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いかに寝て起くる朝に言ふことぞ昨日をこぞと今日をことしと(小大君)
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『SUITS』
最後まで非現実的なカッコよさ・美しさが際立っていましたが、お話自体テンポが良くて、基本的に一話完結のなじみやすいリーガルものでした。
日本人俳優でもアメドラの雰囲気を残しつつリメイクできるものなのだなという驚きがあります。「~しても?」というセリフ回しなど英語翻訳まるでそのままだし、あんな美男美女ぞろいのセレブ風法律事務所なんてあるわけないやろ、と思ったりもしましたが、そこまで不自然さは感じませんでした。主人公になりきった織田裕二や、ノーブルな鈴木保奈美のふたりの雰囲気がばっちり。若手キャストのもの足りなさをしっかり補っていました。蟹江のウザさもちょうど良し。
最後は少し駆け足気味でしたが、大貴の未来に光が差してよかったです。

『今日から俺は!!』
いやー、まさかこんなに話題になるとは思いませんでした。ツッパリやらケンカやら、暴力・流血シーンばかりなので、苦情殺到かと思いきや、親子で見ている家庭も多かったとか。舞台を非現実的ですらある過去の80年代にしたことも成功の要因なのではないでしょうか。
横でチラ見していたツレが「エピソードが違う」「中野がいない」とちょいちょいツッコんできましたが、私自身は原作をほぼ忘れてしまっていたので、純粋に楽しめました。なんといっても、まさか廃墟エピソードが出てくるとは…予告で思わず「キター!」と叫んでしまいました。今井、最高です。さすが太賀です。いくら背が低かろうが、もう太賀以外の今井は考えられません。
賀来賢人は彼なりの三橋像を作り上げていたと思います。やはり原作の三橋は映像化不可能な魅力がありますから、あのまま演じることは無理でしょうし。その点伊藤はわかりやすいキャラですから、伊藤健太郎がカッコよく演じていました。地毛でツンツン頭を作っていたみたいですね。そりゃ大変だ。
京子ちゃんもかわいい橋本環奈なりのキャラ変でしたが、「ツーンツン♪」がないとなんだか淋しい日曜日。佐藤二朗のアドリブ祭りに最後は真顔で応じられるようになっていた理子ちゃんも、しっかりアクションで見せ場を作りました。
ツレが「軽井沢編がなかった!」とぼやいていましたが、私も今井in枯れ井戸やサイパム編や修学旅行編を見てみたいですし、中野や涼子も出てきませんでしたし、ぜひ続編かスペシャル版を作ってほしいですね。

『西郷どん』
ラスト2回は、それまでのあれやこれやを忘れたら、死にゆく者たちの悲劇として涙ながらに鑑賞できました。
ただ、「それまでのあれやこれや」があまりにもあんまりで…。
最後も予想どおり大久保を悪に仕立てて主人公を正当化してしまいました。瑛太の苦悩が能面のような無表情の奥に感じ取れたような気がします。西郷は後世の人気者ですが、不人気の大久保にも大久保なりの義があることを演者もしっかり理解したうえで臨んだはずなのに、最後の最後でこの扱いではやりきれんでしょう。
西郷も西郷でたいがいでした。なんか周囲の持ち上げ台詞とナレーションで大物ぶりをアピールしていましたが、矛盾だらけの展開では器の大きさもカリスマ性も感じることはできません。留守政府のあたりではむしろ無能っぷりをさらけ出しただけのような…。
働き方改革とやらで本編が何話かカットされたそうですが、そのせいとは思えません。そもそも島編が8話分というニュースを見た時は誤植か何かかと目を疑いましたし。明治政府のゴタゴタは最初から割愛する予定だったのでしょうか。もっとも、大久保の妻と妾のシェア談判やら最後の最後までつきまとう糸やら、女がらみのあれこれを挿入するくらいなら、もっと伝えるべきところがあったんでないかいと…。
もっとも、演者の役にかける思いはしっかり伝わってきました(岩倉のぞく)。最後の走馬燈で若い頃の西郷どんの細さにあらためてびっくり。さまざまな俳優が演じてきた西郷どんですが、鈴木亮平は鈴木亮平なりの西郷隆盛の人生を生き切った、と思います。
あまり活躍場面はありませんでしたが、桐野利明は杉本哲太より良かったかも(無意味なアクションはありましたが…)。『わろてんか』の漫才師でも感じましたが、大野拓郎は役になりきれる有望な若手ですね。最後、川路に撃たれる場面はやや盛りすぎとはいえ、悲しい結末でした。
それにしても、結局西郷どんがいったいどんな人間だったのか入ってこなかったですね…。幕末は革命であり、革命とは正義が勝つものではなく勝ったものが正義として歴史に名を残します。そして勝つためには清濁あわせ呑まねばならぬ苦悩を西郷はその大きな身体に閉じ込め、見えない敵と戦い続けたのです。幕末とは、勝者も敗者も歴史の波にもまれた人間たちのドラマです。決して善と悪というカテゴリーに分けて考えられるものではない。西郷という人間にフォーカスを当てるなら、もっと違ったアプローチがあったはずなのにと、もったいない気持ちでいっぱいです。
来年はもう少し気楽に見られるかな…。






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