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いかに寝て起くる朝に言ふことぞ昨日をこぞと今日をことしと(小大君)
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センバツは中止、プロ野球も開幕未定。

いつもなら一喜一憂…いや、一喜三憂…いや四……五………?
とにかく、毎日気分を左右される春でしたが、もちろん今は野球どころじゃない。
無観客開催の方針だけは決まったとはいえ、緊急事態宣言が延長濃厚なこの状況で、とくにパ・リーグは北海道から福岡まで移動が必要となるのに、開幕なんてとんでもないです。

テレビをつければ気の重いニュースばかり。
なので、スポーツの再放送を流してほしいとずっと思っていました。野球だけでなく、オリンピックでもサッカーでもラグビーでもなんでもいい。自分にとって、スポーツは心にこびりついた澱を洗い流してくれるものなのです。

最近のWBCの再放送や、名試合の特集はとてもありがたいです。
結果をわかっているからある意味安心して観られますし、わかっていても感動するからこその名試合だと思いますし。

先日放送されていたのは、2001年に近鉄が優勝した、あの試合でした。
当時、実家にひとりでいて、たまたまテレビをつけたらもう9回裏で、「あー、そういえば勝てば優勝と言ってたな。3点差だし、もうないな」とボーッと眺めていたら、あのホームラン。今ほど熱心なファンではなかったのですが、その瞬間は飛び上がって喜んでしまいました。
その後動画で何度も観た「しっかりと踏めよ! ちゃんと踏めよ!」という実況は記憶になかったので、たぶんNHKをつけていたのでしょう。
初回から観るのははじめてだったので楽しみにしていたのですが、我が家の野球評論家は「最後しか見どころない」と言っていて、そして最後まで観た感想としてもやはり「これ9回裏だけでいいな…」でした。
もちろん、打たれた大久保が回またぎであったことや、仰木監督が監督なのに三塁コーチにいたことなど、はじめて知って興味深かったことはいくつもあったのですが、「この日勝たなくてもマジックに余裕があった」という事実が、いわゆる10.19や10.8のような優勝決定戦の緊迫感に遠かった要因ではないかと思います。

その後、近鉄もオリックスも優勝に手は届かぬまま、合併してもなお低迷は続いたのですが、あの日のように、いやあの日以上に緊迫感を持って試合にのぞむ日がやってきました。

それが忘れもしない、10.2。



《復刻速報》って…こんなん誰に需要あんねん!(ヤナギブソン風)



あああ…と頭を抱えて。



今思い出しても泣けます。

ホントみんな頑張ったよね…ボロボロの戦力で、それでも死力を尽くして戦った。もちろんソフトバンクも、シーズンのラストゲームにすべてを賭けていた。意地と意地のぶつかり合いだった。
コラムにもあるように、ソフトバンクだけでなくオリックスにとっても「史闘」になるはずだった…のに。
あの興奮の日々はどこへ行ったのだろう…。
もう6年も待たされているんですけどね?

代打満塁サヨナラ優勝決定ホームランを観て、「いいなあ、優勝したいなあ」とつぶやいた私に、我が家の西武ファンは「優勝しても意味ないねん! CS勝たな意味ないねん!」とキレ出しましたが、やっぱり優勝して喜びたいです。一度くらいは…。




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