『半分、青い。』
北川悦吏子脚本とあって、また背中がぞわぞわするような甘くて寒い展開になるのではと危惧していましたが、今のところ、懐かしい雰囲気を感じられて心地いいです。 思えば、北川脚本にありがちな「初対面では反目し合っていた男女が恋に落ちる」とか「純粋で陽気な女子と照れ屋でスカシな男子」な設定は、80~90年代初頭の少女漫画そのものでした。そう、まさに私が『りぼん』っ子であった時代とまさにドンピシャ。 『りぼん』の中の世界に憧れていた小学生の私は、高校生になったらラブレターが靴箱に入っていたり、登校途中に出逢った他校の男子と恋が始まったりするものだと思っていました(遠い目)。 そのノリを現代劇に持ってきたらお寒いですが、時代を当時に戻して緑豊かな風景に合わせたら、意外にハマるものです。 そしてちゃんと朝ドラらしく、泣きどころも笑いどころも設定されています。鈴愛の片耳失聴からの一連の流れは、子役のまっすぐな演技に泣かされました。最近は芸達者な子役が多いものですが、このドラマの子役は演出からの指示もあったのか、全員素朴で台詞回しもたどたどしく、それはそれで味がありました。 北川作品の主人公には感情移入できないことが多かったのですが、ここから鈴愛がどのようにして漫画家への道を歩んでいくのか、律との関係はどうなるのか、なぜシングルマザーの道を選ぶのか(相手は!?)、ちゃんと鈴愛の心により添えるように描いてほしいなと思います。 『コンフィデンスマンJP』 『デート~恋とはどんなものかしら~』の古沢良太脚本。放送前にちょうど『デート』が再放送されていたので一気視聴しました。やっぱり面白かった。その流れで録画してみたのですが、うーん、荒唐無稽がすぎて『デート』ほどはハマれない。それでもいきいきしたキャラたちや、真実が二転三転するストーリーの展開には惹きつけられます。やはり脚本家の力量でしょう。 『デート』でも杏が変顔レパートリーを披露してくれていましたが、長澤まさみ演じるダー子の豊かな表情もなかなかのもの。杏のダンナもボクちゃんキャラではっちゃけていますが、なぜこの人の演技はいつまでたっても進歩しないのだろうか…? こういう味なのか? 今は大がかりなカラクリをしかける詐欺師ですが、きっとダー子たちの過去や秘密がどこかで明かされるはず。それまでは深く考えずにコメディを楽しむことにします。 『シグナル 長期未解決事件捜査班』 葉っぱのあんちゃんの時は何とも思わなかったのに…。 最近、坂口健太郎がイケメンに見えてしょうがない…。 それはともかく、このドラマは同時間帯だった『CRISIS』のような少し暗めの雰囲気で、なんともミステリアスな空気感のあるサスペンス。韓国作品独特のおどろおどろしさも残してあります。北村一輝・吉瀬美智子・渡部篤郎などの周りを固めるキャストも重厚で、尾崎将也のスピード感ある脚本が展開を盛り上げています。三枝の過去を含めまだ謎だらけの展開ですが、過去と交信することで未来が変わっていく、このファンタジックな設定が物語全体の緊張感を緩和することなく、最後までこの雰囲気を保って見ごたえある作品になってほしいと思います。 PR |
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