『未来への10カウント』
人生に投げやりな元プロボクサーが弱小ボクシング部のコーチになり、ひたむきな生徒たちに影響を受け、また生徒たちもボクシングを通して強さを身に着け、互いに感化されていく…というような、いわゆる王道なスポーツ青春ものなのでしょうか。 キムタクがらしくない世捨て人を演じるということで注目を集めたようですが、それ以外にとくに目新しいところはありません。福田靖が脚本という理由で観始めたのに、今のところ良さを感じるところもなく…。何を期待して観ていけばいいのか、悩みます。 「王道」のお話を「王道でない」キムタクが演じる、というところが見どころなのでしょうか。キムタクをキムタクらしいらしくないで評価するのはやめにした方がいいと思うのですがね。世捨て人キャラなら『無限の住人』の万次は好演でしたし、『教場』の教官もイメージとは違いましたが案外良かったですし。なんだかいつまでもキムタクブランドに縛られるキムタクがかわいそうですね。 『インビジブル』 今期いちばん期待していたのがこのドラマでした。イントロダクションで興味を惹きましたし、柴咲コウ&高橋一生は『直虎』で共演したことはすっかり忘れていましたが芸達者ですからコケることはないだろうと信じていたのです。 …が。 回を追うごとに、「コレジャナイ」感満載に…。 1話は非常に面白かったのですが、2話・3話とひとりずつ出てきては捕らえられるクリミナルズに違和感を拭えません。久本雅美は出てきた瞬間真犯人だろうと察しがついたものの同時に演技の軽さが、要潤は警察官を次々投げ飛ばす怪力ぶりが、それぞれ気になって話に集中できなかったです。主役のふたりは期待を裏切らないのですがね…。 これからもこんな感じで、志村とキリコが協力して1話ずつクリミナルズを逮捕していくのでしょうか。ラスボスは安野を殺した犯人なのでしょうが、こちらはあっと驚くキャスティングなのか、それともありがちな警察内部の人間なのか、いずれにしても肩透かしなエンディングだけは避けてほしいです。おおかた猿渡は違うのでしょうけれど。 PR
『持続可能な恋ですか?~父と娘の結婚行進曲~』
タイトルが少し意味不明でもったいないなとは思いますが、辞書作りをしている父親の新語研究にひっかけているのかもしれません。 登場人物のキャラクターは皆シンプルで展開も淡々としていますが、それがいい。それをきちんと「見せられる」俳優陣がいい。ヨガインストラクター役の上野樹里は体の線をあらわにするウェアでも色気を感じさせず、といって禁欲的にもすぎず、恋に落ちた後は自然ににじみでるかわいらしさを繊細に表現しています。そして優柔不断な男を演じさせたら右に出る者はいない、田中圭。シングルファーザーであるがゆえに杏花へ惹かれつつ一歩踏み出せない、言いたいことを吞み込んでしまう時の表情が心に沁みます。年下男の颯は当て馬なのかもしれませんが、暗い過去を背負いながらも無邪気にふるまう磯村勇斗もハマり役に思います。 一方父親の方は、婚活パーティで出会った整形外科医と何かしら起きる予感。年齢を重ねているだけにふたりが関係を深めるにはまだ少し時間がかかりそうですが、こちらもゆっくり見守りたいと思います。 劇的な事件が起きるわけでもなく、それぞれ人生の岐路に立った人びとが自分や家族や未来や恋心に向き合っていく、丁寧な作りの印象です。落ち着いて観られるこんなドラマも季節に一本はあって良い。 『ナンバMG5』 ヤンキーものといえば『今日から俺は!!』の印象がまだまだ強いので、似たような感じなのかと思いきや、あちらは高校でヤンキーデビュー、こちらは高校で一般学生デビューという逆のアプローチでした。 28歳の間宮祥太郎ですが、特攻服から「シャバイ」学生姿まで違和感なく高校生になりきっています。コメディもお手の物。ヤンキー一家を演じる宇梶剛士・鈴木紗理奈・満島真之介という濃ゆ~い家族のキャスティングも絶妙です。 『今日俺』の理子ちゃんも正統派ヒロインではない腹黒キャラでしたが、藤田さんもなかなかクセモノ。