8/27・28 vsH ●○
お天気が心配された九州での2試合ですが、無事に開催。初戦はペイペイドーム。初回、制球の定まらないモイネロから押し出し四球で先制するも、なおも満塁のチャンスで追加点を取れずイヤな予感はしていましたが、案の定立ち直ってからはまったくチャンスを作れず。一方、田嶋は2回、正木に同点ホームランをくらった後、石塚・佐藤の下位打線にも連打を浴びて3失点。失点したのはその回だけだっただけにもったいない内容となりました。打線の不調はなおも継続。光明は宇田川と前の無失点投球だけでした。とくに宇田川は良い時の伸びが戻っていたように見えました。 翌日は長崎開催。今日も打線は大関の前になすすべなし。何かとランナーは出るのですが、あとが続きません。4回には一死満塁と大チャンスが到来するものの、お決まりのゲッツー…。その直後に栗原の先制ホームランが飛び出すのだから、すべてがうまくいきません。 とはいえ、先発山下はその1失点だけでした。今日も制球は問題なし。球速も自己最速を計測。昨年の剛腕新人王がようやく帰ってきました。 こんな良い状態の山下にも負けがついてしまうのか…とゲンナリしていた7回。先頭杉本がヒットで出ると、西川が送りバント。紅林が四球を選ぶと廣岡ヒットでまたも一死満塁のチャンス到来。ここで小久保監督がマウンドまでやってきました。ここまで111球を投じていた大関から津森に交代。ソフトバンクが回途中で継投するのはめずらしいなと思いましたが、正直得点できるビジョンは思い描けませんでした。 …が、津森はコントロールが乱れて福田が押し出し四球を選び、同点に。 なおも満塁で太田。フルカンからしっかり見極めまたも押し出し四球でなんと勝ち越し。 ここで今宮の檄が入りますが、森への2球目が背中を直撃! やめてー! でも大きい3点目! このまま終わればなんだかモヤモヤしたものが残りますが、9回に太田がしっかりタイムリーを放ってくれたので溜飲が下がりました。 山下は勝ち越したその裏もしっかり抑えて2勝目。ペルドモ→マチャドも失点を許さず、今季は苦戦していた地方開催最終戦を白星で飾ることができました。 8/30~9/2 vsE ○○○● 台風接近で早々に試合中止が決まったり、新幹線内で缶詰めになったチームがあったりと混乱に巻き込まれたNPB。長崎発の便の欠航が心配されていたオリックスは、試合後バス(ピザパーティー)で福岡に戻り、直行便で仙台に移動することができたようです。 変則4連戦の楽天戦、最初の相手は藤井。苦手の左腕ですが、初回、先頭廣岡のヒットを皮切りに森の犠飛で先制に成功します。こちらの先発は楽天キラー曽谷。すっかり頼もしくなった曽谷は、今日も安定感抜群。ランナーを出しても動じることなくアウトを重ねていきます。 今日こそ白星をつけるためには、援護点が必要。ようやく5回、再昇格したルーキー横山の二塁打から廣岡のタイムリーで2点目が入りますが、それでもやっぱりまだ不安は残ります。 案の定、6回裏、横山のエラーから辰己にも打たれて一・二塁。セデーニョの神キャッチで1アウトを取るも、浅村の痛烈な打球をまたも横山が処理しきれず、満塁に。しかし今の曽谷は味方のエラーをも背負う覚悟がありました。続く鈴木の打球はセデーニョが本塁へ送球し2アウト。一発が怖いフランコもショートゴロに抑え、ピンチ脱出! 7回からは継投へ。山田・ペルドモ・マチャドといずれもランナーを出しますが得点は許さず、無失点リレーで勝利! 曽谷にようやく勝ちがつきました! これでやっと6勝目。二桁勝っていてもまったくおかしくない内容です。マウンドでもインタビューでも、何やら顔つきが逞しくなったように見えます。 曽谷が連敗中に弱音を吐いた時、横から助言をしたのは宮城先輩。後輩(プロ歴)の勝利のあとに負けるわけにはいきません。