・LOVEHOYELに於ける情事とPLANの涯て:★★☆☆☆ 初っ端から伏線を頑張って張っているなあとか、エンドクレジットの後の真のラストも尖っているなあとか、これだけ長回しで俳優陣は大変だっただろうなあ等、色々感じることはあるんですが、裏を返せば、僕がこの映画をドライな目でしか観ておらず、楽しんでいないということですね。どこか鼻につくんでしょうね。若い女優が頑張っているのに、酒井若菜は脱いでないし。・ジョーカー:★★★★★ 主人公アーサーが障害の影響で変な場面で笑ったりするシーンや、化粧しながら涙を流しているシーン、階段での激しい踊りのシーンなど、1つ1つが観ていて心がかき乱されます。ただ、不幸で孤独な主人公に共感できるかといえば、そうでもないし、最終的にはこの主人公が本当にジョーカーになるのかとまで思ってしまう、何とも説明できない魔力を秘めたような映画です。・ラヨローナ 泣く女:★★☆☆☆ 起承転結がしっかりしたストーリーで、終盤は悪人も良心を取り戻し、家族みんなが力を合わせて、最後は子どもへの愛で一杯の母が古典的な武器である十字架でラヨローナをやっつけた、とてもわかりやすいホラー映画です。ラヨローナは何回も子どもをさらったり母を殺したりするチャンスはあったはずなんですが、驚かすだけですぐにいなくなる、とても優しいお化けです。・惡の華:★★★☆☆ 僕は原作を読んでいるんですが、上手くまとめたなと感心しました。テーマはきちんと伝わりますし、世界観も崩れていませんから、悪くはないです。ただ、このキャスト達を中学生に見ろというのは無理がありますし、主人公の文学少年の高男は裸になるシーンが多いんですが、演じている伊藤健太郎とかいう俳優が鋼の身体なんですよ。こいつは役作りしてるんですかね。・イソップの思うツボ:★★☆☆☆ 「カメラを止めるな」の監督ですから期待値が上がるのが当然で、案の定今回は面白くなかったですが、「カメラを止めるな」の呪縛から抜けろというのは無理ですし、同じような映画を作ってもこの作品のようにすべってしまいますし、かわいそうですね。しかし亀田家の母がヒロインが産んだ幻影という設定は勘弁してほしかったですね。戌井家はストーリー上不要ですし。・クロール 凶暴領域:★★★☆☆ ヒロインと親父が何回ワニに噛まれても死なないので、そもそもワニが怖く思えないという致命的な欠点がありますし、もちろん他にもツッコミたいところは山ほどありますが、ばかばかしくても面白かったらいいんですよ。地下室やハリケーン、親子関係など、意外に設定はきちんと考えているなあと思いましたし。ワニの動きも昔動物番組で観た通りで、リアルでしたね。・us アス:★★★☆☆タイトルもそうですが、比喩や風刺がたくさん入った映画ですね。僕は貧困層かもしれませんがアメリカ人じゃないし黒人でもないのでピンときませんが。手数が多い割に、最後の決め技の大オチはすぐに気づくので弱いです。この監督は「ゲット・アウト」もそうですが、面白い映画を作る才能はあるんだから、黒人差別とかにあまりこだわらない方がいいと思うんですけどね。