ただの気が強くて空気の読めない女の子かと思いきや、その本棚にはゴルゴ13やミナミの帝王といった女子高生らしからぬラインアップが並んでいたり、絵がド下手だったり、「ブス」と言われるとヒステリックに反論したり、ヒロインというよりコメディエンヌな役回りです。 唯一正統派キャラと言えるのがイケメン一匹狼の伍代。神尾楓珠がハマっています。いったいどう絡んでいくのだろうと思っていたら、窮地に陥った剛を救いに特攻服姿で登場した際にはゾクゾクしました。(ここまでは)唯一二重生活の秘密を知る仲間ですが、互いの家を訪問し友情を深めていく過程はほのぼのして良かったです。 『今日俺』と異なり、剛は二重生活という大きな秘密を抱えています。好きな人や家族にも嘘をついているという負い目はずっとついて回りますし、いつかはそれを明かすことになるのでしょうが、そこがクライマックスなのでしょうかね。 現実では迷惑な存在でしかないヤンキーですが、漫画なら気楽に楽しめます。
4/26~28 vsF ○○●
相手先発・加藤は前週、現在首位の楽天相手に90球完封するなど絶好調。しかも山本はなぜか日ハムが苦手。三連打で先制を奪われてしまいます。が、2点目はよけいでした。ダブルスチールって…。「なんか何年か前にオリックスが何度もやろうとしてことごとく失敗していたような…」と記憶の底に追いやっていた苦い思い出がよみがえりました。若月はその後の打席でも案の定結果を出せず、山本が続投しているのに代打を出されるという懲罰を受けました。中嶋監督もさすがに腹に据えかねたのでしょう。 2点失ってからの山本は気迫の投球でした。味方は得点する気配がないどころか守備でもポロポロするし、自分が耐えるしかないとでも覚悟を決めたのでしょうか。なんやかんやで7回を投げ切り二桁三振を奪いました。しかし依然としてビハインドは変わりません。中軸に回るこの8回で逆転しなければ、まさかの山本2連敗が濃厚になってしまいます。何とかして! …というこちらの願いが届いたかどうかはわかりませんが、紅林の今季1号は値千金の同点2ラン! が、「吉田正も続いて山本に勝ちを!」という望みは聞き届けられませんでした。 その裏はビドルが抑え、9回裏に登板したのは村西。例によってランナーを出し、2アウト二塁で迎えるは代打清宮。ここで中嶋監督がくり出したのは驚きの一手。村西に代えて同じ右サイドの比嘉を登板させました。左打者にもかかわらず、です。しかしもう祈るしかありません。カウント2-2からの5球目は、内角に食い込むストレート! 実況解説も唸るしかない、見事な一球でした! ここぞの場面でこの一球を投じられるのはさすが場数を踏んだベテランです。中嶋監督もこの経験値を買ったのでしょう。まさにナカジマジック! 試合は延長へ。こうなれば延長不敗のジンクスに賭けるしかない、という淡い期待どおり、伏見が四球で出ると代打バレラがヒットで続きます。ここで北山が誰もいない一塁へ牽制球を投げてしまい、無死二・三塁と大チャンスに。福田斃れるも紅林が死球で満塁。こうなれば吉田正尚が打たないはずがない! とまで思えるようになった吉田正尚! あのシーズン当初の不調は何だったのかと言いたくなるくらいの頼もしさ! 2022オリックス延長不敗伝説を作っちゃって! …と浮かれた気分に冷や水をかけられたのは2戦目の試合前。前日2安打でついに復調かと思わせた杉本がコロナ陽性で抹消…。村西も抹消…。やっと去年に戻りかけた打線が…毎回危なっかしかったとはいえ貴重な中継ぎ投手が…。 宮城は先週頓宮とのバッテリーが良かったので継続かなと思いきや、また伏見に戻りました。吉田正の先制2ランで幸先よく始まったと思いきや、追加点を取りあぐねている間に今川の2ランで同点に。その後も三塁コーチの判断ミス含め拙攻が続き、踏ん張っている宮城を援護できません。そして7回には守備ミスが続いて無死満塁…。「終わった」と思いましたよ。 