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いかに寝て起くる朝に言ふことぞ昨日をこぞと今日をことしと(小大君)
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10/2 vsE ○

一日何も手につかないまま、最終決戦を迎えました。
テレビは仙台メインに何か起きれば千葉へ移動。スマホの一球速報を片目にオリックスを見守るというあわただしい時間が続きました。
試合展開は、こちらが田中に打者一巡を完璧に抑えられている間、ソフトバンクは三森の先制ホームラン&柳田のソロで追加点。板東もたびたびのピンチを切り抜けて得点を許しません。
あー、さすがソフトバンクです。オリックスに3連敗した後も、ロッテや西武に星を落とした後も連勝を続けましたから、昨日の敗戦からすでに切り替えたのでしょう。
一方、大一番を託されたのは楽天キラー田嶋。いつもどおりを強調していましたが、さすがに力んでいるように見えました。こちらの攻撃がチャンスを潰してしまった直後の4回裏、先頭島内にヒットを打たれ、続く辰己も不運な内野安打で一・二塁。次の炭谷は田嶋の天敵ですし、前の打席でも長打を打たれていましたから、ここで交代でも良いのではと思っていたら、続投→四球という最悪の結果に…。
普段リード批判しない我が家の解説者が、めずらしく「伏見が悪い」と言い切りました。「田嶋の球威なら真ん中に行っても大丈夫なのに、伏見がきわどいコースばかり構えるからボールになってしまう。逃げ腰になっている伏見の責任」と。
無死満塁、絶体絶命のピンチで迎えるは、さらなる天敵・ギッテンス。頼るのは比嘉しかいません。しかし5球目のスライダーを弾き返され、まさかの2失点…。
なおも一・二塁と続くピンチでマウンドに上がったのは宇田川。ファーストライナーでようやく1アウトを取るも、次の田中和には四球を出してしまい、またも満塁に。しかし、今季幾度もチームを救ってきた新星は心も強い! 開き直って小深田をショートフライ、渡邊をゴロに抑えて火消し成功!
試合はまだ5回。まだまだチャンスはあるはずです!!
もちろんオリックスは諦めてなどいませんでした。先頭の頓宮がセンター返しで出塁すると、続く紅林にもヒットが出て、相手と同じ無死一・二塁の状況に。ここで中嶋監督が動きます。DH来田に代打・山足を送りました。これはバント! 絶対にバント!!
しかし、決めてほしかった初球をまさかの空振り。カウント1-1からの3球目もファウルにしてしまい、まさかの追い込まれ。バスター空振り→ゲッツーの悪夢が過りましたが、ここでしっかりファウルにする山足! さらにボール球を2球見逃す山足! しかも暴投でランナー進塁! そして7球目のスプリットを見送って四球を選んだ山足! いつも最高の仕事をしてくれる山足!!
無死満塁、何か起きそうな期待感がふつふつ湧いてきました。
打席は伏見。「行けー!」と握り拳に力を込めた3球目、打球はライト方向へ! 伏見らしいヒットでまず1点!
そして続くは福田。
走塁ミスで二軍落ちした時、絶対に強くなって戻ってくると信じていました。チームを救うプレーをしてくれると、信じていました。
ここでもやってくれました!!
レフト線へ逆転タイムリーヒット!!
ロッテ戦のサヨナラセーフティに続く、大大大殊勲打!!!
もうこの時点で涙が出ました。千葉のことはもう仕方ない、この試合、勝って終わることが何よりも大事なのです。
クリーンアップから始まる5回裏は宇田川が回またぎで登板。ランナーを出すも無失点で抑えます。
一方その頃千葉では、継投した泉からロッテがチャンスを作っていました。打席は山口。ソフトバンクの結果はどうでもいいだの仕方ないだの言っておきながら、「京セラで打ちまくったことを思い出せ山口!」とついつい応援に力が入ってしまいます。
3球目。外角高めの、見逃せばボール球というストレートでした。
フルスイングした山口のバットに弾き返された打球は夜空高く、三日月の下を通過し、ロッテファンが詰めかけたライトスタンド前方ホームランラグーンへ!

まさかやー!!

