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いかに寝て起くる朝に言ふことぞ昨日をこぞと今日をことしと(小大君)
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西浦の引退が発表されました。
難病に侵されていることを告白したのは昨年秋のこと。信じられない思いで、それでもいつか京セラドームに帰ってくることを、不屈の闘志で復活することを期待していました。
しかし、現実はずっと厳しいものであったようです。
まだ22歳の西浦がどんな思いで現実を受け入れたのか、想像することすらできません。
脳腫瘍で引退したT横田の時にも感じましたが、あふれる才能が予期できぬ病魔によってむざむざ鎖されていくのは本当に口惜しいです。
発表翌日、サードユニで京セラに戻ってきた西浦が、試合前の円陣で託してくれた優勝の希望。一軍の先輩や後輩たちは、真摯に受け止めてくれたと信じます。

西浦の引退試合は二軍戦、9回。松葉杖で球場入りした彼は、外野に飛んだ打球を追いかけることも、ましてや打席に立つことも不可能でした。それでも相手広島の厚意もあり、00の背番号のユニフォームで、たった一球の間、センターの守備につきました。「これが西浦の現役最後の試合だが、復帰戦でもある」という実況のセリフには泣かされました。パ・リーグTVの「西浦颯大攻守で躍動まとめ」動画でまた泣きました。それに付随したファンのコメントからあふれる西浦への愛にさらに泣きました。

