かすむ夜の光を花とにほふにぞ月のかつらの春もしらるる(二条為明)
8/21・22 vsE ●○
次々離脱する先発陣、苦渋の末抜擢されたのがK-鈴木…。当初は中継ぎで起用するっぽかったのですが、二軍でちゃんと先発調整していたのだろうか? しょっぱなからあぶなっかしい投球でしたが、二回り目でやはりつかまってしまいました。無死一・二塁で桝田を迎え、隣の西武ファンが「桝田は怖い! 桝田は怖い!」(vs西武の打率.333)と叫び出したはなから、パッカーンの惨事。それで終わるならまだしもウィーラーにも打たれて4回4失点。うーむ…。
6回に突如則本が乱れ、同点に追いついたまでは良かったのですが、その裏代わった岩本がいきなりペゲーロに被弾してあっさり勝ち越しを許すという。そしてまた山田が登板するという…。ここでの山田、必要ですかね…?
翌日の山岡は先週に続いての好投。山崎勝との相性もいいようです。伏見のルーキー以来となるホームランで先制した直後も取り返されることなく、6回まで好投しますが、天敵田中のヒットを足がかりに1点返されるとすわ交代。山田の回またぎがなかったことはまだ救いか。黒木が力のあるストレートを取り戻していたことも大きかったです。ですが連投で疲れて崩れていく姿はもう見たくありませんよ…。
9回、貧弱打線にあって唯一といってもいい強打者の吉田正に一発が出て2点差となり、増井にも余裕が生まれたのか、アッサリ〆てなんとか連敗ストップ。
8/24~26 vsM ○●○
終盤の逆転勝ちなんてめったに見られないものを見ることができしたが、これもひとえに粘り強く7回無失点に抑えたディクソンのおかげ。増井が炎上しかかってヒヤヒヤでしたが…。
翌日も終盤同点に追いつくも、同点止まりだったことで連勝ならず。昨日守備のミスを連発した平沢に、今日はうさ晴らしのごとくボコボコに打たれました。こういう反骨精神を見習ってほしい選手がこちらにはたくさん…。増井の炎上も二日続けて鎮火はなりませんでした。それともオリックスの抑えはマリンだと結局こうなってしまうのか!?
サヨナラ@マリンを避けるためには大量得点しかない! ということで、ロッテ相手だとコントロール抜群な西の快投につられるように、打線も先制・中押し・ダメ押しと効果的に得点を重ねて快勝。こんな楽々気分はひさしぶり。
(結果)52勝58敗5分
パ・リーグの上の方では何やら鷹の猛追が始まっているようで、我が家の西武ファンの機嫌が徐々に悪化しつつあります。
とはいえこちらはもう順位を気にすることもなく、日々の勝ち負けにしか興味がありませんから気楽なもの。気がかりなのは山田の登板過多だけ…。
次々離脱する先発陣、苦渋の末抜擢されたのがK-鈴木…。当初は中継ぎで起用するっぽかったのですが、二軍でちゃんと先発調整していたのだろうか? しょっぱなからあぶなっかしい投球でしたが、二回り目でやはりつかまってしまいました。無死一・二塁で桝田を迎え、隣の西武ファンが「桝田は怖い! 桝田は怖い!」(vs西武の打率.333)と叫び出したはなから、パッカーンの惨事。それで終わるならまだしもウィーラーにも打たれて4回4失点。うーむ…。
6回に突如則本が乱れ、同点に追いついたまでは良かったのですが、その裏代わった岩本がいきなりペゲーロに被弾してあっさり勝ち越しを許すという。そしてまた山田が登板するという…。ここでの山田、必要ですかね…?
翌日の山岡は先週に続いての好投。山崎勝との相性もいいようです。伏見のルーキー以来となるホームランで先制した直後も取り返されることなく、6回まで好投しますが、天敵田中のヒットを足がかりに1点返されるとすわ交代。山田の回またぎがなかったことはまだ救いか。黒木が力のあるストレートを取り戻していたことも大きかったです。ですが連投で疲れて崩れていく姿はもう見たくありませんよ…。
9回、貧弱打線にあって唯一といってもいい強打者の吉田正に一発が出て2点差となり、増井にも余裕が生まれたのか、アッサリ〆てなんとか連敗ストップ。
8/24~26 vsM ○●○
終盤の逆転勝ちなんてめったに見られないものを見ることができしたが、これもひとえに粘り強く7回無失点に抑えたディクソンのおかげ。増井が炎上しかかってヒヤヒヤでしたが…。
翌日も終盤同点に追いつくも、同点止まりだったことで連勝ならず。昨日守備のミスを連発した平沢に、今日はうさ晴らしのごとくボコボコに打たれました。こういう反骨精神を見習ってほしい選手がこちらにはたくさん…。増井の炎上も二日続けて鎮火はなりませんでした。それともオリックスの抑えはマリンだと結局こうなってしまうのか!?
サヨナラ@マリンを避けるためには大量得点しかない! ということで、ロッテ相手だとコントロール抜群な西の快投につられるように、打線も先制・中押し・ダメ押しと効果的に得点を重ねて快勝。こんな楽々気分はひさしぶり。
(結果)52勝58敗5分
パ・リーグの上の方では何やら鷹の猛追が始まっているようで、我が家の西武ファンの機嫌が徐々に悪化しつつあります。
とはいえこちらはもう順位を気にすることもなく、日々の勝ち負けにしか興味がありませんから気楽なもの。気がかりなのは山田の登板過多だけ…。
今年も暑い熱い夏が終わりました。
史上初、二度目の春夏連覇に挑んだ大阪桐蔭。
東北勢悲願の初優勝の期待がかかった金足農。
どちらが勝っても100回目の記念大会のラストを飾るにふさわしい決勝戦となりました。
大会前からドラフト候補として注目されていた吉田投手を中心に、三年生9人で戦い続けてきた金足農。全員が地元民の東北の公立校というのもさりながら、バント多用のどこか懐かしい雰囲気のする攻撃スタイルが、KK擁するPL学園に決勝進出を阻まれた歴史と相まってオールドファンの心を揺さぶり、その人気を一気に高めたと思います。打高投低の近年にあって、近江戦9回裏の満塁でのスクイズ、しかも2ランスクイズは衝撃的でした。リアルタイムで見ていて、秋田放送なみに「あああああ」と叫んでしまいました。
公立校の決勝進出は佐賀北以来ですが、継投で勝ち進んだ佐賀北とは異なり、金足農は地方大会から吉田投手ひとりで投げ切ってきました。超高校生級のエースを中心に、田舎の公立校が決勝まで勝ち上がる――まるで漫画みたいなその姿に、多くのメディアが注目し、決勝前の報道はほぼ金足農一色でした。
その前に立ちはだかったのが、金足農とはまるで正反対のカラーを持つ大阪桐蔭。
中学時代から名を馳せたドラフト候補がずらずら名を連ねるスタメンは、最強世代とも呼ばれるスター軍団。圧倒的優勝候補の前評判どおり、決勝まで順当に上り詰めてきました。
過去7回の甲子園決勝はすべて負けなし。かつてのPLのように、TOINの文字とエンジのストッキングはそれだけで相手に威圧感を与えるまでになりました。
公立vs私立という図式は何かと私立側が悪役に立てられがちですが、なぜか大阪桐蔭にヒールのイメージはありません。もちろん地元の大阪代表ということもありますが、強豪校であることを感じさせない西谷監督や選手たちの謙虚なコメントや、試合中随所に現れている選手たちの真摯な姿勢が、こちらにマイナスな印象を抱かせないのです。
非のつけどころのなさは、フィギュアの羽生結弦を思わせます。まさに、絶対王者。
決勝戦は、序盤から大阪桐蔭がペースを握る展開となりました。
この夏、ひとりでマウンドを守り続けてきた吉田投手の身体は、やはり限界に達していたのでしょう。大応援団と球場のほとんどを味方につけるも、大阪桐蔭の攻撃力を防ぐすべはありませんでした。ついに、吉田投手は試合途中でマウンドを同級生に譲ることになります。
