11/3 ☆☆H-DB☆☆☆☆
土曜が雨で中止になり、先発は両チームともスライドの有原&大貫。もう負けられないソフトバンクは、1番周東・2番今宮と打順を入れ替えてきました。その今宮が初回に二塁打でさっそく好機を作ります。柳田の進塁打の後、4番は今日も山川。2戦目にはここで同じ大貫から先制ホームランを打ちました。…が、三球で空振り三振。同じ選手なのかと目を瞠るほど、一週間で雰囲気から表情から何もかも変わってしまっています。不調期に入ると長い選手ではありますが、ここでそのターンに入ってしまったのでしょうか…。 その裏、有原はいきなり無死一・二塁のピンチを背負うもオースティンをゲッツーに仕留め無失点。出場できないだろうと予想していたオースティンですが、4番一塁でスタメンでした。レフトを守る近藤もですが、明日なき戦いで皆強行出場です。 その近藤が2回、先頭でヒットを放つも、これまた不調の栗原が三振、牧原ゲッツーで流れを持ってこられません。 つまり、いまだ流れはDeNAにありました。2回裏、先頭の筒香が低めの変化球をフルスイング! センターへ飛んだ打球はそのままスタンドへ! 激流に乗るかのように、勢いは止まりません。戸柱のヒット、森の二塁打で二・三塁。投手大貫は三振しますが、1番に戻って桑原、絶好調のシリーズ男は今日も止まらない! レフトへ打ち返して2点追加! 3回裏にはランナー一塁から有原が宮崎に死球を与え、さらに戸柱の四球で満塁に。そして森が見きわめて押し出しで1点追加。球審のゾーンも厳しめではありましたが、有原らしからぬ内容になってしまいました。その制球力で凡打を量産する有原しか見たことがなかった(つまりオリ戦の有原)だけに…。DeNA打線は王手をかけても冷静でした。 しかしソフトバンクがこのまま終わるわけはありません。4回表、先頭今宮がヒットで出塁すると、3番柳田がバックスクリーンへ追撃の2ランホームラン! 2点差となり、面白くなってきた…はずですが、次は不調の山川。ここも出塁できずにゴロアウト。近藤がヒットを打っても栗原がゲッツーと、不調の選手で打線が分断されまったくつながりません。DeNAに較べて余裕の無さを感じました。 5回には大貫に代えて濵口を投入。追い上げられた次の回ですから、下位打線とはいえ万全を期したのでしょう。濵口は三者凡退で終えると大きなガッツポーズを披露し、さらにベンチへ戻る際、観客を煽るように両手を振り上げました。客席全体から大歓声が沸き、ますますボルテージが上がります。 その裏、ソフトバンクは3戦目で先発したスチュワート・ジュニアをマウンドへ上げます。しかし一死から一・二塁とされ、打順は9番へ。DeNAは濵口に代えて代打に佐野を送りました。佐野は起用に応えてライト前ヒットで満塁! そして桑原の押し出し四球、梶原が低めの変化球をうまくすくい上げセンター前へ落とし、2点を追加します。 ここでスチュワート・ジュニアは降板。代わった岩井は牧を打ち取るもオースティンには押し出し死球を与え、さらに筒香にあわや満塁ホームランの走者一掃タイムリーを浴び、宮崎にもタイムリーを打たれて、気づけば11-2の大差がついてしまいました。 正直…この継投はどうなのだろうと思いました。スチュワート・ジュニアを降ろすタイミングは遅かったように思いますし、崖っぷちのピンチにルーキーの岩井はさすがに荷が重すぎたのではないでしょうか。松本・藤井の不在も響いたとはいえ、他に選択はなかったのだろうかと疑問が生まれます。 結果論といえばそれまでです。スタメンを見た我が家の解説者は「5番筒香? 宮﨑じゃなくて?」と訝しんでいましたが、結果筒香は先制弾にタイムリーと大活躍。代打佐野が成功したのも結果論です。濵口の内容は1イニングで降ろすのはもったいないほど良いものでしたから、究極の選択だったと思います。凡退ならば、なぜ濵口を代えたと責められたはずです。しかし短期決戦は引けば負け。三浦監督の決断は攻めの姿勢を崩さないからこそ、CSから当たり続きだったのでしょう。 ただ結果は相手次第ですから、言ってみれば博打と同じ。三浦監督は博打に勝ち、小久保監督は負けた。そういうことなのだと思います。しかし博打にしろ打つ手には根拠が必要。ソフトバンクの采配は、その根拠があまり見えてきませんでした。 点差はありましたが、DeNAは坂本2イニング→伊勢→森原と盤石の継投。最後は柳田を三振に切って取り、26年ぶりの日本一が決定! 令和版・史上最大の下剋上を達成しました! テレビ解説の中畑清が言葉を詰まらせながら祝辞を述べる様子には胸が熱くなりました。どん底のチームの地盤を作ったのは間違いなく中畑監督だったと思います。前回の日本一を知る三浦監督にとっても、長い道のりだったでしょう。 そしてMVPはこの人以外いないでしょう、桑原でした(「負けて悔しくないのか」は言っていない…という衝撃の発言はありましたけれども…じゃあ、どこから出てきたんだ? スポーツ紙の捏造なのか!?)が、陰のMVPは戸柱だと思います。絶対に離脱できない中、今日も足に自打球を当て自力では歩けないほどでしたが、戻ってきて最後まで守り続けました。これほど試合に出続けることはシーズン中にはなかったでしょうが、次々代わる投手陣をリードしソフトバンク打線を抑え込みました。全部真ん中に構える大胆さは、DeNA投手陣の制球力の問題かもしれませんが、パ・リーグでは見られない攻め方で驚かされました。 そしてあれほど強かったソフトバンクが日本シリーズで敗退するという事実にも愕然としています。DeNAが2連敗した時点で、そこからの4連勝を予想した人は果たして存在したでしょうか。一瞬の隙やひずみが(意識しないところのものであったとしても)流れは大きく変わってしまう。短期決戦の恐ろしさをつくづく感じた日本シリーズでした。 そして客観的に楽しめた一週間でした…。それはそれで淋しい…。 プロ野球の2024年シーズンもこれで終了です。 これからプレミアまでヒマです…。 PR |
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