10/27 ☆☆B-S☆☆
連勝で神宮に向かいたい5戦目の先発は田嶋。終盤あまり良いところを観られませんでしたが、この日も初回から失点してしまいます。なぜここまでオスナに打たれるのか…。杉本の強肩と若月のナイスタッチで2点目は防いだものの、次の回、不調のサンタナに打った瞬間の一発をくらってしまう田嶋。尻上がりに調子を上げていっただけにもったいなかったです。 さて相手先発はルーキーの左腕山下。今年2先発とデータは少ないですが、投球を見るにこれまでの相手よりは与しやすそう…。 という、ごく一般的な想像すら軽く超えてくるのがシベリア並みにヒエヒエのオリックス。凡打の山を築いていく打線に「いったい誰なら打てるんだ!?」とストレスマックスでした。 ようやく目が覚めたのは4回裏。杉本がヒットで出ると、宗の当たりはラッキーなポテンヒットで1アウト一・二塁。続く太田の当たりは惜しいショートライナーでしたが、次の紅林がセンターへ抜けるタイムリー! さらに若月がレフト線へタイムリー二塁打で同点! さすがにルーキーには緊張する場面だったのか、次の佐野皓は死球で満塁に! そして打席は西野。左でもセカンド西野でいいと3戦目のあとに書きましたが、やっぱり左腕に西野は悪手だったようです…。あえなく二ゴロで同点どまり。 その裏の田嶋は、先頭青木にヒットを打たれると山田に四球でランナーを溜めてしまいます。このシリーズあまり存在感のない青木を左腕相手に2番起用とはいったいどういう了見なのか訝しんでいましたが、高津監督の眼力には脱帽です。この青木・山田という並びが田嶋には脅威となり、初回に続いて連続出塁。それでも村上を一ゴロゲッツーに取り、なんとか2アウト…と思いきや! 田嶋が落球してアウトひとつしか取れず一・三塁! しかも次オスナ! 中嶋監督は交代を決断しました。昨日回またぎした宇田川・山﨑颯を今日も投げさせるかどうか、マスコミの見解も分かれていましたが、そこはブレない中嶋監督。ふたりはもちろんベンチ外でした。だからこそ田嶋にはせめて6回は投げ切ってほしかったところですが、同点に追いついた直後で凡エラーまでしてしまう状態では、これ以上は無理という判断だったのでしょう。 登板したのは秘密兵器・比嘉。昨日は「三振が欲しいところ」で宇田川でした。ここは「併殺が欲しいところ」。そしてそれができるのは比嘉しかいない! そして比嘉は裏切らない! これ以上ないというコースにスライダーを投じ、計算どおりショートゴロゲッツー!! ピンチは脱したものの、ヤクルトも継投に来られると追加点は難しいかなと考えていました。しかし相手もブレない高津監督です。山下は5回投げさせると決めていたのでしょう。やや疲れているようにも見えましたが、中村のリードどおりに投げていれば打たれることはないという自信がベンチにはあったのかもしれません。そしてそれはここまで大方うまくいっていたのだろうと思います。 しかし、吉田正尚にもプライドがあります。 初戦から執拗な四球攻めに遭ったせいで、打席ごとに迷いが生じているようでした。そして打ち気にはやり力んで凡打をくり返しているうち、もはや歩かされることもなくなり、簡単に打ち取られるようになってしまっていました。 さすがにここまでされて黙っている正尚ではありません。 ど真ん中のストレートを振り抜いた打球はバックスクリーンへ! ようやく出たオリックスの1本目はやっぱり吉田正尚、貴重な勝ち越しホームランでした! このまま逃げ切れるかは勝ちパターン不在のブルペンにかかっています。6回は近藤。ここまでの試合ではヤクルト打線を抑えてきましたが、この日は2失点。逆転を許してしまいました。なおも続くピンチで阿部に交代、神宮以来のマウンドでしたが、山田を打ち取りチェンジとなりました。 近藤の失点は不運が続いたものでしたが、不運だけで片づけていいかどうかは疑問です。