大量リードを奪っても、大阪桐蔭は最後まで気を緩めませんでした。豊富な投手陣を抱えながら、準決勝からの連投となる柿木投手に最後を託した西谷監督。柿木投手は、昨年の甲子園で敗戦投手となりました。春の選抜、優勝の瞬間マウンドに立っていたのは根尾選手でした。悔しい思いがないわけはなかったでしょう。絶対に勝ちは譲らない、そんな気迫が全身から漲っていました。
その気迫に飲み込まれたかのように、準決勝までの勢いを奪われた金足農。
自分たちの流れを取り戻せないまま、最後のアウトを迎えました。
試合自体は期待していた展開ではなかったであろうにせよ、観衆からは勝者にも敗者にも等しく賛辞と感謝の拍手が送られました。
勝者の校歌が終わり、テレビカメラは涙顔の吉田投手にばかり向けられていましたが、その反対側の応援席前では、もうひとり涙の止まらない選手がいました。
大阪桐蔭の中川主将。
昨年の仙台育英戦。春夏連覇に向けて絶対に落とせない試合で、中川選手は一塁ベースを踏み損ね最後のアウトを取れず、桐蔭はまさかのサヨナラ負けを喫しました。試合後泣きじゃくっていた中川選手を当時の主将が笑顔で慰めていた試合後の映像が印象に残っています。
リベンジ、と口にするのはたやすいこと。しかしそれを実行するには、とてつもない重圧に打ち克つ努力が必要です。ましてやみずからに課したそれは、史上初二度目の春夏連覇。取り返しのつかないミスを犯した消せぬ事実に、眠れぬ夜を何度も過ごしたであろう中川選手を主将に任命した西谷監督もまた、この偉業に挑むにあたって並々ならぬ覚悟をもっていたことでしょう。
最強世代、スター軍団、絶対王者。今年の大阪桐蔭は、文句なしの圧倒的優勝候補でした。
日本じゅうの高校が「打倒大阪桐蔭」を目標に掲げ、この夏に挑みました。相手の仕掛ける奇策に、何度もはまりかけました。履正社戦では9回2アウトまで追い詰められました。それでも大阪桐蔭は、捨て身で立ち向かってくる相手を真っ向から受け止め、倒し、頂点のみを目指しました。そして、想像もつかない重圧と努力の果てに、深紅の大優勝旗を手に入れました。
甲子園にはドラマはつきもの。観る者にとっては、むしろ甲子園そのものがドラマであってほしい。だからこそ「優勝候補=勝ってあたりまえ」の大阪桐蔭よりは、「ダークホース」の金足農に注目が集まってしまうのも仕方ないことなのかもしれません。
ただ、ドラマは大阪桐蔭にこそありました。それも、高校生が抱えるにはあまりにも重い一年越しのドラマが、ここに最高のハッピーエンドを迎えたのです。
言いわけひとつせず、弱音ひとつ吐かず、「春夏連覇」と目標を口にし続けた中川主将。そんな主将がいたからこそ、チーム一丸となってここまで来られたとお立ち台で語った根尾選手の言葉は決してコメント用の美辞麗句ではなく、素直な気持ちだったと感じます。
吉田選手の涙にもらい泣き、中川主将の涙にさらにもらい号泣。
最後の最後まで涙を禁じえぬ、100回目の夏となりました。
異例の暑さとともに始まった今年の甲子園。
開会式中に給水タイムが設けられたり、選手のみならず審判も熱中症で交代したりと、まさに異例の事態が続いたものの、無事に大会が終わったことは本当に良かったと思います。(でも、開会式は長すぎる! エライ人の挨拶なんて誰かひとり+皇太子殿下で良いんでない?)
開幕戦のメモリアルピッチに登場した松井秀喜はやはり特別なオーラがありました。しかも母校の星稜が開幕戦のクジを引くという奇跡もあり、このユニフォームを纏った松井の最後の甲子園の試合を思い出しました。あの時は世間とともに怒り狂った敬遠策でしたが、長じて馬淵監督の作戦の意図するところ、高校野球とは思えないほどの入念な対策があったことを知り、打った守ったにとどまらぬ高校野球の奥深さをはじめて感じました。
嵐のようだったバッシングから時は過ぎ、今では名将として甲子園にはなくてはならぬ存在となった馬淵監督ですが、今年は高知大会で敗れ出場なりませんでした。しかし他にも名将と呼ばれる数多くの監督が、今年の甲子園を沸かせました。サヨナラ勝ちで春夏通算100勝を決めた龍谷大平安の原田監督は、その瞬間目を覆って涙にくれました。選手のみならず、名門ゆえのプレッシャーは監督にもあることを感じました。
選抜で準優勝し、桐蔭に続く優勝候補として甲子園へ帰ってきた智辯和歌山の高島監督。出場する、というより帰ってくる、という言葉がふさわしいような気さえする、もはやおなじみの仁王立ち。しかし初戦で近江高校に敗れ、久しぶりの優勝はお預けとなりました。そして発表された、高島監督の勇退。平成の高校野球を盛り上げた名将が、平成の終わりとともに去っていくこととなりました。
優勝候補を退けた近江はベスト8に進出。最後は金足農の劇的な2ランスクイズに屈したものの、近江ブルーと個性的な応援歌は今年も夏を盛り上げました。試合終了の瞬間、サヨナラのランナーにタッチへ行った姿勢のまま泣き崩れた捕手、茫然と立ち尽くしていた投手は二年生。リベンジを誓い、ひとまわりもふたまわりも大きくなって帰ってくるはずです。
準々決勝は土曜日だったこともあり、全試合を朝から堪能しました。大阪桐蔭相手に中盤まで接戦を演じた浦和学院は、投手交代が裏目に出て敗戦となりました。ほんのわずかな試合のアヤが、大きく影響してくるのも高校生ならでは。
甲子園には魔物がいると言われますが、これ以上の筋書きは魔物にだって描けないであろう、2回戦でタイブレークから逆転満塁ホームランを放ちサヨナラ勝ちした済美。この試合は途中まで見ていたのですが、山口投手の粘投は吉田投手に劣らないエースぶりでした。済美は好投手を育てるのが本当にうまい。
日大三は奈良大附属に勝って泣きながら校歌を歌う姿が印象的でした。9回、奈良大附のアルプススタンドから『青のプライド』が鳴り響くと、球場はがぜん奈良大附の応援一色に。守る日大三の選手たちの脳裏には、二年前の光星-東邦戦がよぎったといいます。4点を追う東邦が9回、先頭の出塁を機に、球場全体の応援を味方につけ、5点を奪ってサヨナラ勝ちをもぎとった試合です。光星の選手は球場全体が敵に見えたと語り、その後タオル回しの応援が禁止になるほど、その時の雰囲気は異様なものでした。その再来が、『青のプライド』によって引き起こされようとしていました。強豪らしからぬエラーをしてしまうほど動揺していた日大三の選手たち。それほど、名曲ぞろいのロッテの応援歌を生み出したジントシオが奈良大附のために作ってくれたこのオリジナル曲にはインパクトがありました。ただ、一回戦での『青のプライド』効果を知っていて、光星の一件もあったからこそ、日大三側にも心の準備ができていたところもあったのかもしれません。失点はしたものの、リードを守ったまま、試合は終わりました。それでも勝って安堵の涙を流すほど、甲子園は時に一方に残酷な空間となってしまいます。近江ー金足農戦での9回裏も、一気に金足農寄りとなったスタンドが、近江の二年生バッテリーには耐えられないプレッシャーとなってしまっていたように感じました。
二年生といえば創志学園の西投手や木更津総合の根本投手など、来年に向けて楽しみな逸材も多く登場しました。西投手はオリックスの西と遠縁などという報道が(知る限りでは一紙だけ)あったのですが、西もその事実を知らなかったり親が調査を始めたり、その後続報がないところを見ると、誤報だったようですね…。糸井や炭谷の親類が出場していたからごっちゃになっちゃったのでしょうか。
奈良大附ははじめての夏で二勝することはできませんでしたが、初戦では木村投手が奈良大会に続いて好投を見せました。選抜の出場経験も大きかったのか、大舞台で地に足着いた部分も大きかったと思います。しかしやはり木村くんひとりで勝ち抜くには厳しいものがあったか…。しかし先にも書きましたが、『青のプライド』は本当にかっこいい曲でした。来年のアメトークで話題にしてくれないかな?
