2日は野球の準々決勝アメリカ戦。3回裏、先制打を放ったのは我が軍が誇る吉田正尚! なかなかいい活躍を見せています。対する日本の先発は田中。「田中はだいたい6回が限界なのに、短期決戦で全力投球なのだから3回で代えるのが妥当」という我が家の解説者の言葉どおり、4回に集中打を浴びて逆転されてしまいます。そして稲葉監督の気になる投手交代の遅さ。逆転されてようやく岩崎に交代し、なんとか1点差で切り抜けました。そしてその裏には坂本のタイムリーで同点に! 本当に心強い選手です。…と、喜ぶべきところですが、打たれたのがディクソンだったのでなにやら複雑。しかもその次は吉田とかつての同僚対決。ここはディクソンに軍配が上がりました。元気そうで何よりです。
と、追いついたその直後に青柳を選択する稲葉監督。短期決戦において重要なのは見切りの早さだと思う…。かつての渡辺俊介や牧田のような活躍を青柳に期待していたのでしょうが、もうその戦略は失ったと思っていました。青柳のためにもならないですよね。 そんなベンチワークのミスを救うのはいつも選手。鈴木・菊池と不調だったバッターで2点を取り返し、1点差に。しかしその後は膠着し、ついに最終回。四球で一塁にランナーを置いて、浅村が渋い右打ちでつなぎ、柳田の内野ゴロで同点に追いつきました! 目立ってはいないものの、浅村はいつもこういう重要な場面で役割を果たしてくれます! 試合は延長へ。10回からタイブレークが適用されます。この大事なマウンドをまかされたのはルーキー栗林。緊張する場面を、しっかり3人で打ち取りました! その裏、日本が選択したのはバント。村上の代打栗原が一球できっちりと決めました! そして、続く甲斐が内野5人シフトを超えるフェンス直撃の長打を放ち、サヨナラ勝ち! 6回を三者三振で締めた千賀を含め、このソフトバンク陣のメンタルの強さよ。さすが日本一を知る男たちです。あそこで一球でバントを決めるのも、ヒーローになる一打を放つのも、オリでは想像できない…。これで日本は準決勝進出を決めました。変則トーナメントが適用されるこのオリンピックですが、勝てば勝つほど試合数は少なくなります。このまま全勝で決勝といきたいところです。 夕方には体操女子種目別ゆかで村上選手が銅メダル獲得。女子個人初のメダルは快挙です。 さらに野球を一時中断して視聴した3000m障害は、順大の三浦選手が7位入賞! 身体の大きな外国人選手に囲まれても臆することなく障害をクリアしていく姿、ラストスパートには心が震えました。 テレビ中継はなかったのですが、興味深かったのが馬術。戸本選手が4位入賞とメダルまであと一歩だったのですが、馬が超える障害物に意匠がこらされていて、ちゃんとテレビ画面で観たかったです。馬が驚いたのか? ミスが続出しただるまの置物が撤去されたというニュースもありましたが…動揺せず落ち着いて障害をこなす馬の技術というのも重要なポイントだそうで。速報では選手の下に馬の名前も表示されていますから、人馬のペア競技みたいなものなのかもしれません。馬にもメダル授与されるのかな。 飛び込み男子板飛び込みで決勝進出した寺内選手に、会場がスタンディングオベーションで拍手を送ったというニュースには、心があたたかくなりました。6度目の五輪に出場するまで現役を続けてきた裏には想像を超える努力と苦しい時間があったことでしょうし、それをこの会場にいる誰もが理解していたからこそ、飛び込み界のレジェンドと認め、惜しみない称賛を送ったのでしょう。(その肉体美に魅せられ)ずっと応援してきたのですが、メダルには届かずともこうしてスポットライトを浴びたことに嬉しく思いました。 ベテランのレジェンドの功績が讃えられる一方、若いエースがオリンピックの舞台で生まれる瞬間もまた存在します。女子ボクシングの入江聖奈選手は、リングの上でのファイターぶりと優勝の瞬間のぴょんぴょんジャンプやカエル好きをアピールするインタビューでのあどけなさのギャップぶりが微笑ましかったです。女子やり投げで決勝進出した北口選手の大喜びする姿も、観ているだけでこちらも幸せになりました。もちろん国籍かかわらず、自分を超えたアスリートたちの歓喜は、オリンピックに欠かせない感動の瞬間です。 