この映画が超大ヒット作品となったその時、なるべくあらすじは読まないようにしていたのですが、何かの機会に目にしてしまいました。 「実は彗星の落下で女の子はすでに死んでいる」という、時間軸の秘密を…。 そこからまたひとオチあってよかったです。 『秒速5センチメートル』でも感じましたが、この監督は少女漫画ファンなのではなかろうか。 そのくらい、思春期の男女の心の描き方が繊細です。 一緒に観た後、ツレは「最後どうしてふたりは出逢うことができたのか」「なぜそのシーンで終わるのか」と言っていましたが。 めちゃめちゃベタな終わり方なんやけど!?(少女漫画では) 「前世あるいは別の世界で恋に落ちたふたりが、現実世界では記憶を失っているはずなのに、すれ違って『ハッ!』となる→完」なんて、もうもうもう、読むたび憧れ、描かれていないその先を妄想してはきゅんきゅんしたものです(そして自分も「ハッ」となる時を待っていた)。 そして恋を知る少女の涙。 瀧に入れ替わっている時に取りつけた奥寺先輩とのデートの日、目覚めて三葉自身に戻っていることを知ると、我知らずその頬を涙が伝います。自分でもわからない、説明できないままあふれてくる涙を三葉は止めることができません。 恋は孤独のはじまり。 相手を想うこと、それは相手のしあわせを願うこと。 そしてその未来に自分を思い描くこと。 三葉はわかっていたのかもしれません。瀧のしあわせに、自分は存在しないことを。 『秒速5センチメートル』でも主人公に恋する少女が、近くにいながら遠くに向いているその心を知って泣きながら歩くシーンがありました。今でも記憶に残っています。 この機微を男性が描いているということで、印象的でした。 さらに、どの作品でも宇宙や空が出てきますが、その映像の美しさはさすがです。 ジブリとはまた違う魅力的な空に、吸い込まれそうでした。 RADWIMPSの曲も、映画を観てみると世界観にぴったりでした。 PR |
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