「プロ野球選手でなくなっても将来の夢はずっとプロ野球選手」…。
これからの彼の歩む道が先々まで、燦々と希望に満ちたものでありますように。


9/28~30 vsM ○○○

裏ローテではありますが、落とすと相手にマジックが点灯してしまう大事な大事なカード。その初戦を任されたのは山﨑福。宮城に不安があるなら、同じ左腕の先輩がその穴を埋めればいいじゃない。…とばかりに、カード頭を任せるにふさわしい安定した投球を見せました。T(!)の200号3ラン(!!)で気が楽になったのもあるでしょう。あいかわらずの一発病(被安打1)と突発性四球禍で5回しか投げさせてもらえませんでしたが…。後を継いだ比嘉はいきなり三塁打を打たれ、続くレアードにあわやホームランの大きな当たりをくらうも、Tの大ファインプレー(!!!)で犠飛にとどめました。3点差あれば平野も心穏やかに…いや、ランナーふたり置いて荻野を迎えた場面は神戸での同点ソロを思い出して吐きそうでしたが…。
今日は9回裏に福田・杉本を降ろして守備固めを入れました。杉本の交代はありましたが、福田を降ろしたのは初めてではないでしょうか。中嶋監督もなりふり構わず勝ちに来ているようです。
スタメン復帰した吉田正も2安打1打点と最高の結果。やはり吉田正がいることで、選手に勇気が湧いたように感じます。あとは再発しないようセーブしてもらうだけ。
2戦目先発の山﨑颯。加藤に先制2ランを被弾して以降は粘りの投球を見せますが、得点が入りません。またも無援護で負けがつくのか…とあきらめかけていた中盤、敦賀気比の先輩・吉田正のタイムリーをきっかけに展開が変わります。モヤの逆転3ランが飛び出してからも勢いは止まらず、一挙6点の大爆発。その後も箍が外れたオリ打線は、打ちも打ったり21安打15得点! 絶対に負けられない試合なのに山﨑颯に初勝利がつき、勝ちパターンが休養でき、吉田正にホームランが出て杉本&紅林は4安打の固め打ち、こんないいことずくめの日ってあるのか!
カード勝ち越しはしたものの、それでも負ければロッテにマジックが点灯してしまう3戦目。田嶋はこの日も終盤まで2安打1失点とロッテキラーぶりを発揮しますが、相手の岩下が絶好調。しかもこの日は安達・吉田正が休養日。1番宗・2番小田(おそらく前日大差がついた後の打席で10球粘って四球を選んだご褒美であろう…)・3番福田という奇抜なオーダーも機能せず、手も足も出ないまま6回まで投げ切られてしまいます。こうなれば相手は鉄壁の勝ちパターンで逃げ切るのみ。主軸の7回は国吉に抑えられ、佐々木千を下位打線が打てるわけない…とあきらめていた8回2アウト、なんと太田が同点ホームラン! その前の打席でのバント失敗を取り返す値千金の一打でした! 宗がヒットで続き、小田に代打・吉田正が登場するも凡退してしまって同点どまり。8回も続投した田嶋は2アウトからピンチを招き、打席はそれまで当たっていなかったエチェバリア。三遊間を割られるも、超前進守備のおかげでランナーは三塁どまり…のはずでした。小田に代わってレフトに入っていた後藤がファンブルしなければ! 続く藤岡にも打たれ(なにげにお手玉する福田)、点差は2点に…。
9回の相手はもちろん益田。福田が先頭出塁しますが、期待の杉本が倒れ、モヤもエチェバリアの超ファインプレーで絶体絶命。しかしここで紅林! 神戸では益田に抑えられ悔しさを隠さなかった紅林! あれから三週間、たった三週間ですが紅林は大きく成長しました! ニュースでは飛ばされがちですが、この紅林のつなぎがなければ、その後のドラマは起きなかったのです!
忘れもしない7年前のCS1st2戦目、T-岡田の逆転3ラン。
まさにあれをほうふつとさせる、起死回生のTの201号でした。
あの時、失点につながるエラーをした安達を原拓が笑顔でバンバン叩いていたように、この日も沸き立つベンチでひとり喜び切れない後藤の背中を小田が叩いて励ましていました。
きっとあの時のように、今年のオリックスは最後まで夢を見せてくれるような気がします。
しかしTが言うように、あの時とは雰囲気が違う。きっとその先に行くのだと思いたいです。
一塁を踏んでいないというリクエストにはドキドキしましたがね…。そんなんあるか? 本塁ならまだしも…と、オリファンなら10万号の彼の名前を思い出してしまいますが、ベンチでTに「あだ名マレーロにするぞ」と言ったのは誰なんだろう。前にリクエストが遅いと断られたことのある中嶋監督はおかんむりでしたね。平野の肩を作る時間ができて良かったようなものの。


10/1~2 vsH ○○

前日は抑え森が打たれて敗れたとはいえ勢いのあるソフトバンク相手に、ここ最近勝ちのない宮城。しかも先発石川で分が悪いなあとは思っていたのですが、案の定打ちあぐねている間に守備のミスから先制されてしまいます。とはいえ、今日の宮城は今までより良くなっていました(by我が家の解説者)。左の内角をつけないことは変わりませんが、いい意味で開き直ったのか、宮城らしいキレがあったように思います。同点に追いついた直後の7回も投げ切りました。そしてその裏、相手の暴投で勝ち越し! ヒギンス・平野とつないで5連勝! そして試合のなかったロッテを抜いてふたたびの首位浮上!
いや、9回表は心臓が止まりそうでしたがね…。柳田を歩かせるのは仕方ないとして、デスパイネの鋭いファールには本当にドキッとしました。しかし今日の平野は目つきが鋭く、いっそう気合いが入っていたように見えました。
宮城に観衆の前でハッパをかけられた山本が燃えないはずはない、と信じていた翌日。インタビュアーも言及していた、そうこの日は10.2。オリファンには忘れられないあの日(入団前の山本は訊かれても困るだろうが)の思い出が、上書きされた日になりました。

あらゆる意味で!!!

山本は眠くなるくらいスイスイアウトを重ねます(実際寝たツレ)。援護も初回の4四球2安打4点でもう充分とばかりに、7回までノーヒットの快投ぶり。結局二塁も踏ませず2安打完封。4位のソフトバンクにはこれで7G差、7年前の今日のお返しはできたでしょう。

が!

