『ムショぼけ』
北村有起哉主演…と聞いて、観ないわけにはいかない。 キャスティングが絶妙です。木下ほうかのいやらしさは絶妙ですし、由美姉さん(あ、今は映薫なのか)やら九条ジョーやら、脇役の芸人もいい味を出しています。九条ジョーは芸一筋かと思いきや、意外に器用ですね。 妄想の板尾も役にぴったりで、存在感があります。今は四六時中陣内を苦しめる悪役ですが、彼がムショぼけから醒める時、きっと笑って見送ってくれるのでしょう。 原作が作者の実体験というのは素直に笑っていいのかわかりませんが、ドラマとしてはよくできています。何といっても北村有起哉のやさぐれ感が最高。東京出身とは思えないほど尼崎弁が自然で、芸人相手の早いテンポの会話にも違和感がありません。 AmazonのCMで現実の奥さんと共演している時の色気はどこに行った、と不思議になるほど、どんな役にもなりきれる俳優さんだからこそ、こなせる役柄なのかなと思います。 『SUPER RICH』 江口のりこ主演…と聞いて、観ないわけにはいかない。こんなドラマが多い今季です。 大金持ちの女社長がパートナーに騙され会社の金を持ち逃げされ、一文無しになって出直す…という序盤の展開。金持ちらしく庶民の暮らしに無知なところはあっても、傲慢さはまるでなく、部下や学生にさえ謝罪も感謝も素直に表し、あくまでフラットな姿勢で接します。成金でなく、生まれながらの本当のお金持ちとはそういうものかもしれません。そんな彼女だからこそ、社員たちは誰も彼女と彼女の会社を見捨てることなく、窮地に立たされてもなお存続の道を探して奔走します。 2話の最後で、メディア社の実質乗っ取りを拒否し、イチから出直しをすることにしたらしいスリースターブックス。彼女と仲間たちに加え、インターンの学生もそこに集まっているようです。このインターンたちが物語においてどういう役割を与えられているのか、まだ今ひとつつかめていません。生まれながらの貧乏という衛と異なる出自の春野(そしておそらく宮村と境遇が似ているのだろう)を登場させるのはわかりますが、リリカたちは今後どう動かされていくのでしょう。現実の学生はどれだけ優秀であろうと、絶対にあんな言いたいことを全部口にはしないだろうし、あそこまで性格を尖らせる必要があるのか疑問です(しかも志田未来は実際20代後半の既婚者ですし…)。これからの展開で、社会を知らない若者と化学反応が生まれていくのでしょうか。 少し脚本が粗いかなという気はしますが、金持ち⇔一文無し展開で女性が主人公というのはめずらしいと思いますし、その難しいキャラを江口のりこが実にいやみなく演じているので、これからの展開に期待が持てます。 PR
10/21 vsL ○
昨年の京セラドーム最終戦。先発のルーキー宮城に初白星をもたらしたのは、同じく高卒ルーキーの紅林の殊勲打でした。 そして今年も、ラストを飾ったのは宮城、そして紅林でした! しかし彼らはもう昨年と同じ場所には立っていません。宮城はローテを守り勝ち星を重ねチームに大きな貯金をもたらし、ショートをまかせられた紅林はシーズン中に守備も打撃もぐんぐん向上しました。今チームがこの位置にいるのは、このシーズン大きな飛躍を遂げたふたりの存在なしには語れません。 大事な大事な試合をもぎとった。この意味は大きいです。 もちろん、彼らだけではありません。2出塁した福田、貴重な追加点となるホームランを放った宗の1・2番コンビは今シーズンの象徴です。昨日の試合終了後はベンチで悔しさいっぱいだった伏見も、素晴らしい牽制や中継ぎ陣を無失点に導くリードでリベンジしました。初打席初ヒットのラベロも今後に期待が持てますし、代打であっさりヒットを放ったジョーンズにはさすがのひとこと。早めの継投となりましたが、宮城の降板後に投げた比嘉、7回をまかされた吉田凌もしっかり無失点であとにつなぎました。 ただ最後はちょっと胃がもたなかったですがね…平野も人の子だったのだな…。代打で森や栗山や中村が出てきたらどうなっていたかわからないです…。 それでも、とにもかくにも1点差を守り切れたのは平野のおかげです。 「全員で勝つ」、このスローガンをしっかりと体現してくれました。選手会長も試合後の挨拶で口にしていたように、ナイスゲームでした。吉田正尚が笑顔で登場した時は観客と一緒に拍手してしまいました。 さあ、これで残すはあと1試合です。 星勘定は考えません。こちらとしては、勝つのみです。 