを受けてのことだったそうですが、ウワー! どっちも聞きたかったああー!
1曲目から舞台狭しとベースを持って走り回る田村さん。実は「崎山加入30周年」だった崎山さんのドラムはやっぱりほれぼれ。クジさん提案の顔出しはぜひ次の記念ライブで!



ああ、また行きたい。
今すぐにでも、また行きたい。

これがライブ会場に満ち満ちる麻薬。
一度足を踏み入れたら、その魅力に捕らわれて、永遠に醒めない夢の中に漂ってしまうのです。

しばらくは、スピッツ漬けの日々になりそう。



高校生の時、宿泊行事で訪れた當麻寺。
あまりに記憶が遠すぎて、「中将姫」というキーワードしか憶えていません。
あと、美容師さんが教えてくれたお寺近くの中将堂というお菓子屋さんの中将餅がおいしいらしいことくらい。

お寺の行事に尺八の献奏があることは知っていたので、
引っ越して距離が近くなったのでなにげに調べてみたら、
「写仏講習会」なるイベントが。

写経ならぬ写仏。
ほとけさまの絵を写すのだとか。

トシのせいか精神が不安定になることが多い今日この頃。
写経でも始めてみようかなとふと漏らしたら、仏教系の学校に通っていたツレが、
「校則違反するたびに般若心経を何十枚と写経したが、俺はなーーーーんも変わらんかったで」
と興を削ぐようなことを言うので悶々としていたのですが、
写仏ならおもしろそう。
「普段唯物論に従って生きてるのに、なんでいきなり観念論者になるの、神仏とか本当に信じてるの」
と、和牛のボケなみに理屈っぽい隣は無視して、初心者向けの写仏講習会に申し込んでみたのが昨年の夏。
が、前日になって風邪をひいてしまい、泣く泣くキャンセル。

一年後、リベンジの機会がやってきました。

近鉄南大阪線の当麻寺駅で降りると…。



なんだか懐かしい感じの一本道。

しばらく歩くと、相撲館けはや座が。
葛城は相撲の発祥地。白鵬も訪れたそうです。




東大門が見えてきました。

中之坊で受付。
案内されて写仏道場に入ると、豪華な絵天井。中将姫にまつわる曼荼羅(再現)も飾られています。
おごそかな気持ちで、席に着きます。

最初にお坊様からお寺についてのお話があり、般若心経を唱えます。
今回の写仏は弘法大師。講師の先生の説明を聞いて、まずは練習。
小筆に墨をつけて、練習用紙の絵をなぞります。
筆ペンでない筆を持つのなんて、何年ぶりなのか…それこそ中学生の書道の時間以来か。
震える…。

服のしわやお数珠の書き方のコツを聞いてから、いざ本番。

これが、不思議なことなのですが、
練習ではあれほどプルプル震えていたのに、いざ弘法大師さまの絵に挑んだら、
スッと筆が動くのです。
お大師様のお力でしょうか…。



左がお手本、右の和紙を重ねてなぞったのですが、お顔が…。
口許が少しむつかしげに。
心の中が表れたのかなあ。

終わった後は庭園を散策。
 


いろんな種類の紫陽花が咲いていて、風情があります。

御朱印は三種類ということで、全部いただきました。




平成15年に熊野大社で購入した御朱印帳もあと8枚。今年中には揃うように寺社仏閣めぐりしたいな。



おごそかにそびえる本堂にまつられているのは當麻曼荼羅。
中将姫が西方の夕景に見たという極楽浄土の風景を描いています。
ただ、天平時代に中将姫が織り上げた曼荼羅は非公開で、現在本堂にあるのは室町時代に転写されたものだそうです。
須弥壇の螺鈿も神々しいほどに美しい。

講堂、金堂と見て回ります。ただし金堂の仏像は修復作業中。
静謐な空間にたたずみ、歴史を眺めてきた建物や仏像を見上げているうちに、心が洗われました。

当麻寺駅まで戻り、駅前の中将堂でうわさの中将餅を買って帰ろうと思ったら…。

「本日は売り切れました」

がびょーーーん!






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