がががその代償が!

吉田正が死球で骨折、今季絶望…。

ようやく帰ってきたのです。吉田正が加わってから負けなしという結果がすべてです。彼は打線の、いやチーム全体の核なのです。その吉田正が…ようやくこれで優勝への道筋ができたと信じたこの時に…。
あんまりではないですか。優勝争い、10.2、対ソフトバンク、やっぱりこの符号はそういうことなのですか。
いやいやいや!
これでまた意気消沈して黒星を重ねるようでは、マーティンが強行復帰するらしいロッテ、3位楽天にまで越されてしまいます。
山岡が離脱しても、Tが離脱しても、吉田正が離脱しても、ここまで耐えてきたのです。ここでチームが心折れてしまうようでは、それこそCS勝ち抜けや日本シリーズ制覇なんて夢の夢のさらに夢。ここで「全員で勝つ」を体現せずして、いつするというのだ!
あの日から続いていた夢はまだ終わっていないところを見せてください。お願いします!


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『ボイスⅡ 110緊急指令室』
まさか透ちゃんまで死ぬとは思わなかったよ…。
大樹が洗脳されてしまう展開は心痛みましたし、透が退場してからはなんだかショックでその後の展開があまり頭に入ってきませんでした。トラウマから解放されないまま死んでしまって、ぜんぜん良いことなかったじゃん、透…。
今回は真犯人が早々に登場していましたし、裏切り者が片桐だったのも当初から意味ありげだったので予想どおりでしたし(しかも自爆してしまうし)、重藤が久遠に協力する動機もちょっと弱いように感じましたし、緊迫した現場でも真木よう子の滑舌(とおっぱい)が気になるし、物語に入り込めない部分が多くありました。
最後に趣里がチラ見せされ、第3部への布石と言われていますが、うーん。やっぱり観てしまうかも…。透に代わる代役次第かな。


『おかえりモネ』(承前)
モネが気仙沼に帰ってきました。とりあえずコミュニティFMのお天気コーナーという役割をもらいましたが、「地元のため」になっているかと言えば、まだまだ壁は多く、本人の目指すところからは程遠い。そんな模索中のモネに亮は「きれいごと」と言い放つ。黙って受け止めたモネですが、亮の真意はあきらかではありません。
義務のように地元で生活している亮からすれば、島を出たいと登米に行き、そして好きな仕事をしたいと東京に行き、テレビに出て人気者になって、そしてまた自分の思いのまま帰ってきたモネに対し、嫉妬心に似た反感を憶えてしまうのかもしれません。下世話なところで言えば、結婚を保留できるくらいの愛情しかない菅波より自分の存在は下なのかという怒りと、その時のことを忘れたかのように未知との仲を詮索しようとする態度も気に入らなかったのかもしれません。竜巻の後の片づけの場面でも新次がいなかったのが気になります(単に中の人のスケジュールの都合かもしれませんが…)。亮と新次は和解できたのか、次のステップへ歩みだせているのか…。姉や亮に対し複雑な思いを抱えている未知の真意もまだ読めません。
みんながみんないろんなことを抱えすぎていて、本当にすべて解決できるのか気になります。
いや、人生なんて未解決の事象の連続です。心はその時その場で起きること出逢う人に揺り動かされ、正しい答えなんか用意されていない。自分で考え、自分で導き出すしかない。それが誰かにとっての間違いだったとしても、自分が正しいと思う道を進むしかない。誰かのためでない、自分のため。モネも亮も未知も仲間たちも、みんな若者。悩みはこれからもつきません。大人だって、民宿再開と牡蠣棚復旧に悩む亜哉子も、昇進するも単身赴任で喜べない耕治も、皆悩みの中にいます。人生の終局に立っている龍己だけが、誰にも左右されず自分の答えを持っているように思います。
きっと物語が終わっても、その先モネたちは悩み、模索し続けるのだと思う。
けれどドラマとしては、何らかのあかるい道筋を見せてくれる最後であってほしいと思います。