100回の節目に新たな歴史を刻み、夏が終わりました。
閉会式の西日を見ると、季節のうつろいを感じます。
暑いことには変わりはないのだけれど、台風が来て、いつの間にやら空もほんのり秋模様。
夏の終わりは、なぜか寂しい。
これも1年ぶり、100回目。…の、はず。
きっと103年前の高校野球を見ていた人も、同じように寂しさを感じていたのではないでしょうか。
そしてきっと、100年先も。
そう、200回目はちゃんと100年後に行われますように。
史上初、二度目の春夏連覇に挑んだ大阪桐蔭。
東北勢悲願の初優勝の期待がかかった金足農。
どちらが勝っても100回目の記念大会のラストを飾るにふさわしい決勝戦となりました。
大会前からドラフト候補として注目されていた吉田投手を中心に、三年生9人で戦い続けてきた金足農。全員が地元民の東北の公立校というのもさりながら、バント多用のどこか懐かしい雰囲気のする攻撃スタイルが、KK擁するPL学園に決勝進出を阻まれた歴史と相まってオールドファンの心を揺さぶり、その人気を一気に高めたと思います。打高投低の近年にあって、近江戦9回裏の満塁でのスクイズ、しかも2ランスクイズは衝撃的でした。リアルタイムで見ていて、秋田放送なみに「あああああ」と叫んでしまいました。
公立校の決勝進出は佐賀北以来ですが、継投で勝ち進んだ佐賀北とは異なり、金足農は地方大会から吉田投手ひとりで投げ切ってきました。超高校生級のエースを中心に、田舎の公立校が決勝まで勝ち上がる――まるで漫画みたいなその姿に、多くのメディアが注目し、決勝前の報道はほぼ金足農一色でした。
その前に立ちはだかったのが、金足農とはまるで正反対のカラーを持つ大阪桐蔭。
中学時代から名を馳せたドラフト候補がずらずら名を連ねるスタメンは、最強世代とも呼ばれるスター軍団。圧倒的優勝候補の前評判どおり、決勝まで順当に上り詰めてきました。
過去7回の甲子園決勝はすべて負けなし。かつてのPLのように、TOINの文字とエンジのストッキングはそれだけで相手に威圧感を与えるまでになりました。
公立vs私立という図式は何かと私立側が悪役に立てられがちですが、なぜか大阪桐蔭にヒールのイメージはありません。もちろん地元の大阪代表ということもありますが、強豪校であることを感じさせない西谷監督や選手たちの謙虚なコメントや、試合中随所に現れている選手たちの真摯な姿勢が、こちらにマイナスな印象を抱かせないのです。
非のつけどころのなさは、フィギュアの羽生結弦を思わせます。まさに、絶対王者。
決勝戦は、序盤から大阪桐蔭がペースを握る展開となりました。
この夏、ひとりでマウンドを守り続けてきた吉田投手の身体は、やはり限界に達していたのでしょう。大応援団と球場のほとんどを味方につけるも、大阪桐蔭の攻撃力を防ぐすべはありませんでした。ついに、吉田投手は試合途中でマウンドを同級生に譲ることになります。
大量リードを奪っても、大阪桐蔭は最後まで気を緩めませんでした。豊富な投手陣を抱えながら、準決勝からの連投となる柿木投手に最後を託した西谷監督。柿木投手は、昨年の甲子園で敗戦投手となりました。春の選抜、優勝の瞬間マウンドに立っていたのは根尾選手でした。悔しい思いがないわけはなかったでしょう。絶対に勝ちは譲らない、そんな気迫が全身から漲っていました。
その気迫に飲み込まれたかのように、準決勝までの勢いを奪われた金足農。
自分たちの流れを取り戻せないまま、最後のアウトを迎えました。
試合自体は期待していた展開ではなかったであろうにせよ、観衆からは勝者にも敗者にも等しく賛辞と感謝の拍手が送られました。
勝者の校歌が終わり、テレビカメラは涙顔の吉田投手にばかり向けられていましたが、その反対側の応援席前では、もうひとり涙の止まらない選手がいました。
大阪桐蔭の中川主将。
昨年の仙台育英戦。春夏連覇に向けて絶対に落とせない試合で、中川選手は一塁ベースを踏み損ね最後のアウトを取れず、桐蔭はまさかのサヨナラ負けを喫しました。試合後泣きじゃくっていた中川選手を当時の主将が笑顔で慰めていた試合後の映像が印象に残っています。
リベンジ、と口にするのはたやすいこと。しかしそれを実行するには、とてつもない重圧に打ち克つ努力が必要です。ましてやみずからに課したそれは、史上初二度目の春夏連覇。取り返しのつかないミスを犯した消せぬ事実に、眠れぬ夜を何度も過ごしたであろう中川選手を主将に任命した西谷監督もまた、この偉業に挑むにあたって並々ならぬ覚悟をもっていたことでしょう。
最強世代、スター軍団、絶対王者。今年の大阪桐蔭は、文句なしの圧倒的優勝候補でした。
日本じゅうの高校が「打倒大阪桐蔭」を目標に掲げ、この夏に挑みました。相手の仕掛ける奇策に、何度もはまりかけました。履正社戦では9回2アウトまで追い詰められました。それでも大阪桐蔭は、捨て身で立ち向かってくる相手を真っ向から受け止め、倒し、頂点のみを目指しました。そして、想像もつかない重圧と努力の果てに、深紅の大優勝旗を手に入れました。
甲子園にはドラマはつきもの。観る者にとっては、むしろ甲子園そのものがドラマであってほしい。だからこそ「優勝候補=勝ってあたりまえ」の大阪桐蔭よりは、「ダークホース」の金足農に注目が集まってしまうのも仕方ないことなのかもしれません。
ただ、ドラマは大阪桐蔭にこそありました。それも、高校生が抱えるにはあまりにも重い一年越しのドラマが、ここに最高のハッピーエンドを迎えたのです。
言いわけひとつせず、弱音ひとつ吐かず、「春夏連覇」と目標を口にし続けた中川主将。そんな主将がいたからこそ、チーム一丸となってここまで来られたとお立ち台で語った根尾選手の言葉は決してコメント用の美辞麗句ではなく、素直な気持ちだったと感じます。
吉田選手の涙にもらい泣き、中川主将の涙にさらにもらい号泣。
最後の最後まで涙を禁じえぬ、100回目の夏となりました。
異例の暑さとともに始まった今年の甲子園。
開会式中に給水タイムが設けられたり、選手のみならず審判も熱中症で交代したりと、まさに異例の事態が続いたものの、無事に大会が終わったことは本当に良かったと思います。(でも、開会式は長すぎる! エライ人の挨拶なんて誰かひとり+皇太子殿下で良いんでない?)