体操男子種目別鉄棒の橋本選手は、個人総合の金とあわせて2冠達成。本当に美しい演技でした。内村選手がベテランとなり、白井選手も引退して、今後の体操界はどうなるのだろうと言われていましたが、こうしてニッポン体操の伝統は確実に未来へ受け継がれていくのですね。これからも彼らがつないできたニッポンの美しい体操を見せ続けてほしいと思います。 この日の最後はサッカー準決勝。強豪スペイン相手に、堂々と渡り合いました。延長も残り5分、PK戦も見えてきた時間の、本当に一瞬の隙でした。見事な美しいゴールを決められ、日本の金メダルの夢は潰えました。試合後の、「オリンピアンとメダリストは違う」という言葉に、決してオリンピックが最高峰ではない競技で戦う彼らの、このオリンピックにかける覚悟を見たような気がします。 4日はまた記録にも記憶にも刻まれる瞬間がありました。スケートボード女子パークで、日本選手がワンツーフィニッシュ! 金メダルの四十住選手も素晴らしいですが、銀メダルの開選手は12歳! 銅メダルのスカイ選手も13歳! 甥姪より年下! 4位の岡本選手も、守りに入ればメダル圏内なのに攻めた演技に出て転倒してしまいました。失意の彼女にまわりの選手たちが駆け寄る姿は、大人たちの心を動かしました。 それ以外にも、女子バスケが残り時間わずかで逆転3ポイントシュートを決めはじめての準決勝進出を決めるというスラムダンクみたいな劇的展開! 女子1500mでも田中選手が予選に続いて日本記録を更新し、日本人初出場の種目でもちろんはじめての決勝進出を決めました! 多様性というオリンピックの大義名分を具現化するように、女子選手がめざましい活躍を見せています。 さて、夜はいよいよ野球、運命の準決勝です。 先発は山本。そして立ち上がりの悪いいつもの山本。四球から二塁打でいきなり一死二・三塁のピンチを招きますが、そこはさすがの山本。連続三振でピンチを脱します。 韓国の先発は変則投手。やはり初見では難しいのか、なかなかチャンスを作れない中、3回に坂本の犠飛で1点先制します。本当に頼りになる。5回には吉田(!)のタイムリーが出て追加点! これいけるかも! …と、すぐ甘い考えに流れるのが悪い癖。6回、先頭に打たれるとエラーがらみで無死二塁。しかも打順は好打者のカン・ベクホ。鋭くレフトに飛ばされてあっという間に1点差に。さらに怖い3番イ・ジョンフにつながれ、さらには交代した岩崎がスライダーを拾われて同点にされてしまいます。やはりそう簡単にいくわけなかった…。それでもすぐストレート主体に切り替え連続三振で切り抜けたのは立派でした。 韓国は打者にしても投手にしても、戦略を練って勝ちにきている姿勢が見られました。左三人に左を当て、甲斐のところですわ右投手にスイッチ。近藤の帰塁でリクエストされた時には肝が冷えましたが…失敗に終わり、韓国はチャレンジ権を失ってしまいます。 同点の7回から登板したのは伊藤。ペナントでもルーキーらしからぬ堂々とした印象を受けていましたが、ロジンつけすぎと相手ベンチからクレームを受けてもまったく動じず「追いロジン」。呆れるくらいの強心臓はランナーを出そうが打たれようが飄々と2回無失点に抑えます。こりゃ後半戦も難敵になりそうだな…。 韓国は投手を積極的につぎ込んできます。8回裏、一死からようやく柳田が出塁すると、続く近藤は一ゴロ併殺…かと思いきや、ベースカバーに入った投手がベースを踏みそこね、辛くも塁に残りました。問題はその後。なぜかフェアグラウンドからゆっくり帰塁しようとする近藤。あわてて野手がタッチに行くも、塁審はノーカンの判定。しかし相手ベンチからの抗議を受け、協議に入りました。私は野球もソフトもしたことがないので知らなかったのですが、我が家の解説者は「一塁を駆け抜けたら外に出るのがあたりまえ。いちばん最初に教えてもらうルールや」と大激怒。しかし判定は変わらず、チェンジはまぬがれました。近藤はタッチされても進塁意思なしを表すように悠々としていましたが、それでも審判によってはアウトになってもまったくおかしくない事例だったようです。本当に肝が追い冷えしました。 しかしそれが韓国の若いピッチャーのリズムを乱したようです。