開始早々雨による中断がありコンディションを整えるのが難しい状況で、初回からいきなり一死満塁のピンチを招いてしまいます。しかしエースはそこで揺るがない。浅村を三振に抑えると、試合後に言及もした横山の好守備で3つ目のアウトを取りピンチ脱出。そこから後はスイスイでした。最後の8回にランナーを背負いますが失点することはなく、115球無失点でようやく5勝目。残りの登板数も少なくなってきましたが、なんとか負け越しだけは回避してほしいものです。 前回は宮城に援護できなかった打線ですが、今日は苦手の岸から頓宮のひさびさの一発で先制すると、6回には代わった弓削から来田のひさびさのタイムリーで追加点。7回にも本日絶好調の西川に続き紅林にもタイムリーが出て2点追加。8回は森・西川がトドメのタイムリーでなんとなんと6得点! 底を脱した…と期待してよろしいか? カード勝ち越しを決めたい3戦目の先発は、このところ少し不安を感じるエスピノーザ。今日も初回から四球がらみで失点、3回にも追加点を与えてしまいます。打線も初顔合わせの古謝に対して連打を生み出すことができません。5回には無死満塁という大チャンスを作りながら、ライナーゲッツーという不運もあってまさかの無得点。ガックリ来たのもあるでしょうか。その裏、エスピノーザが頭から連続四球でランナーを溜めてしまうと、ベンチは鈴木にスパッと交代させました。3点ビハインドになるとますます苦しい展開になるところでしたが、そのピンチを鈴木が救ってくれました。クリーンアップを相手に、ホームを踏ませずアウト3つを奪いました! 本当に頼りになります! そして試合の流れも、鈴木がこちらに引き寄せてくれました。6回表、先頭森がヒットで出ると西川が二塁打で無死二・三塁。そして本来は仙台が大得意な頓宮が、今日はセンター前へ同点タイムリー! さらに二死二塁から若月が勝ち越しタイムリー! 一気に試合をひっくり返しました。 あとは頼もしいブルペン陣に任せるだけ。まずは7回。吉田が一・三塁のピンチを作るも最後は三振で同点を許さず。7回は今やブルペンリーダーになった山田がこれまたヒットと四球でランナーを背負うと、二死から右の阿部を迎えたところで古田島にスイッチ。無事に優勝。8回も続投でふたたび優勝。森・西川のダメ押しで3点を追加した最終回は、マチャドが〆て勝ち越し達成!! ようやく打線が元気になって、がぜん勇気が湧いてきました。逆転CSのためには勝つしかない! …と勢いこんだ4戦目ですが、やっぱり4タテなんてそうそうありませんよね…。 初回に先制し、同点に追いつかれるも太田のホームランですぐさま勝ち越しに成功した時は、期待感にあふれたのですが、勝ち星のかかった5回に髙島が崩れてしまいました。せめて小深田のスクイズでアウトをひとつ取れていれば1点差で済んだのですが、その後にタイムリーを許して3点差にしてしまったのが痛かった…。スクイズの打球を取りに行こうとした森と髙島が接触し、怒りをあらわにしていた森の態度が一部で批判を浴びていたようですけれども、後日判明した怪我の原因が本当にその接触であるならば納得もできます。ベクトルは違えどバッテリーともに少し冷静さを欠いていたようですね。 結局今日も鈴木の火消しに頼ることになりましたが、さすがに2戦連続逆転の流れにはなりませんでした。宇田川・前・川瀬も無失点で凌ぐものの、痛い敗戦となりました。 逆転CSには4タテは必須でした。 ふくらんだ希望の風船は一気にしぼんでしまいました…。 とはいえ最後まであきらめたくはありません。2年前、3年前も、どれほど可能性が少なかろうとオリックスは土俵際で戦い、最後に優勝をつかみ取ったのです。今年もあきらめ悪くいてほしいものです。 PR あべのハルカスで行われていた広重展に行ってきました。 