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いかに寝て起くる朝に言ふことぞ昨日をこぞと今日をことしと(小大君)
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『おむすび』
ヒロインが運命的に出会った夢に向かって邁進していく…という王道展開ではあるものの、そこに至るまで少し回り道した今回のお話は、序盤でやや停滞した印象を受けました。
ヒロインには彼女を前向きにさせない過去の記憶があり、自分らしく生きるためにはそのトラウマを清算しなければならなかったのですが、その秘密が明かされるまでかなりの話数を消費することになりました。最近の朝ドラはスピーディーなものが多かったのもあってか、このお話は開始早々から批判を浴びることになってしまいました。
ただ、この朝ドラにしては複雑な構成が、阪神大震災からスタートしたといっていいヒロインの人生そのものを表しているのかもしれません。
結は神戸に戻りますが、それは帰郷ではありません。彼女の故郷は祖父が言ったように、すでに糸島になっています。幼少期を過ごした神戸は、結にとっては未知なる先を目指す新天地、彼女の夢や希望そのものへと変化しているのです。
それは神戸や多くの被災地が目指す「復興」の真理なのではないかと感じます。過去の姿に戻す復旧ではない、さらに未来へ針を進める復興。神戸へと「旅立つ」結も、その地と同じ道を歩もうとしています。
結が過去を払拭できたのは「ギャル」のおかげでしたが、派手な化粧やパラパラは自我の開放という点ではわかりやすいきっかけだったのかもしれません。歩と同世代の自分はギャルとは程遠い場所にいたので、あまり共感はできませんでしたが。ただ自分にも開放される場所はもちろん存在したわけで、それが結とは異なっただけということなのでしょう。
安室ちゃんはドンピシャ同世代ですから、真紀ちゃんとのエピソードは切なくなりました。象徴的な曲が『PARADISE TRAIN』というのも絶妙です。


『カーネーション』
いったい何度目やねん!?
…というくらい観ていますので、ストーリーは全部頭に入っています。しかし何度観ても感動するし泣けるしで、やっぱり朝ドラ史上最高傑作に間違いありません。
展開はわかっているので脚本や演出など細かいところに目が行ってしまいますが、細部に至るまで手抜きがありません。この世界観が好きだったんだよな~としみじみしながら楽しんでいます。
ただ安達もじりの演出はやっぱりひっかかっちゃうなあ…。








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