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いかに寝て起くる朝に言ふことぞ昨日をこぞと今日をことしと(小大君)
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新たに実家からもらった猫の写真。

ぶっさいくやな~…。

日付は2000年ですから、ふたりが13~4歳の頃でしょうか。
例によって、写ルンですのフィルムが余っていたのでしょう。
しかも、思いっきりフラッシュたいて撮ってしまっています。
あの頃は今のようにいろいろな情報を得るすべがなくて、猫たちに対してかなり雑な扱いをしていました。
よく長生きしてくれたものだと、今になって思います。

こたつに足を入れるたび、ゴロンと真ん中を占領していたふたりを思い出します。
なぜこっちが気を遣わにゃならんのか…とボヤきつつ、足を縮めていました。
また、疲れて帰宅してベッドに倒れこむと、下から「うぎゃっ」とうめき声。
どうやって寝具を乱さずにおさまるのか、かけ布団と毛布の間でふたり猫だんごになっているのでした。

もう10年以上前のはなし。
冬になると、いくつもの記憶が昨日のことのようにあざやかによみがえってきます。


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2/1 キャンプスタート!

さあ、ついに2017年シーズンが始まりました!
今年こそ、今年こそ―! の思いで、みんな目の色変えてレギュラー競争に挑んでくるはず!

…のはずが。
早くも、一軍から降格第一号が…。

そのべー…。
ニュースの写真を見て、あまりのぽっちゃり感にガクゼンとなりました。昨年終盤にチャンスをもらってヒーローインタビューまで受けて、今年の期待度は相当高まっていたというのに、このふがいなさ。いきなり信頼を失って、ここから這い上がるのは至難の業です。身体以上にその心を鍛え直してほしいものですが。胃腸炎で待機の奥浪といい、ちょっと危機感が足りないようですね。


2/3 大谷、WBC代表外れる

どうしてWBCをめぐっては、こうもゴタゴタがなくならないのでしょう?
前回は出る出ないでもめて、今回は出す出さないでもめて…。
代表チームを常設し、来る本番に備えてきたにもかかわらず、結局各球団の消極的な姿勢は変わらなかった、むしろ、さまざまな要因から消極的にならざるをえなかったということなのでしょうか…。
この問題は、各方面のコメント内容が異なったことであらぬ憶測を招き、大谷と栗山監督が早々に謝罪会見を開いたことでなんとか収まりましたが、今後の動静によっては波紋を呼ぶことになりそうです。
報道されている限りにおいては、日ハム球団側の姿勢に疑問を感じます。投手起用が不可能な事実が公になっていなかったことは連絡の行き違いであったとしても、野手としての出場についてはなぜか明言を避け、小久保監督に全権を委ねました。「出場させない」以外の選択肢はないのですから、みずからはっきりと「辞退」の意思を示し責を果たすべきではなかったかと思います。また、シーズンとWBCを天秤にかければ前者がより重要なのは明白なことであり、やむを得ない辞退であったにもかかわらず、本来であれば必要のない「謝罪」をしなければならなかった大谷には、代表の顔としてスポンサーがらみの事情含め大きな責任感を背負わされていたことをあらためて感じ、WBCの存在意義にも疑問を抱かざるを得ませんでした。
チーム編成から投手起用までいちから練り直さなくてはならなくなった小久保監督はひとり割を食ってしまった感がありますが、開幕までもうわずか。開き直って大会に臨んでほしいですね。
たとえ大谷がいなかろうと、いろいろのゴタゴタがあろうと、始まったら始まったで盛り上がるものです。
代役・武田含め、誰ひとり怪我することなく、大会を楽しんでほしいと思います。





やっと…やっと…。
奈良で公開されました…。

待ちわびたこの日までに、さまざまな映画賞を総ナメし、キネマ旬報ベスト・テンでも第1位を獲得。いろんなメディアで取り上げられました。もちろんクローズアップ現代も視聴済。
この素晴らしい作品が多くの人に知ってもらえて、ファンとしては喜びでいっぱいです。

席についてハンカチ握りしめ、準備は万端。

コトリンゴの澄んだボーカルのオープニングだけで、もう涙があふれそうです。

スクリーンの中で動いておしゃべりするすずさん。
予告編を見た時に、のん(能年玲奈)の声に正直、違和感を抱いていました。
のんのふわふわしたキャラクターはすずのイメージにぴったりで(ドラマ版の北川景子も好演でしたが、原作に忠実なドラマとはいかなかったので)、すず役決定と聞いた時はうれしかったものです。しかし生身での演技とアニメの声をあてることはまるで異なります。俳優が声優を兼ねることはめずらしくなくなりましたが、演技が上手な人でもアテレコが不自然なことは多々あります。逆に意外な才能を見せることもありますが(『ハウルの動く城』の木村拓哉はその典型)。
予告編でののんの台詞回しはややぎこちなく、そして声が特徴的なこともあり、聞いているだけだとどうしてものんの顔をイメージしてしまって、数分間の映像とはいえ作品との一体化を感じることができず、不安になってしまいました。
しかし公開後は、のんに対して絶賛の評しか聞こえてきませんでした。イロイロあってメディア露出が控えめになっていたのんですが、そんな大人の事情をも吹き飛ばすほどの賛辞の嵐でした。
そうなのか…実際に映画館で見たら印象変わるのかな…。

