8/17〜19 vsF ☂○☂
せっかくの神戸開催ですが、雨に見舞われ一試合しかできず、それもひどいコンディションでよく怪我なく終われたものだと安堵したものの、凱旋試合で気合の入っていたでたあろう来田は出番なしという…。しかし勝てたからよし。 幸先よく先制はしたものの、初登板のスパークマンは解説野田さんが常時懐疑的だったほど微妙な投球。もちろんマウンドのコンディション不良は考慮すべきですが。それでもイロイロあった相手チームの不調もあってか勝ち越しは許さず、5回にようやく待ち望んだ追加点を入れると8回には吉田正の痛快なホームランでダメ押し。ブルペン陣も頑張ってつなぎました。特筆すべきは今季初勝利をつかんだ吉田凌。今季初登板が二死満塁と緊張感ある場面でしたが、落ち着いていました。苦労してきただけに応援したくなる投手。中継ぎに頼もしい戦力が加わりました。 8/20~22 vsL ○○● 試合前には、イロイロあった日ハム・中田が巨人に無償トレードという衝撃的なニュースが。イロイロ思うところはありますが、栗山・原両監督の温情に中田がこれからどう報いていくか。それだけですね。 さて、ようやく山本の後半戦初登板。監督に啖呵を切っただけある安心の投球…と言いたいところですが、岸のホームランはいただけません。往年のダルビッシュや田中のように下位打線は力を抜いて上位打線に本気出す、というスタイルを踏襲するのは良いですが、ホームランを打たれたら意味なし。ただ、その回は少し乱れたものの、それ以降はひとりのランナーも許さない圧巻の投球でした。打線が松本を打って早くに援護できればもっと良かったのですが…Tにバントさせるという仰天采配も実らず、試合は9回裏。相手は平良、また山本の好投報われず引き分けかい…とあきらめの境地で眺めていたのですが。 今年のサヨナラゲームはどれも劇的! 山足のバント失敗(「平良の球はバント難しいから仕方ない」by我が家の【元】西武ファン)から福田・宗がつないで満塁になった時点で、なぜか勝ちを確信しました。それほど、吉田正が打席に立った時の安心感といったらない! オリンピックの活躍は、本人にとっても大きな自信になったのでしょうか。打った瞬間はホームランかと思ったので、そこは残念でしたが; さらに山本に続くは宮城という鬼ローテ。「なんで楽天戦に回さんのや!」と怒る【元】西武ファン。おそらく次のソフトバンク戦も含めて考えているのでは…。それとも、もぎ取れるところからはもぎ取ろうという、相手のお株を奪う山賊思想なのか。 しかし、今回も序盤から球数を投げさせられる展開。ここでプレートの踏む位置を変えて修正するあたり、さすがの「宮城さん」です。宜保や紅林(と、T)の好守備にも助けられ、対西武5戦5勝とすっかりお得意様にしてしまいました。打線は今季いちばんの投球を見せた今井を打ちあぐねていましたが、Tさんの活躍で得た2点を守り切りました。試合は観ていなかったのですが、あとでヒギンスのあわや大炎上を知り、観なくてよかったとつくづく安堵しました。ワクチン副反応でなく発熱していたかもしれません。 宮城とTのヒロインでも、チームの雰囲気の良さが伝わります。後輩にいじられるベテランといえば、Tが慕っていた北川のことが思い出されますが、あの時まだ若手だったTがその立ち位置になるとは、時の流れを感じてしみじみします。宮城も「年確されたい」「いい車に後輩乗せたい」なんて発言を聞くと、まだ19歳だったことに気づかされますが、間違いなく今年の躍進の原動力。その勝ち星だけでなく、宮城の存在が山本を刺激しているということも大きいです。このままふたりの最多勝争いがどこまで続いていくかも楽しみです。 と、いい雰囲気をヤマサチパイセンがこのまま引き継いでくれるかと思いきや、いきなりアウトひとつも取れずに4失点。おかわりがバットを振った瞬間にテレビを消したのでその後は一球速報での確認でしたが、来田にタイムリーが出るなど追い上げムードになった次の回にまたも3ランでは救いようがありませんね…。漆原も敗戦処理くらいはしてくれないとね…。2位楽天も敗れたから良いようなものの…。次はその楽天との直接対決ですから、しかも【元】西武ファンが相変わらず大激怒する不安な先発陣ですから…。その後はホームとはいえ中嶋監督が注視するソフトバンク戦。せめて五分で切り抜けてほしいものです。 PR
