昨日のレース後、中央大で年末に吉居大和選手含め体調不良者が続出していたことを知りました。棄権も考えたほどだったとか。本当にギリギリの状態だったのでしょう。
どんなチームにもアクシデントはつきものです。青学大も昨年は区間配置がうまくいかず総合優勝を逃しました。勝てなかった次の年にはいつも以上に闘志を燃やす原監督。完璧なレース運びで往路トップを奪い、そのスピードは史上最多タイの16チームを一斉スタートにしてしまうほどでした。 さて運命の復路、どんなドラマが待っているのか。 《6区》 余裕を持ってスタートした青学大・野村選手は順調なペースでスイスイ山を下っていきます。青学大らしいというか、楽しそうにも見える快走で最後の平地も走り抜きました。そのタイムは区間2位。上々の出だしです。 一方それを追う駒澤大。チェックポイントごとにそのタイムは離されていくばかり。昨年山下りを担った伊藤選手が走れなかったのは痛かったのかもしれません。焦りのせいかペースをつかめないまま、区間12位と追撃できず。最後はその差4分以上に広がってしまいました。 3位以下は城西大、東洋大が順位を守る一方、一斉スタートの法政大が区間賞の走りで5番目に襷リレー、7位に順位を上げました。武田選手のマスコットを持ってのインタビューは笑顔も弾けて可愛かったです。 中央大も頑張りました。10位浮上し11位東海大と1分半の差をつけました。このあたりは見た目の順位と実際の順位が異なり混乱しそうですが、中継ではしっかり順位とタイム差を表示してくれたので助かりました。 《7区》 上位に差がついてしまったので、中継のメインは混戦しているシード争いにシフト。 注目されたのは中央大・吉居駿恭選手。2区を走った大和選手の弟です。目を瞠るような快走で前を追うと、給水ポイントで待っていたのはお兄さん。それまでお腹を押さえるなど苦しげな様子もありましたが、力水をもらってスイッチが入ったように表情が変わりました。最後はなんと5人抜き。区間賞が決まったことを知って見せたガッツポーズも爽やかでした。来年からも楽しみな選手です。 駒澤大・安原選手は最後の箱根となりました。少しずつ差を詰めていたかと思いきや、途中でまた離されてしまいます。先頭青学大が順調な証拠です(あまり映らないからわからない)。 その青学大・山内選手、最後はかなり苦しそうでしたが、 最初で最後の箱根に全力を振り絞ってラストスパート。後続との差をさらに離す会心の好走となりました。 3位を守った城西大は笑顔で襷リレー。 大東大も踏ん張り、早稲田大もなんとか9位キープ。11位に上がった帝京大と中央大の差は2分となりました。往路ではシード圏内だった順天堂大は16位。厳しくなってしまいました。 《8区》 このあたりからちょこちょこしか観られなくなってしまってので経過だけ。 青学大は順調も順調。遊行寺の坂も難なく超え、歴代3位のタイムで襷リレー。覇権奪回に視界は良好です。 中央大のペースが落ちてきました。それを追ってきたのが帝京大。15キロ付近、帝京大・早稲田大・明治大の集団にとらえられ、帝京大が中央大を抜いて10位に浮上します。 昨年は5区を走った中央大・阿部選手のコンディションはかなり悪そうでした。なんとか最後まで粘り抜いてほしかったのですが総合12位でシード圏外に落ちてしまいます。 平塚では7位だった大東大も、区間最下位で11位に落ちシード圏外に。ただタイム差はわずかなものでした。 青学大の塩出選手が区間賞。しかし区間2位は日体大、3位の明治大と下位のチームが頑張りました。とくに明治大は1年生、好走で順位を最下位から押し上げました。 《9区・10区》 ほとんど観られなかったので経過だけチェック。 青学大は9区も区間賞を獲得すると、最後まで盤石の走りで覇権奪回! 7度目の総合優勝は新記録達成のおまけつき! 直前の12月はインフル禍に見舞われシード落ちも覚悟したという原監督ですが、本番では全員が最高のパフォーマンスを発揮。区間配置も完璧、レース運びも完璧、さすがのマネジメント力でした。 三冠は堅いと見られていた駒澤大ですが、そううまくはいきませんでした。スタートからエースを連続投入し逃げ切りをはかるレースプランが崩れたショックは大きかったのか、4区以降突き放されて立て直せませんでした。しかしタイム自体は決して悪くはないのです。青学大があまりにも強かった、その結果です。プレッシャーの中戦い抜いた駒澤大に天晴。 9区を走った花尾選手は入学時から注目されていた実力者でした。怪我に泣かされた4年間、最後の箱根が悔しい結果になってしまったのは残念です。しかしランナー人生はまだまだこれから。輝けるものであるよう祈ります。 3位に入った城西大は、復路も失速することなく走りきり、大学史上最高順位でゴールしました。金栗賞を受賞した山本選手はじめ、充実感のあるレースができたようでした。 4位はエース松山選手が4区で引き上げた順位を守り抜いた東洋大。昨年はシードぎりぎりで、もう東洋が優勝争いすることはないのかと残念に思っていましたが、強い東洋が帰ってきてうれしいです。鉄紺はこうでなくちゃ。 5位はすっかり強豪校となった國學院大。若い選手が多かっため来年以降も期待が持てます。 6位の法政大は一斉スタートの山下りで区間賞を獲得すると勢いに乗り、順位を上げました。7位早稲田大、8位創価大もシードを守りました。 そして残りのシード枠は帝京大、大東大と圏外から浮上した2校。大東大は9区区間最下位で一時危うくなったものの、最終区で見えない4秒差を逆転しシード獲得となりました。一方こぼれ落ちてしまったのは東海大。中央大も順位を落とし来年は予選会からの戦いとなってしまいました。 国士舘大の12位は襷の繋がらないことが多かった例年を思えば健闘だったと思いますし、ひさびさ出場の日大、東農大も存在感を示してくれました。 今年も23校230人、そしてその背景にあるさまざまなドラマを見せてくれた箱根駅伝。 来年も違う感動が同じく胸を震わせてくれることでしょう。 どうかそれが誰もなにごとにも侵されることない、平和なお正月のひとときになるように。 PR |
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