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いかに寝て起くる朝に言ふことぞ昨日をこぞと今日をことしと(小大君)
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9/27 vsE ●

試合のなかった25・26日はソフトバンクが連勝してマジックを着実に減らしていきました。いよいよ負けられなくなった楽天戦、満を持して宮城を起用…したはずでしたが、序盤から早くも暗転。
初回は危なげなかった宮城でしたが、2回に鈴木へ死球を与えてからにわかに怪しくなります。同じく負けられなかったソフトバンク戦では今宮にぶつけても変わらず好投していたのに、打席の左右で何かあるのでしょうか…。球威もコントロールもみるみる衰え、そうなれば楽天打線は容赦なくつかまえてきます。
あっという間の2失点。それでもまだ序盤、追撃さえできればチャンスあり。そう信じて迎えたその裏の吉田正が先頭で二塁打。やっぱり頼りになります。しかし後が続けません。なにせ相手先発は天敵・則本。それでもマッカーシーが全力疾走で内野安打をもぎ取り、1点を返すことに成功しました。
これで宮城が踏ん張るか、継投に入れば勝ち目はあると信じていたのですが…今日の宮城は立ち直れませんでした。
交代するなら失点後四球を出したタイミングだったとは思います。いくら宮城が信頼厚いローテの軸といってもまだ3年目、相当な緊張もあったでしょうし、前の回からあきらかにいつもと違っていたのですから、ブルペンは早めの準備をできなかったのでしょうか。それでなくとも宗がなぜかベンチ外で、レフト方向に「宗なら」と思う打球を打たれており(もちろん西野は頑張ってくれましたが)、この土壇場でいろいろと想定外のことが起きたのだろうと察しはしますが、中嶋監督の継投の遅れはちょっとひっかかりますね…。
次の回には本田が5点目を献上。そして則本はCS争い中でいつも以上に気合いが入っており、つけいる隙がありません。宇田川が回またぎでなんとか抑えるも山﨑颯が失点するというさらに暗雲たれこめる中、光明といえば平野の復帰くらいでしょうか…。
西武がソフトバンクを抑え込んだというのに、こちらもおつきあいの敗戦でソフトバンクのマジックは「3」に。

なぜか世間では「先発の良いオリックスは3連勝するから、同率で並べば直接対決で勝ち越しているオリックスが有利」という報道ばかりで、そんなわけないやろと思っていました。
今日の相手はエース高橋光成ですから分が悪かったとはいえ、今のソフトバンクがここから2敗するとは思えません。それほど地力の差を感じます。
もともと他力本願ですし、そもそもこの正尚を除く貧弱打線で優勝争いをしていることが奇跡なのです。それはひとえに投手陣の踏ん張りにつきます。山本をはじめ先発陣はもちろん、中継ぎ陣も昨年とは違う顔ぶれが奮闘してくれています。その要因は、能見コーチの存在なくしては語れないと思います。山本・宮城・山岡・田嶋という性格も投球スタイルもまるで異なるエース格がこぞって慕う能見さんがいなければ、12球団トップと称される投手陣が活躍することはなく、昨年の優勝もなかったのではないか、そこまで思わせてくれる大きな存在です。
だからこそ、その能見さんが現役選手として引退を飾るホーム最終戦は、優勝争いうんぬんは抜きにして、とにかく勝ってほしい! 勝って花道を飾ってほしい!
あくまで現役選手としての花道、ですよ。
来年はコーチ専任になるってことでしょ!? 残ってくれるんだよね!? ヤマサチのことが心残りって言ったよね!? 来年ヤマサチを一流にしてくれるんだよね!?
来年も残ってください! お願いだから!!(涙)