再開し(てしまい)ました。
エキシビションマッチはまったく観ておらず、動画も成績も確認していませんでした。 目にしたニュースといえば大城の離脱とロメロの退団くらいか…。 この中断期間中はLメヒアも退団していますし、やはり家族と離れる淋しさや心細さは埋めようがなかったのかもしれません。ロメロもメヒアも目立った成績を残せなかったのはモチベーションも関係していたのかな。そんな中入団してくれたスパークマンやラベロには感謝です。 さらに、オリンピックでメキシコ代表だったBC茨城のバルガスも獲得するようです。球団も本気を出したのか、凄まじい勢いで補強していますが、これで優勝できなかったら悲しいなあ…。 8/13~15 vsM ○●○ 後半戦、いきなり鬼門のロッテ戦@マリン。大事な初戦をまかされたのは、金メダリスト山本からプレッシャーをかけられた宮城。しかしこの大役をしっかり果たし、両リーグ最速で10勝に到達しました。また山本に口をきいてもらえなくなりそうです。中断前は不調に陥っていた杉本の先制弾も大きかったです。さらにオリンピックの疲れを感じさせない吉田正のホームランも出たものの、4点差ではまったく安心できない最終回。能見さんが1点取られ平野が出てきた時にはマリンで見飽きたサヨナラ負けを覚悟しましたが、奇跡の一球セーブ。やはり誰にも真似できぬこのメンタル…今風に言えば「平野しか勝たん」というやつか? 悪天候の中、2戦目も先制したオリ打線。昨日からスタメンに名を連ねていた来田のタイムリーでした。普通に打っていたのでその時は気にも留めませんでしたが、よくよく考えれば、モヤ不在とはいえ高卒ルーキーがスタメンに抜擢されるとは、しかもジョーンズを差し置いてDHに入り結果も出すとは、さすがスターの逸材です。しかし相手にも光り輝くスター・藤原がいました。雨中に立っているだけでパ・リーグTVのまとめ動画になるほど、まさに水も滴るいい男。だから許すというわけではありませんが。それにしても、田嶋は雨の日が苦手なのでしょうか。 マーティン不在のロッテ相手に負け越しはちょっと…と始まる前から胃の痛む3戦目。「令和の怪物」佐々木朗希相手に、ジョーンズが「オジサン」の貫禄で先制2ランを放ったのもつかの間、元祖「追いロジン」山﨑福がレアードにソロ、山口に2ランを浴び返り討ちにされてしまいます。しかし次の回、満塁からロッテキラー杉本の逆転タイムリーが飛び出し、8回にはジョーンズの大きな犠飛もありました。本当なら安心して終盤を迎えられるはずだが、このチームにセーフティリードなど存在しない。たとえ10点取っても慢心はせぬ。最後のアウトを取るまで油断はできぬのだ。 というわけで、勝っても喜びよりも安堵が先に来るようになりました。 楽天も2勝1敗でなんとか首位は保持。もちろん混戦にもほどがありますから、今の順位なんてあってないようなものですが。 余談ですがロッテのサマーユニ(チョコミント)はとてもセンスが良くて素敵です。
ラストを飾るのは男子マラソン。速報をしらせるスマホのピコーンで目覚め、また出遅れたことに気づきました…。
すでに中村選手は先頭集団から脱落。やはり怪我のせいで調子を上げられなかったのでしょうか…。 服部選手も先頭集団から遅れ始めますが、外国人選手たちにくらいつく大迫選手。しかし30キロ付近でキプチョゲ選手がスパートをかけます。あっという間に後続を突き放したリオの金メダリストは、他の追随を許さないスピードで独走態勢へ。せめて銀メダル争いには残りたかった大迫選手ですが、2位集団から離されていきます。 大迫選手の全身全霊をかけて走る、その姿にいつも心を動かされてきました。 このレースもそうでした。目指していたメダルには届かずとも、力の限りすべてを注げたのだと思います。ゴールは笑顔でした。