開幕戦のメモリアルピッチに登場した松井秀喜はやはり特別なオーラがありました。しかも母校の星稜が開幕戦のクジを引くという奇跡もあり、このユニフォームを纏った松井の最後の甲子園の試合を思い出しました。あの時は世間とともに怒り狂った敬遠策でしたが、長じて馬淵監督の作戦の意図するところ、高校野球とは思えないほどの入念な対策があったことを知り、打った守ったにとどまらぬ高校野球の奥深さをはじめて感じました。
嵐のようだったバッシングから時は過ぎ、今では名将として甲子園にはなくてはならぬ存在となった馬淵監督ですが、今年は高知大会で敗れ出場なりませんでした。しかし他にも名将と呼ばれる数多くの監督が、今年の甲子園を沸かせました。サヨナラ勝ちで春夏通算100勝を決めた龍谷大平安の原田監督は、その瞬間目を覆って涙にくれました。選手のみならず、名門ゆえのプレッシャーは監督にもあることを感じました。
選抜で準優勝し、桐蔭に続く優勝候補として甲子園へ帰ってきた智辯和歌山の高島監督。出場する、というより帰ってくる、という言葉がふさわしいような気さえする、もはやおなじみの仁王立ち。しかし初戦で近江高校に敗れ、久しぶりの優勝はお預けとなりました。そして発表された、高島監督の勇退。平成の高校野球を盛り上げた名将が、平成の終わりとともに去っていくこととなりました。
優勝候補を退けた近江はベスト8に進出。最後は金足農の劇的な2ランスクイズに屈したものの、近江ブルーと個性的な応援歌は今年も夏を盛り上げました。試合終了の瞬間、サヨナラのランナーにタッチへ行った姿勢のまま泣き崩れた捕手、茫然と立ち尽くしていた投手は二年生。リベンジを誓い、ひとまわりもふたまわりも大きくなって帰ってくるはずです。
準々決勝は土曜日だったこともあり、全試合を朝から堪能しました。大阪桐蔭相手に中盤まで接戦を演じた浦和学院は、投手交代が裏目に出て敗戦となりました。ほんのわずかな試合のアヤが、大きく影響してくるのも高校生ならでは。
甲子園には魔物がいると言われますが、これ以上の筋書きは魔物にだって描けないであろう、2回戦でタイブレークから逆転満塁ホームランを放ちサヨナラ勝ちした済美。この試合は途中まで見ていたのですが、山口投手の粘投は吉田投手に劣らないエースぶりでした。済美は好投手を育てるのが本当にうまい。
日大三は奈良大附属に勝って泣きながら校歌を歌う姿が印象的でした。9回、奈良大附のアルプススタンドから『青のプライド』が鳴り響くと、球場はがぜん奈良大附の応援一色に。守る日大三の選手たちの脳裏には、二年前の光星-東邦戦がよぎったといいます。4点を追う東邦が9回、先頭の出塁を機に、球場全体の応援を味方につけ、5点を奪ってサヨナラ勝ちをもぎとった試合です。光星の選手は球場全体が敵に見えたと語り、その後タオル回しの応援が禁止になるほど、その時の雰囲気は異様なものでした。その再来が、『青のプライド』によって引き起こされようとしていました。強豪らしからぬエラーをしてしまうほど動揺していた日大三の選手たち。それほど、名曲ぞろいのロッテの応援歌を生み出したジントシオが奈良大附のために作ってくれたこのオリジナル曲にはインパクトがありました。ただ、一回戦での『青のプライド』効果を知っていて、光星の一件もあったからこそ、日大三側にも心の準備ができていたところもあったのかもしれません。失点はしたものの、リードを守ったまま、試合は終わりました。それでも勝って安堵の涙を流すほど、甲子園は時に一方に残酷な空間となってしまいます。近江ー金足農戦での9回裏も、一気に金足農寄りとなったスタンドが、近江の二年生バッテリーには耐えられないプレッシャーとなってしまっていたように感じました。
二年生といえば創志学園の西投手や木更津総合の根本投手など、来年に向けて楽しみな逸材も多く登場しました。西投手はオリックスの西と遠縁などという報道が(知る限りでは一紙だけ)あったのですが、西もその事実を知らなかったり親が調査を始めたり、その後続報がないところを見ると、誤報だったようですね…。糸井や炭谷の親類が出場していたからごっちゃになっちゃったのでしょうか。
奈良大附ははじめての夏で二勝することはできませんでしたが、初戦では木村投手が奈良大会に続いて好投を見せました。選抜の出場経験も大きかったのか、大舞台で地に足着いた部分も大きかったと思います。しかしやはり木村くんひとりで勝ち抜くには厳しいものがあったか…。しかし先にも書きましたが、『青のプライド』は本当にかっこいい曲でした。来年のアメトークで話題にしてくれないかな?
100回の節目に新たな歴史を刻み、夏が終わりました。
閉会式の西日を見ると、季節のうつろいを感じます。
暑いことには変わりはないのだけれど、台風が来て、いつの間にやら空もほんのり秋模様。
夏の終わりは、なぜか寂しい。
これも1年ぶり、100回目。…の、はず。
きっと103年前の高校野球を見ていた人も、同じように寂しさを感じていたのではないでしょうか。
そしてきっと、100年先も。
そう、200回目はちゃんと100年後に行われますように。
8/14~16 vsL ●○△
スミ6で負けかい!
しかし、初回6点取った次の2回表が5球で終わった時点でイヤな予感を憶えた自分は、プロのオリファンだと思う。
まあ、3本打たれて2点差にされたアルバースも原因とは思いますよ。しかし毎日毎日、こんな早く先発を降ろす必要あるんですかね? 山田をいったい何試合登板させる気なのでしょう?
山本の起用についてはもう書き飽きるほど書きましたが、いったいどこに意味を見出せば良いのかわからない代走と、どこが固まっているのかわからない守備固めについては書き足りないどころか腹立ちがおさまらず寝つけないレベル。伏見の代走福田もたいがい( ゚д゚)ハア?なレベルでしたが、武田の代走小島に至っては…武田ってこの間代走してませんでしたっけ? 代走で出す選手に代走って、なにかのギャグですか? そしてバントフライ&ゲッツーの速報を目にした瞬間、怒りを通り越して笑いが止まりませんでしたよ。今年いちばん笑ったかもしれない。
で、最後は岩本回またぎとその夜のニュースで里崎に爆笑された白崎のミスで、案の定の結果、と。森に打たれすぎというのは置いておいて、大城や白崎のエラーはたいがいな凡ミスですが、守備位置たらい回しの弊害じゃありませんかね…。それもこれも伏見に結果的に意味のなかった代走を出したから白崎が一塁に回ることになったわけで。大城も二遊間固定ならもう少し精彩を保てたような気もするのですが。
6点取っても勝てる気がしなかったとはいえ、ホントに負けるやつがあるかー!