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『石子と羽男-そんなコトで訴えます?-』
当初は石子のやや説教くさい演説が過剰に感じるところがありましたが、ひとつひとつのエピソードは身近で共感性の高いものばかりでしたし、石子と羽男が絆を深めていく過程も自然で、ふたりの過去を含めより感情移入できるような展開になっていました。最後の不動産投資詐欺はマチベンにしては大きな案件で、さすが最後の事件は規模が違うなと思いきや、結局は「たばこのポイ捨て」によりラスボスが逮捕され、それ自体はたいした罪に問われなくとも「SNS炎上」により失脚するという、あくまでマチベンの域を出ない範囲で法律を武器に戦った結果の勝利で痛快でした。
三角関係になったらイヤだな…と思っていたので、石子と羽男が最後まで互いを補い合う「バディ」の関係だったのが良かったです。呼吸ぴったりのふたりに大庭が少し複雑な気持ちを抱いているような雰囲気もありましたが、今まで孤独だった羽男にとって石子は性別を超えて信頼しうる数少ない存在であり、自分をふたたび弁護士という仕事に向き合わせ誇りを思い出させてくれた恩人のようなものでもありましたから、恋愛感情が発生する要素はまるで見当たりませんでした。素直で心優しい大庭もまた羽男にとって大切な仲間になりましたから、ふたりを応援こそすれ障壁になるはずがありません。今までいろいろな役柄で女性視聴者を虜にしてきた中村倫也が、その色気をすべて消し去って羽男を演じていたこともまた、余計な詮索を封じた要因でもあります。このドラマは、家族にコンプレックスを抱え挫折を味わい心弱かった羽男がひとりのマチベンとして自立していく物語でもありました。弱っている人に差し出す「傘」がひとつのテーマになっていましたが、潮法律事務所そのものが羽男にとって傘だったのかもしれません。
石子もまた、誰に対しても生真面目で自制心の強い言動こそ変わらないものの、羽男と大庭に相対した時ににじみ出る空気感の微妙な違いを有村架純が繊細に演じていました。オアシスのような赤楚衛二や包容力を感じるさだまさしをはじめ、地味に豪華な単発ゲストからラスボス田中哲司まで魅力的なキャストと安定した脚本・演出が最後まで光っていました。あまり期待せずに観始めたのですが、石子が晴れて弁護士として羽男とタッグを組み、大庭を含めてみんなが活躍する続編を期待したくなるくらい満足できる作品でした。

『初恋の悪魔』
さすが坂元裕二&水田伸生だな…と唸らされる質の高さでした。
連続殺人事件の真相自体は予想の範囲を超えるものではありませんでしたが、サスペンスの要素はあくまで味つけであって、このドラマの主題は4人(5人?)の主要人物が築いた人間関係によってもたらされるそれぞれの内面の変化にあるのだろうと思います。
4人の役者の演技は素晴らしい、というかむしろ凄まじかったです。完全な二重人格は星砂だけですが、悠日も鹿浜も、小鳥も、この奇妙な出会いによって変わっていく様子がはっきりとした感触で伝わってきました。
人は他者とのかかわりなくしては生きていくことはできません。孤独であることをむしろ矜持としてきた鹿浜は、恋に落ちたことで友情を手放すことになり、そしてその恋するひとも悲しい運命により去っていきました。すべてが終わり、ふたたび大きな家にひとり残された鹿浜。しかしその静けさは、それによってもたらされる感情は、今までとは違います。
すべては元に戻ったはずだった。しかし恋を、友情を知った彼はもう、元の孤独に戻ることはできなくなっていました。そしてその思いを他の3人も共有していたことを知った時、彼の目にふたたび力が宿ります。そして嬉々として、マーヤーのヴェールをはぎとりにかかるのでした。
蛇女との見事な演じ分けを見せた松岡茉優はもちろんですが、林遣都も仲野太賀も人間味ある二面性を存分に味わわせてくれました。そして何気ない優しさで悠日に寄り添ったり、関係の崩れかけた仲間の潤滑油となったりと存在感を示していた小鳥ですが、柄本佑の持つ独特な色気が一見飄々としているけれど包容力を備えたキャラに説得力を与えていたと思います。
恋心はもちろん、コンプレックスや過去のトラウマ、人には口に出して言えない思いをたくさん抱えています。そしてたいていは、自己の中でもうまく言語化できていないのです。だからこそ解消できない、複雑に絡み合ったそのモヤモヤを、坂元裕二は明確な言葉に変換して示してきます。だから変人のような登場人物にもなぜだか共感し、魅入られてしまいます。そして彼らのように好きなもの、その言葉をいつも思い並べながら、生きていきたいと思うのです。