9/22・23 vsF ○●

首位を快走しているロッテですが、マーティンが骨折で離脱というニュースには驚きました。どこも大変です。一方、まったく続報のなかったこちらの吉田正は、打撃練習を開始し月末復帰を目指しているとか。かの「打っても走らんでええ」正尚バージョンを一瞬期待してしまいましたが、いやいや無理だけはしないでほしい…。
さて、相手は最下位とはいえ相性の悪い日ハム、しかも相手は新人王争いで宮城を猛追している伊藤。三者三振をくらうなど、つけ入る隙はまったくナシ。山﨑颯も途中までは直球が走っていて良い感じだなと思っていたのですが、6回に先頭出塁で交代となりました。本田の時引っ張って失敗したのでベンチは早めに手を打ったのでしょうが、今日は裏目に出てしまいました。まさか海田が左二人にヒットを打たれて降りるとは…ベテランの活躍を期待していたのに…。
敗色濃厚となった7回でしたが、伊藤が続投。「100球近くで崩れる」by我が家の解説者の言うとおり、三連打で一挙無死満塁に。しかし、ここに来てスタメン抜擢された後藤はこの絶好機に三振とチャンスをものにできず…。ガックリ来たところで伏見がタイムリーを放ち、雰囲気がふたたび盛り上がります。代わった宮西からゴロの間に追加点。宗が四球を選び再度満塁になったところで、投手は鈴木健に。若い紅林に変則は打ちづらいだろう…という予想は、見事に裏切られました! 打球は走者一掃三塁打、大大大逆転!! 決してワクチン副反応のおかげでなく、あの17球から、いやその前の神戸での頭ポンポンから、紅林はあきらかに何か変わったような気がします。3番大型ショートという、G坂本(や、旧L中島)のような夢の存在を、まさかこのチームで観られる日が来るとは…。
山﨑颯は交代時悔しさを隠し切れないといった様子でしたが、直球は走っていましたし空振りも取れていましたから、援護さえあれば初勝利も遠くないと感じます。そう援護さえあれば…。
景気よく連勝といきたいところでしたが、田嶋は相性の悪さが出てしまいました。相手先発は予想されていた上沢でなく立野でしたが、ランナーは出るも得点できないという、悪い時のオリックスの雰囲気が…。あまり試合は観ないようにしていましたが、ロッテ・楽天ともに敗れたことが幸いです。


9/24~26 vsE ●○△

2位攻防戦…ということになるのか? 宮城&山本を投入するからには勝ち越しは必須のカード。
が、先陣を切った宮城がメッタ打ち(宮城比)。
蓄積疲労もあるでしょうが、「左打者のインコースを突けない」弱点を完全に狙われたように思います。左に好打者が多い楽天は本来左腕が苦手なはずなのですが、外角ばかり投げていてはそりゃ狙われますって…。もちろん本人も伏見もコーチもわかっているとは思うのですが、それでも修正できない何かがあるのでしょうか…。このままでは勝てる投球ができないように思います。心配です。
9回は宮城の負けない運に賭けたのですが…あそこで代打の選択肢が若月しかないというのが泣ける。福田の当たりも山﨑剛でなければ抜けていたであろうに悔やまれます。というかこのカード、山﨑剛にどれだけ得点を阻まれたか!
初戦を落とし、絶対に負けられない2戦目は山本に賭けるしかない状況。試合はほとんど観られませんでしたが、良かったような危なかったような。援護が少なかっただけに…。8回は紙一重でした。リアルタイムで観ていたら胃の中全部戻していたであろう…。
カード前から「竹安-田中将で勝てるわけがないだろう」と思っていた3戦目ですが、なぜか楽天キラー竹安が5回途中無失点と好投。執念の継投も実を結び、8回まで相手に得点を与えません。一方、打線は本日昇格した吉田正を代打に出す機会もないほど田中に抑えこまれますが、引き分けも見えてきた終盤、まさかの暴投で先制点。もらったような1点でも、守り切れば勝ちは勝ち! …なのですが…守り切れず…。
中嶋監督が言うように、もちろん平野でもこういうことはある。逆転はされなかったのだからヨシ。出番はないであろうと思われた吉田正が9回裏に登場して慣らし運転できただろうからヨシ。代打がコールされた時の大歓声もヨシ。…ということにしておこう。