7月から始まっていたにもかかわらず、開催終盤での滑り込み。 やはり混雑していました。 『広重ぶるう』で予習したとおり、くすぶっていた時代の役者絵から彼の名を一躍有名にした名所絵まで、もりだくさんです。 中には写真撮影OKの部分もありました。 雨の描写も印象的な広重。 橋の上のシルエットが秀逸。 家族の解釈が面白いですね。 見事な構図に唸らされます。 夕刻の柔らかな海風に乗せて、人びとの喧騒と鳥の鳴き声が聞こえてきます。 「摺の極」と謳うだけあって、摺によって表現された海や空のスケール感を堪能できます。『広重ぶるう』にも彼の意図を具現化する摺師が登場しますが、摺によって図柄を変えられるのが浮世絵の面白いところ。教科書には絵師の名前しか載りませんが、名作が生まれるのは彫師・摺師の仕事ぶりあってこそです。来年の大河ドラマは蔦谷重三郎が主人公ですが、彼らにもスポットを当ててほしいなと思います。 じっくり見て回っていると、いつの間にか2時間以上経過していました。足が棒のよう…。 お土産はもしも猫展でも見かけた「名所江戸百景 浅草田圃酉の町詣」。やっぱりこの猫のフォルムが好き~。
8/20~22 vsL ●●●
Aクラスへの道筋が少し見えてきたと浮かれポンチでいると、すぐさまバケツで氷水をぶっかけてくる、そう、それこそがオリックス・バファローズ。 この3試合は振り返りたくもない、酷いというには言葉が足りない内容でした。田嶋・曽谷・髙島の先発だけでなく、中継ぎもそろって踏ん張ったというのに、見殺し・見殺し・見殺し。3試合で1得点てなにごと? 1-0・1-0・2-1…これ、サッカーのスコア? 昨年も3試合で4得点しか取れなかったカードがありましたが、2勝1分でした。しかし首位と5位では白黒が逆になってしまうのですね。 3戦目はせめて引き分けで終わってほしかったのですが、本田ではなく川瀬が出できた時点でベンチが引き分け狙いでないことを悟りました。今季セーブシチュエーションで出てきて失敗して泣いていた才木も、先発として結果を出しました。川瀬もこれを糧にして大きく育ってほしいです。 それにしても、「5位と6位の試合やな…」と、我が家の西武ファンともどもため息をついてばかりの3試合でした(2試合目に至ってはSASUKEワールドカップを観ていた)。 8/23~25 vsM ○●○ 互いに前のカード全敗している絶不調同士の顔合わせ。主力と期待されながらいっこうに調子の上がらない宗・中川が降格。大里も膝の打撲で抹消されましたが、疲労が顕著でしたしリフレッシュを兼ねてかもしれません。 さて、貧打に次ぐ貧打のオリ打線。長打が期待される頓宮・太田がスタメン復帰するも、なにも起きず。復帰登板のカスティーヨが5回無失点とまずまずの結果を残すも、今日もスコアボードはゼロ行進。左のカイケルですから打てるわけないと思っていましたが、たまには裏切ってほしいものです。 というわけで、途中から観るのをやめていました。チャンスになったら替えようと速報だけはチェックしていたのですが、9回裏も2アウト。杉本があっさり追い込まれて、スマホから目を離していたのです。次に確認すると1-0。あれ? 見逃した…。 決して良い勝ち方ではないのですが、勝ちは勝ち! と、またもや浮かれポンチ。つまり冷水ぶっかけのお時間です。土曜の先発は復活の宮城、今日も絶好調。ランナーを出しても後続を断ち、相手に隙を与えません。エースが8回110球を無失点で投げ抜けば、普通は白星がつくでしょう。 しかし普通ではない今のオリックス打線。勝ちを拾っていた西野相手に、初回無死一・二塁、3・4回も一死一・二塁、それ以外もほぼ毎回のようにランナーを出しながら本塁を踏めず。8回は一死満塁で宮城に勝ちをつけるにはここしかないという場面でゲッツー。1点勝ち越された9回も、益田から一死満塁。