暴投で進塁させると村上は申告敬遠。甲斐も四球を選び、二死満塁。ここでバッターは山田、国際戦では本当に頼りになるバッターが、ここでもやってくれました! 初球を振りぬいてあわやホームランのフェン直走者一掃タイムリー!! 日本は一挙3点をもぎとり、いよいよ最終回を迎えました! そろそろ平良の出番か、と思いきや、選択したのはここでも栗林。交代前にはベンチで甲斐が直接電話で話すというめずらしい場面もありました。おとといはタイブレークを凌ぐというきつい場面で登板したところですから、疲労もたまっているでしょう。さらに緊張からか四球と暴投でピンチを招きますが、周囲からの声かけもあってひとつずつアウトを重ね、試合終了! 日本、決勝進出を決めました!! この日のヒーローは、山田はもちろんですが、無失点に抑え流れを取り戻した伊藤、そして2勝2S栗林の存在を抜きには語れません。一年延期がなければこの2投手は不在だったわけです。これも何かのめぐり合わせなのかもしれません。 さてその決勝の相手は、明日の敗者復活戦アメリカ-韓国戦の結果待ちとなります。いずれにせよ、最高の結果を願ってその日を待ちたいと思います。 PR
30日は陸上が始まり、3000m障害・三浦選手や走り高跳び・戸部選手が決勝進出。勢いをつける良いニュースです。バドミントンでも渡辺・東野ペアが意地の銅メダルを獲得しました。
一方、終盤に向かっている競泳は、瀬戸選手・萩野選手が出場する200m個人メドレー決勝が行われました。リオから5年、さまざまなことで苦しんできたふたり。この大会で瀬戸選手は結果を残せず、無責任な周囲の声で精神的に追い込まれているのかなという言動も見受けられました。萩野選手もかつての泳ぎを取り戻せない中、ようやくつかんだ代表権でした。ライバル同士切磋琢磨することで日本の競泳界を牽引してきたふたりの200m。もしかしたらともに泳ぐのは最後になるかもしれないこのレースを、ふたりは渾身の力で泳ぎ切りました。悔いを残すことのないよう今の自分にできる最大限の力を振り絞ろう、そんな思いが伝わってくるレースでした。「一緒に泳げて幸せだった」、ふたりがともに口にしたこの言葉がすべてなのだと思います。思うようにはいかなかったこの一年。この200mで、お互いがお互いを苦しみから救い上げたのかもしれない。いち競泳ファンとして本当に良かったと心から思いました。 個人戦最終日となる柔道は、女子最重量級で素根選手が金メダル! 小柄ながら相手を圧倒する強さが画面を通じて伝わってきました。原沢選手は打倒リネールを果たしてほしかったのですが、その舞台が3位決定戦になるとは思ってもいませんでした。しかし今回もリベンジは果たせませんでした。リネール選手の威圧感はまったく変わっていませんでしたね。どうして準々決勝で負けたのだろう…。 夜はフェンシング決勝。ランプがないとどちらが勝ったのかまったくわからない素人ですが、フルーレと違いエペは日本人が不利な競技と言われていることは解説の説明で理解できました。しかし準々決勝でオリンピック3連覇中の世界ランク1位フランスに勝利し、準決勝も勝ち上がってきた勢いは、さすが史上最強のエペジーーン。決勝の相手も世界ランクこそひとつ上のROCですが、日本の勇敢な剣士たちは一歩も引きませんでした。最後まで攻め続けて45点目をもぎ取った瞬間は、解説も座ったまま立ちくらみを起こすほどの歴史に刻まれる感動的なシーンとなりました。山口さんの解説は選手やフェンシングに対する愛にあふれていて、素人でも最後まで感情移入しながら競技に熱中できました。 このオリンピックは熱気あふれる解説が多いように思います。そのひとりが柔道の穴井さん。最初こそ落ち着いていましたが、日程が進むにつれ日本が好成績だからか重量級になったからか感情ダダ漏れで、解説というよりもはや感想や願望を口にすることが増えました。31日の柔道混合団体も、穴井節大爆発。女子の園田さんが冷静なせいか、交替するたび振り幅が大きかったです。でもドイツ戦で大野選手が敗れた時は一緒になって「うっそー!」と叫んでしまいました。 決勝ではフランスの意地を感じました。個人戦ではふるわなかった分、団体では何としても金メダルをという気持ちが強く見えました。