『グランメゾン東京』
これをいわゆる「飯テロ」というのでしょうか。 日曜夜9時、おなかいっぱいで、しかも明日を思えばブルーな気分というのに、食欲がわいて仕方ない。 キムタクがいわゆる「キムタク」キャラといいますか、強引で傲慢だが腕は一流というフレンチシェフを演じています。最初はその性格から周囲の誤解を生むも、やがて彼なりの手法で味方を増やしていき、わかりやすいライバルがいて、おそらく最後までひっぱるであろう謎もあって…と、日9らしく簡潔でかつ興味を惹く導入部です。 それでも昔は先頭に立ってひっぱっていたキムタク(キャラ)が、ちゃんと他人の意見も取り入れるようになったのは、キムタク(キャラ)の成長でしょうか。ヒロインが歳上の女性(鈴木京香)というのも、安易に恋愛が絡まなさそうなので良い。オバサンオバサンと連呼されているけれど、相変わらずお綺麗です。普段は料理人らしくすっぴん風なのも良い演出。 「最後までひっぱる」のは、「尾花失脚の原因となったアレルギー物質混入事件の真犯人は誰か」という部分だと思いますが、平古、京野、相沢あたりがベタな予想でしょうか。丹後は最後には味方になって、江藤がこらしめられるのでしょうね。それにしても、手塚とおるはこういう嫌味な役しか見たことがないな…。 『シャーロック』 イケメンふたりを愛でるドラマ。それ以上でも以下でもありません。 そもそもシャーロック・ホームズの舞台を現代の東京に置き換えてドラマ化すること自体無理があるのですが、さすが井上由美子、それなりにまとめています。そしてディーン・フジオカは獅子雄の浮世離れした雰囲気にぴったり。なぜか推理のたびに屋外でバイオリンを弾き出すお約束も、ディーン様でなければ不自然きわまりないところですが、彼なら許せてしまう摩訶不思議。 警部を演じる佐々木蔵之介のトレンチコートの似合い具合はもちろんのこと、頼りないけれど憎めない雰囲気も抜群です。ワトスンは…まあ、イケメンなのですべて許す。医者には見えんけど。 そもそも、まともにホームズを読んだことがありません。アニメ(犬のやつ)を少し観た程度です。原作はアニメに較べると暗くておどろおどろしい雰囲気がしていたので、ページをめくる気がしませんでした。最後の事件も知りません。このドラマでは菅野美穂が再登場をにおわせていたので、彼女がラスボスなのでしょうか。 『令和元年版 怪談牡丹燈籠』 牡丹燈籠といえば、お露と新三郎の悲しい恋の物語、カランコロンの下駄の音。日本三大怪談噺のひとつと言われながら、その全容までは知りませんでした。 まさかこんな多彩な登場人物、複雑な人間関係が絡む仇討話だったなんて。 脚本も演出も非常に斬新で、時代劇とは思えないほどスピード感がありました。俳優陣も実力者ばかりで質が高く、最後までホラーと人情話のバランスを保っていました。尾野真千子は言うまでもありませんが、上白石萌音も濃密なキスシーンだけでなく、死者の顔になったり吸血鬼になったり、NHKとは思えないほど攻めましたね。 ただ、新三郎が死んでからの展開がスピード感ありすぎてやや性急だったのが少し残念です。目先の欲に目がくらみ幽霊の言いなりになった伴蔵とお峰がいかにも落語に出てきそうな長屋の夫婦で、その後の行動も人間くさくてある意味魅力的だっただけに、因果応報を迎えるラストまでじっくり描いてほしかったなあと。友人思いだった山本志丈がいきなりヒールになっているのも不自然でしたし。原作で描かれていたお国と孝助の因縁も尺が足りなかったようですし。 『グランメゾン東京』とかぶっていたので迷ったのですが、録画予約を消さなくてよかったです。 PR |
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