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いかに寝て起くる朝に言ふことぞ昨日をこぞと今日をことしと(小大君)
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この映画はジャケットでネタバレしてしまっているのですが、簡単なあらすじ以外は前知識なしに鑑賞しました。
最初はホラーかなと思わせておいての「実は…」とネタばらししていく展開は、テンポが良くて伏線の回収の仕方も不自然さがなく、登場人物それぞれのキャラクターもしっかり確立されているので、ラストまで退屈することなく楽しめる作品でした。
これは『ゴーン・ガール』のように、結局「男はクズで女は怖い」という原理への着地だと思うのですが、これまた『ゴーン・ガール』と同じく男と女で解釈の異なる作品のようです。
男のヤスオーはファビアナ寄りでした。確かに、けなげで優しいファビアナに傷心のアドリアンが惹かれるのは自然ですし、それに足るファビアナの魅力もじゅうぶん伝わってきたのですが、ファビアナがベレンを見殺しにしようとしたことはスルーなのでしょうか。ベレンが閉じ込められたのは確かに自業自得なのですが、身勝手なアドリアンにちょっと痛い目見せてやろうという気持ちは理解できますし、ふたりの情事を目の当たりにした時の彼女の苦痛たるや想像するだけで胸を引き裂かれるようです。これも私が女でどちらかというとベレン側だからでしょうか。
そもそもの元凶であるアドリアンが負った痛手は、ベレンに続きファビアナまでも失う(であろう)というものでした。しかし行方不明になったベレンを想って流した涙も乾かぬ間にちゃっかりファビアナをゲットし、その一方で仕事仲間との関係も続けていたわけですから、おそらファビアナがいなくなって落ち込んでいてもスペインに帰ればまた新しい女ができるでしょう。つまりたいした影響はないと思われます。
要するにこんな男には騙されるなという教訓も含んでいるのですかね。





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韓国の田舎のとある村、谷城(コクソン)。山奥で暮らし始めた怪しい日本人の男。村人が家族を惨殺する事件が連続して起きる中、警察官のジョングたちは、彼が事件にかかわっているのではないかという噂を耳にして彼の捜査を始めます。
彼の家で目にした、秘密の祭壇。壁じゅうに貼りめぐらされた写真。そして娘の靴。
ジョングの不安は的中し、男と関りを持った娘はその日から高熱を発し、人格も変貌してしまいます。とまどう家族は祈祷師を呼びますが、祈祷中苦しむ娘を見かねたジョングの妨害によって除霊はなりませんでした。そして山奥では、謎の男もまた、祈祷を行っていました。
序盤はのどかな村の警察署内、ジョングと同僚のとぼけた会話が笑いを誘います。しかし緑豊かな背景にはそぐわない、生々しい血痕の残る殺人事件によって、雰囲気は徐々に不穏なものへと変化していきます。さらに、國村隼演じる日本人男の不気味な行動、彼の情報をジョングに告げた正体不明の白い女、色鮮やかで騒々しい祈祷など、物語は一気に底なしの闇へと転がり落ちていきます。
娘を思うあまり、人を殺めることもいとわなくなったジョング。変貌したのは彼と娘だけではありません。コクソンに在るすべてが、様変わりしてしまいました。
闇は明けることなく、魂が救われることもありません。
血塗られた村は色を取り戻さないまま、多くの謎を残して物語の幕は降ります。
山奥の男の目的は何だったのか。
なぜ日本人でなければならなかったのか。
なぜ彼の写真を祈祷師が持っていたのか。
見習い神父が見た悪魔は現実なのか。
白い女は敵だったのか味方だったのか。
何もかもが、謎のままです。
しかし、その答えが果たして必要なのかも、わかりません。
人は神ではなく、悪魔でもありません。しかし無償の愛を捧ぐ人のために人を殺めることもできる人は、神と悪魔どちらにもなりうる存在です。人を表現するのに解はひとつではないのです。
祈祷が人を護ることもあれば人を呪うこともできるように。
ならばさまざまな姿を見せた山の男は、神でも悪魔でもなく、ただの人間だったのかもしれません。
この作品を観ている自分自身の中にひそむ、生身の姿だったのかもしれません。

【ヤスオーの回想】

 「ヤスオーのシネマ坊主」では最初4点を付けて、5点に直した映画ですね。どうして最初4にしたのかというと、「何かすごい映画を観た」しか言葉が出ず、そのすごさを言語化できなかったからですね。緊張感とか衝撃とかそういう簡単な言葉で表現できるものではありませんでしたから。

 僕は映画を観る時はストーリーを把握することを最優先で映画を観ています。観る時の集中力は半端ないです。雰囲気に浸って楽しむのは二の次で、画面上のどんな小さな情報でも拾って覚えて考えるよう努力していますから。こういう自分の分析力に自信がある人間がこの映画を観ると最もダメージを負います。どう考えてもストーリーの辻褄があいませんから。ネットを調べたら色々な解釈が載っていますが、おそらくこの映画はそういう解釈を楽しむ映画ではありません。こちらを惑わせて、混乱させることを狙っている映画ですから、ストーリーの合理的な解釈をしようとしても、よけい混乱するだけです。合理性、妥当性というものがあれば安心するのですが、この合理性や妥当性は当然のことながら、その人の頭の中にある常識や感受性を根拠としていますからね。この映画はそういうものを壊しにきている映画ですから、そんなことをしようとしても無駄だと思います。