やり切ったと、涙ながらに語っていました。彼の残した功績が日本陸上界に与えた影響は少なくないと思いますし、その生きざまは、観ている者の心をも震わせました。本当に素晴らしいラストランを見せてもらいました。 服部選手は途中で足を痛めたのか、なんとか完走はしたものの朦朧とした状態に見えました。無事だったようで何よりですが…。今回は30人近く棄権する過酷なレースとなりました。そんな中、軽やかにフィニッシュしたキプチョゲ選手には脱帽。36歳とは思えません。もしかしたらパリまで制覇してしまうのでは…。正式記録初の2時間切りにも期待してしまう異次元ぶりでした。 これでもまだ終わらない日本選手の頑張り。初の決勝に挑戦した日本女子バスケチーム。バスケは体育の授業でのトラウマがあって大嫌いだったのだけれど(でも『スラムダンク』は好き)、感動しました。高さでは圧倒的に不利な日本選手が果敢に攻める姿は本当にカッコ良かったです。とくに小柄なPG町田選手が電光石火のスピードで切り込んでいく姿は、まるでリョーちん! 日本語でメッチャ厳しい檄を飛ばす監督の姿も印象的でした。絶対王者アメリカには屈したものの、決してその差は想像していたほどにはなかったように思います。女子バスケの未来をあかるく照らす、本当に価値ある銀メダルでした。 そして個人競技最後のメダリストとなったのは、自転車女子オムニアムでの梶原選手。はじめて目にした種目でしたが、身体だけでなく頭も使う競技で、観ているだけで力が入ってしんどくなりました…。エリミネーションの駆け引きには見どころがありました。最後のポイントレースで落車した時には思わず声が出ましたが、なんとか2位を死守して銀メダル。今までどれほど苦しい練習を積んできたのかが伝わるインタビューでの涙でした。 メダリストだけでなく、オリンピックに出場するすべての選手にはそれぞれの背景があって、夢があって、厳しい鍛錬の積み重ねがあって、乗り越えてきた幾つもの試練があって、そしてたどりついたこの舞台、順位はつくけれどそこに敗者は誰もいない。そんな夢のような場所が、オリンピックなのだと思うのです。 いろんなことがあり、延期があり、数々の失態があり、開催中ですらSNSをめぐる中傷問題が起きて、コロナ禍は続くどころか悪化し、(閉会式もなんだかなんなんだし…)今でも決してすべてが許されたわけではない。それでもこのオリンピックに出場したすべての選手が、開催されて良かったと心から思って閉幕してくれたなら、それがいちばんだとも思うのです。 さて…。 ロスだな…。 元の生活に(オリ三昧に)戻れるかな…。
さあ、いよいよオリンピックも大詰めです。
競技の終盤を飾るのは男女マラソン。個人的にも思い出深い札幌の地をランナーたちが駆け抜けます。 午前7時スタートと聞いていたのですが、6時に変更になっていたのですね。それも前夜に突然…。ということで、起きた時にはすでに中盤でした。 猛暑の中、一山選手が頑張りました! 入賞はアテネ以来ということは、野口みずきさんが金メダルを取って以降、女子はずっと結果を残せていなかったのですか。トップ2はケニア勢でしたが、3位はアメリカのセイデル選手でした。メダル候補と目されてはいなかったはずです。雄叫びを上げてのゴールにこちらも嬉しくなりました。 女子ゴルフでも稲見選手が銀メダル。男子の時にも思いましたが、朝から夕方までコースを回る選手の体力が心配になるほど強い日差しの下で、一打一打にかける集中力の高さには感服です。 もちろん男子も頑張っていて、飛び込みの玉井選手が寺内選手以来21年ぶりに決勝進出しました。12歳で日本一になってローカルの特集番組で目にした時はまだまだ幼い感じがしましたが(あたりまえか)、その時はパリを目標に…と口にしていましたが、東京代表に選出され、7位入賞は想像を超える飛躍でした。パリでもその力強い飛び込みに期待です。 アーティスティックスイミングと名前を変えたシンクロ競技。かつてはロシアと金を争った注目競技でしたが、いつしか世界の位置づけはロシア・中国・ウクライナに続く4番手になってしまいました。