日本ももちろん金メダルを目標にしていたとは思いますが、フランスのひとりひとりの執念は日本のそれを凌駕していたように思います。しかし個人戦ではメダルに届かなかった向選手、階級の違うリネール選手に果敢に挑んだウルフ選手の奮闘は強く心に刻まれました。 野球は2戦目。森下がいきなり失点した時にはドキリとしましたが(しかもメネセスやないかい!)すぐさま取り返し逆転、快勝でした。甲斐の活躍が光っていました。山田や坂本にもホームランが出ましたし、いよいよエンジンがかかってきたでしょうか。吉田正はこの日はノーヒットでしたが、今のところ守備のアラも目立っていませんし、交流戦で打ちまくったハマスタでそろそろ一本見たいところです。ただ4番鈴木のノーヒットは気になります。 アーチェリー男子個人では古川選手が銅メダル。ラスト一射で淡々と10点を射抜く姿は、ベテランならではの貫禄でした。 アスリートの集中力には本当に感服です。夜のサッカー男子もPK戦になりましたが、もう見ているだけで心臓バクバクなのに、みずから一番手に立候補してしっかり決めたり、相手のキックを止めたり、ここで決めれば勝ちというところできちんとネットに蹴り込んだり、ピッチ上ではいったいどんな心境なのかもはや想像もつきません。 もちろんその集中がいい方向に進む時もあれば、うまくいかないこともあって、勝負は時の運とはよく言ったものだと思います。陸上の花形競技である100mでは、日本人三選手は決勝に進むことはできませんでした。コンスタントに10秒を切る実力がなければ準決勝にすら行けないほど、世界のタイムは上がっているということなのでしょう。 一日じゅう競技を堪能できるのもあとわずか。1日ははじめて観る自転車BMXで次々くり出される技に驚かされました。大技連発で大逆転金メダルがあったり、自転車から両手両足放して空中で舞ったり、解説と一緒に「ヤバイ!」を連発してしまいました。大池選手がニコニコ楽しそうに演技しているのが印象的でした。 競泳は最終日。最後のレースとなる男子のメドレーリレーでは日本新記録を出し、有終の美を飾りました。しかし結果は6位。隣の1レーンから金メダルを獲得したアメリカは世界新記録。競泳界の高速化にこれからの日本がどこまでくらいついていけるか、新たな人材の育成も待たれるところです。 フェンシング男子フルーレ団体はエペに続くメダル獲得はなりませんでしたが、世界ランク上位の国にも臆せず攻めていく姿勢には感動しました。それにしても、フェンシング部なんて普通の学校にはないし、選手たちはいったいどこで出会ったのだろう? …とよそで話したら、この近くにも教室があると教えてもらいました。意外に身近なのですね。きっと入門希望者が増えることでしょう。 100m決勝前のプロジェクションマッピングは豪華でした。さすがオリンピックの花形競技です。女子はジャマイカが独占しましたが、男子は混戦。ボルト引退後はじめてのオリンピックを制したのはイタリアのヤコブス選手でした。ただ準決勝では中国の選手が9秒83とトップタイムを出しました。アジア人でも世界と戦える証左になったのではないでしょうか。
まだまだ熱は続いています。
今大会まだメダルのなかった男子競泳陣ですが、200mバタフライで、本多選手がようやくやってくれました。萩原智子さんの解説も熱かったです! 競泳解説は誰がやっても最後解説にならないですね(笑)でもそれがいい。そして女子は唯一奮闘している大橋選手が200mでも金メダルを獲得し、二冠達成! さまざまな苦労を重ねた選手が活躍している姿には、本当に勇気づけられます。 さてお昼からは野球が開幕。初戦をまかせられた山本由伸…ですが、やってくれましたね! 試合じゃないですよ、よりにもよって前日にスキャンダルが流出したことですよ(怒) そりゃーさー、健康な青年だから彼女と逢引したくもなるのだろうよ。例の合コンもコロナ禍で既婚者というインパクトがあったから記事になったのだろうし、人気球団のように記者にはりつかれる機会も今まではなかったのだろう。しかし今は立場が違いますからね。オリックスのいち選手という気楽な立ち位置ではなく、日本代表のエースですからね。