しかしここでとんでもない救世主が現れました! その名は阿部!! キャンプの時点で我が家の解説者が「顔つきが違う」と褒めていました。2年目とはいえ年齢を考えれば活躍できないと首元が涼しい立場、シーズン前から今年に賭ける思いは強かったのでしょう。そして敗戦処理から好投を続け、徐々に信頼を高めてきました。そしてこの起用です。意気に感じないわけがありません。3安打放っている今川を浅いフライに抑えると、次の石井は伏見がベンチ際でナイスキャッチ。そしてラスボス近藤もセンターフライ! 大大大ピンチを見事無得点に抑えました! 感動!! こうなったら阿部ちゃんに勝ちを!! と誰もが願ったことでしょう。…が、チャンスは作ったものの得点はできませんでした。 またも延長が見えてきた9回。堀から先頭来田が四球を選ぶと、福田がヒットで続くという理想的な展開。西野がしっかりバントを決めれば、あとには吉田正が控えています。…の前に、紅林が勝ち越しタイムリーを放ちました。なんだかんだいって、頼もしい3番になりつつあります。そしてあたりまえのように吉田正が追加点を取って、あとは平野で〆! ヒーローインタビューこそ紅林でしたが、真のヒーローは阿部でしょう! 「平野の後釜が決まった」by我が家の解説者 …と浮かれきった気分に冷や水をバケツでぶっかけられたのは3戦目の試合前。その阿部が抹消…(ついでに山足も抹消)。なんで? なんでなん!? なんでいっつもいっつも活躍した選手から抹消されていくん!!?? というわけで、昨日以上にローテンション。相手は伊藤だし、どっちみちビドルも平野も休養日だし、勝ち目は薄いかな…と予想はしていたものの、薄いどころか試合直後に消え失せました。いくら田嶋が日ハム苦手といっても、序盤で5失点は打たれすぎ! そして今川に打たれすぎ! 5回で伏見に代打小田を出したのは、今川に2試合で3本打たれた懲罰なのか…。代わってからもヒットは打たれていたけれど…。オリックス戦以外でも頼むよ…。 と、なんの見どころもない試合だったのでほぼ違うチャンネルにしていたのですが、唯一ここに戻したのが8回裏。近藤大亮の復帰登板! もちろん手術前と較べればまだまだかもしれませんが、球速表示が辛いと感じていた東京ドームで150キロを計測していましたし、背番号20の頼もしい姿はあの時と同じでした。黒木も早く戻ってきてほしい! 近藤黒木平野のリレーをもう一度見たい! そして近藤の復活にきちんと触れてくれたのが、近藤アナ&岩本の実況解説。野球中継を観始めた直後は近藤アナのあまりのホーム贔屓に嫌気がさしていたのですが、相手チームの選手の近況や特徴にも詳しいし、ナイスプレーやタイムリーもきちんと褒めるし、最近すっかり印象が変わりました。岩ちゃんも1戦目の比嘉の三振は投手目線でベタ褒めでしたし。むしろパ・リーグでいちばんマシなふたりなのではという気がしています。 4/29〜5/1 vsL ○○● ワゲスパックがいよいよ初先発。初回は三者三振、次の回も好調の山川を抑えるなど好スタートを切りました。こちらも「当たりや! ビドルに続いていい助っ人が来てくれた!」と期待値が急上昇。中盤から四球を出したり、頓宮との息が合わなかったりと怪しげな場面はありましたが、5回無失点と上出来の顔見せでした。 しかしそんなワゲスパックを援護できない貧打線。なにせ! 今日も! 福田が離脱したのです! なんでここまで試練を与えられにゃならんのだ! 連休だからか? 今年もGolden Weakというのか!? ということで、ただでさえ苦手な高橋光成相手に福田抜きで戦うにはあまりにも駒不足。序盤のチャンスはエンドラン失敗で潰し、中盤はゲッツーの連続で潰し…そりゃ吉田正は四球ばかりになります。 それでも試合が互いに無得点で進んだのは、ひとえに投手陣のおかげ。6回は小木田が2安打許すも無失点、7回は富山がいきなり二塁打を打たれるも無失点、8回はビドルが3四球1暴投も無失点、9回は平野が一死二塁から無失点…と、いずれも踏ん張りました(こちらは胃痛でボロボロ)。