山本にすべてを託します。 もちろん、打線も援護を頼みます。 勝って、あとは待つだけ。これぞ人事を尽くして天命を待つ! 悔いを残すことのないよう、全員が全力でラストゲームに挑んでほしいです。 ・・・・ この日は、H長谷川の引退試合でもありました。 こちらもヒリヒリする展開ではありましたが、その打席だけはペイペイドームにチャンネルを合わせました。 何度もヒドイ目に遭わされた選手でしたが、なぜだか嫌いになれませんでした。昨年獲得報道が出た時は、「絶対来てほしい!」と胸を熱くさせたものです。すぐフラレちゃいましたが…。それでも他球団(たぶん…いや確実にオリ)に最大限気を遣っていた残留会見には「そんなアナタが必要だったのよ…」と涙にくれました。 一死二塁、代打で迎えた最終打席。相手のF伊藤も、引退試合にありがちな打たせる球は一球も投げませんでした。二桁勝利がかかっているということをのぞいても、長谷川を一流の打者として相対していたからだと思います。長谷川の最後は内野ゴロ、昨年の日本シリーズを思い出す、いや長谷川という選手の野球人生そのものを表すようなヘッスラも及びませんでした。 その後、甲斐がホームランを放ち、長谷川もベンチもファンも、また打った甲斐自身も涙していたことはあとで知りました。勝利で飾ることはできなくても、誰もに惜しまれ愛された長谷川の引退試合は最高の一戦だったと思います。
10/20 vsE ●
山﨑福は初回から飛ばしていました。2回はちょっと空回りして失点してしまいましたが、5回に伏見の値千金の逆転2ランが飛び出し、今日も良い雰囲気! …と思いきや、7回に落とし穴が…。 富山は昨日乱れて危うかったので、連投はどうなんだろう…と不安に思っていたら、案の定でした。足に打球を当てる場面もありましたし。ただ、山﨑剛に打たれた一球の選択は悔やまれるように思います。そしてその1点だけならまだなんとかなったかもしれませんが、その後の福田のエラーは痛すぎました…。比嘉まで打たれてしまいましたし。失点にはなりませんでしたが9回にはモヤが後逸する場面もあり、もちろん攻撃も含めて、チーム全体に集中力が欠けているように感じました。 こちらの負けひとつが優勝を左右する局面ですから、やはり焦りですかね…。 6回、山﨑福が招いた満塁のピンチを抑えた吉田凌はお見事でした。 それはともかく、シーズン通して則本にやられすぎです。上沢にしてもそうですが、来季こそお得意様を克服する打開策を講じてほしいものです。 この雰囲気でホーム最終戦に臨むことになるとは…また宮城にプレッシャーがかかってしまいました。が、とにかく大ブレイクした今季の集大成として、悔いのないよう投げ切ってほしいです。 打線も最後の奮起を期待します。良い時は手も足も出ない今井相手ですが、今季のオリを象徴する粘りの、終盤の、2アウトからのオリックスを見せてくれ!!
10/19 vsE ○
楽天キラー田嶋ですが、さすがにプレッシャーもあったのか…2回に連打をくらってしまいます。そして渡邊の打球はライトへ。いきなりタイムリーか——と思ったのもつかの間。杉本のレーザービームは若月のミットへ! 審判がコールする前にアウト判定する田中アナ! そしてピンチのあとにはチャンスあり。直後にTの先制ホームランが! 沸き立つベンチ、ようやくあかるさを取り戻したようです。 しかし楽天打線も簡単には屈してくれない。浅村のホームランですぐさま同点に追いつくと、5回には太田にまで一発を浴びてしまう田嶋…。それでもその後のピンチを抑え、2失点で踏ん張ったのは意地を感じました。 5回裏。2アウトを取って、10勝目の権利を意識したのか早川が安達に四球を出し、盗塁で二塁に進むと試合の雰囲気が変わり始めました。そこで飛び出した、紅林のタイムリー二塁打! おまけに「同点どまりだろう」という予想を裏切った若月のタイムリー&盗塁で、流れは完全にこちらへ傾きました。福田が四球を選ぶと、出た! 宗の25打席ぶりのヒットはタイムリー三塁打! これはもう勝つしかない!! そこからは海田-富山-ヒギンス-平野と執念の継投。ピンチを招く場面もありましたが最少失点で粘り、8回にはさらに紅林が貴重な追加点をたたき出す場面もあって快勝といえる一戦になりました。うれしいうれしい金曜以来の勝ち星! 田嶋の8勝目! 少しよどんでいた空気が晴れたような気がします。勇気をもらいました。 この調子で、いくぞ残り3試合!!