注目度が違うのだから、時期と立場をわきまえーや…。(そしてこれは本来関係ないんだけど彼女の元彼が同じくプロ野球選手というのもなんだかな…) というわけで試合前からガッカリさせられたのですが、そんなスキャンダルにもめげないメンタルはさすがというかなんというか。試合は作れたようですね。日本もなんとかサヨナラ勝ち。吉田正も3-2とまずまず。いつも国際大会の初戦は固くなる侍ジャパンですが、ここから調子を取り戻してほしいです。 帰宅してからは今日も柔道。準決勝での新井選手とROCタイマゾワ選手の熱戦には力が入りました。目を腫らして、何度も技から逃れるタイマゾワ選手の執念には圧倒されましたが、新井選手も粘り負けしませんでした。決勝もポイントを先取して守り切り、柔道初日からの金メダルラッシュを途切れさせませんでした! 畳を降りるまできりりとしていてカッコ良かったです。 体操個人総合では、団体でも素晴らしい演技を見せた橋本選手がはじめてのオリンピックで金メダル! つり輪で順位を落とし跳馬でミスした時にはヒヤリとしましたが、平行棒で巻き返し、最後の鉄棒で見事大逆転劇を見せてくれました! 怪我を抱えた北園選手も5位入賞と健闘し、体操ニッポンの血は脈々と受け継がれていることを実感させられました。 その間に、バドミントンの桃田選手の予選敗退のニュースが。驚きました。金確実と言われていたリオを不祥事で逃した後も、真摯に競技に取り組み世界に君臨してきました。そんな中、見舞われた不幸な事故。絶望かと思われたオリンピックへの道は、一年の延期で再び開きました。絶対に金メダルを取ってほしい、取らせてほしいと祈っていました。敗因は語られませんでしたが、無情な結果になってしまいました。 桃田選手に続いて、29日もバドミントンではフクヒロペアもナガマツペアも準々決勝敗退と意外な結果が続きました。テニスでも、大坂選手に続いて錦織選手も敗退。メダル確実といわれて実際に獲得する難しさを、この大会でもあらためて感じます。 そんな中柔道はこの日も好調。濱田・ウルフ両選手が金メダル! 濱田選手は寝技でのオール一本勝ち、技術の高さに圧倒されました。ウルフ選手も延長に入ってからのきれいな大内刈りで一本! 日本男子の重量級の強さが戻ってきました。 シングルスでも金メダルをめざした卓球の伊藤選手は、準決勝でライバルの中国選手に敗れて3位決定戦に。最初のゲームを奪取されてから怒濤の4連勝、さすがの強さを感じました。しかし伊藤選手の目には悔し涙。卓球女子シングルスでメダルを取るのは史上初の快挙です。少し前までは夢のまた夢だったはずでした。それなのに伊藤選手の口からは、金メダルを逃した悔しさしか出てきませんでした。 伊藤選手はずっと高みを見ているのだなあ…時代は変わったのだな…としみじみします。
時差がないと平日はリアルタイムで観戦できないし、ハイライトも深夜放送のため観られないという悲しい矛盾に気づきました。
26日。スケートボードは前日の男子に続いて、女子も日本が初代王者に輝きました。13歳って! 岩崎恭子さんが14歳で金メダルを取った時は、自分も14歳だったので「同い年が…すごいなあ…」と情けない自分と対比して感じるところは多くあったのですが、今は当時の大人たちの驚嘆ぶり、熱狂ぶりが理解できます…。 アーチェリー男子団体の3位決定戦、最後の一本で10点を射抜くその集中力には驚嘆しました。あとで動画で観ましたが、結果を知っていてもドキドキしました。 連日メダルの柔道は、エースの大野選手がオリンピック連覇となる金メダル。プレッシャーもあったでしょうが、最後まで礼を忘れない凛とした立ち振る舞いでした。賛否あったオリンピック開催に最大限配慮したインタビュー内容も素晴らしかったです。 女子の芳田選手は3位決定戦に勝利しての銅メダル。キレのある内股でした。本人は悔しさしか残らなかったようですが、はじめてのオリンピックで世界3位は誇れる結果だと思います。 続くは体操男子団体! 終盤は卓球混合ダブルス決勝も始まっていましたが、メダルを争う緊張感に目を離せませんでした。 前回は内村選手を中心に金メダルを獲得したかつてのお家芸。今回は予選1位通過で、途中まで大きなミスなく、ROC・中国に次ぐ3位で最後の鉄棒の演技に挑みました。 