火曜日からはいよいよロッテと首位攻防戦。3G差ですから、サンタテすれば…という目論見も湧いてきますが、それよりも怖いのがひたひたとAクラスに近寄ってきているソフトバンク…。
まだまだ混パは続きます。





9/14〜16 vsE ●●○

なんというか…こういう時に頼りになる選手がひとりもいないということを、つくづく実感しました。
吉田正が抜けた直後は、まだ気合いが見られました。さらにバルガス、宗が抜けてからはまるで空気の抜けた風船。おまけに左のエース・宮城でも星を落としてしまっては、優勝争いはおろか一年通して戦ったことのない選手がほとんどですから、緊張の糸が切れても無理はありません。しかし、だからこそそれらを知っているベテランがチームを盛り上げていくのではないのですか。たびたびのチャンスであっさりアウトを献上したベテランたちは、絶望的な点差でも最後の打者で17球粘った紅林の姿をいったいどんな気持ちで見ていたのですかね。
そしてその翌日、紅林は3番抜擢という…中嶋監督の考えることはわかりやすいですね…。しかし相手は難敵則本。そう簡単に機能するわけはなく、田嶋がいきなり先制されてからは精神安定をはかるべくテレビはロッテ戦に合わせ、一球速報で確認することにしました。例によってチャンスは作るが得点できず、相手のミスに乗じて1点を取るのがやっと。しかし田嶋が先週に続き、今日も奮闘。8回1失点と楽天キラーぶりを発揮し立派に仕事を果たしました。それに応えたのは杉本。単独トップに躍り出る決勝27号2ランを放ち(どうして敬遠しなかったのだろうとは疑問に思いましたが)、ようやく田嶋に勝ち星がつきました! シーズン当初から何度も勝ちを消されてきましたから、本人もうれしい6勝目でしょう。サンタテ回避、さらにロッテも引き分けでマジック点灯は阻止できました。精神安定をはかるべくずっとH-M戦を観ていたのですが、敗色濃厚の試合を引き分けに持ち込むとは、やっぱりロッテはしぶといチームです。


9/18~20 vsL ○○●

やっと京セラに戻って来たよ(泣)8/29以来だよ。ロードでは辛かった…。
しかし試合前にまた冷や水。ジョーンズが身内の不幸で帰国し、日本に戻ってきても隔離機関がありますからシーズン中に合流できるか不透明とな。ガビーン!! 代打の切り札までいなくなった!! どこまで試練を与えるのか!!!
そこでベテランの出番です。対楽天3戦目の試合前にはTの仕切りで野手ミーティングが開かれたそうですが、先頭に立つ以上結果も出さねば示しがつかないという決意のあらわれか、モヤの先制タイムリーの場面では一塁から激走、三塁コーチの制止も無視して本塁にヘッドスライディングを決めました。どうしたT。やっと自覚が芽生えたか。
紅林の2ランも見事でした。「3番じゃない」なんて監督には突き放されていましたが、これをツンデレと形容せずして何と言おう。
そしてもう語る必要もない、勝ってあたりまえ状態の山本。ぶっちぎりのタイトル三冠で沢村賞、さらにはMVPまで見えてきそうです。不安要素といえば通例となっているシーズン終盤の離脱だけ。
山本以外で勝てていない週末ローテ。先週はスパンジェンバーグの一発に泣いた山﨑福ですが、今週もやはりおかわりに先制の一発をくらってしまいます…。しかしソロだったことが救いでした。すぐさまTがソロ返し。さらにはダメ押し弾まで。昨日のヘッスラで脱皮でもしたのでしょうか。モヤも中押し犠飛を放つなど頑張っています。顔面をかすめる死球で倒れこんだ伏見も最後まで出場しましたし、中継ぎ陣もリードを守り切りました。昨日から好投しているヒギンスはようやく来日できた奥さんに勇気をもらったのかもしれませんね。しかしロッテ・楽天も勝利し上位陣のG差は変わらず。
2勝したので本田の投球も気楽に観られ…れば良かったのですが、ホームラン後の失点はいただけませんし、追い上げた後にまた取られたのも印象悪いです。監督も認めていましたが早めに継投すべきだったかもしれません。終盤は今年のオリらしい粘りを見せましたし、活躍めざましい紅林の3打点も素晴らしかっただけにもったいない敗戦です。無失点で抑えた中継ぎ陣も頑張りました。連勝は止まりましたが、ホームでチームに元気が出てきたようですから、次のカードに期待しましょう。