すぐに変わりました。
少女時代から成長後まで通して演じたのんですが、いつの間にか作品世界に溶け込んでいました。そこにいたのはすずさんでした。紙媒体で何度も、何度もボロボロになるまで読み返し、私の心の中で息づいていたすずさんでした。8年を経て、今、私の目の前で動いているのは、のんによって命を吹き込まれたすずさんでした。
こういうことなのか…。観終わった後に嘆息しました。やはりのんは稀有な才能の持ち主です。台本の文字から、きらめく命を生み出したのです。

すずさんは、生きていた。

「普通」の日々を生きていた。

普通に見知らぬ町へ嫁ぎ、普通に新しい家族と心を通わせ、普通に生活の知恵をめぐらし、普通に笑って、普通に怒って、普通に失敗して、普通に立ち直って。大事な人を失い、傷つきもしたけれど、また普通に生きていく。
普段は見向きもしないたんぽぽの綿毛のように、あたりまえにある日常。
それが突然戦争であったり、天災であったり、事件であったり、事故であったり、自分ではどうにもできない何かに巻き込まれて消えていく。失ってから後悔する。泣いて悔やんで、そしてまた明日を迎える。自分ではどうにもできない何かに抗い、自分の力で起き上がる。それもまた誰しもが歩む普通の人生。

エンディングでいつの間にかボロボロと顔を汚していた涙は、そんな「普通」の美しさ、尊さにあらためて気づかされたからであったのかもしれません。



リンさんのエピソードがごっそり抜かれていたのは少し残念でした。
「この世界に居場所なんてそうそう無うなりゃせんよ」とのセリフが、すずの回想で唐突に出てきましたが、この時のすずとリンとの会話やそれまでに至るエピソードはこの話の根幹を担っている(周作との過去を絡めなかったとしても)と感じていたので、初見の観客には少しわかりづらかったのではないでしょうか(実際、一緒に見たツレはわかっていなかった)。

こうの作品が高く評価されて、うれしい限りです。これから他作品にも注目が集まって、メディア化が広まっていくかもしれません。二次元での表現方法が突出しているので難しいかもしれませんが、以前『まれ』の感想でも書いた『さんさん録』のドラマ化はぜひ実現を…! 主演は田中泯で(ちょっと参さんの年齢を超えているが)! ビジュアルは違うが三浦友和でもいいよ!







豪栄道の綱とりが期待された昨年の九州場所でしたが、終盤を待たず黒星を重ね早々に脱落。
優勝したのはしばらく存在感が希薄だった鶴竜でした。14勝1敗、やっと横綱らしい相撲を見せてくれました。
白鵬は上位を相手に土をつけられなんと4敗。日馬富士も満身創痍で12勝。琴奨菊は負け越し、照ノ富士もけがを抱えて勝ち越しがやっと。
振るわぬ上位陣の中、星取だけなら鶴竜に続いたのは稀勢の里。3横綱2大関を破る活躍でした。が、成績は12勝3敗。黒星はすべて平幕相手、ふたつは中日を前にくらったものです。

あいかわらずの稀勢の里。

琴奨菊が日本出身力士として10年ぶりに優勝を飾ったのは、ちょうど一年前のことでした。その時、稀勢の里について「もう語るべくもない」「毎場所のように期待しては早々に裏切られてきた」と書きました。
2016年も「やっぱりな」の連続でした。

2017年。連覇のかかった鶴竜は早々に負けがこんで休場。日馬富士もそれより前に休場。豪栄道も序盤から星を落とし、カド番の琴奨菊は負け越し、強行出場を続ける照ノ富士も踏ん張りきかず勝てません。
優勝争いは、早々に白鵬と稀勢の里のふたりに絞られました。

もう誰もが知っています。アナウンサーも解説者も、口をそろえて言いました。
「稀勢の里に優勝の期待がかかりますが、期待すると稀勢の里は~…」
期待すればするぶんだけ裏切られてきて、もう誰も、「やっぱりな」とは思いたくないのです。

稀勢の里が星ひとつリードしての中日、優勝争いに向けて盛り上がりつつあるところ、相手は平幕の隠岐の海。普段であれば苦にしない相手ですが、プレッシャーのかかる場面ではなぜか大型力士にめっぽう弱い稀勢の里。この日も腰高の怪しい立ち合いでした。しかしここでなんとかかんとか勝てたことで、少し風が吹いてきたかもしれません。その翌日、連敗中で陥落寸前の琴奨菊にガブられた際は「やっぱり…」と言いかけましたが、その直後白鵬が稀勢の里の弟弟子である高安に土をつけられたことで、その語尾は吹き消されました。
さらに上位陣は軒並み休場&不調の嵐。疲れの出る終盤13日目に、豪栄道が休場して不戦勝という追い風はさらに強くなりました。

