突如ラスベガスに現れたフォー・ホースメンという4人組のマジシャン。彼らはプログラムのひとつとして、観衆の前でパリの銀行から金を奪い世間を驚かせました。捜査に動きはじめたFBIとインターポール。彼らはどうやってラスベガスから動かずにパリで銀行強盗を行ったのか? 目的は? その背景は? まるで義賊のように奪った金をばらまくマジシャンたちは、顔も姿もさらし、事情聴取まで受けながらも、警察を煙に巻いていきます。彼らの追跡に躍起になるFBI捜査官のディラン、インターポールから派遣された冷静沈着なメラニー、さらには手品の種明かしをすることで生活しているサディアスと、多彩な登場人物が真相に向かっていきます。 小さな手品から大がかりなショーまで、フォー・ホースメンのくり広げるマジックはまるで魔法です。観ている者も彼らの作り上げる夢の世界に連れ込まれたかのよう。 そもそも、映画も二時間夢を見ているようなものです。夢に細かいルールはありません。 ですから、細かいことを気にしてはいけません。フォー・ホースメンに選ばれた面々がそれぞれ異なった個性の持ち主で役割分担がはっきりしているゴレンジャーのようだ、とか、そんなトリック強引すぎる、とか、もはや手品でなく本当に魔術の域だ、とか、あらゆるツッコミどころが次々浮かんでくるのですが、すぐに消えてしまうくらいテンポが良く展開に惹きこまれる作品です。 ただ、ラストだけはツッコまずにはいられなかった。「真犯人=主人公」って、確か天下一大五郎が最後に犯したミステリのタブー(『名探偵の掟』)だったような…。 ただ、この最後のタブーを犯しておいてどうやって続編につなげるのでしょうか。深く考えず、また魔法にかけられる気分で楽しんでみようかな。 PR |
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