金子が背中の張りだか何だかで抹消され、急遽勝ちパターンから先発に戻ることになった中3日の山岡。松葉やら東明やらを一回で落とすからこういうことになるんだよと…。
山岡に長いイニングは期待できないし、相手が先週勝ち星を献上した高橋光だけにボロ負けを予想していましたが、なぜか6回2失点と上出来の投球。中継ぎ経験で何かつかむものがあったのでしょうか。打線がスミ2で終わらなかったことで、試合展開も昨日とは違う様相となりました。本日3本目の被弾で1点差になった時はもう諦めの境地でしたが…。すべての失点がホームランとはいえ、すべてソロだったことで逃げ切ることができました。ランナーをためた時の山賊打線がいちばんおそろしいですから。しかし勝ったはいいけれど、また山田と岩本が登板するはめになってしまいましたね。僅差勝負ばかりしているのだからたまには大差をつけてくれないと…もちろん負けよりは勝つ方で。
と、いう願いもむなしくメットライフドーム最後の試合は12回引き分け。引き分け五度目って。投手が踏ん張ったので負けなかったと言えば聞こえはいいですが、打線が打てないから勝てなかったということですからね。初回の中島のホームランから11イニング無得点ですからね。
毎年暑い季節になると失速していたディクソンですが、今年は夏に照準を合わせたのでしょうか。それなら春に勝てなかったのも得心がいきます。もう遅いけど。山賊打線相手に再三のピンチをしのぎましたが、誰であろうと100球超えてピンチになったら即降板。マダムシンコに怒られても先発をひっぱらないこのこだわりっぷり。中継ぎは長い回を投げないから疲れるはずないとでも思ってんですかね。そして勝ちを消されるディクソン。何試合目だかは数えるのが面倒なのでわかりませんが。
さらに勝っている8回に山本ではなく岩本が出てきて同点ホームランを浴びるという。なんなのこの裏目っぷり。そして、もう山本は勝ちパターンで使わないのかと思いきや、ピンチを招いたところで登場するという。つまり肩を作っていたということでしょうけれど、9回は増井ですし、いったいどこで使うつもりだったんでしょうかね。まあ、出番がないだろうと思われる投手が次々肩を作っているブルペン映像は、今までに何回も見せられていましたがね。
おまけに山本回またぎというパンドラの箱を開けてしまうし。
頼むから山本を潰すのだけはやめてくれ!!!
日本代表にもなれる素材と評価されているのですよ? 若者の将来をなんだと思っているのだろう? シーズン当初はそれなりに大事に起用している様子がうかがえましたが、結局連投に次ぐ連投でこのありさま。今年に入って、いったい何人の中継ぎが出てきては消えていったでしょうか。確かに高山コーチがいた2014年も佐藤達をはじめ中継ぎが登板過多ぎみでしたが…。
二軍から出てきては潰れて舞洲へ戻っていく中継ぎ陣を見ていると、『坂の上の雲』の日本軍が突撃しては玉砕をくり返した旅順攻囲戦が頭をよぎりました。
8/17~19 vsH ●●●
中継ぎの登板過多について愚痴ったら、勝ちパターンを休ませてくれるありがたい西の乱調。いや、ありがたくないわい。
先週はロッテが不調だったから好投できたということですか。内川やデスパイネを欠いても得点できるソフトバンクは、やはり地力が違います。しかし9回も山崎福を回またぎさせる必要があったのでしょうか。8回は抑えられたのですし、頭から大山でよかったんじゃ? それ以前に大山は昇格して初登板だったのですが、山崎福が打たれなければ出番もなかったわけです。ブルペンにひとり塩漬け枠を置かないといけない決まりでもあるのですかね。あとTもようやく一軍復帰で千賀からチーム初安打を放ちました。ま、それだけですが。20イニング無得点の打線は千賀にプロ初完封を献上。千賀相手に2試合で打率0.00。まさかこのままてんで打てずにシーズンを終えるつもりでしょうかね…。
で、ついにこの日がやってきた土曜日。いや、試合は1秒たりとも見ていないのですがね。テレビはずっと高校野球を流していたもので。いちおう経過は追っていて、勝利の直前になったらチャンネルを変えようと思っていたのですが、そんな機会はありませんでした。
確かにローチは先発翌日の延長戦で登板して中5日。ならばせめて回の頭から代えるとか、そういう手立てはなかったのかと…。もう言及するのも虚しくなりますが、山田打たれる→比嘉に交代→四球出す→左の代打を出される→また交代→大山…じゃなくて岩本ォ!!??→押し出し・打たれる・打たれる→ここで大山。ハイ、この一連の流れ。アウトいっこも取ってないうちに4人の交代劇。
何度でも書こう。
このチームは優勝争いでもしてるのか!!??
で、翌日もね。山本が打たれたのはもう触れたくないからいい。その直後、マレーロが同点タイムリーを打った、その次だ。問題の人だ。我が家の解説者が「いちばん悪い」と言ったやつだ。先制の押し出し四球を選んでその日の仕事終わり、じゃないんだ。たまには「次も同じ球振って三振する」というオリックスファンの予言を裏切ってほしいものだ。
そして、「かわいそうな面もある。一週間ずっと投げているし」という監督のコメント。監督が起用している選手に向かって「かわいそう」って…。
他人事か!!!
じゃあ、なぜ休ませないのだ? 交代を決めているのはいったい誰なのだ???
なんだか、オリックスにもFAXが存在しているような気がしてきたぞ…。
いやでも、最後に決める権利を持っているのは監督ですからね!! 「かわいそう」とかほざいてんなら、毎日毎日球審におんなじ名前言う前に、踏みとどまって考え直せないんですかね!! アルバースも抹消されたのに松葉落とす余裕がどこにあるんですかね!! そんでまだ山本と山田使うつもりなんですかね!! どこかの監督みたいに、たまには「俺が悪い」くらい言ってくれませんかね!!
ぜぃぜぃ。
せっかく達観してきたのに、またもイライラが沸点に達しそうです。
(結果)49勝56敗5分
いったいこのチームはどこに向かおうとしているのか。あ、最下位?
勝ちたいのか、勝とうという姿勢を見せたいだけなのか、負けなきゃそれでいいのか、負けても僅差負けでやることやった的な感じにしたいのか…。
投手起用だけでなく、3タテから5割とそれなりにいい流れで来ていた打線を変更して3タテされるという采配にまるで一貫性のない首脳陣もさりながら、リードされた終盤に集中力を欠くようなプレーを見せる選手たちもどうなのかと。同じ日に巨人やロッテが9回に5点取って逆転しているのを見せられるとね…2点取って、抑えが出てきたら手も足も出ず終わり、というのはなんだかなあ…。
またTのトレード説がネットニュースに流れていましたが、今や「フーン」と読み流せる自分がいる。
スミ6で負けかい!
しかし、初回6点取った次の2回表が5球で終わった時点でイヤな予感を憶えた自分は、プロのオリファンだと思う。
まあ、3本打たれて2点差にされたアルバースも原因とは思いますよ。しかし毎日毎日、こんな早く先発を降ろす必要あるんですかね? 山田をいったい何試合登板させる気なのでしょう?
