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いかに寝て起くる朝に言ふことぞ昨日をこぞと今日をことしと(小大君)
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ずっと楽しみにしていたのですが、なかなかタイミングが合わず、開催終了間近になってようやく来館することができました!

しかし、なにゆえ京都のいちばん暑い時期に…。

ひさびさの京都文化博物館。懐かしいなあ、なんて思いながら歩いて11時に到着。
整理券をもらうと…。

まさかの入場時間12時30分( ゚Д゚)

待ち時間の間に昼食を取って時間を潰すしかありませんが、観覧してからランチのつもりだったので、事前にリサーチしていたお店はどこも11時半開店。
周囲をウロウロして開いているお店を探すも見つかりません。博物館の近くのハンバーグ屋さんは開店していたはずと思い出し戻ってみると、お店の前にはすでに数人並んでいます。待ち時間20分程とのこと。しかしもう選択の余地はなし。
並びながらメニューを選んでいると、後ろにどんどん行列ができてきます。調べてみると、《とくら》という京都の有名なハンバーグのお店でした。もう少し迷っていたら手遅れになったかもしれません。

オリジナルハンバーグランチセットを注文。



ごはん・お味噌汁・お漬物が付いて930円。
お箸を入れると肉汁ジュワ~!(そして服を汚す)
でも油っぽくないし、ソースもくどくなくて美味しいし、ごはんももさもさしていません。
暑い中並んで良かったです!

まだまだ人が並んでいることもありゆっくりしてもいられないので博物館に戻り、待つこと約30分…。

ようやく時間になりました!(すでに足が疲れている)

受付で渡されたのはコレ。



来場者特典のミニ色紙。
金曜は鶴見中尉です。芥子の花が似合います。

さらにコレ。



鶴見中尉のお面…。
もともとは鶴見中尉ナイトとして金曜夜に配付されていたものですが、10時から配付に変更になっていました。鯉登少尉とランダムらしいのですが、お面を着けている人は圧倒的に鶴見中尉ばかりだったような…。それもほぼほぼ20代女性でした。
もちろん40代のおひとりさまにはこんなん着けられる勇気はなく、さっさと鞄にしまいました(ちなみにこのお面対策で大きい鞄を装備していった)が、友達同士でアレコレ語り合いながら楽しんでいる様子は少しうらやましかったです。

まずは登場人物紹介から。



杉元佐一の持ち物。軍帽や背嚢、『少女世界』もあります。そしてなぜか谷垣のブロマイドも…。

 

アシリパの総備品。身に着けているものからもなんだか凛々しさを感じます。



突然のヒグマ。



看守用…? 監視じゃなくて? 芸が細かい!



インカラマッのシラッキカムイ。白いキツネの頭骨なのだとか。



チカパシが耳飾りをつけているのは不良の象徴なのだそうです。



尾形の銃はスマートでどこか冷たさも感じました。



インカラマッが刺されても離さなかったキロランケのマキリ。



さすが人だかりができていた(ので全景撮れず)鶴見中尉の軍服! どこか威厳を放っていました。



こちらも人気の月島軍曹。この軍服の下にあの強靭な肉体を秘めていたのかと思うと…。



鯉登のサーベル。思えば、この物語を通じていちばん変貌を遂げたのは彼ですね。登場時はただの鶴見信者だった若造が、過去の秘密を知って苦悩し、最後はひとりの軍人として未来のための決断を下すところは感動的でさえありました。



有古イポプテのマキリ。確かに大きかったです。

続いては、囚人コーナー。ひとりひとりの手配書と紹介文が並んでいました。中にはモデルとなった人物の当時の新聞記事も。

そして最後にはなぜか、このふたりが。



門倉部長はもちろん、江渡貝くぅんもはずせないキャラですからね。

お次は、アイヌ文化の紹介コーナー。



右上の本の表紙のアシリパが着けていた首飾り。とても美しいです。



ストゥ! これは痛そう!



子どもを脅かすキサラリ。「この世のものとは思えない声」ってどんな声なんだろう…。



アシリパが頭から提げていた袋は意外に大きかったです。
このイラストでは足までかかっていたこの袋は、最終話の3年後の同じアングルカットではアシリパの背におさまっていました。隣の杉元との比較で彼女の背が伸びたことはわかるのですが、細かいところでも彼女が成長したことを感じられるように描かれています。



そして忘れてはならないのが…



チタタプー!
これには思わず隣の若者集団たちと一緒に声をあげそうになりました。



サンプルだけどリアルです。

続いてはロシアの紹介コーナー。



頭巾ちゃーん!
これも声が出そうになりました。
ただのモブキャラかと思いきや、尾形とのスナイパー対決は最後の最後まで胸を熱くさせてくれました。



で…なぜこれ大判?



展示はクライマックスへ。
網走編、樺太編、五稜郭決戦の名シーンが並んでいます。

樺太では杉元とアシリパがいつ再会するのか、ずっとやきもきしていました。
そしてついに訪れたその時! 涙涙…と思いきや、次の瞬間まさかの事態で大爆笑。
ですが、おしっこシャワーが先に構想されていたことのほうがまさかです…。ずっと待ち望んでいた感動のシーンなのに…。

とにかくこの作品、いい意味ですべてを裏切ってきます。
「杉元は死んだ」というセリフが出てくる数ページ後で杉元がバクバクおにぎりを食べているところもそうです。普通は次号へ引っ張るでしょう。それも作者のこだわりのようです。

展示のラストを飾るカラーイラストは壮観でした。





さまざまな登場人物の生きざまが、その1枚に凝縮されているようです。





『ゴールデンカムイ』の魅力は、やっぱりこのふたりだなと思います。
アシリパには杉元に対し淡い慕情も見え隠れしていたけれど、杉元にとってアシリパは信頼できる相棒であると同時に自分が失ってしまった「きれいな部分を持った子ども」でもあり、作中で恋愛関係になることはないだろうと安心できましたし、3年後でも「杉元」「アシリパさん」と呼び合う関係性のままでした。そのさらに先を想像するのも野暮ですね。



イケメンな谷垣を見たのはこれが最後だったかもしれない…。



デザイン性の高いこの2枚は大好きです。






世界観にどっぷりハマっていたので、「本当に終わったんだ」とちょっと泣けました。

杉元は最後、生死を含めてどうなるのだろうとずっと案じていました。
アシリパと干し柿を食べて戦争に行く前の杉元に戻ってほしいと願っていました。
が、杉元は干し柿を食べても変わることはありませんでした。
戦争で、そして金塊争奪戦で変わっていった自分。時は巻き戻せないし、失ったものも増えた傷痕も元には戻らない。それでも杉元は、役目を果たした自分自身を受け入れた。そして過去に「戻る」のではなく、過去を背負って「生きる」ことを、幸せになれるであろうアシリパの隣を選んだのでした。

最終話は、生き残った人たちの余生が語られ、ハッピーエンドで良かった…と安堵したかと思えば、まさかのオチ! シライシー!!
笑かしてくれるわー、とこれだけでも大満足なのに、コミックスの加筆ではさらなる驚きが…。
悪人のはずなのになぜか惹かれてしまう鶴見中尉ですが、それは彼の中に最初から揺るぎない一本の太い芯があったからなのだと改めて思い知りました。

いい裏切りといえば、この展覧会もそう。
余韻にひたりながら出口を目前にした、最後の最後に…!

谷垣源次郎・・・「け」

いや、笑うしかないってー--!!

作品も展覧会も、すべてが控えめに言って最高でした!!!






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