9/23 休み

デーゲームは楽天-日ハム。まだ優勝の可能性があり、3位争いも熾烈な位置にいる楽天戦が3試合残っていますから、できれば勢いを欠いた状態で当たりたい…。
中盤までは投手戦、終盤に取ったり取られたりで同点のまま延長へ。10回表、楽天の宮森が連打を浴びて無死一・二塁。ここで日ハムは清宮にバントさせるという驚きの采配を見せました。そして上川畑が宮森の無失点記録を終わらせるタイムリーを放つと、とっておきの代打・松本剛がダメ押し点をたたき出し、我が家の解説者がまた「打たない」と言い切った木村でトドメの4得点。こうなればちょっと不安な石川直でも大丈夫…暴投で1失点したが…大丈夫でした。
日ハムは怖いチームです。近藤・松本剛という強打者に加え、上川畑という攻守に躍動するルーキーが現れ、さらに清宮の成長ぶりには目を瞠るものがあります。投手陣が整備されれば来年上位争いをしていてもおかしくないように感じます。
これで心おきなくロッテ応援に回れます。本前がたびたびのピンチを無失点で凌いでいるうち、4回に安田の2ランで先制。ソフトバンクはデスパイネのソロで1点返すものの、毎回のようにランナーを出しながらなかなか得点できません。しかしロッテも追加点を取れないまま7回裏、東條を相手にランナーを置いて打席には柳田。なんだか、雰囲気がありました。オリックス戦の時には感じなかった「打ちそう、いや打つだろう」というオーラのようなもの。モイネロから同点打を打った時の吉田正もそうでした。
そして、やっぱり打つのだな…。打った瞬間くるっと一回転したその背に、これまでの悔しさを一気に晴らした喜びが見えました。
さすがソフトバンクの4番です。これであとは藤井・モイネロで、勝利が見えました。
…が、何が起きるかわからないのが野球です。楽天戦も、宮森が打たれるとは思いませんでしたから。
1点差のまま9回表。モイネロは火曜日に肩の違和感でベンチを外れており、オリックス戦以来の登板でしたが、やはり本調子ではなかったのでしょうか。1アウトから中村奨吾に打った瞬間のホームランをくらってしまいます。土壇場で相手クローザーから同点弾、こうなれば勢いはロッテです。10回表、松本がランナーを溜めると高部のところで左キラーの嘉弥真に交代。この日走塁ミスを重ねていた高部でしたが、それを取り返して余りあるタイムリー三塁打! しかも角中のセカンドフライにタッチアップで生還と、最後の最後で大活躍でした。10回裏はオスナを回またぎさせる執念の采配で、ロッテがCSに望みをつなぎました。
優勝争いもCS争いも混沌としてきたパ・リーグ。どこにも消化試合はありません。