よほど大きなミスがない限り、もともとのランクがそのまま順位になる競技。そしてメダルの可能性が低いと報道も後回しにされがち…デュエットの中継も決勝以外なかったような? チームの演技も日本らしい力強さがあって良かったように思うのですが、ロシアや中国のような均斉の取れた手足による優雅な演技に対抗するための「日本らしさ」は、もう世界においてはそれを超える評価の対象ではないのかもしれません。井村コーチもこれで勇退のようですが…これからの日本ASはどうなっていくのか。願わくば、井村コーチの作り上げた「日本らしさ」を継承しつつ、また世界をあっと驚かせる新しい日本チームになってほしいと思います。 そしてまたレスリングの乙黒選手と須崎選手の金メダルの瞬間を見逃した、それは野球の決勝から目が離せなかったため。 日本の先発は森下。対するアメリカは、今年絶好調のソフトバンク・マルティネス。初回、ランナーを置いて吉田が打席に立ちますが、ライナーゲッツー。やはりオリの天敵…。 森下も危なげなくアウトを重ねていき、試合は投手戦の様相を呈していきます。 均衡が破られたのは3回裏。村上が外角のチェンジアップをスタンドへ叩きこむ値千金のホームラン! しかし得点はその1点のみ。4回の満塁のチャンスもマルティネスの粘りに負け、6回を投げ切られてしまいます。しかしもちろん日本の投手陣も負けてはいない。千賀は四死球でピンチを招くも無失点でしのぎ、伊藤も今日も回またぎで1.1回を投げ切りました。そして無死一塁で左右左と続くところを抑えた岩崎の頑張りこそが、その裏のチャンスにつながったと思います。チームメートのマクガフから山田がヒットを放つと、坂本が初球でバントを決め、そして我らが吉田正尚。センター前の鋭い打球で三塁に止まった山田ですが、送球がそれると見るや本塁に滑り込み、タッチをかいくぐってベースに滑りこみました。この山田の走塁技術、普段はやらないはずのバントをいとも簡単に決めた坂本、そしてここぞでセンターに打ち返す吉田のバッティング。これぞ日本代表、これぞオリンピックにふさわしい最高の野球。最高の選手たちが最高の舞台で最上のテクニックを披露してくれました。 そして最後を締めくくったのは、このオリンピックで獅子奮迅の活躍をしてくれた栗林。あと一球の場面からアメリカが執念でヒットを打つものの、マウンドで気合を入れ直した侍ジャパン。そして次の一球。セカンドゴロを菊池が拾い坂本にトスしてベースを踏んだ瞬間、待ちに待った日本の金メダルが決定しました! おめでとう、侍ジャパン!! WBSCが発表したMVPは山田でした。これは文句なし。普段は対戦しないので単に「スゴイ選手」というイメージしかなかったのですが、こういう場面でじっくり見るとやっぱり「スゴイ選手」だと思いました(なんじゃそりゃ)。打撃や守備が上手いことは知っていましたが、盗塁含めた走塁の上手さにはビックリしました。まさに野球センスの塊。あれ? クジが当たっていたらオリックスに入っていたんだよね…? ベストナインには坂本・甲斐・山本が選ばれました。山田-坂本の1・2番コンビが攻撃陣に勢いをつけましたし、山本も開幕投手として勝利に貢献し、海外にもインパクトを与えたと思います。そして、日本の陰のMVPはやっぱり甲斐だと思います。データの少ない他国の打者を相手に、他球団のさまざまな投手をリードする心労はいかほどだったでしょう。育成下位から正捕手となり、さらには日本代表の正捕手として世界一。漫画でも描けないであろう一大出世物語ですね。 表彰式には涙を禁じ得ませんでした。金メダルを誇らしげに掲げる山本・吉田にはもちろんなのですが、胸に提げてもらったメダルをすぐに空へと向けた大野を見たからです。木下投手の姿をそこに思い描いたからなのでしょう。降り始めた雨は、天国からの喜びのメッセージだったのかもしれません。 そして翌朝のネットニュースには、ディクソンを真ん中に山本・吉田との3ショットの写真が。また泣いちゃいました。ディクソンありがとう! 銀メダルおめでとう!!
