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いかに寝て起くる朝に言ふことぞ昨日をこぞと今日をことしと(小大君)
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羽生選手がまたも右足首を負傷し、ファイナルを欠場。癖になってしまっているのでしょうか。心配です。

オリンピックが終わり、新たな4年の始まりである今年のフィギュア界は、新星からベテランまで粒ぞろい。グランプリシリーズのトップ6人による戦いは、やはり見ごたえがあります。

《男子SP》
羽生選手の欠場で繰り上がりが決まったキーガン・メッシング選手。ジャンプの不調を克服することはできませんでしたが、地元とあって大きな歓声に包まれるように自分の世界を演じ切りました。
大人の色気といえばセルゲイ・ボロノフ選手。NHK杯ではステップでピアノを弾くような振り付けが入っていて、大盛り上がりでした。迫力あるピアノ曲を見事に体現しましたが、4回転のコンビネーションが入らなかったことが点数に響きました。
チャ・ジュンファン選手はオーサー一門とあって、羽生選手のような滑らかなスケートが光ります。ジャンプもスケーティングも見るたびに成長していっているような気が。ただ、老婆心ながらもうちょっと爽やかな髪型のほうがいいのでは….。
一方、ベテランならではの存在感を放つミハル・ブレジナ選手。好きな選手なのでファイナルで見られるなんてそれだけでもうれしいのに、SP3位と表彰台を狙える位置につけました。フリーも楽しみです。
昨年のGPF・オリンピック・世界選手権と3戦連続銀メダルの宇野選手。狙うは金メダルただひとつですが、得意の4Fでめずらしいミスが出ました。少し調子が良くないのでしょうか。それにしても、かっこいいSPです。ギターの音が宇野選手のスケートとぴったり合っていて、時間を忘れて見惚れてしまいました。
音取りといえばネイサン・チェン選手も本当にかっこいい。昨年のSPもかっこよかったですが、選手の個性に合っていていつまでも見ていたいと思わされます。コンビネーションが抜けてしまいましたが、フリーでパーフェクトを決めれば二年連続の金メダルは間違いなし。

《女子SP》
紀平選手が圧倒的なパフォーマンスでトップに躍り出ました。最初の3Aを決めて、気持ちが楽になったのでしょうか。ジャンプもスピンもすべての要素がほぼ完璧で、シニア一年目とは思えない貫禄すら感じました。まだジュニアらしさのあった昨年と比較すると見違えて大人の演技になっており、審査員も加点をつけざるを得ないようなクオリティーです。演技前のVTRでムキムキ筋肉を披露していましたが、あの優雅な演技の裏にはここまで鍛え上げなければならないほどの練習の積み重ねが必要なのだと、改めて感服しました。
紀平選手に約4.5点差をつけられた昨年の金メダリスト・ザギトワ選手。体型変化してもなお昨年と同じ高難度ジャンプと密度の濃いつなぎを入れられるのはさすがです。ただどうしても昨年比で見てしまうので、軽快さを欠いていたように映りました。紀平選手の高得点もプレッシャーになったのかもしれません。そしてこれは個人的に感じたことですが、『オペラ座の怪人』の編曲がどうもせわしなかったなあ…。SPよりFSでじっくり聴きたかったです。
女王復活、と言いたくなるのはエリザベータ・トゥクタミシェワ選手。シニアに出てきた頃は軽やかで妖精のようでしたが、今はすっかり熟練したマダム風。しかし彼女ならではの見せ方をすっかりわきまえています。紀平選手とはまた違った軌道で跳ぶ、迫力のある3Aジャンパー。年齢を経てもなおさまざまな魅力を見せてくれる選手です。ただ、3Aに失敗すると点が伸びないのはつらいところです。
坂本選手が僅差の4位と表彰台を狙える位置につけました。ノーミスだとジャンプの力強さと高さがいっそう際立ちます。FSで全開のかおりんスマイルが見られるといいですね。
サモドゥロワ選手ははじめてじっくり見たのですが、なんとなくソトニコワ選手を思い出しました。エテリ組とはまた違った魅力を持つロシア選手で、演技からエネルギーを感じます。点数はまだまだ伸びしろがありそうです。
めずらしくジャンプミスから始まった宮原選手は、技術点の低さから最下位スタートとなってしまいました。今季めざましく質のよくなった3Lz-3Tでしたが、矯正中ですしこういうこともありますかね。それでも演技構成点は全体3位です。まだ20歳とはいえ立派なベテラン。紀平選手の直後で、ジャンプ自体は見劣りしても、全体的な雰囲気は若手の追随を許しません。巻き返しに期待です。