9/7~9 vsM ○●△

ロッテを迎え神戸で首位攻防戦…とは、何と稀なる響き。
しかしその名目にふさわしい、五分の結果となりました。
初戦はこのためにローテをずらした宮城。絶対に落とすわけにはいかない一戦なのですが、宮城はロッテに苦手意識があるのか(おまけに球審との相性も悪く)、序盤からペースに乗れません。打線も上位でチャンスを作ってはモヤがことごとく凡退で反撃できず。先週からの悪い流れは宮城でも取り返せず、ついにパ・リーグ相手に初黒星を喫してしまうのか…とあきらめかけていた8回。
流れを変えたのは、この男!
去年も停滞していたチームの雰囲気をたった一振りで払拭した、大下誠一郎!
ジョーンズがワクチン副反応で特例抹消され、二軍の試合中に広島から帰ってきて1回裏からベンチに入った大下(どうりで大下がいるのに1回表は静かだと思った)。昨年の初昇格即ホームランのリプレイかと思うほど、今年もこの神戸で代打ホームランを放ちました! 「これで流れが変わった」という我が家の解説者の予言は大当たり。勝ちパターンの佐々木千隼からさらにチャンスを作ると、エチェバリアのエラーで同点! 佐野皓の盗塁失敗でチェンジとなりましたが、9回が宗から始まることを考えるとこれも策略ではないかと邪推してしまいます。
9回表は同点の平野。…でしたが、今日はひと味違いました。クリーンアップをあっさり料理する姿にはただならぬ気迫を感じました。そしてその裏の相手は、益田でなく田中。宗が先頭出塁しても「安達がバントで杉本は敬遠だから、モヤにかかっているな…。ゲッツーで終わるやん…」と不安が胸をよぎりますが、その打球は、モヤの意地か流れのなせるわざなのか、三遊間を抜けて満塁に。そして! 打席は! 大下! お祭り男がやってくれないはずがない! 打った瞬間でした!!
吉田正尚がいなくてもジョーンズがいなくても、代役が頑張ってチーム一丸になれば勝てることを証明した一戦でした! そしてなんという宮城の負けない運!
雨中の2戦目は山崎颯一郎が好投し来田が凱旋ホームランを放つという歓喜の展開…ながら、前日の逆を行くかのように8回に暗転。不運にも雨が激しくなったタイミングで来田がフライを落球し、吉田凌は広がるピンチを抑えきれずマーティンに3ランを被弾してしまいました…。あたりまえですが、ふたりとも責められません。来田は高卒ルーキーですから雨のナイターなんて経験ないでしょうし、吉田凌も同点の8回を任せるべき投手が皆役割を果たせずやむなしに順番が回ってきただけです。しかし9回裏、益田に三振をくらいバットを叩きつけて悔しがった来田のその気合いや良し、です。
首位奪還を賭けた3戦目。得意としているロッテ相手とはいえ、田嶋は見違えるような投球でした。ズバズバ決まるストレートは圧巻で三振の山を築き、笑顔も出しながらなんと8回まで投げきりました。1点差の9回、今季セーブ機会で失敗なしの平野ですから、勝ち越しは見えた!
…その油断が落とし穴。荻野のフェンスギリギリの一発は、ロッテの執念を見た気がします。しかしこちらもしぶとさでは負けてはいません。その裏、代打ジョーンズが全力疾走で二塁打を放つとベンチは大盛り上がり。誰ひとりあきらめてはいませんでした。ツーアウトに追い込まれても野手全員を使い切っており代打はなく、そのまま打席に立った紅林。益田の変化球にいきなり空振りしやはり無理かと思わされたものの、追い込まれた後はなんとか当ててファウルに。その次の同じ球、うまく合わせたように見えました。
本当に紙一重でした。打球は一瞬でサードのグラブに。三木でなければ抜けていたと思います。敵ながらナイスプレーでしたし、紅林もアウトとはいえ2年目とは思えない成長ぶりには目を瞠りました。

