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いかに寝て起くる朝に言ふことぞ昨日をこぞと今日をことしと(小大君)
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圧倒的優勝候補がそのまま甲子園切符を勝ち取り、幕を閉じた今年の奈良大会。雨天中止による順延で、決勝が平日にずれてしまい観戦できなかったのが残念です。

抽選会では智弁と天理が逆の山に入ったことで、「決勝はこの顔合わせかな」と予想していたのですが、シードに入れなかった事実が示すとおり、今年の天理は例年の粘り強さを持ち得なかったようです。初戦の五條戦はコールド、郡山相手にも大差勝ちするもの、準々決勝で大和広陵に打ち負けてしまいました。

例年私学優位だった中、シード校に高田・郡山・奈良高専と公立3校が入り、ベスト4にも法隆寺国際・高田商・大和広陵と公立3校が勝ち上がりましたが、やはりラスボス智弁の壁は厚かった。
今年の智弁は打撃のチーム。決勝も7点差をつける圧勝でした。堅い守りと伝統の投手力に加え得点力も磨いてきた高田商でしたが、ひさびさの夏には届きませんでした。

しかしそんな智弁も、楽勝だったわけではありません。
初戦、一条に10点差をつけて勝ち進んだ3回戦。相手は昨年の優勝校、奈良大附。
休日だったのでテレビ観戦していたのですが、今年の奈良大附は昨年に較べてチーム力が落ちているため、まあ、智弁が順当に勝つだろうと思って観ていたのですが…。
奈良大附が2点を先制。さらにビッグイニングを作り、なんと4回表で7-0の大差をつけます。まさかコールド!? まさかまさか、智弁がここで敗れてしまうのか!?
しかし監督は落ち着いていました。「5回までに1点返せばひっくり返せる」という自信のとおり、4回に2点、5回に3点を返していきます。じりじり追い上げられてきた奈良大附は、リードしている状況にもかかわらず追い詰められていくのが見てとれました。そしてついに6回、智弁に逆転ホームランが飛び出します。この時点で奈良大附は完全に士気を削がれていました。昨年優勝したとはいえ、智弁には公式戦でずっと勝てていない状況。打倒智弁という、奈良大附の挑戦は来年へ持ち越しです。
序盤でまさかの大量リードを許した智弁でしたが、これぞ強豪の落ち着き、これぞ優勝候補のメンタル。一度苦境をはね返したことでさらに強さを手に入れたのか、その後の試合はすべて7点差以上つけての勝利で、圧倒的優勝候補の前評判そのままに、奈良代表の座を手にしました。

ホームランの大会記録を塗り替えるなど打撃力が光る中にも、とくにキャプテン・坂下選手の小柄ながら力強いスイングには圧倒されました。甲子園でも快音を聞かせてくれるはず。また1年生ながら4番を打つ前川選手、同じく1年生の小畠投手など、はじめての甲子園でどんな活躍を見せてくれるのかも興味津々。

その智弁の初戦は第7日! 49校目! よりにもよって、そこ引いちゃった!?
しかも相手は開幕戦を勝った光星学院! 難敵!
でも祝日だから、まあいいか。










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