そんな投手陣に報いるべく、今日もやってきました終盤のオリックス! 8回以降しか打たないオリックス! ネットでは「夏休みの宿題」と名づけられていましたが…ホント、これをなぜ初回からできない? それともモイネロやら益田やら北山やら平良やらの一流中継ぎ抑え相手にしか本気出さない? 勝ったのはいいけれど、試合後ベンチに座り込んで放心状態だった中嶋監督の精神状態が本気で心配になります。観ているだけのこちらでも胃がもたないのだから、監督の心境たるや…。 あと、オリックスでコロナ陽性者が続出している理由のひとつに、サヨナラ勝ちで一斉にはしゃぐ機会が続いたせいなのではと思わなくもありません…。 2戦目は外出していたため試合は経過のみでした。案の定隅田を打ちあぐねる貧打線。しかし山﨑福は頑張りましたね。やはり伏見が合うのですかね。だからこそ、勝ちをつけてほしかった…。吉田正の一発で勝ち越した直後に、ばばばバルガス!? ヤマサチは限界のようでしたから交代は理解できます。そのうえビドル不在で一軍に復帰したばかりの投手が多い中選択肢が絞られたのはわかりますが、ばばばばバルガス…? で、こちらも案の定ですね。ヤマサチの初勝利は3球で消えました。というか、まだ一軍だったのかい。 その次の回は近藤が京セラ凱旋。その時の雰囲気をリアルタイムで観たかったです。ピンチこそ招いたものの、最後は無失点に。さすがの近藤でした。 少し時間を置いて速報を開いた瞬間、8回裏に「1」の文字。思わず「神や!」と叫びそうになりました。帰宅して映像を観てさらに「神やー!」と悶えました。今日も歩かされ祭りになるかと思っていたのに、2本塁打とは。3番紅林に当たりが出ず5番は日替わり、つながらない打線を一発で救う4番、その名は吉田正尚! またの名を神! 田中アナの「捉えたー!」の実況も神に後光を添えていました。昨年のTのロッテ戦での逆転3ラン(ビジターだけど)といい、田中アナの「捉えたー!」はいつもドラマチックです。 ドラ1・2の同期お立ち台も本当に感慨深かったです。もちろんヤマサチに勝ちがつけばもっと良かったのですが…。 気づけば貯金チャレンジも成功! あまり気にしていなかったけれど開幕日以来の貯金1! この貧打+コロナ禍でどうして貯金できたのか、不思議でなりません。 スイープ期待の3戦目は高卒ルーキー池田が昇格即スタメン。先制された直後にバレラのタイムリーで同点に追いつきます。…が、バレラが二塁でアウト。バレラがすごい勢いで訴えていたのでリクエストに出るも結果は覆らず。映像でもしっかり避けていましたよ? なぜアウトのまま? タッチ避けてスライディングしたらあかんの?? その後のラベロのは覆すほどではないからアウトのままなのはわかりますが。 ラベロは酷かったですね…。吉田正・安達の後で2併殺、山岡が終盤の大ピンチをしのいだ直後も初球ポップフライですからね。バレラが最近出塁率が上がって守備でも貢献する場面が増えただけに目立ちます。というかいつまで一軍で使ってるの…? このところ大前さんのKazuTubeに加えてタモンズ安部のオリの晩酌を聞くようになったのですが、止まらない愚痴にオール共感でした。9回も西野のヒットからチャンスを作って、どうして小田の時に無策だったのでしょう。スクイズなら同点止まりでブルペンに負担がかかるから、逆転サヨナラ以外は負けでいいとでも判断したのですかね。 いつもこんな展開で勝てるわけがないし、ビドルはずっとしんどいところを任されてきたのだからこんなこともあります。前日の吉田正のお返しのようなものです。むしろ絶好調だった山川をこの1本に抑えたのだから投手陣は頑張りました。山岡も7回を今季最多投球数で投げ切ってさすがです。 問題は打線…って書き飽きたけど打線。なんとかなりませんかね…。誰か救世主は現れないかね。佐野皓がなにげにスイッチをやめて右打席専門になっていました。最後の当たりも惜しかったです。オリの荻野になってほしい!
