・泣き虫しょったんの奇跡:★★☆☆☆
奨励会三段リーグに所属している主人公達の、みんなでワイワイ楽しく過ごしながらも、闇とか不安とかそういう安直な言葉では語れない何とも言えない閉塞感はとても上手に描いていると思うんですが、明らかに後半失速しましたね。僕が将棋が好きで主人公の瀬川のプロ編入までのいきさつや結果を知っていたことも、感動が薄れた原因でしょうけど。
・ハッピーデスデイ 2U:★★★☆☆
この映画は続編の割に評判がいいようですが、僕はイマイチでしたね。今回は機械を上手いこと作動するために主人公が何回も死ぬ必要があるんですが、前作と違って今回は自ら死んでいるところが緊張感が減って面白くないですね。今回は犯人捜しの要素を薄めて、感動要素を入れたのもイマイチです。ただ、このシリーズは意外に脚本がいいので、決して出来は悪くないです。
・パージ 大統領令:★★★☆☆
シリーズ3作目だと思いますが、今までで一番面白くなかったですね。過去2作にあった最後のひとひねりが今回はなかったのもありますが、1作目から同じ設定を使っていながら今回は何も進化していない気がします。簡単に言うとマンネリですね。ラストでパージ法はなくなったとなりましたが、明らかに感動のラストではないですから、どうせ続編ありきですし。
・グランドイリュージョン:★★★☆☆
予告編を見て騙されましたが、これはただの娯楽作ですね。5人目のホースマンも、インターポールの女が怪しいと思ってたら、わ~こっちだったのか~と素直にびっくりしたら楽しめるのでしょう。僕はミステリー小説が好きなので、いくら何でもそれは強引すぎるだろと思いましたが、娯楽作なので許します。派手な映像とスピーディな展開を普通に楽しめばいいのです。
・アンダーザシルバーレイク:★☆☆☆☆
「イットフォローズ」が面白かったので同じ監督の新作を観たのですが、意表を突かれました。確かに僕もセレブの生活なんかよくわからんし、今回も着想はオリジナリティがあると思うんですが、デヴィッド・リンチなどと比べると、不穏な空気感や薄気味悪い世界観が薄味なんですよ。映像もあまり印象に残らないし。こういう映画はそこがダメだと全然面白くないですね。
・パラドクス:★★★☆☆
かなりぶっ飛んだストーリー展開で、映像もインパクトがあるので、決して悪い映画ではなかったです。ただ、中年、若者、いけにえの35年ループとその裏側にある現世の人間の幸不幸というこの映画の仕組みはわかったのですが、それは結局何なんだという疑問は解決しないので、ラストはどんでん返しっぽいのですがイマイチすっきりしませんでした。
・ハウスジャックビルト:★☆☆☆☆
フォーントリアーの映画はとにかく後味が悪く、いつも観た後に絶望的な気分になるんですが、今回はそうはならなかったですね。子どもをライフルで撃ち殺したりなど残虐的な描写はたくさんあるんですが、衝撃はなかった。だから観た後のショックもなかったんですが、そこが何よりも残念ですね。あとはヨーロッパ映画によくありがちな、単調で退屈なところもありました。
・岬の兄妹:★★★☆☆
出来は悪くないんでうが、監督が助監督を務めたポン・ジュノと山下敦弘を足して2で割ったような映画で、オリジナリティという点でダメですね。あと主人公の警察官の友人はいくら何でも福祉制度の案内ぐらいはしてくれるでしょう。ごまかしたいところでしょうが、そこをごまかすと、インディーズ映画の良さを活かしタブーに切り込み話題性を狙ったとしか思えないですね。
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