posted by さや
at 13:09:27 │EDIT
『誘拐の日』
韓国ドラマのリメイクだそうですが、サスペンスのおどろおどろしさとコメディの抜きのバランスが適度に取れているので楽しく観られます。俳優も芸達者ばかりで見ごたえずっしり。直情径行タイプの斎藤工や江口洋介の熱を帯びた空気感と、怪しさ満載の長谷川初範や鈴木浩介の冷ややかさの対比がうまくできています。
そんな中ちょっとひっかかるのは、ヒロインの少女。今話題の子役のようですが、『ブラッシュアップライフ』を観ていなかったのでよく知りませんでした。おそらく他の仕事や定着したイメージもあって髪型を変えることができなかったのでしょうが、高飛車な態度や口調が見た目と合っておらず最初は違和感を拭えませんでした。見慣れてくると気にならなくなりましたし、斎藤工との掛け合いもどんどんテンポが良くなってすっかりバディになっていますが。ダブル主人公の作品のため、無名の子役を抜擢するのが難しかったのかもしれませんね。そういう事情を感じさせるのが、日本のドラマの少し残念な部分です。
『しあわせな結婚』
松たか子&阿部サダヲというこれ以上ない安心感あるドラマ。ふれこみとしては「妻の秘密をめぐるサスペンス」なのですが、サスペンスドラマにしては緊張感もスピード感も不気味さもなく、登場人物は誰ひとりつかみどころがない、奇妙な作品です。
ネルラは不思議な女性です。誰もが振り返る超美人ではないし、匂い立つ色気を放っているわけでもありません。それでも、病院のエレベーターで偶然乗り合わせたネルラには、原田がひとめぼれしてしまうだけの魅力を纏っていました。地味な服装とメイクでありながらどこか浮世離れした雰囲気。独身主義の原田の心をとらえるのは、こういう異質な魅力を持った女性なのだという説得力がありました。退院した原田を病院の前で待ち構えていたネルラは、まるで異世界へいざなう天女のようでした。
原田が連れていかれたのはネルラの家族だけが住んでいるマンション。結束の固い鈴木家は、原田にとってまさに異世界でした。まるで浦島太郎のように、原田はそこに住まうことになります。
コメンテーターを勤めていたテレビ番組の司会を急遽引き受けることになったり、鈴木家の家族旅行に同行したり、原田の生活はそれまでとは違った色彩に彩られていきますが、そこに暗色を落としたのは、15年前の事件をふたたび追う刑事。恋人の殺人疑惑をかけられているネルラの過去がはじめて明らかになります。
原田はネルラを守ると決意するものの、そこは新婚とはいえ中年ですから、キャリアを重ねてきた弁護士らしく冷静さを欠きません。それがネルラを傷つけることになります。若い夫婦なら感情が先走ってさらに心が強く結びつくであろうところを、年齢を重ねているがためにすれ違ってしまうという展開がうまいなあと感じます。
恋人を殺した犯人は誰なのかという謎解きの要素はあるものの、大石静脚本ですからそこはあまり重要ではないでしょう。原田とネルラ、鈴木家の家族の絆はおそらく過去の秘密によって瓦解することになるだろうけれど、その先の再構築をどう見せてくれるのか。じっくりとその時を待ちたいと思います。
韓国ドラマのリメイクだそうですが、サスペンスのおどろおどろしさとコメディの抜きのバランスが適度に取れているので楽しく観られます。俳優も芸達者ばかりで見ごたえずっしり。直情径行タイプの斎藤工や江口洋介の熱を帯びた空気感と、怪しさ満載の長谷川初範や鈴木浩介の冷ややかさの対比がうまくできています。
そんな中ちょっとひっかかるのは、ヒロインの少女。今話題の子役のようですが、『ブラッシュアップライフ』を観ていなかったのでよく知りませんでした。おそらく他の仕事や定着したイメージもあって髪型を変えることができなかったのでしょうが、高飛車な態度や口調が見た目と合っておらず最初は違和感を拭えませんでした。見慣れてくると気にならなくなりましたし、斎藤工との掛け合いもどんどんテンポが良くなってすっかりバディになっていますが。ダブル主人公の作品のため、無名の子役を抜擢するのが難しかったのかもしれませんね。そういう事情を感じさせるのが、日本のドラマの少し残念な部分です。
『しあわせな結婚』
松たか子&阿部サダヲというこれ以上ない安心感あるドラマ。ふれこみとしては「妻の秘密をめぐるサスペンス」なのですが、サスペンスドラマにしては緊張感もスピード感も不気味さもなく、登場人物は誰ひとりつかみどころがない、奇妙な作品です。
ネルラは不思議な女性です。誰もが振り返る超美人ではないし、匂い立つ色気を放っているわけでもありません。それでも、病院のエレベーターで偶然乗り合わせたネルラには、原田がひとめぼれしてしまうだけの魅力を纏っていました。地味な服装とメイクでありながらどこか浮世離れした雰囲気。独身主義の原田の心をとらえるのは、こういう異質な魅力を持った女性なのだという説得力がありました。退院した原田を病院の前で待ち構えていたネルラは、まるで異世界へいざなう天女のようでした。
原田が連れていかれたのはネルラの家族だけが住んでいるマンション。結束の固い鈴木家は、原田にとってまさに異世界でした。まるで浦島太郎のように、原田はそこに住まうことになります。
コメンテーターを勤めていたテレビ番組の司会を急遽引き受けることになったり、鈴木家の家族旅行に同行したり、原田の生活はそれまでとは違った色彩に彩られていきますが、そこに暗色を落としたのは、15年前の事件をふたたび追う刑事。恋人の殺人疑惑をかけられているネルラの過去がはじめて明らかになります。
原田はネルラを守ると決意するものの、そこは新婚とはいえ中年ですから、キャリアを重ねてきた弁護士らしく冷静さを欠きません。それがネルラを傷つけることになります。若い夫婦なら感情が先走ってさらに心が強く結びつくであろうところを、年齢を重ねているがためにすれ違ってしまうという展開がうまいなあと感じます。
恋人を殺した犯人は誰なのかという謎解きの要素はあるものの、大石静脚本ですからそこはあまり重要ではないでしょう。原田とネルラ、鈴木家の家族の絆はおそらく過去の秘密によって瓦解することになるだろうけれど、その先の再構築をどう見せてくれるのか。じっくりとその時を待ちたいと思います。
PR