どのチームにとっても、いよいよ運命を決めるラストウィークがやってきます。


9/24 vsE ○

試合開始時の仙台は雨。山本がパフォーマンスを発揮できるか心配でしたが、結果的に割を食ったのは田中の方でした。
初回、2アウトランナー一塁で吉田正の打球は右中間を割り、宗が足場の悪い中一生懸命ホームまで走ってくれました。さらに西野もレフトへ弾き返し、これまた吉田正が怖いスライディングで生還。相性の悪い田中相手に先制パンチ! 山本には心強い援護点が入りました。
粘りの攻撃のおかげで、1回裏が始まる頃には雨も上がっていました。今日の山本は慎重かつ大胆、少ない球数でゴロを打たせてアウトを重ねていきます。悪条件のグラウンドでバックもしっかりそれに応えました。球数の制約が裏目に出てランナーを溜め一発を浴びてしまったこともありましたが、今日の山本からそんな不安は微塵も感じませんでした。絶対に負けられない試合で、負けない、負けるはずはないと思えるエース。こんなに心強い投手がいるなんて、夢のようです。
心強いといえば、ここぞで打てる主砲もそうです。ここ最近の吉田正尚は、「ここは打つ」と思ったら本当に打ってくれるのだから、もはや神以外に表現する言葉がありません。4回、そろそろ追加点が欲しいと思った時の2ラン。前の打席に三振して背中に炎が見えた8回の満塁走者一掃タイムリー。どちらも常時ネガなオリファンが「絶対に打つ」と言い切れるほど、心強い4番になってくれました。首位打者どころか打点王も窺う3安打6打点の荒稼ぎ。正尚が打点王なんて…いちばん縁遠いタイトルと思ってた…。それもこれも、前後の選手が打線をしっかり支えてくれているからです。ようやく戻ってきた福宗の並びに3番中川の安定感はもちろん、西野の躍動も見逃せません。楽天キラー頓宮のダメ押し弾も効きました。
大敗の後の快勝でソフトバンクとのマッチレースはまだまだ続きます!

そのソフトバンクは、板東の完封でこちらも快勝でした。惜敗の翌日でしたが、ズルズルいかないところはさすがです。中村晃のバット投げ3ランは、凄まじい気迫を感じました。やはり常勝時代を知るベテランは違います。
ベテランといえばこの日は明石の引退試合でした。トラウマすぎて記憶から抹消していたバク宙をはじめ、もう顔も見たくないと思うほど痛い目に遭わされてきた選手ですが、いざ去るとなると一抹の寂寥感が過ります。あれももう3年前のことだったのですね。そしてまだバク宙できることもびっくりでした。
他にもベテラン選手が何人も引退表明をしています。糸井、福留、内海…報道が流れるたび、時の流れの無情さを感じるとともに、多くの思い出を残してくれてありがとうという思いでいっぱいになります。
オリックスも能見さんの引退試合を控えています。笑顔で、涙で送り出せますように!





9/20・22 vsM ○●

早くも今シーズン残り6試合となりました。
オリックス・バファローズの2022年もいよいよ大詰めです。

まずはロッテ戦。相性のいい千葉マリンで前回好投した山﨑福が先発です。相手の佐藤奨は負けこそつけているものの、打ち崩した印象はありません。ソフトバンクとの激戦を経て、また台風の中の移動で疲労が心配されましたが…。
結果的には、こちらの勢いが上でした。
2回、頓宮のヒットから伏見が先制タイムリー。3回には同点に追いつかれるものの、逆転は許しませんでした。そして5回には太田が勝ち越しホームラン! 太田の千葉マリンのホームランといえば昨年の劇的な一戦を思い出します。6回のチャンスでもタイムリー! ラオウを欠く今、新たなロッテキラーが誕生したかもしれません。
と、すっかり寛いでいたら、7回に落とし穴が…。
先頭の安田を出すと、ヤマサチはここで交代。「突然崩れることがあるから仕方ない。次は井上やから、比嘉や」と我が家の解説者に逆解説していたオリファン。大前さんもタモンズ安部も比嘉と思ったようなので、妥当な予想のはずなのですが、出てきたのは小木田でした。
え…大丈夫? 回の頭から(そしてランナーが出たら吉田凌に交代)しか見たことがないのだが、火消し役はできるのか?
不安的中。井上の一撃にやられてしまいました。
楽勝ムードは一変。さらにヒットを打たれると、ここで比嘉に交代。だったら最初から比嘉で良かったやん…とつぶやいたのは言うまでもありません。
しかし、ハイライトはここからでした。代走和田に対し、何度も牽制する比嘉。時には速く、時にはゆっくりと、さまざまなタイミングで和田を惑わせます。そして6回目の素早い牽制で、和田は戻り切れずに判定アウト! さすが「牽制だけで給料をもらっている(by岡田監督なりの褒め言葉)」比嘉! 打席の松川もスローカーブで三振! さすが「蝶のように舞い蜂のように刺す(byパテレ)」比嘉!
直後の8回表。先頭吉田正、この流れなら何かを起こしてくれるはず。いや、起こさないはずがない。確信は打席の前からありました。これはもう必然だったのかもしれない。打った瞬間の勝ち越しホームラン!!
9回表には伏見のホームランに始まり、福宗中正で追加点。最終回、阿部・ワゲスパックがベンチ外でも3点差あれば気が楽になります。登板したのは3連投の山﨑颯。リミッター解除に応え(井上の暴走にも助けられましたが)、三者凡退でプロ初セーブ!
ソフトバンクも勝利したため差は縮まらなかったものの、こちらが負けない限り相手にプレッシャーを与え続けられるはずです。
そう、負けるわけにはいきません。
そしてこんな勝ち方ができるのだから、もう負ける気がしない!

