30日は陸上が始まり、3000m障害・三浦選手や走り高跳び・戸部選手が決勝進出。勢いをつける良いニュースです。バドミントンでも渡辺・東野ペアが意地の銅メダルを獲得しました。
一方、終盤に向かっている競泳は、瀬戸選手・萩野選手が出場する200m個人メドレー決勝が行われました。リオから5年、さまざまなことで苦しんできたふたり。この大会で瀬戸選手は結果を残せず、無責任な周囲の声で精神的に追い込まれているのかなという言動も見受けられました。萩野選手もかつての泳ぎを取り戻せない中、ようやくつかんだ代表権でした。ライバル同士切磋琢磨することで日本の競泳界を牽引してきたふたりの200m。もしかしたらともに泳ぐのは最後になるかもしれないこのレースを、ふたりは渾身の力で泳ぎ切りました。悔いを残すことのないよう今の自分にできる最大限の力を振り絞ろう、そんな思いが伝わってくるレースでした。「一緒に泳げて幸せだった」、ふたりがともに口にしたこの言葉がすべてなのだと思います。思うようにはいかなかったこの一年。この200mで、お互いがお互いを苦しみから救い上げたのかもしれない。いち競泳ファンとして本当に良かったと心から思いました。 個人戦最終日となる柔道は、女子最重量級で素根選手が金メダル! 小柄ながら相手を圧倒する強さが画面を通じて伝わってきました。原沢選手は打倒リネールを果たしてほしかったのですが、その舞台が3位決定戦になるとは思ってもいませんでした。しかし今回もリベンジは果たせませんでした。リネール選手の威圧感はまったく変わっていませんでしたね。どうして準々決勝で負けたのだろう…。 夜はフェンシング決勝。ランプがないとどちらが勝ったのかまったくわからない素人ですが、フルーレと違いエペは日本人が不利な競技と言われていることは解説の説明で理解できました。しかし準々決勝でオリンピック3連覇中の世界ランク1位フランスに勝利し、準決勝も勝ち上がってきた勢いは、さすが史上最強のエペジーーン。決勝の相手も世界ランクこそひとつ上のROCですが、日本の勇敢な剣士たちは一歩も引きませんでした。最後まで攻め続けて45点目をもぎ取った瞬間は、解説も座ったまま立ちくらみを起こすほどの歴史に刻まれる感動的なシーンとなりました。山口さんの解説は選手やフェンシングに対する愛にあふれていて、素人でも最後まで感情移入しながら競技に熱中できました。 このオリンピックは熱気あふれる解説が多いように思います。そのひとりが柔道の穴井さん。最初こそ落ち着いていましたが、日程が進むにつれ日本が好成績だからか重量級になったからか感情ダダ漏れで、解説というよりもはや感想や願望を口にすることが増えました。31日の柔道混合団体も、穴井節大爆発。女子の園田さんが冷静なせいか、交替するたび振り幅が大きかったです。でもドイツ戦で大野選手が敗れた時は一緒になって「うっそー!」と叫んでしまいました。 決勝ではフランスの意地を感じました。個人戦ではふるわなかった分、団体では何としても金メダルをという気持ちが強く見えました。日本ももちろん金メダルを目標にしていたとは思いますが、フランスのひとりひとりの執念は日本のそれを凌駕していたように思います。しかし個人戦ではメダルに届かなかった向選手、階級の違うリネール選手に果敢に挑んだウルフ選手の奮闘は強く心に刻まれました。 野球は2戦目。森下がいきなり失点した時にはドキリとしましたが(しかもメネセスやないかい!)すぐさま取り返し逆転、快勝でした。甲斐の活躍が光っていました。山田や坂本にもホームランが出ましたし、いよいよエンジンがかかってきたでしょうか。吉田正はこの日はノーヒットでしたが、今のところ守備のアラも目立っていませんし、交流戦で打ちまくったハマスタでそろそろ一本見たいところです。ただ4番鈴木のノーヒットは気になります。 アーチェリー男子個人では古川選手が銅メダル。ラスト一射で淡々と10点を射抜く姿は、ベテランならではの貫禄でした。 アスリートの集中力には本当に感服です。夜のサッカー男子もPK戦になりましたが、もう見ているだけで心臓バクバクなのに、みずから一番手に立候補してしっかり決めたり、相手のキックを止めたり、ここで決めれば勝ちというところできちんとネットに蹴り込んだり、ピッチ上ではいったいどんな心境なのかもはや想像もつきません。 もちろんその集中がいい方向に進む時もあれば、うまくいかないこともあって、勝負は時の運とはよく言ったものだと思います。陸上の花形競技である100mでは、日本人三選手は決勝に進むことはできませんでした。コンスタントに10秒を切る実力がなければ準決勝にすら行けないほど、世界のタイムは上がっているということなのでしょう。 一日じゅう競技を堪能できるのもあとわずか。1日ははじめて観る自転車BMXで次々くり出される技に驚かされました。大技連発で大逆転金メダルがあったり、自転車から両手両足放して空中で舞ったり、解説と一緒に「ヤバイ!」を連発してしまいました。大池選手がニコニコ楽しそうに演技しているのが印象的でした。 競泳は最終日。最後のレースとなる男子のメドレーリレーでは日本新記録を出し、有終の美を飾りました。しかし結果は6位。隣の1レーンから金メダルを獲得したアメリカは世界新記録。競泳界の高速化にこれからの日本がどこまでくらいついていけるか、新たな人材の育成も待たれるところです。 フェンシング男子フルーレ団体はエペに続くメダル獲得はなりませんでしたが、世界ランク上位の国にも臆せず攻めていく姿勢には感動しました。それにしても、フェンシング部なんて普通の学校にはないし、選手たちはいったいどこで出会ったのだろう? …とよそで話したら、この近くにも教室があると教えてもらいました。意外に身近なのですね。きっと入門希望者が増えることでしょう。 100m決勝前のプロジェクションマッピングは豪華でした。さすがオリンピックの花形競技です。女子はジャマイカが独占しましたが、男子は混戦。ボルト引退後はじめてのオリンピックを制したのはイタリアのヤコブス選手でした。ただ準決勝では中国の選手が9秒83とトップタイムを出しました。アジア人でも世界と戦える証左になったのではないでしょうか。 PR |
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