《男子FS》
ネイサン・チェン選手が2年連続の金メダル。宇野選手はまたも頂点に届きませんでした。
4回転は時間短縮も相まって4本に減ったとはいえ、基礎点は群を抜いています。残念ながら4Lzは転倒、最初の4Tも着地で失敗してしまいましたが、後半から盛り返しました。やはり羽生選手と肩を並べて戦えるのは、今はネイサン選手しかいないのかも、と思ってしまいます。
宇野選手は不調をひきずった大会となってしまいました。4S・4F・3連続ジャンプという大事な得点源が決まらなければ、点を稼ぐのは難しい。ただ演技構成点はトップでした。叙情的な序盤から情熱的な終盤と盛り上がっていくあたりは、ジャンプの失敗を忘れてしまうほどの圧倒的なパフォーマンスでした。全日本では開き直った演技を見てみたいです。
3位の座はチャ・ジュンファン選手がものにしました。最初の4Tこそ転倒したものの、あとはすべて加点のつくジャンプでした。安定したスピンも美しく、演技構成点はこれからどんどんついていきそうな伸びしろを感じます。楽しみな若手選手が出てきました。
ブレジナ選手は唯一の4回転を転倒して逆転を許してしまいましたが、ロック音楽にのせてSPとは違った姿を見せてくれました。ステップの振り付けもユニークで、いつも見ていて楽しくなる選手です。少しでも長い選手生活を送って、これからも心に残る演技を見せてほしいです。
キーガン・メッシング選手は4Lzを着氷した時これで乗っていけるかと思いましたが、ミスが目立ってしまいました。繰り上がり出場で調整も難しかったでしょうが、それでもSP・FS両方とも個性を活かしたプログラムで地元を沸かせる演技だったと思います。軸がまったくぶれない美しい姿勢のスピンは素晴らしかった。3Aの転倒のしかたが激しかったので、怪我をしていなければ良いのですが…。
ボロノフ選手のFSは悲痛な事故でこの世を去ったデニス・テン選手の振り付け。心のこもったスケートでした。旬の若手選手と比較すると成績はやはり苦しくなってしまいますが、30を超えてのファイナル進出は素晴らしいことです。体力的な面で密度の濃い4分を滑り切るのは大変でしょうが、これからも現役髄一のエモーショナルな演技を見せてほしいなと思います。

《女子FS》
最初の3Aを失敗するも、すぐさまリカバリーしさらにクレバーな構成変更を決め、高い加点を得た紀平選手が初出場初優勝を決めました。本当にシニア参戦一年目とは思えないほど落ち着いています。あらゆる解説者が述べるようにスピン、ステップすべての質が高く、見ていて飽きない演技です。そしてすわアイドル誕生と騒ぎだすマスコミ。凝りませんねー。ホント、競技に集中できる環境にしてあげてほしいです。
大会後、怪我をしていたことを明かしたザギトワ選手ですが、むしろその状態であれだけの演技を見せたことに感服します。その後のテレビ番組で徹底して追い込む(というかエテリコーチに追い込まれる)練習風景を目にしましたが、もし別のスポーツをしていてもきっとナンバーワンになったのだろうなと思うほどの運動神経、バランス感覚、そして努力家。これで百パーセントでないのなら、次はどんな密度の高いパフォーマンスを氷上で見せてくれるのだろう、とワクワクします。
3位は復活のトゥクタミシェワ選手。やっぱり、ベテランが頑張っているとうれしいですね。すぱっと跳ぶ3Aだけでなく、しっかり3Lz+3Tも決めて、文句なしの台乗りです。しかし噂のエキシビションはまだ見られていないのです…。
転倒がもったいないかった坂本選手。決めていたらもしかしたら3位もありえたかもしれない、それ以外はレベルの取れたフリーでした。それでもまだまだ自分には足りないものがある、というコメントが、秘めた思いを感じます。全日本では昨年成しえなかった宮原選手の連覇を阻む一番手となることでしょう。
一番滑走ですばらしい演技をしたサモドゥロワ選手。バレエの国・ロシアっぽい手の表情が印象的でした。繊細というよりはパワフルな印象。ミーシン門下とあって、エテリ組とは違うロシアの魅力です。またひとり、ロシアから強敵が現れました。
回転不足とエッジエラーを取られた宮原選手は点数が伸びず、順位を上げることができませんでした。日本に帰って、落ち着いた環境で練習をすれば、きっと全日本ではアメリカ大会のような演技を取り戻してくれると信じています。演技構成点では3番目の成績ですから。
しかしまだまだ若手、と思っていたら、この大会トゥクタミシェワ選手の次にお姉さんでした。宮原選手ももうベテランなのか…。宮原選手が中学生で全日本のメダリストになり、浅田真央さんがベテランと呼ばれるようになった頃を思い出すなあ…こうして世代交代が始まり、自分も歳を取っていくのね…と関係ない感慨。
なぜか最近フィギュアに寛大になった(たぶん真央ちゃんの得点に不満で競技自体を嫌いになったから)ツレが横でながら見していたのですが、なんの思い入れもない人間の純粋な感想もなかなか興味深かったです。
「真央ちゃんみたいに悲愴感のある演技をする選手がおらんなあ」
確かに、真央ちゃんや羽生選手の人気はすさまじかったです。なぜこれほどまでに心を揺さぶるのか、確かにたとえるなら両選手の演技に漂うのは、度重なる試練と孤独の中で闘い続ける悲愴感でした。
そんな姿を見ていると、応援せずにはいられないけれど、辛くもありました。
真央ちゃんが引退してほっとしている部分もあるのです。これでフラットにフィギュアを競技として楽しめる、と。
だから羽生選手も全日本は欠場して、体調を万全に整えてほしいと思います。オリンピックやフィンランド大会のように強行出場して魂を削るかのように滑る羽生選手は、見ていて感動以上に心が痛みます。万が一世界選手権に選ばれずとも、来シーズンに元気な姿を見られたら、それで満足です。










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