きっかけとなった二塁打は宗なら止められたと思います。そして長岡のポテンヒット、塩見の内野安打は、絶対アウトにしてほしかった当たりでした。セカンド西野が完全に裏目となってしまいました…。 逆転されたその裏、先頭太田が二塁打で出塁、いきなり同点のチャンスを迎えます。なにげに太田・紅林がいい活躍をしています(我が家の解説者曰く「対策されていないから」)。紅林ならタイムリー、最低限進塁打は打ってくれるだろう…とワクワクしながら観ていたら。 バント? いやいや、攪乱だよね。 え、バント?? 絶対無理だって! 二塁ランナー、しかも太田を進めるバントは無理だって!! という叫びも虚しく本当にバント。そして失敗。 …逆転されてベンチはテンパっていたのですかね? 2アウトになって代打・福田がヒットを放ちなんとか一・二塁にするも、またも西野が凡フライで3アウト。先ほどの守備を取り返そうという気迫は画面ごしに伝わってきましたが、力み過ぎていました。 7回は阿部が続投。1点ビハインドに変わったとはいえ、打順はクリーンアップです。これも阿部に対する中嶋監督の何かのメッセージだったのかもしれません。 阿部は四球と二塁打で一死二・三塁とピンチを作ってしまいますが、中村をショートゴロで三塁ランナー挟殺。そして一発もあるサンタナを迎えますが、フルカウントからスプリットをしっかり落として空振り三振! 出た、阿部ガッツ! これを見たかった! しかしその阿部ガッツに応えられない打線。7・8回は清水から得点どころかランナーも出せず。こちらも8回平野、9回ワゲスパックといずれも三者凡退に抑えますが、1点差のままついに9回裏を迎えます。 相手はもちろんマクガフ。京セラのマクガフといえば昨年の日本シリーズ初戦が思い出されます。今年もあの再現を…と、かすかながら望みは捨てずに見守りました。 先頭は代打・安達。これは四球を獲りに来ているな、という狙いどおりに四球をもらうと、球場が大きく沸き上がります。 続く福田も四球を取れますから、「一・二塁から西野のところで山足が送りバント」「いや中川はどうせ打たんから正尚が歩かされるだけ」と我が家で言い合っている間に、福田は手堅く送りバント。そして西野がそのまま打席に入りました。 気負ったままの西野は2球連続空振りで追い込まれてしまいます。それでも3球目、くらいついた打球はマクガフを直撃! 一塁めがけて西野はヘッスラ! 打球をはじいて焦ったマクガフの送球は大きくはずれ、安達が一気にホームイン!! 同点ーーーー!! こうなれば一気呵成といきたいところですが、ランナーは一塁。「中川が打って一・三塁なら正尚と勝負してくれるはず!」「いやー歩かせるんちゃう?」と我が家で言い合っている間に中川は三振…。 2アウトとなるもランナーは一塁のまま。もし一塁が空いていれば、吉田正尚と勝負する選択肢を相手に与えなかったでしょう。 舞台は整いました。 打席に立つは、千両役者!! 「捉えたーーーーー!!」 そんな実況が聞こえた気がしました!! 打った瞬間、総立ちになった超満員のスタンド。 こんな場面をずっと前に見た気がします。 もう一度この時が来るのを待っていました。 奇跡の連続だった今年の京セラドーム。 最後の最後を飾ったのも、大逆転勝利をもたらす奇跡のサヨナラホームランでした! さあ、星は五分になりました。 決戦は東京の地へ移ります。 山本はいません。正尚も勝負を避けられるようになるかもしれません。 それでも、信じます。 この2022年、何度も何度も苦境を乗り越え、首の皮一枚、土俵際で粘りに粘って生き残ったオリックスが、最後まで全員で勝つ野球を見せてくれることを。 神宮でも奇跡を見せてくれることを! PR |
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