こりゃもう逆転サヨナラやろと誰もが確信した場面であわやゲッツー&内野フライ。 …得点ってどうやって取るんでしたっけ。 なんかもう、悔しいやら怒りやらを通り越して悲しくなってきました。 古田島が押し出しで失点し黒星がついてしまいましたが、相手が角中ですし、むしろよく1点で抑えてくれたと思います。投手はこれ以上できることなんてありません。 日曜の先発エスピノーザも、5回の二死満塁・6回の無死一・二塁のピンチでも失点を許さず粘りました。しかしもちろん、援護はありません。相手先発が苦手の種市ということを差し引いても今の打線はヒドイのひとこと。このカードはパワプロコラボでスタメンの名前の横に調子を表すアイコンが表示されていたのですが、なんで全員ピンクやねん…絶対青やろ! いや紫か? しかしロッテ打線も不調とあって、0-0のまま試合は7回へ。吉田が三凡で抑えたその裏、若月が二塁打で出塁すると、代打森は進塁打で二死三塁。ここで今いちばん信頼できる太田の打球はセンターへ。突っ込んだ高部のグラブに一度はおさまったものの、転がった拍子にこぼれ出てタイムリー二塁打に! さらに西野もセンターへ打ち返して2点目が入りました! こうなればあとは頼もしいブルペン陣が抑えるだけ。本日は山田→マチャドの継投で無失点リレー完成。これでカード勝ち越し、なんと球団83年ぶりとなる10戦連続2失点以下の記録も達成です。 それにしても、毎試合2点までしか取られていないのなら10連勝していてもおかしくないのに、実態は6勝4敗…。まだまだ猛暑なのですが、打線のヒエヒエ具合はなんとかならんのですかい…。
今年も熱い夏が終わりました。
センバツから導入された低反発バットに加え、この夏は初日から三日間試験的に朝夕二部制で試合が行われました。開幕日の第三試合に登場したのは智弁学園。18時52分から始まった岐阜城北との試合は2点を追う9回二死から追いつき延長タイブレークでの決着となりました。それも10回表、智弁が3点を勝ち越せば、その裏岐阜城北が3点を取り返すという熱い展開に。しかし11回、ふたたび智弁が3点を取ると、その裏岐阜城北は不運なライナーゲッツーに終わり、智弁が勝利をもぎ取りました。時計は21時36分。プロ野球も終わっていた時間です。観ていて気になったのは、終盤にエラーが増えていったことです。おそらく普段は試合どころか練習もしていない時間帯でしょう。ネット界隈では9回に智弁が追いつくきっかけとなった内野ゴロが物議を醸していましたが、審判の方も慣れないナイターであることが判定に影響していたのかもしれません。 優勝経験がある報徳学園・大阪桐蔭・花咲徳栄・智弁和歌山が2回戦までに姿を消すという話題もありました。しかもそれらに勝った高校でベスト8に勝ち上がったのは報徳を破った大社のみ。これも一発勝負のトーナメントならではの妙味です。 ベスト8の中で唯一の公立校である大社の快進撃は、今年の甲子園を象徴するムーブのひとつでもありました。 3回戦の早稲田実戦は途中からテレビ観戦していたのですが、球史に残るベストゲームでした。 初回に大社が先制。しかしエース馬庭投手が6回に追いつかれると、7回にはセンター藤原投手の後逸で2点差となってしまいます。しかし9回。相手エラーで先頭が出塁すると、内野安打で一・三塁。そして見事スクイズを成功させ、大社が同点に追いつきます。さらにバントで一死二・三塁とサヨナラのチャンスを作ると、球場は一気に大社ムード。そうはさせじと早稲田実・和泉監督。交代させたレフトを投手の横に配置し、内野5人シフトを敷きます。ますますどよめく甲子園。外野に抜ければ間違いなくサヨナラです。しかも内野に入ったレフトは1年生、甲子園初出場。しかしこの緊張する場面で、彼は冷静にゴロをさばき一塁へ投げてバッターアウト。