『マイファミリー』
スピード感ある展開で緊張感を持たせつつ、騙し合いと騙され合いの丁々発止という「日9」らしさは健在ですが、サスペンスらしい謎めいた雰囲気は物語全体に漂っていて後半戦にも期待が持てます。 主役の二宮和也・多部未華子が小学生の子どもを持つ親には見えないという致命的な欠点はありますが、濱田岳・賀来賢人・高橋メアリージュン・松本幸四郎というカメレオン俳優たちが作品を引き締めています。誘拐事件は解決したものの、犯人は明かされずお金も奪われたまま。今は味方の彼らですが、誰もが敵に回りそうな匂いがプンプンします。 また、誘拐事件では「敵」になった警察ですが、温人に対し「あなたは必ず後悔する」と負け惜しみのようで意味ありげな言葉を放った玉木宏もまた、最終的にどのような立ち位置になるのか読めません。 4話からは新たな困難が待ち受けているようですが、いったい犯人の目的は何なのか、過去の誘拐事件と関連はあるのか、家族の再生は成功するのか、最後まで目の離せないような展開を期待します。 『元彼の遺言状』 『このミス』大賞受賞作が原作とあって、導入部は非常に興味をそそられました。麗子のキャラは若干ライトノベル的ですが、綾瀬はるかが演じると嫌味がなく食べっぷりも気持ちがいいので、まあ許容範囲です。篠田は大泉洋だからああいう間の抜けた雰囲気にしているのか、原作に合わせてキャスティングしたのかはわかりませんが、実は裏があると思いたいです。 で、問題の「遺言状」をめぐる一幕ですが、まー、肩透かしもいいところです。最近の『このミス』は未読なのですが、あのまんまではないはずと信じたいです。1話がスローテンポだった割に2話がやたらスイスイ進んだのでイヤな予感はしたのですが、まさか2話で都合よくアッサリ解決とは思わなかったので、エピソードが削られたか脚色されたかでしょう。さすがに観るのをやめようかと思ったのですが、3話はそれまでを忘れれば普通のミステリーとしては面白かったですし、4話の予告でまた元彼が登場していたので、これからもなにかしら絡みがあるようです。それならそれで2話に匂わせを残しておいてほしかったですがね…。そのシーンも本当に遺言状の続きなのかはまだ信じられませんが…。
4/19〜21 vsH ●○○
期待していた1番佐野皓がおらずルーキーコンビ…。そして3番紅林もなくなり…もう杉本を4番に戻しちゃうの? と、スタメンの並びを観た瞬間にモクモク膨れ上がった不安は的中、ナカジマジック不発で山本に負けがつくという最悪の展開に。 安心の二遊間と書いた直後のこの惨状…。とはいえ、紅林は今季初エラーですし、ベテランの安達は若手のミスをカバーしてほしかったところですが(リアルタイムでは怒り心頭だった自分と違い冷静だった我が家の解説者によると)病気を抱えながら怪我まで重なり、おそらく強引に復帰したばかりですから、情状酌量の余地はあります。 問題は12球団イチの低打率を誇る、打線の凍りっぷり。 中嶋監督の言う「のほほんとしている」出る資格のない選手が本当にいるとは思えませんが、この世の終わりみたいな顔で打席に立ってあっけなく三振してとぼとぼベンチに帰ってどんより雲を背負っているラオウはもう見たくないよ! 山本でまさかの負け、そして続く相手は和田・千賀…。早くもサンタテを覚悟した2戦目は、いきなり宮城が天敵今宮にホームランをくらうという展開。昨年は相性の悪さを感じた宮城-頓宮のバッテリーでしたが、その後はしっかり追加点を防ぎます。試合後のコメントでも宮城の成長を感じましたが、もう心配はなさそうです(死球さえなければ)。 打順は元に戻りましたが、あいかわらず和田から得点を奪うことができません。このチームはいったいいつになったら和田に勝つことができるのか…。しかしあきらめなければ好機は来るもの。