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かすむ夜の光を花とにほふにぞ月のかつらの春もしらるる(二条為明)



2018年、世間の話題をさらったこの作品。
「ワンカットのゾンビ映画」としか耳にしていなかったので、何がどう評価されていたのかさっぱり知らないまま視聴を始めたので、最初の30分は、「…なぜこれが?」と疑問符だらけでした。
「この映画は二度はじまる」のキャッチコピーすら知らなかったので。
ただ、この映画の《ヒロイン》が先日まで放送していたドラマに出演していたのですが、その《ヒロイン》が出ていないので、これで終わりでないことはわかりました。
最初の30分は、いわゆる劇中劇。
その劇中劇のメイキングこそが、この作品の真の中身でした。
映画開始と同時に流れる劇中劇の質が素人目で見てもかなりアレだったのですが、「???」と感じたその秘密が後半(というか本編)で明かされます。
30分ノーカット生放送のゾンビ映画を撮れというムチャクチャな指令を受けた監督、良く言えば個性豊かな出演者とスタッフ、これで何も起きないはずがないことが観ている者にもわかるバラバラな打ち合わせ風景。
ひとりひとりの個性が引き出す《やらかし》に、何とか辻褄を合わせようとする監督たちの奮闘と、「???」の部分がピタリと重なっていくあたりは胸がすくようでした。無意味なやりとり、棒読みセリフ、カメラワークが前半と後半で異なる理由、誰もが抱くすべての疑問がきっちり回収されています。
また、最初はバラバラだったスタッフ全員の心がひとつとなって大団円を迎えるあたり、団体スポーツ感動ものを観ているような気分になります。
さらには、家族愛を描いたハートフルな作品でもあるという贅沢ぶり。決して押しつけがましいものでなく、映画愛を重ねて通じていく父親の気持ちがこの短い時間の中でしっかり伝わってきたあたりは、唸らされました。
これは、話題になるよなあ。そして内容が伝わってこないのもあたりまえだなあ。





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