間髪おかずファーストは本塁へ送球、スタートしていた三塁ランナーはタッチアウトでスリーアウトチェンジとなりました。 代わったところへ打球は行くとはいうものの、この状況でしっかりと内野ゴロを打たせる配球をしたバッテリー、そこへ投げ切った投手。慣れない守備位置であわてることなく打球処理した1年生。そして落ち着いて本塁へ送球したファースト、きっちりランナーをアウトに仕留めたキャッチャー。大社ムードの球場の雰囲気に吞まれることなく、おそらく実戦でははじめてであろう采配にすべての選手が応えて成し遂げた一連のプレーでした。そしてこの土壇場で大胆な采配を敢行し、相手を動揺させた和泉監督。その豪胆ぶりに唸らされました。 試合は延長タイブレークに。甲子園で強豪校相手にここまですべて完投してきた馬庭投手。おそらく体力的にも精神的にも限界に近いであろう中、気迫を前面に押し出す投球に、観ている者の心は揺さぶられずにはいられません。10回表、ランナーを進めさせることなく3つのアウトを取ってベンチへ帰るその表情は泣いているようにも見えました。しかし早稲田実も負けてはいません。8回から登板していた川上投手も得点を与えず、試合は11回へ。 大社の内野陣は10回表も相手バントを三塁封殺する好プレーを見せていましたが、この回も堅守で馬庭投手を助けます。ゼロで封じたその裏。先頭は代打安松選手。10回裏は成功できなかったバントを、彼は三塁線へ絶妙に転がしました。打球は切れることなくフェアゾーンにとどまり、無死満塁に。そして打席は馬庭選手。川上投手の4球目、打球はそのマウンドの横を抜けていきました。 球史に残る熱戦に幕が降ろされた瞬間でした。 馬庭投手に真っ先に抱き着いたのは藤原選手でした。この勝利でもっとも救われたのは藤原選手でしょう。センターの守備に着くたびスタンドから大きな拍手が起こっていたのも印象的でした。 試合後の和泉監督は晴れ晴れとした表情でした。退場する大社の選手ひとりひとりに声をかけていたのも、敗れたとはいえ素晴らしい試合を最後までやり遂げた充実感からでしょう。 一方、大社の石飛監督は涙ながらのインタビューでした。バント代打の安松選手が立候補だったことには驚愕でしたが、監督の期待に見事に応えたあのバントを目にしたら、そりゃ泣くよなあとこちらももらい泣きしそうになりました。 もちろんバントの上手さは安松選手の日頃の練習のたまものなのですが、神がかっているくらい素晴らしいものでした。もしかしたらあの時、八百万の神々が甲子園を訪れていたのかもしれません。 出雲の力で大社がこの先も勝ち続けることを期待しましたが、準々決勝で神村学園の前に8-2で敗れ、快進撃はここまでとなりました。馬庭投手が先発できなかった大社は、途中まではなんとか食い下がりましたが、終盤に馬庭投手が打ち込まれて突き放され、そのまま敗退となりました。それでもこの夏、鮮烈な印象を残した高校のひとつとなりました。 昨年から総合力の高かった神村学園ですから、ここが優勝かなと予想しましたが、準決勝を勝ち上がったのは関東一でした。1点差で迎えた最終回、二死一・二塁。代打の選手がセンター前ヒットを放ち、同点かと思ったその瞬間、完璧な送球がランナーより先にホームへ還ってきました。「令和のバックホーム」誕生の瞬間でした。 そして決勝は関東一と京都国際という、どちらが勝っても初優勝の新旧都の顔合わせとなりました。 京都国際は札幌日大、新潟産大付、西日本短大付に勝ち上がり、準々決勝で智弁学園を倒すと、準決勝では青森山田に逆転勝ち。好投手の二枚看板で初の決勝進出となりました。 試合は、決勝ではめずらしい投手戦に。0-0のまま、延長タイブレークにもつれこみました。 決勝くらいはタイブレークなしでも良いのではないかなあ…と素人は考えてしまうわけですが、タイブレーク導入の経緯を考えると仕方ないことなのかもしれません。