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いかに寝て起くる朝に言ふことぞ昨日をこぞと今日をことしと(小大君)
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スピードスケート高木美帆選手の3種目めは500m。前半の4組で滑走し、長い間その瞬間を待たされました。そして最後は跳びはねてガッツポーズ。言うなれば中距離選手が短距離に出場して、しかもメダルまで獲得するようなものなのでしょうから、そりゃあうれしいでしょう。観ている者からは驚きとともにますます尊敬の念があふれてきます。

そして4種目めはチームパシュート。決勝の相手は、オランダとの熾烈な準決勝を制したカナダ。
前回の金メダルの感動は今でも憶えています。同じメンバーで挑む今回も、隊列の一糸乱れぬ美しさは健在でしたが、現在世界トップのカナダチームは中盤までつけられていたタイム差をどんどん詰めてきました。周回ごとに拳を握る手に汗がにじんできます。がんばれ、がんばれ。いける、いける。最後のカーブ、あと少し! 誰もがその瞬間を祈っていたに違いありません。しかしそれが聞き届けられることはありませんでした。
追い上げるカナダにプレッシャーを感じたゆえか、先行のスピードが上がっていなかったせいか、さまざまな憶測が飛び交う中、エッジが溝にはまったという解説も聞きました。敗因はきっとひとつではないのでしょうが、転倒した高木菜那選手がひとり背負うものでは絶対にありません。団体戦の涙はとりわけ胸が痛みます。うなだれる背に添えられたチームメイトの手にこの思いも乗せたいような気持ちで、そしてスピードスケート最後の種目マススタートで氷の女神が菜那選手に微笑んでくれることを願いました。

パシュートの2日後に行われた1000m。7レース目の美帆選手が疲労困憊でないはずがありません。それでも最後の最後で、圧巻のレースを見せてくれました。強く、美しく、逞しい滑りでした。1500mとは逆に、後に滑る選手へプレッシャーをかけるオリンピックレコード。最後の組を見届けて、静かに泣いた高木美帆選手。日本人女子最多の7個目を飾ったのは、最高に輝く金メダルでした。
そして、精彩を欠いていたのが小平選手。500mでイ・サンファ選手との戦いを制し、金メダルを獲得したのが4年前。連覇はならず17位、前回銀だった1000mでも10位と伸びませんでした。後のインタビューで直前に怪我をしていたと明かしていました。まるで豹かチーターのようにしなやかな滑りを楽しみにしていたので残念でしたが、苦しみながらも滑り続けた小平選手のファイティングスピリットにあっぱれです。

4年前はじめて観たマススタートで、最後にインコースから飛び出しいちばんにゴールした菜那選手。まさに大穴といった感じで興奮しました。コロナ禍もあって、ここ数年マススタートからは遠ざかっていたといいます。確かに、レース中とまどっているようなしぐさが見られました。なかなか中に入れず外を回って体力を消耗していたのかもしれません。またも最後に転倒してしまい決勝には残れませんでした。
4年前、優勝候補ながら転倒で予選敗退していた佐藤選手は、冷静に状況判断して最後まで足を残していたようでした。しかし決勝ではメダルも見えた最後に接触がありスパートできず。不運といえば不運な結果となりましたが、レース後のふたりのコメントには、マススタートに対する恐怖心と不信感が透けて見えました。確かに、4年前もこんなんだったっけ? とちょっと気になる場面がいくつもありました。基本的に接触のないスピードスケートの選手に、ショートトラックのような接触のあるマススタートは慣れていないと戸惑いがあるでしょうし、そのために制定されたルールが守られていないというのは問題だと思います。駆け引きや状況判断の求められるこの競技は、確かに観ている者からすれば面白さがありますが、疲労の溜まっている選手を出すより、専門とする選手がいてもいいのかなという気がしました。

躍進を期待されていた男子は、500mで森重選手が銅メダルを獲得。中国の高選手がトップをキープしていた状況で、最後2組はフライングを取られて会心の滑りができなかったように見えました。そんな中3位を獲った森重選手は見事でしたが、最終組の新浜選手・デュブルイユ選手はただでさえプレッシャーがかかる場面でさらに集中力を削がれてしまったように見えました。個人的には「フライングちゃうやん」と言いたいですが…。マススタートの一戸選手・土屋選手の入賞を狙ったレース運びは観ていて面白かったです。











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