5回に入り、三塁打を放った福田が相手のエラーを誘ってダイヤモンド一周、同点に追いつきます。そこからは一気呵成。疲れの見え始めた和田から安達が値千金の2点タイムリーで逆転成功! 宮城はしっかり7回を投げ切り、あとはビドル・平野の勝ちパターンに任せます。どちらもヒヤヒヤでしたが…。だからこそ、試合終了した瞬間のぴょんぴょん跳びはねる宮城の姿はより眼福でした。 さてサンタテは回避したものの、田嶋には申し訳ないが千賀相手に勝ちは厳しい…。そのうえ杉本のようやく出た良い当たりを中谷にファインプレーされたり、その中谷に長打を打たれたり、ルーキー野村が2ランを放てば佐藤には初安打を献上と、試合は完全にソフトバンクペース。田嶋も2失点で粘ったものの、要所を締める千賀から無得点のまま試合はいよいよ9回表。特例で昇格していた阿部が3アウトを奪い気迫のガッツポーズを見せたことで、ベンチの士気が上がったかもしれません(by我が家の解説者)。9回裏はもちろん完封を狙う千賀が続投。先頭の代打野口が内野安打で出塁します。そして福田もヒットで続き、西野が一球でバントを決める理想的な流れ。そして、紅林にまさかの四球で満塁に。まさかの、と言いたくなるくらいそれまでの千賀に隙はありませんでした。そしてここでモイネロや又吉に交代されていれば、おそらく勝ち目はなかったと思います。しかし千賀続投を選んだ時点で、試合の趨勢は完全にオリックスに傾きました。 こういう時、絶対に打ってくれるのが吉田正尚! と、言い切れるくらい頼りになるのが吉田正尚!! 2点タイムリーで同点になるも、頓宮が続けず試合は今季2度目の延長戦へ。平野・ビドルがランナーを出しつつも無失点でしのぎ、11回裏。9回と同じ野口からという打順でしたが、相手は難敵モイネロ。野口の当たりは上林の好守備に阻まれるも、福田が3安打目を放って出塁します。そしてまたも西野が2つ目のバントをきっちり決めて、3番紅林。 次の吉田正には先程代走渡部を出してしまっています。…という厳しい場面で、決めてくれました! 紅林!! 中嶋監督から熱いキック(コーチも含めて3連発)をもらっていましたが、エラーを取り返してあまりある殊勲打でした! 山本で負け、和田・千賀に勝つとは…これぞ野球の不思議な面白さでもあります。 4/22~24 vsM ●○● ロッテはここ2試合で2安打しか打っていないと聞いていましたが、もちろん油断はできません。そしてその2安打を打った菅野のヒットから先制を許してしまえば、相手は乗ってしまいます。4回には2本のホームランを浴びてしまう山﨑福。8回途中まで120球を投じましたが、ロメロから得点できる気配もなく、今季勝ちなしの3敗目を喫しました。チームも6度目の完封負け。すでに昨年の数を超えている…。 この日負ければサンタテ濃厚(弱気)の2戦目は、バレラベロに代わって来田・野口が入るフレッシュなスタメンに。初回に先制するも、中盤に伏見のパスボールで同点にされてしまいます。この日伏見はバント失敗もあり精彩を欠いているように見えました。コロナから復帰後、咳が止まらないという記事を見ましたが…今も続いているのなら、体力は相当消耗しているとは思います。自分も喘息持ちでしたからよくわかりますし。しかしその伏見がサヨナラにつながる一打(エラーと来田の走塁のおかげとはいえ)を放ったのですから、少しは救われた気持ちになっているといいのですが。 7回はバルガスに継投。8回はビドルが完璧に抑えるも打線は上り調子の石川にゲッツーをくらうなど、なかなか追加点が取れません。8回のチャンスでは復帰した代打宗がコールされるも無得点。試合はそのまま延長へ。 10回表、比嘉が先頭の小川に長打を打たれ、ゴロの間に生還というかたちで先に点を奪われてしまいました。