…と、そんな簡単にはいかないもんやね…。

中1日、京セラに舞台を移してのロッテ戦。先発は山岡。オリックスのエースなら、昨年悔しい思いをした山岡なら、きっとこの正念場で力を発揮してくれると思っていました。
しかし前半戦の山岡には戻ってはいませんでした。初回からタイムリーに押し出しにとあっという間の4失点。完全に相手を乗せてしまいました。それでも太田の好守備でチェンジとなり、その裏すぐさま1点を返すことができたので、これから取り返してくれるだろうと見守っていたのですが…。
その後美馬から得点できないまま試合は中盤へ。4回、続投した山岡が先頭荻野にヒットを打たれると、次の山口に大きな2ランを浴びてしまいました。山岡が良い状態でないことはあきらかですし、どうして早めに交代しなかったのだろう…と思うところはありますが、それまで点差を詰められていなかったことも一因なのかもしれません。直後の攻撃は無死二・三塁から無得点、流れを引き寄せることはもはや不可能になってしまいました。
6回から登板した村西は角中に3ラン、次の回も山口にホームランとやられたい放題。昇格当時の村西はどこに行ったのだろうか…あれは幻だったのだろうか。
点差はつきましたが、それでも選手は心折れてはいませんでした。7回には野口がプロ初ホームラン(そうと知らずにライト山口が跳ね返った打球をスタンドに投げ入れてしまい、受け取ったちびっこは大喜びするも返球を乞われすぐ投げ返してくれた微笑ましい一幕は、落ち込むオリファンの心を癒してくれました)。それだけでは終わらず、太田のヒットから吉田の二塁打でもう1点返します。オーバーランした吉田があわてて帰塁した時は無理しないでとヒヤヒヤしましたが…。
8回に東が山口に3ラン(今日3本目…)を被弾するも、そのまま終わるわけにはいかないとばかりに中川もホームランを放ち、あきらめないところを見せてくれました。終わってみれば13-5という大敗ながら、ここまで完膚なきまでに打たれてしまえば逆に切り替えできそうです。山岡は誤算だったにしても、その後は勝ちパターンが打たれたわけではありませんし…。残り全部勝てるわけがありませんし…。

土曜の山本が、勢いを取り返してくれるはず!!

もともと他力本願でもあります。試合のない金曜は、日ハム・ロッテの応援に回ります!


9/17~19 vsH ○○○

M9の首位ソフトバンクと3G差で迎えた3連戦。
3連勝しないと、アレの2文字はありません。
相手は今週負けなし、打線も絶好調。
非常に厳しい戦いです。
それでも! 最後まで全員全力で挑む姿を見届ける! 最後まで!!