山本の起用についてはもう書き飽きるほど書きましたが、いったいどこに意味を見出せば良いのかわからない代走と、どこが固まっているのかわからない守備固めについては書き足りないどころか腹立ちがおさまらず寝つけないレベル。伏見の代走福田もたいがい( ゚д゚)ハア?なレベルでしたが、武田の代走小島に至っては…武田ってこの間代走してませんでしたっけ? 代走で出す選手に代走って、なにかのギャグですか? そしてバントフライ&ゲッツーの速報を目にした瞬間、怒りを通り越して笑いが止まりませんでしたよ。今年いちばん笑ったかもしれない。
で、最後は岩本回またぎとその夜のニュースで里崎に爆笑された白崎のミスで、案の定の結果、と。森に打たれすぎというのは置いておいて、大城や白崎のエラーはたいがいな凡ミスですが、守備位置たらい回しの弊害じゃありませんかね…。それもこれも伏見に結果的に意味のなかった代走を出したから白崎が一塁に回ることになったわけで。大城も二遊間固定ならもう少し精彩を保てたような気もするのですが。
6点取っても勝てる気がしなかったとはいえ、ホントに負けるやつがあるかー!
金子が背中の張りだか何だかで抹消され、急遽勝ちパターンから先発に戻ることになった中3日の山岡。松葉やら東明やらを一回で落とすからこういうことになるんだよと…。
山岡に長いイニングは期待できないし、相手が先週勝ち星を献上した高橋光だけにボロ負けを予想していましたが、なぜか6回2失点と上出来の投球。中継ぎ経験で何かつかむものがあったのでしょうか。打線がスミ2で終わらなかったことで、試合展開も昨日とは違う様相となりました。本日3本目の被弾で1点差になった時はもう諦めの境地でしたが…。すべての失点がホームランとはいえ、すべてソロだったことで逃げ切ることができました。ランナーをためた時の山賊打線がいちばんおそろしいですから。しかし勝ったはいいけれど、また山田と岩本が登板するはめになってしまいましたね。僅差勝負ばかりしているのだからたまには大差をつけてくれないと…もちろん負けよりは勝つ方で。
と、いう願いもむなしくメットライフドーム最後の試合は12回引き分け。引き分け五度目って。投手が踏ん張ったので負けなかったと言えば聞こえはいいですが、打線が打てないから勝てなかったということですからね。初回の中島のホームランから11イニング無得点ですからね。
毎年暑い季節になると失速していたディクソンですが、今年は夏に照準を合わせたのでしょうか。それなら春に勝てなかったのも得心がいきます。もう遅いけど。山賊打線相手に再三のピンチをしのぎましたが、誰であろうと100球超えてピンチになったら即降板。マダムシンコに怒られても先発をひっぱらないこのこだわりっぷり。中継ぎは長い回を投げないから疲れるはずないとでも思ってんですかね。そして勝ちを消されるディクソン。何試合目だかは数えるのが面倒なのでわかりませんが。
さらに勝っている8回に山本ではなく岩本が出てきて同点ホームランを浴びるという。なんなのこの裏目っぷり。そして、もう山本は勝ちパターンで使わないのかと思いきや、ピンチを招いたところで登場するという。つまり肩を作っていたということでしょうけれど、9回は増井ですし、いったいどこで使うつもりだったんでしょうかね。まあ、出番がないだろうと思われる投手が次々肩を作っているブルペン映像は、今までに何回も見せられていましたがね。
おまけに山本回またぎというパンドラの箱を開けてしまうし。
頼むから山本を潰すのだけはやめてくれ!!!
日本代表にもなれる素材と評価されているのですよ? 若者の将来をなんだと思っているのだろう? シーズン当初はそれなりに大事に起用している様子がうかがえましたが、結局連投に次ぐ連投でこのありさま。今年に入って、いったい何人の中継ぎが出てきては消えていったでしょうか。確かに高山コーチがいた2014年も佐藤達をはじめ中継ぎが登板過多ぎみでしたが…。
二軍から出てきては潰れて舞洲へ戻っていく中継ぎ陣を見ていると、『坂の上の雲』の日本軍が突撃しては玉砕をくり返した旅順攻囲戦が頭をよぎりました。
8/17~19 vsH ●●●
中継ぎの登板過多について愚痴ったら、勝ちパターンを休ませてくれるありがたい西の乱調。いや、ありがたくないわい。
先週はロッテが不調だったから好投できたということですか。内川やデスパイネを欠いても得点できるソフトバンクは、やはり地力が違います。しかし9回も山崎福を回またぎさせる必要があったのでしょうか。8回は抑えられたのですし、頭から大山でよかったんじゃ? それ以前に大山は昇格して初登板だったのですが、山崎福が打たれなければ出番もなかったわけです。ブルペンにひとり塩漬け枠を置かないといけない決まりでもあるのですかね。あとTもようやく一軍復帰で千賀からチーム初安打を放ちました。ま、それだけですが。20イニング無得点の打線は千賀にプロ初完封を献上。千賀相手に2試合で打率0.00。まさかこのままてんで打てずにシーズンを終えるつもりでしょうかね…。
で、ついにこの日がやってきた土曜日。いや、試合は1秒たりとも見ていないのですがね。テレビはずっと高校野球を流していたもので。いちおう経過は追っていて、勝利の直前になったらチャンネルを変えようと思っていたのですが、そんな機会はありませんでした。
確かにローチは先発翌日の延長戦で登板して中5日。ならばせめて回の頭から代えるとか、そういう手立てはなかったのかと…。もう言及するのも虚しくなりますが、山田打たれる→比嘉に交代→四球出す→左の代打を出される→また交代→大山…じゃなくて岩本ォ!!??→押し出し・打たれる・打たれる→ここで大山。ハイ、この一連の流れ。アウトいっこも取ってないうちに4人の交代劇。
何度でも書こう。
このチームは優勝争いでもしてるのか!!??
で、翌日もね。山本が打たれたのはもう触れたくないからいい。その直後、マレーロが同点タイムリーを打った、その次だ。問題の人だ。我が家の解説者が「いちばん悪い」と言ったやつだ。先制の押し出し四球を選んでその日の仕事終わり、じゃないんだ。たまには「次も同じ球振って三振する」というオリックスファンの予言を裏切ってほしいものだ。
そして、「かわいそうな面もある。一週間ずっと投げているし」という監督のコメント。監督が起用している選手に向かって「かわいそう」って…。
他人事か!!!
じゃあ、なぜ休ませないのだ? 交代を決めているのはいったい誰なのだ???
なんだか、オリックスにもFAXが存在しているような気がしてきたぞ…。
いやでも、最後に決める権利を持っているのは監督ですからね!! 「かわいそう」とかほざいてんなら、毎日毎日球審におんなじ名前言う前に、踏みとどまって考え直せないんですかね!! アルバースも抹消されたのに松葉落とす余裕がどこにあるんですかね!! そんでまだ山本と山田使うつもりなんですかね!! どこかの監督みたいに、たまには「俺が悪い」くらい言ってくれませんかね!!
ぜぃぜぃ。
せっかく達観してきたのに、またもイライラが沸点に達しそうです。
(結果)49勝56敗5分
いったいこのチームはどこに向かおうとしているのか。あ、最下位?
