『私の家政夫ナギサさん』
全9話という通常よりコンパクトな話数のおかげで、よけいな展開に持ち込まれることなく淡々と話が進んで、最後もまとまるところにまとまったという印象です。 メイとナギサさんが結ばれることは当初からわかっていたので、田所が当て馬ともわかりきっていましたから、やきもきすることなく穏やかな気持ちで観られました(歳を取るとこのやきもきがシンドイ時がある)。優秀で性格も良い田所は当て馬にするにはもったいないキャラでしたから、ナギサさんを選ぶラストには「え、ホントに田所さんでなくていいの?」と若干ひっかかりましたが。 メイがナギサさんに惹かれるのはまあ、わからないでもありません。ですが、ナギサさんがメイに好きだと告白するに至るまでの描写にはもの足りなさを感じました。仕事に邁進するメイにかつての後輩を重ねて、放っておけなくなるナギサさんの気持ちは理解できますが、果たしてそれはラブなんだろうかと。もちろん日々を一生懸命生きるメイは人間的に魅力的(それをあますところなく表現してくれた多部未華子は好演でした)ですし、目を離せないその気持ちがいつの間にかラブになっていたのかもしれませんが。 そんなもの足りなさを特別編で補ってくれるのかと思いきや、ただの犬も食わない夫婦喧嘩が総集編の合間に挿しはさまれていただけでした。まあ、あのふたりがイチャイチャしているところは想像できませんし、ほのぼのカップル感を最後まで貫いたのは良かったかもしれません。 亭主関白モードのナギサさんはカッコ良かったです。一瞬だけだったのが残念…。大森南朋はこういうぶっきらぼうな役柄のほうが男の色気がダダモレしていて良いな。 『おじさんはカワイイものがお好き。』 最後まで笑って楽しく観られました。 小路さんとケンタのすれ違いを経て深まる友情の過程は、まるで少女漫画のよう。LINEのきっかけがわからないだの相手の気持ちを邪推して距離を置くだの、アンタらは恋に悩む中学生かとツッコみたくなるものの、大人の男女なら解決のしようは他にあるのでしょうが、年齢も環境も違う友達が相手となると、大人になったぶん距離感の縮め方はなかなか難しいのかもしれません。そんな思春期のようなもどかしいふたりを差し置くかのように、正直に気持ちを言葉にできる鳴戸と真純が急速に距離を縮めていくのは微笑ましかったです。 主要4人のキャラを立たせながら起承転結をしっかり描くという、脚本と演出が非常に良かったです。とくに鳴戸は魅力的でした。登場時はイヤミなワンレンメガネですが、猫のためなら短パンを買いだめし、職場では段ボールから飛び出すという、終わる頃には愛しくて仕方なくなっている振り幅の大きなキャラでしたが、桐山漣がそんな漫画チックな鳴戸を楽しそうに演じていました。今までとくに印象がなく、菅田将暉と『仮面ライダーW』に主演したくらいしか知らなかった(それも観たわけでなくオリックスとコラボした時に知識として仕入れた)のですが、「ぐぬぬぬ」の歯噛み顔からは想像できないくらいイケメンだったのですね。ネットで見てびっくりしました。 初回には「かわいいけど、まあ普通」と感じていたパグ太郎が、最後には「抱きしめたい! 囲まれたい! 一緒に寝たくなる!」くらいかわいく感じたのが不思議…あのてとてとした歩き方か? 小路さんの熱いプレゼンに感化されたか? もちろん、パグ太郎に極楽浄土へ連れていかれた小路さんがいちばんかわいかったことに間違いはありません。どうしよう…大河の細川藤孝もきっともう小路さんにしか見えない…。 Huluの番外編も非常に面白そうなので気になります。できれば続編希望です! PR |
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