10/31 ☆☆☆H-DB
大差負け→逆転負け→接戦負け。 ああ、よく見たわー! シーズン中よく見たやつだわー! この、「あと少しなのに追いつけない」、これこそがソフトバンクの強さの本質なのですよね。 こっちは必死でよだれ垂らしながら全速力で追いすがっているのに、相手はジョギングペースで前を行く。手を伸ばしても伸ばしても、その背中には届かない。そうするうちに心折れ力尽き、もんどり倒れて相手の姿ははるか彼方…。 今日もソフトバンクが先制してペースに乗ります。なぜ初回から柳田にストライクを取りに行ってしまうのか…。一方、あきらかにストライクの入らない武田相手に、桑原・梶谷が相次いで盗塁失敗。みすみすチャンスを潰してしまいます。 4回の攻撃は王者ソフトバンクの真骨頂。中村が粘って四球で出塁すると、ランナー松田に代わって1アウトから明石がつなぎ一・三塁。このレフト前でしっかり松田が三塁に進んだこと、高谷のスクイズがファールになってから明石が盗塁して二・三塁になったことで、攻撃の幅が広がります。そして内野陣が前進したところで高谷は強い打球を狙い、計算どおり外野へ抜けていきました。これでしっかり2点追加。 全員が次の一手のためにきっちりと仕事を果たし、後ろにつないでいく。打力では決して抜きん出ているわけではないのに、ソフトバンクと他球団の明確な違いはここにあります。 とはいえ、6回裏の攻撃はDeNAの意地を見ました。主軸がチャンスを作ると、柴田が12球粘って四球。そして倉本が前日のミスを取り返す本日3本目のヒットは、12球粘ってからの内野安打。ヘッドスライディングで1点差に迫る得点をもぎ取りました。その後の桑原は惜しい当たりだったのですが…なかなか初ヒットが出ません。不動の1番が出塁すれば、チームに勢いが出ると思うのですが。 以降は互いのブルペン陣が無失点に抑え、結局そのまま試合終了。DeNAは井納を出して打開を図るも、ソフトバンク鉄壁の勝ちパターンにはね返されました。 これでソフトバンクが3勝、日本一に王手をかけました。本拠地で胴上げされてしまうのか、DeNA。セ・リーグ代表としての蜂のひと刺しをくれてやることはできるでしょうか。 11/1 ☆☆☆H-DB☆ あまりの戦力差に無傷の日本一も覚悟した4戦目。ソフトバンクの前に、ルーキー左腕濱口が堂々立ちはだかりました。 シリーズはじめて1番柳田を抑え、開始早々に大歓声が起こったハマスタ。さらにその裏、桑原に初ヒット。得点にはつながらなかったものの、いっそう球場は沸き上がり、これでDeNAは試合の主導権をものにしました。 ソフトバンク打線は濱口の変化球にまったくタイミングが合いません。こんなに手も足も出ないバッター陣を見るのははじめてかもしれない。5回をノーヒットで終えた濱口に、ようやく打線が応えます。和田の失投をとらえた宮崎の打球がスタンドに消えると、反撃開始。梶谷・高城の連打から濱口が絶妙なバントを決めた瞬間のハマスタのボルテージは最高潮。ここまでアウェーなソフトバンクはなかなかお目にかかれるものではありません。ベテラン和田も完全にその渦に飲み込まれてしまいました。倉本がしっかり犠飛を放ち、これで2点差。 リードしても不安で仕方なかった2戦目とはまるで異なり心境が落ち着いていたのは、濱口の頼もしさと、球場全体の雰囲気がDeNAを後押しするものであったからに違いありません。工藤監督もそれを感じ取ったのでしょうか。2点差にもかかわらず、勝ちパターンを温存し7回に五十嵐を登板させました。DeNAはきっちり追加点。その次の回、濱口が初ヒットを打たれてから乱れ、ランナーをためてパットンに交代します。その1点がなければパットンのメンタルも違っていたでしょうし、結果も変わっていたかもしれません。 勢いにのるDeNAは攝津からも3点を追加し、セーフティリードでこのシリーズはじめて山崎康が登板。はじめてのヤスアキジャンプに揺れるハマスタ、飲み込まれる黒い集団、横浜の夜は見事青一色に染まりました。 崖っぷちでなんとか踏みとどまったDeNA。3連敗からの起死回生となるでしょうか。 濱口にしてやられたソフトバンク。今宵は膝をついた絶対王者ですが、今宮の熱いプレーもありました。ふたたび立ち上がるであろう明日、いかなる熱戦を展開してくれるのか。 目の離せない2017日本シリーズです。 11/2 ☆☆☆H-DB☆☆ …うげ、予定入れちゃってたよ…。自分とこに関係ないからって、完全に日本シリーズの日程忘れてたよー。 「胴上げしてませんように!」と祈りながら速報を開くと、7回、スコアは5-4。ワオ! それから試合終了までドキドキしながら経過を追い、まだシリーズが続くことに安堵しました。 速報経過とダイジェストしか見られなかったのですが、リアルタイムで観戦していたら絶叫が止まらなかったであろうシーソーゲームでした。 お目覚め筒香の一発で逆転した直後に再逆転された先発石田ですが、その後を三上・砂田が無失点に抑えたことでCSと同じ流れができたかもしれません。そして昨日から俄然勢いの増したホームハマスタ、これまで打たれる気配のなかったモイネロも、DeNAファンの熱狂に気圧されてしまったのでしょうか。さらに焦りから生まれた明石のミスは致命的でした。 わずか1点差。ここからはもう逃げ切りしかありません。が、相手は最強ソフトバンク打線。簡単には凡退してくれません。エスコバーがなんとか主軸を抑えるも、パットンがランナーをためて柳田を迎えたところで、ラミレス監督はここぞの一手を打ちます。シーズン中もなかった抑え山崎康の回またぎ。さすがのヤマヤスも緊張からかカウントを悪くしますが、最後はツーシームがいいところへ決まりました。吠えるヤマヤス、うなだれる柳田。この日のハイライトのはずですが、試合はまだ1イニング残っています。一度アドレナリンを放ってしまうと、モチベーションを立て直すことは難しいのです。この大舞台において、初の試みは賭けであったのかもしれません。9回、不運もあって二死満塁。結果的に、賭けはラミレス監督の勝ちでした。エラーを取り戻したい明石でしたが、勝負は思いの外あっけなく決しました。 今年最後のハマスタを勝利で飾ったDeNA。この勢いのまま、福岡に乗り込んで史上最大の下剋上を目指します。 らしくないミスから連敗をくらったソフトバンク。2戦目の勝利監督インタビューでの「これで福岡に戻ってこられる」という言葉足らずのコメントが奇しくも実現してしまいました。とはいえ胴上げは本拠地のファンの前のほうが、というのも偽らざる本音のはず。 時は霜月に移り、夜風も冷たくなってきました。 けれど身も心も熱くなる、まだ少しの間、野球の季節は続きます。 PR |
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