10回表、押し出しと犠飛で京都国際に2点が入ります。 追い込まれた関東一。その裏、先頭の送りバントが成功し、さらに送球も乱れて無死満塁に。ゴロで1点返すと、四球でふたたび満塁に。しかし延長から登板した2年生の西村投手。ゴロでまずホームアウトに仕留めると、最後の打者は空振り三振。 どちらに転がるかわからない白熱した決勝戦、決めたのは京都国際でした。 結局どちらにもタイムリーが生まれなかったというめずらしい展開になりましたが、これは両校の優れた投手力と守備力があってこそ。決勝戦にふさわしい、緊張感あふれる一戦だったと思います。 優勝校の校歌が流れると、一塁側アルプスの関東一応援団から手拍子が起きました。これは準決勝で敗れた神村学園も関東一の校歌斉唱時に行っていて、さらには神村学園に敗れた大社応援団がはじめたことでした。甲子園に新たに生まれた、甲子園らしいいい光景でした。 ホームランなしの優勝校は常総学院以来21年ぶりだとか(え!? 常総の優勝って21年前なの…!?)。長打力の印象が強い大阪桐蔭が散発5安打で敗れてしまったのも、低反発バットの影響のような気がします。これからの甲子園で勝ち上がっていくのは、京都国際や関東一のように守備力の優れた高校なのかもしれません。 今年も猛暑に苦しめられた夏でした。日差しはないとはいえ暑さは残り、夜でも足をつってしまう選手が出ていましたし、慣れないナイターでやりにくそうな部分もありました。しかしどんどん新しい取り組みを試していくことは大事だと思います。ここまで甲子園が注目されるコンテンツになってしまった以上、甲子園球場以外で全国大会を行うことはなかなか難しいでしょうし、時期もずらせませんから、なんとか継続していく道を模索していってほしいです。
8/13~15 vsE ●●○
先発はここ最近好投するも勝ち星もつかない曽谷。今日もあえなく援護ナシ。なにせ相手は京セラ無双の早川、援護点どころか2安打完封されました。もう、オリックスに移籍してきたらどうですか(涙) 曽谷は今日も6回1失点と文句のつけようがない内容でした。しかし野手が2安打では勝てません。これもオリックスのエースの系譜として達観するしかないのか…。 翌日も、エスピノーザが初回にいきなり先制されてしまいます。それでもその裏、四球から満塁機を作り、紅林の犠飛で追いつくと、なおも来田がつないで満塁に。しかし杉本が初球凡ゴロで逆転チャンス消滅。ここで察するものがありました。杉本は次の打席でヒットを放ちましたが、「さっきィィ」と思ってしまうわけですよ。来田や池田を監督がめずらしく名指しで褒めるほど頑張っているのに、ベテランがその努力を一瞬で無にしては…。思い切りの良さは杉本の長所でもあるのですが、なかなか以前のような豪快な打撃が戻ってきませんね…。 2回から立ち直った内に対し、エスピノーザは5回以降糸が切れたかのように打ち込まれ、完敗。すぐ上の順位にいる楽天相手に痛い連敗。どうやら自力CSも消滅したらしいです。 ひとつ勝って良い空気になったかと思えば、またすぐ元に戻るのは何とかなりませんかね…。 重い気分の木曜日。しかも相手は苦手の岸なものだから、スイープされる予感しかしません。先発は先週好投した髙島ですが、我が家の西武ファン曰く「相手が西武だから参考記録」らしいです。 初回を無失点に抑えたその裏、ランナーを置いて打席は森。打球は右中間を割る先制打、なんと63イニングぶりのタイムリー! 髙島は参考記録で何かつかんだのでしょうか。ランナーを置いても落ち着いて後続を抑え、今回も5回を無失点で投げ切ります。しかし続投した6回。二死から四球を出すとヒットでつながれ、鈴木大地に逆転三塁打をくらってしまいました。