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いかに寝て起くる朝に言ふことぞ昨日をこぞと今日をことしと(小大君)
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世間で大絶賛され、実際に観て感動した『トイ・ストーリー3』の続編。その割に、芳しい評価が聞こえてこないので気になっていました。
で、実際に観た感想としては、既存ファンの低評価も納得と言わざるを得ません。
単体で見れば、面白いです。アニメとは思えない迫力も臨場感もピクサーにしか作れない高品質で、おもちゃたちの奮闘に拳を握ってしまいますし、悪役に用意された救済も心あたたかくなります。
でも、なーんか違う。
コレジャナイ感が強すぎる。
『3』しか観ていませんが、これまで引き継がれてきた持ち主の子どもとおもちゃたちの絆、おもちゃたちが心に秘めている使命感や一体感が、きれいさっぱり失われているのです。
そして一貫して主人公だったウッディの存在感がまるでありません。バズに至ってはモブもモブ、むしろアホキャラ。さらに致命的なのは、新キャラであるフォーキーの魅力をまったく感じられなかったことです。ことあるごとにゴミ箱へ直行しようとするくり返しには途中でうんざりしてきました。そして、ウッディがフォーキーに執着する理由は百歩譲って理解するにしても、結局使命感を持って寄り添っていたはずの持ち主のボニーの元を離れて旅に出るという変心に説得力を感じられませんでした。
どうしてこんなラストになったんだろう? と気になっていろいろ調べていくと、『3』までの製作者が不祥事で会社を離れ、新監督になっていたことがわかりました。そりゃ、雰囲気が変わるのも仕方ありません。しかもその不祥事がセクハラとなれば、時代に合わせた新しい女性像を描き続けているディズニーにとってはもっての外。ウッディやバズという男性キャラがメインのこの作品で、彼らを差し置いて外の世界で自立している女性(ボー)の活躍をメインに描いたのも、むしろあえてのことだったのかもしれません。
でも、既存ファンはそこを望んではいないのですよね。女性の活躍はプリンセスもので観ればいいのだし。おもちゃの世界に性差を持ち込まなくてもいいと思うのです。このシリーズにおいて活躍するのはウッディやバズや仲間たちであるべきであり、もちろんボーにスポットを当ててもいいのですが、その代わりに他を落とす必要はないはずです。ましてその対象が主要キャラであれば悲しい限りです。
今度は外の世界で活躍するウッディとボーのお話になるのでしょうか。あまり興味が湧かないな。
「おもちゃがなくなってる! あれ、いつの間にこんなところに、どうして?」という、誰でも経験したことがあるけれどたいして気にも留めなかった幼少期の一場面がよみがえり、「もしかしたら自分のおもちゃたちもこうして動き回っていたのかな」と、童心に戻ってワクワクできるところが良かったのに、あまり人目を気にすることなく走り回るおもちゃたちの活躍を観ても、そんなに面白くないと思うのです…。










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