初戦は先週と同じ、山本-板東の顔合わせとなりました。一戦も落とせないということは、もちろん今日負けてしまえばもうおしまい。山本もそれはわかっているはず。
さすがに力みがあったのでしょう。制球定まらずいきなり四球を出してしまいます。続く三森はバントではなく強攻に出ました。一・二塁間を抜けようかという打球にT-岡田が横っ飛び! ようやく意地を見せてくれました! 前回は守備のミスが相次ぎ初回に失点した山本ですが、今日は守備に助けられ無失点で終えます。するとその裏、中川がレフトポールの外側に打ち上げた打球がなぜかスライスして内側へ! 驚きの一打は先制ホームラン!
3回には頓宮の犠飛で追加点。初回はホームランの後四球を出した板東をゲッツーで助けてしまいましたが、貴重な1点を上げてくれました。
援護がたったの2点でも、今日の山本には無問題。3回には甲斐のバントをゲッツーに取るなど、フィールディングも光っていました。お立ち台で山本も言及していましたが紅林がちょっと危ない送球をうまく受けてくれましたし、8回の宗のサードゴロも先頭を抑える大ファインプレーでした。試合直前には中嶋監督が円陣の中心で声を出していた場面がありましたが、負けられない一戦、しかもエース登板日で、今日はチーム全体に「ド必死」な一体感が生まれていたと思います。
しかし打線は2点を取って以降、板東を前になすすべなし。わずか4安打で完投させてしまいました。次戦の相手が千賀なだけに、ここはブルペンを引っ張り出す粘りがほしかったです。
まあ、要するに「千賀は打てないだろうな」と考えていたわけです。こちらが山本で白星を計算するように、相手も千賀の試合はマストウィンのはず。そこで、「リミッターを解除する」の言葉どおり、宮城を中5日で先発させる勝負に出た中嶋監督。初の中5で状態が心配でしたが、慎重に丁寧に投げているように見えました。先頭で粘る周東を三振に取れたことも大きかったです。
一方、千賀は相当気合が入っているようでした。いつも以上に球に力があり、「やはり打てぬ」と早々に白旗を上げたくなるような気迫を感じました。
だからこそ、一瞬の隙も逃すわけにはいきません。3回裏、先頭西野が初ヒットを打つと紅林が一球でバントを決め、伏見の打席で甲斐がフォークをはじいた間に西野は迷わず三塁へ。伏見はフォークに粘るもスライダーで見逃し三振。ここは裏をかいたバッテリーにやられました。
打席は福田。10日で再登録されるはずと思っていたとおり、1番センターに戻ってきました。そして、必ずやり返してくれるとも信じていました。
やっぱりやってくれました! 難しいフォークをとらえた打球はセンター前!
これです、この泥くさくしぶとくくらいつく福田を見たかったのです!!
福田はその後の守備でもセンター前に落ちそうな打球をナイスキャッチ。しかしそこから三森が内野安打で出塁すると、今宮に死球を与えてしまい雰囲気は一転。ずっと上がっていた心拍数がさらに上昇します。柳田はなんとか打ち取るものの、デスパイネは粘られたあげく四球で満塁に。続く牧原は宮城との相性こそ悪いものの、ここぞで何度も痛い目を見せられています。血圧が危険域に達しそうでしたが、なんとか一ゴロに抑えてギリギリ持ちこたえました。
しばし放心状態…これでは9回まで心臓が持たん…。
その直後の4回表。中川がしっかり四球を選ぶと、吉田正がようやくライトへ鋭い当たりを放ち、一・三塁と今日二度目の大チャンス。ここで昨日に貴重な犠飛を放った頓宮、今日も3ランなんて贅沢は言わないからなんとか1点を…と祈る間もなく初球の外角変化球をあっさり外野の深いところへ! 出た、田中アナの「捉えたー!」。難攻不落と思われた千賀から2点をもぎとりました!
そして宮城は90球と球数は要したものの、無失点で5回を終え仕事を果たしてくれました。藤本監督は宮城キラーのリチャードを昇格させていましたが、もうあの頃の宮城ではありません。連続三振で完璧に抑え込み、反撃の隙を与えませんでした。