ふたり還ってくるのはともかく、なんで三塁まで行かれるねんとは思いましたが、なにせこちらの外野は来田・西川・池田というファイヤーフォーメーション。外野の間に落ちるヒットはすべて長打になります。相手と較べるとその力量差は一目瞭然。中でも辰己の守備力は12球団の中でも群を抜いています。その裏、森のフェンス直撃という打球をジャンプしてキャッチしたそのプレーはさすがでした。…そう、ダイレクトキャッチですよ? なぜかフェン直、つまりヒット扱いで、三塁塁審のフェア判定を見た森はもちろん二塁へ向かい、アウトと自己判断した池田は一塁へ戻り、森が追い越してしまいここでアウト、フェアと気づいた池田は塁間で右往左往、ダイレクトキャッチをもちろん確信していた辰己は一塁へ返球し、一塁塁審はアウトとジャッジし、結局二塁に送球されてアウトコールされ…。いったいこのプレーでアウト何個あったん? 正しくフライアウト判定されていたとしても、池田の帰塁は間に合いそうもありませんでしたから、どのみちダブルプレーだったでしょう。もちろん打球を判定する三塁塁審の確認を怠った池田がいちばん悪いのですが、審判も含め誰もが混乱していたように見えました。 ヒットをアウトに変更するようなリクエストはオリックス側からできないし、併殺で終わっていますから楽天もリクエストしない。仮に審判団独自のリプレイ検証をしたとしても、塁間で止まっていた池田の扱いに困るからするわけがない。…で、辰己はファインプレーをひとつ損して、岸の被打率も悪化、結果本日猛打賞の森だけが得する結果となったわけであります。 それにしても、二軍から上がってきた選手は来田といい大里といい、走塁ミスが目立ちます。しっかり教えているのかはなはだ疑問です。 というわけで、もう負けの道筋しか見えませんでしたが、直後の7回表は山田が10球で片づけ、8回も吉田が10球でそれぞれ三者凡退。流れをなんとかつなぎました。 すると8回裏。若月が四球を選ぶと、代走廣岡が盗塁を決め…と思いきや、ボークで進塁。しかし大里が打ち上げて2アウト。万事休すかと思いきや、来田がセンターオーバーの三塁打で同点に!! 9回表はマチャドが登板。すると二死から出塁した浅村が盗塁敢行! これを若月に代わってマスクを被っていた石川が補殺! このプレーで球場が一気に盛り上がります。 その裏、先頭は森。「あっさり」と言いたくなるくらい、あっさり二塁打を放ち、ますますサヨナラの機運が高まってきました。続くセデーニョには代打バント山足。…が、なぜか申告敬遠! 打席は西川。ベンチ前で中嶋監督に何やら耳打ちされていました。サヨナラヒット打ってこい、とでも言われたのかもしれませんが、制球定まらない渡辺翔に対ししっかりみきわめて四球を選び、なんとなんと無死満塁! これはごっつぁんです。サヨナラ男紅林、2球ファウルで追い込まれるも、3球目を一塁前に打ち返し、一瞬ホームゲッツーかと思いきや、ベースに当たって? なんかよくわからないサヨナラー。 ということで、このカードもなんとかスイープ回避! 今はこれがせいいっぱい(涙) 8/16~18 vsF ○○○ 先発に離脱者が続出しているオリックス。9連戦ともなればどこかでブルペンデーを作らなければいけません。日ハム戦最初の予告先発は才木。正直なところ、また不安定な投球でランナーを溜めて痛打される姿しか想像していませんでした。 ところが、中継ぎよりも力をセーブして投げる先発のほうがスタイルに合っていたのでしょうか。ランナーを出しても慌てることなく、バットに当たっても力で押せていましたし、3回に先制タイムリーを許しましたがそれ以外はほぼ危なげなく、5回1失点と上々の内容でした。 打線は相手のミスで同点に追いつくものの、あとは北山の前になかなか好機を作れません。