勝負の14日目。
「白鵬が貴ノ岩に負けるはずないから、稀勢の里は逸ノ城に勝つことは絶対条件として、千秋楽の結びで白鵬に勝って文句なしの優勝といきたいところだな。本割で負けて決定戦で勝っても締まらないからなあ」
モンスターぶりを取り戻してきた逸ノ城とはいえ普段なら苦にしませんが、トラウマの平幕大型力士。ドキドキしながら時間を待ちました。
逸ノ城が立ち合い、手をつきかけました。微動だにしない稀勢の里。逸ノ城は立ち合いでぶつかれず、この時点で勝負ありました。
勝負は千秋楽か――。と、気の抜けた状態で結びの一番を眺めていたのですが。

白鵬が寄り切られた瞬間、稀勢の里の優勝決定の喜びよりも、驚きとともに悲しみが湧いてきました。

あんなに勝ちまくって、憎らしいほど強くて、史上最強横綱として土俵に君臨していた白鵬が、初顔合わせの相手に敗れる、しかも一場所に二番も――。

こんな白鵬の姿を見ることになるなんて。

いつまでも強くあり続けることなんてできるわけがない。それでも、白鵬にはまだまだ横綱でいてほしい。下からの突き上げを受け止めてはね返す壁であってほしい。みずからの衰えを受け止めて、それをさらに凄みある強さに変える。大横綱・白鵬ならばきっとできるはず。

さて稀勢の里。
優勝の瞬間は支度部屋、というのもまた、稀勢の里らしいというかなんというか。
報道陣に背を向けて、ふーっとひと息。ようやく振り返ったと思えばボソボソと言葉少なのインタビュー。いつもの稀勢の里かと思いきや目元は赤く、最後にはつーっとひと筋、頬を伝うものが光りました。積年の思いが詰まった涙でした。
入門から15年。どれだけ苦しかったろう。大きな期待を背負って入幕し、年を追うごとに期待値は高まるも、歓声がため息に変わる瞬間を何度も背中で受け止め、あとわずかのところで優勝を逃すこと数度。賜杯のいちばん近くまでたどりついておきながら、次々日本人大関に先を越された2015年。悔しさをその体に押し込めながら相撲道に邁進するしかなかった日々。
ひと筋の涙に込められた15年の思いは、美しい輝きに昇華しました。

全相撲ファンが待ちわびた結果で終えた初場所。
稀勢の里の横綱昇進は、ほぼ決まりのようです。

琴奨菊が陥落し、高安や御嶽海ら若手が躍進し、大きく様相を変える春場所の番付表。
大阪の土俵で咲き誇るのはどの力士か。あるいは、荒れる春場所の言い回しのように、思いもよらぬ千秋楽が待っているのか。

2017年も予想のつかぬ大相撲であってほしいものです。



『カルテット』
『逃げ恥』の後枠ですが、前作とはずいぶん趣の異なるサスペンス。
初回は、坂元裕二らしいかみあわない会話と理屈っぽいセリフの応酬。これ、いつも気になるのですが、なぜ初回でやるのでしょうかね。松たか子の小さすぎる声も最初だけでしたし。わざわざ不快感を催させるのは視聴者の振り落としなのでしょうか。それさえしのげば、あとはジェットコースターのように面白い展開が待っているのもいつものことですが。
夫が失踪中の真紀。真紀の夫の母からひそかに真紀の調査を依頼されているすずめ。何やらうさんくさい男に付け狙われている家森。著名な音楽家の家系である司。カラオケボックスで「偶然」出逢ったカルテット。それぞれの抱える秘密、思惑が軽井沢の別荘に響く美しい音色の下で交錯します。
恋愛模様も描かれるようですが、ひと筋縄でいかないのが坂元裕二作品。謎だらけで先が見えないストーリーももちろんですが、椎名林檎の楽曲に女優陣の色っぽい歌声が絡むエンディングまで目が離せません。

『東京タラレバ娘』
キャスティングには魅力を感じなかったのですが、原作の1巻が無料だったので試し読みしたら案外面白かったので、視聴してみました。随所に漫画そのままの表現がされていて、気楽に楽しめる作品です。
テーマとしてはありきたりなので、どんな目新しいオチが用意されているのかも気になるところ。

『スーパーサラリーマン左江内氏』
これまたお気楽に見られる作品。藤子・F・不二雄の原作漫画は読んだことがありませんが、パーマンかエスパー魔美の中年版といったところでしょうか。深夜でなくどちらかといえば若者向けの土9枠なのには驚きましたが。
堤真一が大真面目にスーパーマンのコスプレをしていることに始まり、キャスティング全員が振り切った演技をしています。ムロツヨシや佐藤二朗はお手のものであるとしても、白目を剥く賀来賢人は意外なコメディアン適性が見えました。
鬼嫁でダラ嫁のキョンキョンは一見救いようがないようでいて、夫を悪く言われると少しふてくされるかわいいところがあります。しかしスーパーサラリーマンであることは秘密。父への敬意のかけらもない娘と息子も、さえない姿しか知りません。職場でも家庭でも哀愁漂う左江内氏、はからずして負ってしまった大きな責任から逃れることはできるのか…。
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