勝ちたいのか、勝とうという姿勢を見せたいだけなのか、負けなきゃそれでいいのか、負けても僅差負けでやることやった的な感じにしたいのか…。
投手起用だけでなく、3タテから5割とそれなりにいい流れで来ていた打線を変更して3タテされるという采配にまるで一貫性のない首脳陣もさりながら、リードされた終盤に集中力を欠くようなプレーを見せる選手たちもどうなのかと。同じ日に巨人やロッテが9回に5点取って逆転しているのを見せられるとね…2点取って、抑えが出てきたら手も足も出ず終わり、というのはなんだかなあ…。
またTのトレード説がネットニュースに流れていましたが、今や「フーン」と読み流せる自分がいる。
『この世界の片隅に』
原作漫画は30回くらい読み返し、映画も2回観ました(12月に公開されるという完全版も観るはず)。思い入れはもちろん、あります。とはいえ、ドラマはドラマですから、原作そして原作に忠実だった映画との違いがあることは最初からわかっていますし、原作に思い入れがあればあるほど実写ものには違和感を抱きがちですが、これは思いのほかありませんでした。
私は、原作を「すずさんと周作さんのラブストーリー」として読みました。そしてドラマがより「ラブストーリー」に近づいていることも、原作との違いを抵抗なく受け入れられた理由でもあると思います。
リンとの結婚を反対された周作が、半ばヤケになって適当に昔一度会っただけの浦野すずの名前を口にしたことから、とんとん拍子に話が進んで結婚することになったふたり。結婚式後の宴会ではごちそうにも手をつけず口を真一文字に結んでいた周作。過ぎたこと、選ばなかった道を諦める覚悟を決めた周作は、その夜ふたりきりになって、ようやく花嫁にやさしい笑顔を見せます。ふたりの関係は、ここから始まったのだと思っていました。
しかしドラマでは、リンと結婚させたくない周囲から持ち込まれる見合い話に辟易していた周作が、みずからすずを選びます。そしてはじめて顔を合わせる相手(とすずは思っている)との結婚生活に不安を抱いているであろう花嫁に、「あんたと生きていきたい」とまっすぐな愛情を向けます。初回から、ドラマの方向性はあきらかでした。
そして原作で、里帰りしたすずが懐かしい街の風景をスケッチしながら「さようなら広島」とつぶやく場面。慣れない生活で頭にハゲを作り、広島に帰りたい思いをこらえながら、もう自分の居場所ではない広島に別れを告げ、呉の人間となる覚悟を決めたのでした。もっともその後に、スケッチに夢中になりすぎて帰りの電車の切符が売り切れていたというオチがつくのですが。
それがドラマでは、広島の町を歩いていると突然幼い頃周作と人さらいから逃げた記憶を思い出し、周作を追って呉へ急ぎ帰ります。そしてすずが帰ってきたことがうれしくて、海に向かって「お帰りすずさんー!」と叫ぶ周作。なんだかこちらが恥ずかしくなるようなシーンでしたが、演じている松坂桃李が魅力的すぎて、すずが周作をだんだん好きになってしまうのも当然だと感じてしまいました。
映画ではエピソードが省かれていて、物足りなく思っていたリンとすずと周作の関係性。リンを二階堂ふみが演じると聞いて、最初は少し不安でした。ビジュアルのイメージが異なることもさりながら、『西郷どん』であれだけ生命力にあふれた愛加那を演じたあとで、薄幸の遊女に変身できるのかと。しかしすべて杞憂でした。さすがは演技派女優です。あやうげな美しさも、みずからの貧しい生い立ちや恋しい人の妻であるすずを受け入れる包容力も、すべてがリンさんそのものでした。
すずの右手が紅で描いたリンの過去は、このドラマにおいては事実として描かれています。
原作ラストの鬼イチャン冒險記はどう扱うのでしょう。脳みそ(石)しか帰ってこなかった鬼いちゃんですが、浦野家の誰も要一が戦死したことを信じていなかったからこそ、すずの描いた鬼いちゃんの未来がほんとうのことになったのかもしれない、そうであってほしい、いやそうに違いないと感じたのですが…。もちろん、からっぽの骨箱を抱いて涙を流した母親がかつてこの日本にたくさんいたことも事実であって、だからこそドラマという媒体ではその多数の母親の姿を描くほうが自然なのだろうと思います。嫁ぎ先で苦労している娘を思いやる描写も原作にはないものですが(むしろ北條家の方を心配していた)、これもドラマならではの伝え方でしょう。ひさびさに見た仙道敦子が母親になりきっていて泣かされました。
現代編は、正直どうなのだろうとは思います。戦争を描く時、戦争を知らない世代に伝わりやすくするために現代と絡めるのはよくある手法です。が、佳代がなぜすずを知っているのかなかなか説明されないために、もどかしい気持ちになってしまうのは否定できません。『おひさま』のように年老いた主人公のところへ偶然聞き手が訪れて昔話が始まるとか、極端な話タイムスリップとか、最初から現代編の登場人物の出自が描かれていれば納得もいくのですが。
しかしドラマとしては演者をはじめ非常に質の良い作品に仕上がっていますので、現代編とすずをどうつなげるのか、不安ではなく期待を持って展開を待ちたいと思います。
ドラマオリジナルの登場人物である幸子や志野は、すずにとって救いの存在でもあり、ガールズトークのシーンは見る者の癒しでもあります。塩見三省の存在感もさすがですね。
もちろん、原作どおりの展開となるであろう、晴美と径子、広島の浦野家、刈谷さん、そして原爆孤児などのエピソードがどう描かれるかも楽しみです。
最後に、ネットなどでのんの主演を期待されながら抜擢された松本穂香ですが、多くの演技派に囲まれながらしっかりすずさんを演じています。ほわーんとしていながらも強い目力で言葉にしない感情を訴えてくるので、すずさんに感情移入しながらドラマに入り込むことができます。
あれだけ評価の高いアニメ映画のあとでの実写化ですから、制作側も相当気合を入れて臨んでいることが伝わってきました。原作ファンとして、評価を落とさないドラマとなったことは大きな喜びでもあります。
『夕凪の街 桜の国2018』
戦争もののドラマがめっきり減った昨今ですが、これはNHKらしい真摯な姿勢を感じる作品になっていました。
1時間ちょっとと短い枠だったので夕凪パートが大半を占めていました。原作の桜の国パートの設定であった2004年とは七波や凪生の年齢も状況も変わってきてしまいますし、最低限の描写にとどまってしまうのもやむなしかと思います。ただ、原作における東子の役回りを七波の姪の風子に置き換え、七波のアラフォーなりの葛藤もきちんと描かれていたので、制作側が伝えたいことは伝わってきたと思います。
皆実が黒い雨に打たれながら過去の記憶に苛まれる場面、原爆の絵が突然さしはさまれた時は衝撃を受けて目をそらしそうになりました。73年の時が流れて原爆資料館ですらソフト路線に転化していきつつある中、ドキュメンタリーでなく、ドラマでこのような映像を目にすることになるとは思いもしませんでしたが、制作側の強い意思の表れであると感じました。
予期せず視界に飛び込んできた、絵画とはいえかなりリアルに描かれたその日の広島。それはまさに8月6日の朝、皆実が、すべての被爆者が目にした光景です。現実のそれとは較べものにならないとはいえ、視聴者は彼女たちの日常が地獄へ変わったその瞬間を追体験したのかもしれません。
また、この絵画の制作者が地元の高校生という話も耳にしました。戦争を知らない若者が被爆者の話を聞いて表現した絵画作品をその日の現実として取り扱ったこともまた、意義深いと感じます。
皆実が決意をもって見上げた原爆ドームは、63年を経ても変わらぬ姿で七波を迎えます。広がる青空、緑生い茂る平和公園。広島の街でみずからのルーツに触れ、その日のことをだんだんと知っていく風子。被爆三世であるこの身が幸せを享受することを拒否しながら生きてきた七波。友達とはしゃぎながら修学旅行を楽しむ高校生たち。平和公園に集ったさまざまな人びとの、さまざまな思いを静かに見つめる平和の火。