6回からは継投に。まずは宇田川、連続ヒットを打たれるものの、ここで強打者を迎えても萎縮しないのが宇田川のすごいところ。柳田・デスパイネを連続三振に打ち取り悠々とマウンドを降りていくその姿は頼もしいことこの上なし。見ているこちらはそれでも心臓が持ちませんでしたが…。
7回は山﨑颯。ここも不運なかたちで先頭を出しますが、リチャードを三振、代打・中村も粘られましたが最後は見逃し三振ゲッツーで終えます。
あと6人。もはや心臓は限界近く。阿部が先頭にボール先行となった時は気が遠くなりましたが、さすが気迫の阿部。そこから三振を奪うと、三者凡退で終えました。
8回裏、交代した松本からも得点できず2点差のまま、ついに最終回。平野が体調不良で抹消されており、登板したのはワゲスパック。先頭の川瀬は3ボールからストレートをファウルで6球粘ります。絶対に出塁するという気迫を感じましたが、最後はボールゾーンに浮いた変化球に逆をつかれたのか空振り三振。ホッとする一方、バットを叩きつけて悔しがる川瀬の姿に、今我々はものすごい極限の試合に居合わせているのだなと、背筋の伸びる思いがしました。
ワゲスパックは続く柳田・デスパイネも持ち味のストレートで打ち取り、試合終了!!
絶対に負けられない、けれど分の悪い相手エースの先発試合で2連勝!!
まさに「全員で勝つ」を体現するような、全員で立ち向かい全員で勝ち取った貴重な貴重な白星でした!!
こうなると期待してしまう、昨年のロッテ戦のような崖っぷちでの3連戦3連勝。
最後の刺客は、同じく中5の田嶋。先週は悔しい同点弾を浴びてしまいましたが、山本・宮城の好投を受けてやはり感じるところがあったのか、試合開始時点から静かながらも燃える闘志を感じました。
勢いに乗る打線も、初回に東浜から吉田正の確信先制2ランが飛び出します! 3回にも先頭から4連打で2点追加! 天王山最終戦でいきなり4-0のアドバンテージ! これは大きい!
もう負けられないソフトバンクは早々に東浜から森に交代。なおも無死一・三塁でしたが、頓宮三振、西野ゲッツーで追加点のチャンスは潰えました。後から思えば、ここでもう1、2点取れていれば、試合展開は変わっていたかもしれません。
その直後の4回表、いきなり連打を浴びる田嶋。イヤーな予感が発生します。この3連戦不調の柳田はサードゴロ。まあ1アウトの代わりに1点なら…と力が抜けた瞬間、宗は本塁へ送球! 投げた瞬間「あかーん!」と叫びました。最近の宗は一塁へサイドスローでワンバン送球することが増えたように思います。肩の調子が悪いのかなと想像しますが、一塁ならまだしも本塁へワンバンはさすがに若月も取れないでしょう。今年も宗の守備にはさんざん助けられてきましたが、今年は宗のエラーで痛い目に遭ってきたことも事実。しかし宗の代わりがいないこともまた事実…。
なおも二・三塁でゴロの間にさらに1点失い、野村は抑えてなんとか2アウト。2点差ならなんとか…という淡い希望も、牧原のタイムリーで霧散しました。その裏、チャンスで宗に回るも取り返せず。1点リードしてはいますが、勝っている気がまったくしなくなりました。
6回、中5の田嶋は宮城同様交代したほうが良いのではと思いましたが、明日も試合がありますし中継ぎを出し惜しむのもやむなしだったのか。しかし流れは完全に相手へ傾いていました。先頭の今宮に長打を浴びると、柳田にもストレートの四球。結局比嘉に交代と、継投が後手に回ってしまいます。バント代打の川瀬は2球連続失敗の後、バスター成功で無死満塁という最悪の事態に。川瀬よなぜバントを決めてくれなかったのだ…。
比嘉から交代した宇田川は、厳しい場面の登板が続いて蓄積疲労もあったでしょう。百戦錬磨の中村晃が一枚上手でした。タイムリーで同点、さらには若月のパスボールで逆転されてしまいます。しかしそこから開き直ったか3アウトを取り1点差で済ませたところはさすがでした。
