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いかに寝て起くる朝に言ふことぞ昨日をこぞと今日をことしと(小大君)
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『ハヤブサ消防団』
池井戸潤原作ですが、『半沢直樹』のようなビジネスものではなく、とある村の消防団を舞台にしたミステリー。東京在住のミステリー作家・三馬が田舎の持つ自然の美しさや長閑な雰囲気に魅了され移住するも、田舎特有の風習や近所づきあいに振り回され、おまけに連続放火や不審死事件にも巻き込まれてしまうという、導入から一気に惹きこまれる物語でした。
ハヤブサ地区という舞台は架空ながらも、田舎独特の空気感が絶妙です。よそ者を歓迎しながらも探りを入れてくる田舎の人びとの距離感の詰め方、すぐに出回る噂話。人間関係の希薄な東京とはまるで異なる世界です。田舎の良さといやらしさ、すべてを受け入れようとしながらもとまどいを隠し切れない三馬の揺れ動く気持ちを中村倫也が繊細に演じています。
主人公を取り巻く脇役たちもクセ者ばかりで、謎をますます深めています。生瀬勝久・橋本じゅん・梶原善・岡部たかし、よくこれだけ集めたなあという感想。この中の誰が犯人でもおかしくありません。さらに編集者として山本耕史がキャスティングされていますが、東京にいる彼とテレビ電話するだけで終わるとも思えません。
ただ今のところ怪しい雰囲気を出しているのは、三馬と同じ東京からの移住組である立木と、彼女と何らかの関係があるらしき太陽光発電の営業マン・真鍋。まだまだこれからどんどん謎は深まっていくでしょう。メインビジュアルで背を向けているふたりも判然としません。
次週が待ち遠しい、そんな気にさせるドラマです。

『VIVANT』
初回から圧倒されました。連続ドラマでこれほどのスケールはなかなかお目にかかれません。
キャストの豪華さもさりながら、激しいアクションに海外ロケとフルコースでおなかいっぱい。
主要三人(堺雅人・阿部寛・二階堂ふみ)のキャラ設定はどれも平凡ですが、ベタだからこその安心感がありますし、安定感もあるので、豪華キャストにありがちな過剰演技の渋滞を起こすこともありません。キャストの有名無名問わず、それぞれの役割分担がしっかりしているのだろうなと思います。有能すぎるドラムの活躍は毎週楽しみですし、今のところヒール側であるチンギスもまだまだ見せ場がありそうで楽しみです。
まだちらりとしか登場していない役所広司や二宮和也(シークレットだったのか…?)、未登場の松坂桃李はこれからどう絡んでくるのでしょう。公式サイトにはその他たくさんのキャストが紹介されています。いったいこの世界規模に広げた大風呂敷をどうたたむつもりなのか…。


『警部補ダイマジン』
深夜ドラマらしからぬなかなか硬派なサスペンスです。あとから原作リチャード・ウーと知って納得しました。浦沢直樹の漫画の雰囲気が好きな自分には好みのようです。
生田斗真がダークヒーローとなり向井理とバディを組んで悪を成敗する必殺仕事人系の話かと思いきや、ひとつの殺人事件をきっかけに秘密結社「44」の謎に特命班が踏み込んでいくという展開になっています。「44」とは何なのか、仕切っているのは誰なのか。向井理演じる平安の真の目的は果たして達成されるのか。また、誘拐事件の犯人として台場を疑っている七夕刑事は今後台場たちの味方となりうるのか。さまざまな謎や思惑が絡み合う多重構造となっていて興味深いです。
ドS向井理とやりこめられる生田斗真のコンビは眼福ですが、身重で刑事役を演じている土屋太鳳の身のこなしが気になっちゃうのが少し残念です。











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