『風間公親 教場0』
原作は『教場0』だけ読みましたが、舞台は警察学校ではなく事件現場。そのため生徒がふるい落とされていくゾクゾク感はなく、普通のミステリー小説といった印象で、やや物足りなさを感じました。 しかし読んでいる間、頭の中で動いて喋る風間はずっとキムタクでした。というわけで、刑事バージョンの風間(キムタク)も観ないわけにはいかない。 ドラマでは新米刑事の心理状態に大きくスポットか当てられています。小説では一話完結でしたが、どうやら五人の若手俳優が登場するようなのでひとり二話担当でしょうか。風間が義眼になるエピソードはドラマと原作で違っていたので、北村匠海編でどんなアレンジがされるのかは気になります。 それにしても、風間教場の卒業はやっぱり『愛と青春の旅だち』的なんですね…あれ、いるのかな…。 『だが、情熱はある』 オードリー若林と南海キャンディーズ山里、ふたりの半生を描いたドラマ。キャストが『泳げ!ニシキゴイ』とやたらかぶっているなあ…と思いきや、同じスタッフのようです。あの朝ドラの評判のほどは知りませんが、味をしめたのでしょうか。 錦鯉ファンとしては、『泳げ!ニシキゴイ』は非常に満足でした。ふたりのエピソードを短い放送時間の中にうまく落とし込んでいましたし、主演のなりきりっぷりも見事でした。おバカっぷりだけでなくハゲまで再現した森本慎太郎はもちろん、ちょっとした表情や口調もまるで隆だった渡辺大知も好演でした。 今回のキャストもモデルそのものです。若林や山里とは似ても似つかないイケメンなのに、高橋海人のちょっとけだるげなセリフ回しは若林風味を感じますし、小さな赤眼鏡で嫉妬心に顔をゆがめる森本慎太郎はもはやジャニーズではありません。つかみどころのない春日の空気感もなにげにうまいです。しずちゃん役の富田望生も芸達者ですから楽しみですね。 物語自体はこれといったドラマチックなできごともなく、淡々としています。そのせいかあまり評判は芳しくないようですが、退屈することなく観ることができるのは、お笑いに詳しい解説者が横で解説してくれるからでしょうか。「山里はほんまに相方に厳しかった」「山里はダイアンや笑い飯と一緒にキングコング(作中ではホットリミット)の悪口を言っていた」…等々。さすがに後者の描写はないのでしょうが。 実際は漫才に対して山里なみに厳しい九条ジョーが、山里にやりこめられて力尽きる役柄というのはなんだか面白かったです。 『らんまん』 主人公のモデルとなった牧野富太郎のことはまったく知らなかったのですが、どうやらかなり破天荒な人物のようです。何かを成し遂げる人というのは誰もかれも何本かネジが外れています。そして彼らを支える妻も相当肝が座っていないと一緒に生活できないはずです。『まんぷく』夫婦がそうかもしれません。しかしあのドラマはかなりマイルドな成功譚になっていて、そのためどこか物足りなさがありました。今回も牧野富太郎はあくまでモデルですから、ある程度キレイな描かれ方がされるはずです。 草花が大好きすぎて羽目をはずすことの多かった万太郎ですが、厳しい祖母やしっかり者の姉、いつも寄り添ってくれるお目付け役たちのおかげで、落ちこぼれにはならずに育つことができました。そして彼は心根のやさしさゆえに、周囲の期待を裏切ることができず、一度は植物学の世界から身を引こうとします。 しかし高知で「自由」と出会った万太郎は、みずからの人生について向き合うことになりました。 はからずも万太郎の雑草解説が人権の本質に結びついていく集会の場面は昂揚感がありました。早川逸馬のモデルは植木枝盛でしょうか。宮野真守の声質には説得力があります。その演説はまるで集会場にともにいるかのような臨場感にあふれていました。 序盤では子役の万太郎と坂本竜馬の絡みもありました。竜馬にジョン万次郎に自由民権運動、当時の著名人や歴史的事象が万太郎の目覚めにつながっていく構成の巧みさが光ります。 目覚めたのは万太郎だけではありません。姉の綾もまた、「自由」の息吹に触れたことで、自分の生き方を見つめ直しつつあります。 蔵人への淡い初恋はあえなく終わりを迎えてしまいましたが、集会に参加したことで女も自由に生きられる時代が近づいていることを実感し、酒造りへの情熱はより強くなったのではないでしょうか。おそらく当主として峰屋を継ぐのは綾でしょう。そしてその隣には、番頭になった竹雄が立っているような気がします。そうあってほしいです。今は使用人だからと想いを秘めたままの竹雄ですが、彼も「自由」を手にしてほしいと思います。 万太郎と寿恵子がこれからどんなきっかけで再会し結婚に至るのかも、今後の見どころのひとつです。登場時はとってもキラキラしていた浜辺美波ですが、万太郎に振り回されどん底生活に疲れ切って福ちゃんのようにやつれて倒れたりしてしまうのでしょうか。それにしても浜辺美波と神木隆之介とのツーショットは、朝から眼福にあずかれそうです。 PR |
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