 しかし、どんな人間でも映画に限らず、日常生活において今目の前で起きている出来事について、考え、理由づけして生きていますから、そういう人間の根源的なところを壊しにかかられると、心がかなり疲弊しますね。おそらく誰もがこの映画を観た後は僕と同じく疲弊しつくした状態で呆然自失となってしまうでしょう。この映画のキャッチコピーの「疑え、惑わされるな」は、登場人物だけでなく我々にも向けられている言葉でしょうが、すべてのことを疑うというのは人間は不可能ですし。疑うにしても、疑う根拠となる思考の基準がありますし、その基準がこの映画では曖昧になりますからどうしようもありません。あれ、この映像はおかしいぞ、と疑っても、そもそもその映像が人の目に見えるものかどうかすらはっきりしませんから。

 まあ、よくこんな映画作ったなとしか言えませんね。制作に6年かかったと監督が言ってましたが、そらそうでしょう。この作品はこの監督のデビュー3作目で、この映画がヤフーでは一番点数が低いんですが、逆に言うと、1作目と2作目は、監督が本気を出していなかったんでしょうね。こんな映画は老若男女問わず万人が評価する作品ではないでしょうからね。
9/3~5 vsL ●●●

予想していたとはいえ、予想を裏切らずサンタテとは…。するのはやっとこさなのにされる時はあっさりですな。
荒西はメッタ打ちされた西武相手に、まあまあよく投げました。同じ背番号のサトタツだって一年目はその後の活躍を誰が予想できたかという成績でしたし、来年以降のサトタツ曲線に期待します。
まーしかし、ロメロがいなくなったからってここまで酷くなりますかね。もちろん8月の好調を支えた安達や西野の不在も響いてはいますが。杉本や白崎が代わりになるわけもなく…。
脱・最下位のミッションセプテンバーやいかに。
そして神戸のナイターはもうやめよう…。


9/6~8 vsF ●●●

あっさり最下位奪還…どころか、たった3日で最下位固め。
高卒新人が昇格即スタメンで起用されると、「あーシーズンももうすぐ終わりやね」としみじみします。二軍で絶賛育成中の宜保でしたが、やはり一軍では試練続き。これも良い経験です。でも使うなら腰据えて使った方がいいんでないかい。中川にも言えますが。
しかし、8月の揺り戻しとはいえ、こうなんもかんもうまくいかんことってあるのかね。我が家の西武ファンは「西武は選手層が薄い!」と文句ばっかり言っていますが、その薄い層の主力は、春先に中村が不調の時は山川が、山川が不調になると中村が打ちまくって互いにフォローできていますし、秋山・源田は変わらず頑張っていますし、どさくさにまぎれて森・外崎が代表レベルに成長していますし、全員ほぼ離脱なく戦っているではないですか。怪我は仕方ないとはいえ、優勝争いもしたことないのになんだこのオリ主力(注:オリックス比)の軟弱さは。
あとは吉田正の首位打者(森が打ちまくっているので厳しい)か山本の最優秀賞防御率(規定に乗るか怪しい)くらいしか楽しみがない…。
《ミッションセプテンバーは、「脱・最下位」から「目指せ! 初白星」へ変更になりました》