野球の敗者復活戦は、アメリカが快勝。連戦の韓国は前日投手をつぎこんだこともありましたし、疲労がありましたかね。これで決勝の相手はアメリカとなりました。ハマスタをホームグラウンドとするオースティン(オリファンにとってはトラウマ)は強敵ですし、他のバッターももちろん難敵です。この日登板しなかったディクソンの出番はあるでしょうか。吉田との再戦も楽しみです。
東京での新種目空手の形では、金メダル候補として有力視されていた女子の清水選手は涙の銀メダルでした。空手を観たのは初めてですが、音楽もない、静止している時間もある、けれどその演武の間目を離せず、呼吸、声、手足の動きが空を切る音、その空間を席巻する緊張感が画面を通じて伝わってきました。パリでは落選してしまった種目ですが、海外の選手が金メダルを取った価値も大きいのかなとも思います。 もう決勝進出しても驚かなくなってしまった卓球女子団体ですが、やはり中国の壁は厚かった。ダブルスで最初のゲームを取った時には心躍ったものですが…中国の真骨頂はここから。あとは伊藤選手が1ゲーム取っただけで、完敗でした。どこに打っても返されて、徹底的に研究されていたように感じます。ただ、それだけ日本が強敵になっているということなのかもしれません。 お家芸レスリングでは、女子の川井姉妹が昨日今日で金メダル。阿部兄妹に続く、きょうだい金メダルを獲得しました。野球と卓球でその瞬間は観られなかったのですが…。 20km競歩でも日本人が銀・銅メダル。目指すところは金メダルだったと悔しさもコメントしていましたが、札幌といえど猛暑の中完歩することだけでも凄いのに、メダルまで獲得、畏敬の念しかありません。 翌朝は50km競歩。最も過酷なレースと言われオリンピックでの開催は今回が最後になりましたが、限界に挑戦し続ける選手たちには観ているだけで涙が出てきそうでした。2位争いの壮絶なデッドヒートも、最後の最後で3位の選手を抜いて銅メダルを獲得したダンフィー選手にも、途中で倒れ地面を叩いて悔しがるもすぐに立ち上がり6位入賞した川野選手にも、このレースを戦い抜いたすべての選手に心からの拍手を捧げたいと思います。 男子卓球は3位決定戦。所用から帰宅したのはちょうど水谷選手の第4試合が始まったところでした。1ゲーム目の壮絶なデュースを制したことで波に乗ったのか、水谷選手のボールさばきが冴えわたり相手を翻弄。エースは張本選手と公言し、実際団体戦では張本選手のシングルスでの強さが光っていましたが、やはり最後頼りになったのは水谷選手でした。熱血末っ子の張本選手、クールな次男の丹羽選手、そして彼らをまとめるのが経験豊富な水谷選手という、三者三様の個性がそれぞれ輝いて勝ち取った銅メダルだったと思います。 18時からはサッカーの銅メダルマッチ。終始メキシコの強さが目立っていて、日本はなかなか攻めどころがありませんでした。延長ばかり戦って疲労があったのか…サッカーのことはよくわからないのですが、早々に2点取られて気持ちの面でも追い込まれているように映りました。試合終了後、泣き崩れて立ち上がれない久保選手の姿には、決してオリンピックが最高峰でない世界にいてもなおこの大会に賭けてきた思いの強さがうかがえ、胸を打たれました。 サッカーの時間が早まったことで観ることができたのは空手男子形の喜友名選手。その空間を支配する迫力の凄まじさは、いないはずの敵の姿が見えるようでした。沖縄発祥の空手で、沖縄初の金メダリストと期待され、プレッシャーも想像を絶するほど抱えていたと思いますが、畳に上がって降りるまで、その戦いの中に存在していました。「残心」というそうですが、空手の世界の奥深さに少し触れられたような気がします。 レスリング向田選手の金メダル、クライミング女子の野中・野口両選手のメダル獲得、そして女子バスケの決勝進出を見届け、最後はいよいよ4×100mリレー。三大会連続メダル獲得なるか、誰もが固唾を呑んで見守ったのではないでしょうか。 予選は慎重になったせいかタイム順では最下位。決勝は大外9レーンに配置されました。多田選手は最高のスタートを切ったように見えたのですが…2走山縣選手の手にバトンは渡りませんでした。 きっといろんな背景があったのだと思います。個人戦では調子が振るわずリレーに不安を残していたでしょうし、リザーブメンバーの練習も多くは積めなかったでしょうし、何よりも他国の走力がどんどん上がっていて、もはやバトン技術だけでは追いつかないところまで来ていたように思うのです。それでも攻めていくと決めて、攻める姿勢でのぞんだリレー侍。ひとり責任を負うかのようにうなだれた多田選手ですが、誰ひとり悪くない。攻めた結果なのですから。いつの大会だったか、日本がバトンミスで失格となり、失敗した選手を囲んで慰めていたレースを憶えています。そこから日本は強くなりました。この敗北が日本リレー陣の新たな挑戦の始まりの時なのだと信じています。 |
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