フェンスにもたれうなだれた柳田、マウンドで膝に手をつく泉。
ソフトバンク優勢の空気が、一瞬にして変化したことを感じました。
仙台にチャンネルを戻すと、すぐさまベンチに速報が伝えられていたようでした(それ以前にベンチ裏の絶叫が筒抜けだったようですが)。
しかし、どちらもまだ1点差には変わりません。
6回表に登板したのは山﨑颯。宇田川の好投を受けてか、いつもより気合いを感じました。三振でアウト3つを取ると、7回もクリーンアップを3人で片づけます。
同じ頃、千葉ではロッテが甲斐野から追加点のチャンスを作っていました。颯一郎も気になるがチャンネルを替えると、中村奨吾が鮮やかなタイムリーを放ち4-2!
安田を迎えて投手は嘉弥真に交代。セカンド後方に打ち上がった打球を三森が追いかけるも捕球できず、さらに5点目が入ります!
これは間違いなく、こちらに風が吹いている!
…はずが、仙台では8回表に松井が登板。な、なにゆえ? もちろん追加点は取れず…。
するとソフトバンクが2アウトからエラーで出塁。さらに柳田のタイムリー二塁打が出て1点を返します。ワゲスパックも気になるが四球を出さないことを信じてチャンネルを千葉へ。デスパイネは三振…と思いきや暴投振り逃げ! さらに中村の四球で満塁と、一転大ピンチに!!
打席はグラシアル。実績は申し分ないバッターですが、3球目の甘い変化球を見逃したあたり、やはり本調子ではなかったようです。4球目のストレートはショートゴロ、追加点はなりませんでした。
あわててチャンネルを戻すと、オリックス戦は9回表。もし楽天が勝ち越していたら松井が続投だったのでしょうが、ワゲスが三凡に抑えたことで安楽へ継投。先頭の紅林が出塁し、代打で途中出場していた杉本が打席に立ちます。ボール先行からの3球目、ようやく杉本らしいバッティングでツーベースヒット! この感覚を忘れないでほしい!
1点でも欲しい場面、相手バッテリーはスクイズを警戒しますが、ベンチは伏見のバットに託しました。そして今日の伏見は本当に頼もしかった! 3-2からの6球目、ボール球にくらいついた伏見の打球は右中間! ベンチもスタンドも大盛り上がり!!
さて、いよいよ最終回。もしかしたら胴上げ投手になるかもしれない抑えを任されるのは、阿部か平野か…。
中嶋監督が選んだのは、阿部でした!
最近の両者の調子を鑑みれば平野の起用は難しいとみていましたが、この大一番の最後をまかされるまでになった阿部の台頭なければ、優勝争いはありませんでした。いろいろあった今シーズン、143試合目の最後を飾るにふさわしい、頼もしい投手になってくれました。
先頭の代打・銀次はボール先行になるも、セカンドゴロで1アウト。
小深田は三振で2アウト。
そして、渡邊もレフトフライで試合終了!!

勝ったー!!
絶対に負けられない試合で、今日も勝ったあああー---!!!

そしてハイタッチも終わらぬうち、仙台のビジョンに千葉の試合が映し出されました。
9回表、ソフトバンクの攻撃は2アウト。
ほぼ同時刻に始まった試合は、ほぼ同時に終わろうとしていました。

そして、三森の打球がセンターのグラブにおさまった瞬間…。

・・・・・・・・・・・・・ほんとに?(゚Д゚)

・・・ほんとにほんとに??(*゚Д゚*)

優・勝ーーーーー!!(;´༎ຶД༎ຶ`)


ビジターとはいえ去年とは異なりファンの前での胴上げに、夢うつつ。

春先を思えば、いや交流戦を終えた頃でも、優勝争いなんてまったく考えてもいませんでした。
終盤に来て、ソフトバンクにマジックが点灯。優勝はあきらめ、CS1stのことを考えていました。
それがここに来て、奇跡としか思えないことの連続。1敗もできないソフトバンク戦で3連戦3連勝。崖っぷちでのサヨナラ勝ち。さらには相手の敗戦で、優勝のゆくえは最終戦にまでもつれこむことになりました。
そして、先制されても、先発が降りても、千葉でソフトバンクがリードしていても、誰ひとり諦めることなく戦い、逆転勝ちをもぎとりました。

願いどおり、笑顔で終えたラストゲーム。その先には、歓喜の輪が待っていました。

悔し涙の代名詞だった10.2。
8年の時を経て、思い出は嬉し涙に変わります。

最高の一戦を、最高の一夜をありがとう!!









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