なんだかいろいろ胸が熱くなる場面の多い首位攻防戦でした。
初戦、苦しむ宮城に三振を奪われながら笑顔でサムズアップしたマーティンは好きになっちゃいましたし、最後ベンチに戻った紅林の頭をぽんぽんして労った中嶋監督の懐深さも感動しました。
そして舞台が神戸というのも良かったです。今年最後の花火のバックで流れていた『若者のすべて』、あれからエンドレスで聴いています(マッキーのカバーがまたいいんだな〜)。
そしてこのみっつを動画にしたパ・リーグTVよ! わかってるぅ!


9/10〜12 vsL ○●●

首位は譲ったものの、直接対決は終わりましたから勝ちを重ねるに越したことはない。そして山本で負けるはずがない。…という期待を裏切らない山本。中継は観られませんでしたが、序盤から球数が嵩んでいたので心配でした。ところが終わってみれば6回2安打無失点とな。心配な中継ぎも6点あれば大丈夫。やはりTの復帰は大きかったです。杉本が気楽になったのか、25本目を放ちホームラントップに並びました。来田や紅林も神戸の悔しさを晴らしましたし、いつも僅差で奮闘していた山本を今日は打線が救ったかたちになりました。しかし、ロッテがレアードの特大寿司でサヨナラ勝ちし首位奪還はならず。
それにしてもロッテ、好調です。相性の良い楽天戦とはいえ、藤原を欠いても勢いは衰えていません。
一方、オリックス…。ここにきて負の連鎖が止まりません。先発に回ったバルガスは福田の目測誤りから一気に崩れてしまったうえ、打球に飛び込んだ時に痛めたのか脇腹の違和感で降板。宗も体調不良? で途中交代。翌日もスタメン落ちで代役太田といよいよ暗雲たれこめてきました。しかしその太田が2安打しても、杉本のリーグトップの26号だけでは勝てず。山﨑福も8回途中まで頑張って投げたのですがね…今の打撃力で序盤の3ラン被弾は分が悪いですね。

うすうす気がついてはいましたが、このところ山本と宮城の試合でしか勝っていません。つまりこのままでは週に貯金を2減らしてしまいます。吉田正を欠いてからというもの、打線がすっかり貧相になりました。たぶん福田は無理して出ているでしょうし、宗の今後も不透明。まわりが元気ないとTもちゃっかり昨年のTに戻っていますし。杉本ひとりで勝てるわけないことは、去年までの吉田正個人軍で証明されています。今週は田嶋・山﨑颯の好投があったものの、ローテがここに来ても固まらないのはいったいどういうわけなのか…。
残り31試合。まだヤマ場はあると信じます。




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