11/27 vsコスタリカ ●
ドイツ戦に勝利したことですっかり気を良くし、万全の体制で迎えた夜7時。「格上のドイツに勝ったのだからコスタリカにも勝って当然、もう決勝トーナメントは決まりっしょ!!」と、ここでもすぐ調子に乗る悪癖が…。
ドイツ戦からメンバーを代えてきた日本。チャンスは何度もあったように見えました。しかしドイツ戦と違って、ゴール前のパスがなかなかつながらない。真ん中でボールをもらってもすぐに攻めに行かない。もちろんコスタリカの守備が強固だったせいもあるのかもしれませんが、ボール回しをして時間だけが過ぎていくシーンは、以前の弱かった時の日本チームのようでした。
もどかしさを感じたまま試合は進行していき、引き分けも見えてきた後半36分。自陣ゴール前で吉田のクリアは少し中途半端に見えました。あっと思った次の瞬間、一瞬の隙をつくように、相手のシュートが決まってしまいました。
残された時間はもうわずか。日本のチャンスはことごとく相手の守備に阻まれ、同点弾は生まれませんでした。
格下だったはずのコスタリカ相手に敗戦。
やはり勝負は何が起きるかわかりません。
この後行われたドイツ-スペインが引き分けたことで、グループEの行方は混沌。同時刻に行われる3戦目の結果に委ねられることになりました。
12/1 vsスペイン ○
えーっと、これ勝ち抜くにはどうなればいいの?
ふむふむ。
…なんだかどこかで見たような?
あれ? これに較べれば、勝ち筋多くない?
なーんだ勝てばいいんじゃん! こちとらオリックスが勝ったところで、ソフトバンクが勝てばそれで終わりだったんだからね!
とはいえ、相手はスペインです。日本が負けたコスタリカ相手に7点取った無敵艦隊です。
しかも試合開始は午前4時。
というわけで、「せめて引き分けで! コスタリカも頑張って引き分けて!」と祈りながら、寝ました。
4時半くらいに目が覚めてスマホをのぞくと、スペインが1点先制。しかもボール支配率80%という絶望的な数字を確認し、失意のまま二度寝しました。
そして起床したら、「日本勝利」の文字。
今年何度目かの「まさかやー!」を叫んでしまいました。
勝利の味はハイライトで何度もくり返し堪能しました。
先制された後も耐えて耐えて守り切った前半。そして満を持して攻撃的布陣を投入した後半、同点劇はわずか開始3分のことでした。堂安の弾丸ミドルシュート。こんな強いシュートを打てる選手が日本にいたのだと、驚嘆を超えて感動しました。
その3分後には、きっと後世まで語り継がれるであろう「三笘の1ミリ」! VARさまさまです!!
そこからのアディショナルタイム含めて50分近く、リアルタイムで観ていたら心臓が持たなかったことでしょう。守り切った、耐え切った日本!!
ブラボー!!!
(二度寝するんじゃなかった…)
試合前、1位通過なら決勝トーナメントでブラジルと当たるから2位を狙う…などというスペイン側の報道もありましたが、試合経過でどのチームにも勝ち上がりの可能性があった中、スペインが手を抜くことはなかったと思います。日本はスペインと真っ向勝負で戦い、そして勝った。その事実は疑いようがありません。
ただ、これは「ドーハの歓喜」ではあるけれど、「奇跡」では決してない。
日本がドイツやスペインと堂々渡り合えるチームになったのだと思います。もちろん、コスタリカとの試合内容は強豪国と言うにふさわしいとは思えません。ただ、「奇跡」ではなく「実力」なのだと誇っていいのではないかと、サッカー素人は思います。代表選手の多くは海外で活動していますから、相手国名を聞くだけで気後れするような感覚は持っていないでしょうし、「俺が決める」という良い意味で日本人的でないポジティブさも感じました。
頼もしい若者たちは、まだまだ新しい景色を見せてくれそうです。
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