「イケオジ」なんて言葉も生まれたそうですが、若い女性と年上男性の恋を描いた物語が流行っているそうで。
先生と生徒、上司と部下という設定は昔からあったものの、今の主流は中年以上の、年齢を重ねたからこその落ち着きを持った男性がメイン。女性も活躍の場を与えられるようになった昨今、男性にはただ頼りがいがあるだけではない、自分のすべてを包み込んで癒してくれるような包容力を求めているのかもしれません。
そして、女性向け漫画に出てくる中年男性は、概してイケメン。中年の不潔さなど微塵も感じさせない、絶対現実にはいないであろう、こんなオジサマに癒されたいと思うようなイケオジばかりです。
ところが女子高生がバイト先の店長に恋をするこの作品の原作は、青年向け雑誌に連載されていました。よって店長はイケメンではありません。加齢臭が漂ってきそうな、現実のここかしこに転がっているくたびれたオジサンです。
女性がイケオジと恋に落ちる妄想に浸りたいように、男性も女子高生と恋に落ちる妄想に浸りたい(に違いない)。しかしそれは一歩、いや半歩間違えれば犯罪にもなりえます。
このお話の落としどころはどこにあるのだろうと、無料の一巻だけを読んだ時から気になっていました。
結論から言えば、これ以上ない、素晴らしい余韻を残した物語だったと思います。
陸上に青春の日々を注いできたあきら。寡黙でクールな顔立ちからしばしば誤解も受ける彼女ですが、心の中には小さな恋心を秘めていました。相手はバイト先の店長である近藤。客にペコペコ頭を下げてばかりでバイト連中にも軽く見られがちなバツイチの中年男ですが、足に大怪我を負ったあきらは、病院帰りに立ち寄ったファミレスで近藤に受けたさりげないやさしさが忘れられず、彼を追ってそのお店のバイトになったのでした。
雨の中傘も差さず、ずぶぬれになりながら想いを告げたあきらの真剣な瞳に、動揺する近藤。
自分のような冴えない中年男なんてゴミのようにしか感じていないだろうと思っていた、眩しい女子高生から、本気の告白を受けたのです。にわかに信じられるはずがありません。
とまどいながらも、近藤はあきらの気持ちを受け止め、受け止めたうえで誠実に応えようとします。
そんな真面目で不器用な近藤だからこそ、あきらは恋をしたのかもしれません。
私もトシですから、どうしても近藤目線で物語を見てしまいます。
近藤は自分を好いてくれるあきらに好意を持ちますが、それは恋愛対象としてではなく、むしろ自分の失ってしまった若さを持った一種のあこがれとして見ているように思いました。
若さとはすべての可能性を秘めたエネルギーです。そしてその時期を逃してしまえば、二度と戻ってくることはありません。
彼にも若い頃、夢がありました。
その夢は今も彼の文机の上でとどまっています。仕事も家庭もうまくいかないのにあきらめきれない夢、しかし未練は断ち切れません。あきらが走ることへの未練を断ち切れないように。
彼がなれなかった小説家として成功している旧友のちひろは、悩む彼にこう言います。「未練ではなく、執着だ」と。
あきらめるべきことをあきらめきれないのは「未練」、好きなことややりたいことを成し遂げようとするのは「執着」。
ならば、この思いは間違ってなどいない。
彼に降り続いた長い雨がやんだ瞬間でした。
そしてあきらにも雨雲の晴れ間を指し示しました。彼はふたたび、彼女に手品を見せたのです。それが近藤の大人としてのふるまいでした。
ファミレスを「クビ」になり、ふたたび陸上部に戻ったあきら。そして近藤もまた、原稿用紙に向かいペンを走らせます。それぞれの場所で、それぞれの道を歩み始めたのです。
そして数ヶ月後。雨宿りを終えたふたりがふたたびめぐりあった晴れの日の昼下がり。澄みわたる青空が新しい時の、新しい関係の始まりを感じさせながら、物語は幕を閉じます。
小松菜奈の大きくてまっすぐなまなざしが印象的でした。すらりと伸びた足が健康的で走る姿も美しく、みずみずしさが強調されています。不愛想から一転、恋する人への笑顔のかわいらしさ、一途さゆえのあやうさなど、さまざまな表情を見せてくれました。
一方、近藤役の大泉洋はベストな起用だったと思います。カッコよすぎず、といって不細工すぎると画面映えしないという難しい役でしたが、あきらに対してもいやらしさや下心を感じさせない実直な近藤を魅力的に演じていました。臭そうだけれど不潔感なく演じられる中年俳優はなかなかいません。しかしラストシーンで車から降りてくるスーツ姿の近藤はちょっとカッコよく見えちゃいましたね。『ノーサイド・ゲーム』のせいでしょうか。
この作品は、想像していたような年の差ラブストーリーではなく、若い頃に味わった挫折の苦さを思い出させてくれる眩しい青春ものでした。そして中年になっても、自分らしく生きていくことは変わらず大切なことなのだと、そこだけは若者と共有できる部分なのだと感じさせてくれる、自分の曇っていた心も晴れにしてくれた、とても心地よい作品だったと思います。









8/27・28 vsH ☂☂

京都の2連戦は雨で流れ、中4日で11連戦に臨むことに。吉と出るか凶と出るか…。
その間に5位の日ハムが黒星を重ねて目の前に迫ってきました。最下位脱出なるか!?


8/30~9/2 vsM ○○●△

得意としているロッテ4連戦。逆転CSのためには4勝…とは言わないからせめて3勝1敗で…と願っていたら2勝1敗1分。貯金1か…うーん…。
取ったら取られた山岡のおかげで完全に連敗覚悟でしたが、小島が(まさかの)活躍でした。山岡の負けない運は何なのでしょう。
2戦目も安達が値千金の勝ち越しホームラン。泣いているファンもいましたね…安達は開幕直後のあの状態からよくここまで復活してくれました。大城が不在の今、安達がいなかったらどうなっていたことか…。
3戦目は4-0になった時点で勝ったと思うやん! 勝ち越されてもしぶとく同点に追いついて、イケると思うやん! しかもロメロ怪我したやん!
ロメロを欠いて引き分けはよくやった方なのかな…。しかし相手も荻野を欠いていたからな…。

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プロ野球&連ドラ視聴の日々さまざま。
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