最初は萱選手。前回補欠だった悔しさを晴らすように、着地を耐えたあとは大きなガッツポーズが出ました。続く最年少の北園選手も高得点で、最後の橋本選手につなぎます。 離れ技も回転も美しく決まって、ドキドキしながら祈りを送った最後の着地もピタリと止まり、テレビの中もこちらも両手を上げて大騒ぎ。19歳の大逆転を信じて疑いませんでした。 最後の演技者はROCのゆか。橋本選手もそうですが、ナゴルニー選手のメンタルの強さもはかり知れません。高難度の技も着地も最後まで安定していて圧巻でした。祈りながら待っていた得点が出た瞬間、涙して歓喜するROCの選手たちの姿に、相当プレッシャーがあったのだろうなと、日本が負けたことに少し残念だった気持ちも消え去りました。 わずか0.103点及ばなかった日本チーム。しかし今回の若い4名は初出場、次回につながる立派な結果だったと思います。「連覇ならず」の速報はあんまりではないですか。 さて、体操の裏で行われていた卓球混合ダブルスに移動です。 2ゲーム連取され、やっぱり中国の壁は高いのかな…とあきらめかけていたのですが、じゅんみまペアは決して引きませんでした。準々決勝では涙も見せた伊藤選手ですが、この試合ではリードされた途中から目つきが戦闘モードに変わり、相手男子の球も鮮やかに打ち返してゾーンに入ったかのようにどんどんポイントを重ねていきました。接戦を取り続け、逆転して優勝に王手をかけます。しかし6ゲーム目を取られ3-3に。追い込まれたかと思いきや、7ゲーム目はあっという間に8点先取。焦りを隠せない相手が立て直す間も与えずに得点を重ね、いよいよあと1点。 最後決めたのは伊藤選手のサーブ! 日本が卓球の絶対王者中国を超える日が来ようとは! 興奮しすぎて寝つけませんでした! 若干寝不足ですが27日も頑張って観なくては…。 ウェイトリフティング女子の安藤選手の銅メダルは観られませんでした。怪我を抱えつつも最後フラフラになりながら持ち上げ切ったその精神に感服! 天晴! 同じくサーフィンも観ていませんが、決勝戦での波打ち際で膝をついて落胆している五十嵐選手の写真が印象的でした。自然が舞台ですから、得点には実力だけでなくいろいろな要素がかかわってくるのでしょう。だからこそ面白いし悔いも残ってしまうものなのでしょうね。でも男子も女子も東京ではじめて行われた競技で初のメダリストになったことは、本当に誇らしいし素晴らしいです。 日々メダルを獲得し続けている柔道はこの日も男子の永瀬選手が金メダル。相手選手の得意技を警戒しながら、延長戦も粘り続け、最後に技ありを取り切りました。粘りに粘った印象でしたが、柔道はすべての日本選手に延長でもスタミナ負けしない強さが光っています。 13年前、日本じゅうが歓喜に沸いたソフトボール。その時マウンドに立っていた上野選手が今も日本のエースとして君臨していることが驚きです。初回、ピンチを迎えますがベテランらしい落ち着きで切り抜けます。対するアメリカの先発オスターマン投手も日本に得点を与えません。 ようやく点が入ったのは4回。渥美選手のヘッドスライディングが実り、三塁ランナーが還って日本に待望の先制点が入ります。5回には日本でも活躍しているアボット投手から藤田選手がタイムリーを放ち、点差は2点に。しかしもちろん相手は強豪アメリカ。このままで終わるはずはなく、6回に先頭を出塁させると、上野選手から後藤選手に交代します。 今大会のソフトボールの活躍は、リリーフエース後藤選手の存在抜きには語れません。これまでも幾度もピンチを救ってきました。しかし、金メダルをかけたこの大舞台で、やはり緊張やプレッシャーがあったのでしょう。ヒットを打たれピンチを広げてしまいます。そこを救ったのは渥美選手! サードの腕に当たった打球をノーバウンドでキャッチし、そのままランニングスローでセカンドへ! 相手打者も呆気に取られるダブルプレーでチェンジ! ヘッスラ内野安打に超ファインプレー、これはまさに源田!? 渥美たまらん! これで流れは日本に、と言いたいところですが、最終回となる7回表。日本の3アウト目はアメリカのレフトのホームランキャッチでした。