・死霊館:★★☆☆☆
神や悪魔よりも、家族愛が一番強いんですね。あと、お化けがたくさん出てきてどれを怖がったらいいのかわからなかったです。僕は力押し一辺倒の魔女よりモブキャラのローリーの方が怖かったですね。透視で命を削っているらしいウォーレンの嫁の方は、調べたら90越えの大往生でした。笑いながら観るホラーとしてはいいんですが、そんなのは僕は好きじゃないですね。
・帰ってきたヒトラー:★★★☆☆
コメディ調からシリアス調に変わっていく感じは好きでしたし、完成度の高い作品なんですが、僕の心には刺さらなかったですね。現代のドイツ国民の心にもヒトラーが入り込む隙があるとか、そんなん当たり前じゃないですか。日本でもネトウヨがいるぐらいなのに。社会風刺の作品なら、「アメリカンビューティー」みたいに喉に魚の小骨が刺さるぐらいの映画が好きですね。
・グリーンブック:★★★★☆
ベタなキャラクター設定にベタなストーリー展開で、これがアカデミー作品賞と言われるとびっくりしますね。シャーリーがトニー家のパーティに参加するラストも後味が良すぎます。出来は文句なしですが、重いテーマの割にガツンとくるものがありませんでした。普段ジブリや新海誠ぐらいしか映画を観ない女を、映画通ぶって連れていくのにいい映画なんじゃないでしょうか。
・映画 夜空はいつでも再高密度の青色だ:★★☆☆☆
社会、特に東京のリアルを淡々としたストーリーで描いて、感性に訴える意識高い系の映画のようですが、主役2人の言動が浮世離れしていてうざいだけでした。文学や哲学にかぶれてまったく社会を知らない高等遊民のようですね。ヒロインを演じた石橋静河は初めて観ましたが、容姿も演技も全然ダメですね。二世のお嬢育ちらしく気だけは強そうな顔でしたが。
・パージ:★★★★☆
主人公は自己中、嫁は優柔不断、娘が恋愛至上主義で、息子が一番人間として大切なものを持っていて、言動も終始ブレがなく、主人公や嫁もだんだんと人の心を取り戻すという、このテの映画にしては人物の感情をきちんと描写しています。どうせ女子どもは助かるんだろというご都合主義の展開でもそれなりに緊張感がありましたし、世間の評価は低いですが面白い映画でした。
・プロジェクトアルマナック:★★☆☆☆
僕も文系なのでラスト現代でビデオカメラが2台あるのはおかしい(実際おかしい)など細かい所は指摘しないですが、タイムトラベルをした主人公達の記憶に改変があるのかないのかだけは統一してほしかったです。記憶があったりなかったりでストーリーに入り込めなかったです。まあストーリーもベタなタイムトラベル物に青春要素を加えただけで大したことなかったですが。
・ネスト:★★★☆☆
DVDのジャケットに「エスター」を凌ぐ衝撃のラストとありますが、エスターの100分の1ぐらいしか衝撃はありませんでした。つまりエスターとは比べるまでもない映画なのですが、事実が明らかになるにつれ姉の方に感情移入してしまい、実は妹の方が頭がおかしいのではということにじんわりと気づいてくるのと、それがはっきりと分かるラストは良かったです。
・殺人の追憶:★★★★☆
未解決事件のサスペンスなんか見てもつまらんやろとなかなかこの映画を観ていなかったのですが、犯人が捕まらないのはわかっていても緊張感がって面白いですし、刑事達の鬼気迫る心理描写でこちらがしんどくなってしまうぐらい骨太な作品です。ラストも衝撃的でした。ただ、この監督はいつもそうなんですが、この映画にコミカル要素と社会風刺はいらないと思うんですが。
・ギルティ:★★★☆☆
電話の声だけを頼りに緊張感や不安感が漂いながらストーリーが進み、アスガーが思い込んでいた状況が一気に覆されるのは面白かったですね。ただ、こういうちょっと変わった映画は過大評価されがちだと思いますね。そこまでいい映画ではないと思います。アスガーのカミングアウトや人間的な成長にはまったく感情移入できませんでしたし、母が助かった感動もなかったです。
・アニマルキングダム:★★★☆☆
いい映画なんですけどね。1人1人の登場人物をもっと掘り下げて描いたらもっと面白かったんですが。ジョシュアも最初の実母が死ぬシーンから無気力無感動キャラをしていますが、ありがちなキャラ設定ですね。だからこそラストシーンのインパクトが弱くなるんですよ。こういうキャラがたくましくなって「アニマル・キングダム」の王になるオチは予定調和そのものです。
・127時間:★☆☆☆☆
びっくりするぐらい面白くなくて、ひたすら寝るのを我慢してました。退屈なうえにオシャレな映像だからよけいムカつきますね。どうせ127時間脱出できないので4日目までは観る必要ないですし、腕を切断しての脱出方法は5日考えなくてもわかるやつですからね。主人公が生きたい気持ちは伝わりましたが僕も腕なくなっても生きたいですし、自分で招いた悲劇ですし。
・アメリカンアニマルズ:★★★★★
主人公達はうだつのあがらない学生4人で、ストーリーもただの若気の至りと失敗を描いているだけなんですけど、とにかくこの映画は全体的にスタイリッシュでかっこいいです。主人公達が老人の扮装をして図書館に入っていくシーンもなぜか魅せられますし。DVDのジャケットのデザインも、今年観たどの映画よりもかっこいいですね。僕はこの映画は好きです。
・サカサマのパテマ:★★★☆☆
SFとして観たら「サカサマ」の発想はそこまで斬新さを感じませんし、ラブストーリーとして観たら心理描写が浅いし、ラストのオチもだいたい想像できますし、これといったメッセージ性もないしで、宮崎駿や新海誠などのヒットメーカーのアニメと比べると、どこか物足りないんですね。しかし、「思い出のマーニー」よりはずっと面白かったですし、決して悪くはないです。
・藁の盾:★★★☆☆
設定は非現実的ながら面白そうなのに、「こんなクズを命懸けで守る意味があるのか?」というセリフのくり返しばかりとは思いませんでした。いやそれは観る前からわかっているのでいちいち全員に語らせなくていいです。ラストの説得シーンでも銘狩は大したこと言ってないですし、致命的にセリフがダメな映画ですね。娯楽作として割り切って観るならそれなりに楽しめます。
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