宇田川の頑張りに応えてほしい打線は、その裏、先頭の西野がポテンヒットで激走二塁打! 太田がしっかり送り、一死三塁。打席はソフトバンクキラー紅林! …のはずが、T-岡田!!?? いやそれはない、どうした中嶋監督! 代打西野はわかる、Tはない! こんなところでホームランを打つわけない、いや犠飛どころか叩きつけるゴロも絶対に打たない!
…たまには裏切ってくれよ!!
で、二死から若月が四球を選ぶも福田の邪飛は柳町に好捕され、無得点に終わりました。
劣勢の中8回まで試合は進みます。僅差のため阿部が登板。中村に粘られて四球を出すと、バントを阿部がエラーしてしまい無死一・三塁の大ピンチに。しかし柳町のゴロは前進守備でホームアウト、甲斐のレフトフライは一瞬ドキッとしたものの前に守っていた吉田正がしっかり抑え、周東も邪飛に抑えて難を逃れました。
その裏、阿部ガッツに応えたいところでしたが、相手が藤井ではなすすべなし。どうして広島はこんな好投手をクビにしたのですか…?
ワゲスパックもなんやかんやでピンチを無失点でこらえ、ついに9回裏。相手はもちろんクローザーモイネロ。正直、もうあきらめていました。
それでも若月が7球目に四球を選ぶと、ベンチに向かってガッツポーズ。ベンチも大きく応え、客席も沸きました。モイネロからひとり出ただけでは…と懐疑的になりつつも、少し球場の雰囲気が変わったような気がします。
次の福田はバントか? …と考える間もなく、初球を叩いてレフト前ヒット! 来たか、来るのか!?
こうなれば宗はもちろんバントの構え。絶対に決めてくれという願いも虚しく、三塁封殺。…バントするなら山足代打で良かったよー。…と、この時はガッカリしましたが、これがいわゆる「災い転じて福となす」ということだったのでしょうか!?
中川は三振でツーアウトとなりましたが、もし宗のバントが決まっていたら一塁は空いている状況となり、吉田正は間違いなく申告敬遠だったでしょう。しかし一・二塁のままだったことで、正尚勝負という選択肢を相手に与えたのです。
昨年は優勝争いの最終盤に参戦できなかった吉田正尚。最近の気合の入りようといったらありません。この打席でも全身にオーラが漲っていました。初球、迷いなく振り抜かれた一打はライト前へー! 福田も一気にホームへヘッドスライディング! 土壇場で試合を振り出しに戻しました!!
その後の頓宮の打球はサヨナラホームランかと思ったのですが…フェンス前で失速してしまいました…。
台風でJRが夕方から計画運休を発表している中、試合はまさかの延長へ。互いに勝ちパターンを消費し、残る野手も多くありません。10回に登板したのは本田。ちょっと不安でしたが、蓋を開ければ良い時の本田に戻っていました。ストレートで相手の下位打線を三者凡退に抑えます。ですが11回表の打順が1番に戻りますから、この裏で試合を終わらせないと非常にまずいことになりそう…。
こちらも下位打線。なんとか出塁をと願う中、本当に頼もしいバッターになった西野がこの日3本目のヒットで出塁。またも3本目の犠打をまかされることになった太田、きっちり投手前に転がし西野は二塁へ…と思いきや、なんとレイが一塁へ送球エラー!
10回裏、無死一・三塁の大大大チャンス!!
ここで相手は満塁策を取ります。1点取ればいいのだから犠飛でもゴロでもなんでもいい、三振以外なら!
…という場面で三振をしてしまう伏見。ガーン。
次の福田に望みをかけるも、一ゴロで本塁アウト。ガガーン。
無死満塁が二死満塁…。
最後の宗に望みをかけるしかありません。
昨年のロッテ戦を思い出します。ミスを重ねた最後に、3ランを放ちました。あの涙は忘れません。今年も同じ状況です。取り返すならここしかない!
――宗はやってくれました!

崖っぷち、徳俵、首の皮一枚。
今のオリックスに対し、そんな形容をたくさん耳にします。
おととしまででは考られなかった場所に、今年もいる幸せを噛みしめています。

残りはたった6試合。今年も相手頼みの状況ではありますが、今年も奇跡を信じます。
我らはただ、勝つのみ!






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