これには敵ながらあっぱれ! 決勝戦にふさわしい好プレーの応酬です。 いよいよ7回裏。マウンドに立ったのは、リエントリーの上野選手でした。解説の宇津木さんも「うーん」と唸る。打順が4番からということもあり、おそらく2アウトまで後藤選手で、最後に上野選手と予想していたのでしょう。しかし本調子でないように見えた後藤選手より、百戦錬磨の上野選手を選択したのだと思います。 そして上野選手は監督の、そして日本の期待を裏切りませんでした。本当になんて強靭なアスリートなのでしょう。最後のファウルフライをキャッチして、宇津木さんと一緒に「キャー!」と叫びました。前回もそうでしたが、宇津木さん最後はいちファンになっていましたね。 宇津木監督と上野選手の涙、そして宇津木監督がアメリカの監督と抱擁して健闘を讃え合っている姿もオリンピックを彩る美しいシーンでした。
始まる直前までイロイロありすぎて、「なんだかなあ~…」とテンション下がりぎみだった東京オリンピック。
今でも思うところはありますが、戦う選手に罪はない。 毎日熱狂させられています。 開会式はイロイロのせいで何の期待もしていませんでした。もう選手入場と旗の掲揚と選手宣誓と天皇陛下の開会宣言ぐらいで良いんでないかい…と、途中まではながら見だったのですが。 ドラクエの曲とともにギリシャ選手団が入場した瞬間、グワーーン! と胸が熱くなりました。やっぱりドラクエは昂揚感をかきたてられる名曲ですね。そこから、アイルランド選手団のお辞儀、RPGのお姫様に見えたカザフスタンの旗手の登場で、どんどん自分の中でオリンピック熱が燃え上がってきました(ゲーム音楽はドラクエとモンハンくらいしかわかりませんでしたが)。 さらには無観客を逆手に取った、ピクトグラムのパフォーマンス。有観客ならテレビを意識したパントマイムはできなかったでしょうね。序盤で失敗したことで緊張感が増し、視聴者の心をつかんだのではないでしょうか。終わった瞬間、ポンポンポン…と仮装大賞の得点ランプの音が聞こえたのは自分だけではないはず。ちょっとハマってしまって動画を見返してしまいました。 主な競技が24日(土)から始まったため、たっぷり堪能できました。日本勢メダル1号は女子柔道。渡名喜選手のキリっとした表情に魅せられました。初めてのオリンピックで銀メダルは決して悔やむことではないのになあ…。 続く男子の高藤選手は、リオの銅メダルのリベンジを見事に果たしました。井上監督の安堵した様子にはこちらまでホッとしました。 鉄棒一本に賭けた内村選手が落下したり、瀬戸選手が400m個人メドレーで予選敗退したり、楽観視していたところで意外な結果もありました。大舞台の一発勝負のおそろしさ。 25日は男子スケートボードストリートの解説が話題になっていました。決勝だけ観て「鬼ヤバイ」はそこまで感じなかったのですが、言葉遣いはフランクでも技の難易度をきちんと説明してくれるのでわかりやすく、非常に好感の持てる解説でした。選手たちもオリンピックにありがちな悲壮感や緊張感はあまりなく、他の選手が競技している間もみんな一緒に楽しんでいるような、独特の雰囲気がありました。堀米選手はスケボーというスポーツから連想するチャラさはまるで感じず、そのへんにいそうな非常に好青年という印象を受けました。実はアメリカでは有名でメッチャ活躍している人なんですよね…。 期待されていた競泳では大橋選手が女子400m個人メドレーで日本初の金メダル! 力強くて均整の取れた泳ぎでした。怪我や病気で不振にあえいだ大橋選手の苦労が報われたからこその涙は、胸を打つものがありました。 とにかくこの日は朝から晩まで見どころ満載。チャンネルを合わせるのが大変でした。柔道は阿部兄妹の同時金メダル! とにかく強い、このひとことです。先に終えた詩選手がお兄ちゃんの試合を祈りながら見つめ、勝利の瞬間両手を上げて喜ぶ姿も微笑ましかったです。両親やもうひとりのお兄さんだけでも会場に入れたなら良かったのにとつくづく残念でした。 最後は卓球混合ダブルスの決勝進出を見届けて…。 まだ二日間なのにこんなに疲れて、これから大丈夫なのだろうか!? |
* カレンダー *
* 最新記事 *
* ブログ内検索 *
|