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いかに寝て起くる朝に言ふことぞ昨日をこぞと今日をことしと(小大君)
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《女子》
SPはルナ・ヘンドリクス選手が圧巻の内容で1位発進。2位イザボー・レビト選手、3位イ・ヘイン選手に続いて坂本選手は4位という結果に。ルッツのミスはひさびさな気がします。千葉選手・吉田選手は初のワールドとあってかミスもあり得点を伸ばせなかった中、オリンピック出場枠がかかる来年の枠取りのプレッシャーがあったのでしょうか。
しかしFSはさすが女王の貫録、大逆転のパーフェクト演技で見事3連覇を果たしました。最終G3番目という滑走順も功を奏したのでしょう。後半のコンビネーションを決めるごと会場のボルテージが上がっていくところは観ているこちらも胸が熱くなる光景でした。
レビト選手はまるでしなやかな竹のよう。柔らかく力強く氷上を舞いました。フィギュア王国アメリカの矜持を示したとでもいうべきか。
ヘンドリクス選手のフリーは彼女の雰囲気にぴったりな楽曲。ノーミスで最後のステップを迎えたらどんなに盛り上がっただろうかと惜しまれます。初の戴冠を目前に力むところがあったでしょうか。イ選手も最終滑走のプレッシャーが大きかったのかもしれません。
3位に入ったキム・チェヨン選手のジャンプは力感をまったく感じさせない軽やかさ。完璧でした。
千葉選手は7位、吉田選手8位と健闘しました。


《男子》
宇野選手は時間を忘れるほどの静謐な美に満ちた演技でSP首位と、3連覇へ好スタートを切ります。鍵山選手も完璧な演技でガッツポーズの2位。わずかな差で3位にイリア・マリニン選手がつけます。三浦選手はジャンプで転倒しコンビネーションを入れられなかったのが悔やまれます。欧州チャンピオンのアダム・シャオ・イム・ファ選手はミスが重なり19位スタートと意外な展開に。しかしステップでは迫力ある動きで魅せてくれました。
FSでは第1Gのシャオ・イム・ファ選手は冒頭4Lzを決めると波に乗りました。最後のバックフリップの減点があってもなお高得点を叩き出し大大大逆転で表彰台に。
三浦選手は冒頭ミスがありながら、最後まで戦い抜きました。闘志あふれるスケーティングは日本選手の他の誰にもない魅力だと思います。さらなる成長が楽しみです。
ジェイソン・ブラウン選手の演技を最終Gで観られたのはうれしかったです。滑り出しから会場を自分の世界に染め上げる表現力、滑らかなスケーティングと美しいポジションは健在。彼ならではのスケートの美を堪能しました。まだまだ見ていたい選手です。
宇野選手は冒頭からジャンプのミスがあり、その後も続いて得点を伸ばせず3連覇はなりませんでした。それでも宇野選手ならではの世界を作り上げる域に達したと思います。今後の進退については言及しませんでしたが、気がつけば宇野選手もすっかりベテランと呼べる年齢になっていました。どんな選択を選ぼうとも、宇野選手の宇野昌磨たる演技を今回見られたこと、とてもうれしく思います。
怪我から復活しさらなる進化を遂げる鍵山選手。4Fを鮮やかに決めた時は思わず声が出ました。スケーティングの美しさだけでなくスピードも見違えるように進化していました。後半の盛り上がりにはこちらも昂揚感をかきたてられ、転倒こそあったもののSB更新のハイスコアも納得の内容でした。
しかしなんといってもマリニン選手。圧巻、圧倒。4回転6本すべて成功させる衝撃のプログラムで歴史を塗り替えました。これに追随する選手は果たして現れるのか。そして彼自身このクオリティをいつまで持続させられるのか。
来季の戦力図がますます楽しみになってきました。





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