それでも球数を稼いでいたおかげなのか、6回二死走者なしの場面でなぜか降板。代わった生田目は回をまたぐことなく、7回裏は河野が登板。すると相性の良い紅林が二塁打で出塁。西野も粘ってヒットでつなぎ、一死二・三塁の大チャンスが訪れます。すると勝ち越しスクイズを恐れてか? まさかの若月敬遠で満塁に。打席は左の大里。しかしセンター前に打ち返して勝ち越し! 来田は打ち取られるものの、右の廣岡のところで相手投手が山本に交代。オリックスでもよく見た光景ですが、マシンガン継投とはうまくいかない時はとことんいかないものです。廣岡は見事! 初球を叩いて2点タイムリー! オリ初のお立ち台ゲット! 直後の8回は頼もしい山田が5球で片づけ、その裏頼もしい西野がダメ押しタイムリーを放ち、4点差となった9回はペルドモが〆て、なんと6月21日以来の金曜白星! 土曜日の先発は、これまた6月27日以来勝利のない宮城。初回、先頭にヒットを打たれるものの2番を初球ゲッツーに取ってからは波に乗りました。二軍から復帰以降なかなか見られなかった宮城らしさが、ようやく戻ってきたような気がします。スローカーブもそのひとつ。急速差で相手を手玉に取り、的を絞らせないようにしていたように見えました。 相手先発はかつての天敵バーヘイゲン。前回打ち崩して克服したと思いきや、序盤から抑え込まれてエースの帰還に応えられません。しかし4回! 一死から森! またの名を天才! 初球を先制ホームラン! これでバーヘイゲンの調子が狂ったでしょうか。5回、先頭の紅林が出塁するとひさびさのスタメン中川がクールにタイムリー。さらに西野のタイムリーで3-0に。 援護をもらった宮城は最後のピンチも抑えて7回無失点。あとはペルドモ→マチャドがしっかり抑えて3連勝! カード勝ち越し! お立ち台はもちろん宮城-森のバッテリー。ちなみに去年の8月17日のお立ち台もこのバッテリーでした。「よしわか」に続き、「みやもり(ちいかわ?)」の黄金コンビ誕生です。 勝ち越しを決めたことで気楽に観られる日曜日。甲子園もありませんでしたからじっくりと先発山下を見守りました。初回、いきなりストレートで連続三振。「復活?」と胸が躍ったのも束の間。カーブで制球を乱すと、ストレートも入らなくなり連続四球。「復活して…ない」とうなだれるも、レイエスはゴロに仕留めなんとかチェンジとなりました。不気味だったのは、このレイエスがなんと日ハムの初スイングだったのです。 2回も相手はのきなみ見てまえ打線。制球の戻らない山下はまたもや連続四球。田宮のバントが絶妙なセーフティとなり無死満塁と大ピンチ。しかし山下は開き直ったのか? 見てまえ作戦もここで終了? 水野は空振り三振に。淺間にど真ん中のストレートを犠飛にされるも、五十幡は抑えて最少失点でしのぎました。するとその裏。相手先発伊藤から相性の良い杉本がバックスクリーンへ同点ホームラン! 3回からの山下は、何かきっかけをつかんだのか、見違えるように制球が良くなり三者三振。捕手の森もなんとか山下をひっぱりあげようと苦心しているように見えました。 そして、4回。ふたりランナーを置いてふたたび杉本! 今度はレフトスタンドへスリーランホームラーーーン!! 昇天ポーズはwithセデーニョ! 山下は5回1失点で復帰登板を終えました。6回からは継投へ。鈴木が不運なヒット×3で失点してしまいますが、続くピンチを代わった吉田が1球で併殺に打ち取り火消し成功。森ムランで3点差にした後は、安心安定の山田→古田島→マチャドの継投で〆! 連続カード負け越しの後はスイープ、なんかわからんけど4連勝! Aクラス相手に若手が好投し、がぜん勇気が湧いてきました。いざMission September! |
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