左の続くところでしたから抑えるのは難しかったかもしれませんが、我が家の解説者曰く、三塁ランナーが俊足の小川なのにスライダーを続けて空振りしていた中村にストライクコースのシンカーを要求した伏見のミスだと。バットに当たれば還ってこられますから。 万事休すの10回裏。先頭福田が二塁打を放つと、バレラの打球はショートゴロ。…が、相手のエラーで無死一・三塁と大チャンスに! 代走佐野皓が盗塁して二・三塁になったら逆転サヨナラかな? とワクワクしていたら、松川が前にはじいたタイミングでスタート、で、アウトに…。その後紅林が四球を選んだだけにもったいなさすぎる盗塁死でした! …しかし紅林の時のゾーンはちょっと不可解でしたね。前半は石川寄りの判定が多いように見えましたが、後半はこちら寄りになっているように感じました。そういうのいらんのですけど。 それはともかく、得点圏の吉田正の頼もしさといったらない! 一瞬ホームランかと勘違いしたフルスイングの犠牲フライで同点に! しかし宗が続けずまたも同点止まり…。 11回に登板した村西は連続四球でボヤ騒ぎを起こすも、なんとか無失点に。そしてその裏、先頭の来田が今季初ヒット! そして今日1安打でちょっと振れているように映った杉本がしっかり四球を選ぶと、バント(バスター)代打の山足がなんとか三塁に進め、中村のエラーでサヨナラ勝ち! 延長に一度も勝てなかったオリックスが…去年は9回終了だったから優勝できたと言われていたオリックスが…今季なんと、延長負けなし!! この勢いで佐々木朗も打破してしまえ! という祈りが届いたのか、先頭福田が初球を打ち返し、試合開始数秒にして連続パーフェクトの夢を打ち砕きました! って、パーフェクトパーフェクトとしつこく推していたのは、大谷のいない日本球界に新たなヒーローを求めるマスコミの力が大きいですよね。今年は京セラの実況に関テレのアナウンサーが多く起用され、大前さんや濱野さんや田中大貴アナの登板が減っていて淋しい限りだったのですが、まさかその関テレが佐々木目線の中継を(ダイジェストとはいえ)するとは思いもしませんでした。こちらがホームなんですが。 完全試合の時と較べると、佐々木はあきらかに本調子ではありませんでした。以前はかすりもしなかった球を当てられて球数が増えていましたし、制球も荒れていたし、球審の判定に不服そうな様子を見せる(詰問するほどのことかとは思いますが)など前回のような余裕はありませんでした。無死満塁の投ゴロで二塁に投げたあたり、冷静さも欠いていたようです。疲労以上に、過熱報道によるプレッシャーもあったのではないか? その隙につけこみきれなかったのは、ひとえに山﨑颯の文字どおりの一人相撲…。自分のエラーがなければ終わっていたイニングで3失点ですから。監督の様子を見るにこれが最終テストかな…。ワゲスパックも二軍で好投していましたし。 打線も粘りを見せましたが、あと一歩及ばず。バルガスを回またぎさせなければ9回ワンチャンあったんではないかい? とは思いますけどね…。どういう了見なんでしょうね…。昨年も序盤は戦力の見きわめのような起用で試合を落としていたので、今年も同様だと信じたいですがね…。 しかし、この難敵ぞろいのローテで五分に終われたのは大きいと思います。吉田正はすっかり心配いらなくなりましたし、杉本にも復調の気配が見られました。宗も打撃はまだ本調子ではなさそうですがとにかく一軍に戻ってきてくれたことはありがたいですし、野口や来田が若い力を発揮すれば、年長者の西野や阿部が意地を見せるという相乗効果もありました。また、近藤が支配下復帰というれしいニュースもありました。 戦力はそろいつつあります。 まだまだこれから! |
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