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いかに寝て起くる朝に言ふことぞ昨日をこぞと今日をことしと(小大君)
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現実離れした設定に、今をときめく若手俳優をそろえたキャスティング。ストーリーよりは視覚で楽しむ作品かなと思っていたら、案外面白かったです。原作は未読ですが、少年漫画らしいトリッキーなキャラ設定をイケメンたちが振り切って演じていて、作品世界にのめりこむことができました。
演技派でならす菅田将暉は当然として、ライバル役にあたる野村周平も一瞬それとはわからないほど三枚目になりきっていました。案外こういう役柄のほうが向いているのかもしれません。志尊淳の中性的な個性も輝いていて良かったです。
作中でも言われているほど少女漫画のヒーローそのもののような竹内涼真も存在感ありましたし、金髪ロン毛でも違和感のない間宮祥太郎もさすがです。
そんな魅力ある俳優たちがわいわいしているのを観ているだけでも楽しいのですが、展開自体もなかなか見ごたえありました。ライバル同士のしょうもないいざこざに割って入る異質な正義漢と関係性のわかりやすい導入部から、ひとくせもふたくせもある生徒会の面々に興味を惹かれ、さらに会長選挙をめぐって学園じゅうを巻き込んだ帝一たちの活躍にはワクワクしました。
文化祭での太鼓パフォーマンスあたりは観客サービス的なものも感じましたが、展開的には違和感ないものでしたし、迫力あって良かったです。
学園以外のキャスティングも見事なもので、父親役の吉田鋼太郎がいい味出していました。菅田将暉とのシーンは互いにノリノリで笑えました。お嬢様だが男の子よりケンカが強いという変わった個性の持ち主であるヒロインも、永野芽郁がその変人ぶりを醸し出しつつ冷静に主人公を諫めるという難しい立ち位置を悪目立ちせずに演じていて好感が持てました。劇中ではあまり出せなかった可愛らしさは、エンディングのダンスでしっかり味わえましたし。
大団円、と思わせておいて余韻を残すラストシーンも良かったです。14巻もある原作をうまくまとめたなという印象です。
 



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