10/15〜17 vsF ○△●
とてもいい雰囲気とは言えない中札幌に移動し、苦手の札幌ドームで日ハム戦。おまけに先発は札ド無失点の立野、こちらは先週日ハム相手に4回途中で降板した山﨑颯…というわけで、気分は非常にローテンション。それでもかすかな希望を信じ見守る前で、山﨑颯は見違えるようなピッチングを見せてくれました! 3回までパーフェクトピッチング、こんな安定した先発を見るのはなんだかひさしぶりのような気分…。 変わらず低調な打線は、ようやく4回に連続四球で打席は杉本。ここで! 出た! 超超特大32号!! レフトが一歩も動かない、振り向きもしない、こんな漫画みたいなホームランを打てるのはラオウだけ!! 援護をもらっても山﨑颯は変わりません。ピンチを招いても落ち着いていました。若月の慎重なリードも良かったです。太田や杉本にも好守備がありましたし、思ったほどチームは意気消沈していないようです。近藤の強烈なピッチャー返しが偶然? 富山のグラブに入るなど、ツキもありました。 …で、得点が結局ホームランの3点だけというのはいささか気になるところではありますが。とにかく勝ちは勝ち。ロッテもその時点では同点でしたし、なんとか踏ん張れただろう…と、ひとまず安堵したのですが、ね。まあ、他力本願はいけませんね。「ここで岡は嫌な予感がする…歩かせて安田勝負のほうがええんちゃうの」と思ったら案の定でした。優勝するにはこういうラッキーボーイの存在が絶対に必要なんですよね。さーて、オリックスは誰なのかな? 来田かな? ジョーンズかな?(笑) 翌日、選ばれたのは来田でした! ジョーンズも必要だと思うのですが、やはりまだ本調子ではないのかな…。 さて先発は山本。栗山監督が「山本は苦手ではない」と試合前に話していたと聞いて「なにおぅ!」と憤慨していたのですが、札幌ドームか日ハム打線に苦手意識を抱いているのか、初回から死球を与えるなどどうも制球が定まらない。再三のピンチも1失点で凌いでマウンドを降りますが、山本であることを思えば(そして打たれた相手がロドリゲスということも)少し残念な気持ちです。しかしもちろん、山本はまったく悪くない。問題は、苦手なバーヘイゲン相手に球数も稼げずチャンスも作れない打線です。8回に継投した堀から1点を取るのがやっと。来田(※高卒1年目)が敬遠されても代打が大下しかいなかったり、同点にした後なおも満塁で安達があっさり凡打したり、宗が同点ホームラン以降ノーヒットだったり、なかなか打線が機能しません。宗や安達は守備で山本を救うプレーを連発していたので、気持ちを切らせていないことはわかるのですが。そんな中、ホームラン未遂を放ち好守備も披露したTは復調ぎみ…と信じて良いのか? 山田・ヒギンス・平野が無失点で抑え、貴重な引き分け。山本の連勝記録は止まらなかったし、ロッテも敗れたのでこの引き分けで半歩前進です。 今季対日ハム最終戦は竹安相手に超✕3苦手の上沢、さらに斎藤佑樹の引退登板で満員の観衆が見守る中、三者三振で始まるという非常に不穏な幕開け。それでも田中や千賀にも投げ負けなかった竹安のツキのようなものに淡い期待を抱いていたのですが…そんなに甘くはなかったですね。ようやく安達にチャンスで一本出て、同点になった直後の被弾はちょっと…。もともと2連投していた平野がベンチ外だったので、ブルペンデーとするにも接戦になれば分は悪かったのですが、ランナーが溜まってから交代ではさすがに山田がかわいそうでした。やたら打球がレフトに飛んでいましたが、あれは狙われていたのですかね…。それでもチャンスで犠飛を打ち2試合連続申告敬遠された来田(※高卒ルーキー)はじゅうぶん立派なものです。来年への糧にしてほしいです。 上位打線の不調が響き、一点及ばず悔しい敗戦。落ち込んで斎藤佑樹のセレモニー前にテレビから離れました…。 去年までなら、セ・リーグ含めていろんな選手の引退セレモニーを観て涙ぐんでいました。今はそんな心の余裕がありません。 これはきっと、木村教授も言っているようにしあわせなことなのですね。いつもなら消化試合真っ盛りで、「ドコソコはいつ優勝決めるのかなあ、CS争いはどうなっているのかな」と他人事にぼんやり興味を向けていた秋口、今年はオリックスの試合だけに集中できている。 もちろんここまで来たのだから、できれば優勝してほしい。けれど、シーズンが始まる前はせいぜいAクラス入りを、それもうっすーい望みとして諦観していたはずなのです。嗚呼、人間の欲求とは何と際限のないことよ。 教授のコラムを読んで考えが変わりました。今は、チームが悔いなくこのシーズンを終えることだけを願います。マジックとか、優勝とか、そんなのもう望みません。観ているだけの者ですら毎日胃が痛いのですから、現場の人たちがどれだけしんどいか、もはや想像もつきません。みんなに教授の手紙が届けばいいなと思います。それで気持ちが少しでも軽くなれば、肩に負った荷物が少しでも楽になれば、また以前のあかるさを取り戻してくれればいいなと思います。 |
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