戦争とは死による悲しみを生むだけでなく、生きてさえ苦しむものであるという、あまり語られることのない戦争の一面がしっかりと伝わってくるドラマでした。
川栄李奈が熱演でした。透明感のある笑顔、記憶を引き出され苦悩する表情、覚悟を決め固く結ばれた唇、皆実の10年間がそのすべてに刻まれていました。元アイドルとは思えない、本当にいい女優さんだと思います。
原作漫画は30回くらい読み返し、映画も2回観ました(12月に公開されるという完全版も観るはず)。思い入れはもちろん、あります。とはいえ、ドラマはドラマですから、原作そして原作に忠実だった映画との違いがあることは最初からわかっていますし、原作に思い入れがあればあるほど実写ものには違和感を抱きがちですが、これは思いのほかありませんでした。
私は、原作を「すずさんと周作さんのラブストーリー」として読みました。そしてドラマがより「ラブストーリー」に近づいていることも、原作との違いを抵抗なく受け入れられた理由でもあると思います。
リンとの結婚を反対された周作が、半ばヤケになって適当に昔一度会っただけの浦野すずの名前を口にしたことから、とんとん拍子に話が進んで結婚することになったふたり。結婚式後の宴会ではごちそうにも手をつけず口を真一文字に結んでいた周作。過ぎたこと、選ばなかった道を諦める覚悟を決めた周作は、その夜ふたりきりになって、ようやく花嫁にやさしい笑顔を見せます。ふたりの関係は、ここから始まったのだと思っていました。
しかしドラマでは、リンと結婚させたくない周囲から持ち込まれる見合い話に辟易していた周作が、みずからすずを選びます。そしてはじめて顔を合わせる相手(とすずは思っている)との結婚生活に不安を抱いているであろう花嫁に、「あんたと生きていきたい」とまっすぐな愛情を向けます。初回から、ドラマの方向性はあきらかでした。
そして原作で、里帰りしたすずが懐かしい街の風景をスケッチしながら「さようなら広島」とつぶやく場面。慣れない生活で頭にハゲを作り、広島に帰りたい思いをこらえながら、もう自分の居場所ではない広島に別れを告げ、呉の人間となる覚悟を決めたのでした。もっともその後に、スケッチに夢中になりすぎて帰りの電車の切符が売り切れていたというオチがつくのですが。
それがドラマでは、広島の町を歩いていると突然幼い頃周作と人さらいから逃げた記憶を思い出し、周作を追って呉へ急ぎ帰ります。そしてすずが帰ってきたことがうれしくて、海に向かって「お帰りすずさんー!」と叫ぶ周作。なんだかこちらが恥ずかしくなるようなシーンでしたが、演じている松坂桃李が魅力的すぎて、すずが周作をだんだん好きになってしまうのも当然だと感じてしまいました。
映画ではエピソードが省かれていて、物足りなく思っていたリンとすずと周作の関係性。リンを二階堂ふみが演じると聞いて、最初は少し不安でした。ビジュアルのイメージが異なることもさりながら、『西郷どん』であれだけ生命力にあふれた愛加那を演じたあとで、薄幸の遊女に変身できるのかと。しかしすべて杞憂でした。さすがは演技派女優です。あやうげな美しさも、みずからの貧しい生い立ちや恋しい人の妻であるすずを受け入れる包容力も、すべてがリンさんそのものでした。
すずの右手が紅で描いたリンの過去は、このドラマにおいては事実として描かれています。
原作ラストの鬼イチャン冒險記はどう扱うのでしょう。脳みそ(石)しか帰ってこなかった鬼いちゃんですが、浦野家の誰も要一が戦死したことを信じていなかったからこそ、すずの描いた鬼いちゃんの未来がほんとうのことになったのかもしれない、そうであってほしい、いやそうに違いないと感じたのですが…。もちろん、からっぽの骨箱を抱いて涙を流した母親がかつてこの日本にたくさんいたことも事実であって、だからこそドラマという媒体ではその多数の母親の姿を描くほうが自然なのだろうと思います。嫁ぎ先で苦労している娘を思いやる描写も原作にはないものですが(むしろ北條家の方を心配していた)、これもドラマならではの伝え方でしょう。ひさびさに見た仙道敦子が母親になりきっていて泣かされました。
現代編は、正直どうなのだろうとは思います。戦争を描く時、戦争を知らない世代に伝わりやすくするために現代と絡めるのはよくある手法です。が、佳代がなぜすずを知っているのかなかなか説明されないために、もどかしい気持ちになってしまうのは否定できません。『おひさま』のように年老いた主人公のところへ偶然聞き手が訪れて昔話が始まるとか、極端な話タイムスリップとか、最初から現代編の登場人物の出自が描かれていれば納得もいくのですが。
しかしドラマとしては演者をはじめ非常に質の良い作品に仕上がっていますので、現代編とすずをどうつなげるのか、不安ではなく期待を持って展開を待ちたいと思います。
ドラマオリジナルの登場人物である幸子や志野は、すずにとって救いの存在でもあり、ガールズトークのシーンは見る者の癒しでもあります。塩見三省の存在感もさすがですね。
もちろん、原作どおりの展開となるであろう、晴美と径子、広島の浦野家、刈谷さん、そして原爆孤児などのエピソードがどう描かれるかも楽しみです。
最後に、ネットなどでのんの主演を期待されながら抜擢された松本穂香ですが、多くの演技派に囲まれながらしっかりすずさんを演じています。ほわーんとしていながらも強い目力で言葉にしない感情を訴えてくるので、すずさんに感情移入しながらドラマに入り込むことができます。
あれだけ評価の高いアニメ映画のあとでの実写化ですから、制作側も相当気合を入れて臨んでいることが伝わってきました。原作ファンとして、評価を落とさないドラマとなったことは大きな喜びでもあります。
『夕凪の街 桜の国2018』
戦争もののドラマがめっきり減った昨今ですが、これはNHKらしい真摯な姿勢を感じる作品になっていました。
1時間ちょっとと短い枠だったので夕凪パートが大半を占めていました。原作の桜の国パートの設定であった2004年とは七波や凪生の年齢も状況も変わってきてしまいますし、最低限の描写にとどまってしまうのもやむなしかと思います。ただ、原作における東子の役回りを七波の姪の風子に置き換え、七波のアラフォーなりの葛藤もきちんと描かれていたので、制作側が伝えたいことは伝わってきたと思います。
皆実が黒い雨に打たれながら過去の記憶に苛まれる場面、原爆の絵が突然さしはさまれた時は衝撃を受けて目をそらしそうになりました。73年の時が流れて原爆資料館ですらソフト路線に転化していきつつある中、ドキュメンタリーでなく、ドラマでこのような映像を目にすることになるとは思いもしませんでしたが、制作側の強い意思の表れであると感じました。
予期せず視界に飛び込んできた、絵画とはいえかなりリアルに描かれたその日の広島。それはまさに8月6日の朝、皆実が、すべての被爆者が目にした光景です。現実のそれとは較べものにならないとはいえ、視聴者は彼女たちの日常が地獄へ変わったその瞬間を追体験したのかもしれません。
また、この絵画の制作者が地元の高校生という話も耳にしました。戦争を知らない若者が被爆者の話を聞いて表現した絵画作品をその日の現実として取り扱ったこともまた、意義深いと感じます。
皆実が決意をもって見上げた原爆ドームは、63年を経ても変わらぬ姿で七波を迎えます。広がる青空、緑生い茂る平和公園。広島の街でみずからのルーツに触れ、その日のことをだんだんと知っていく風子。被爆三世であるこの身が幸せを享受することを拒否しながら生きてきた七波。友達とはしゃぎながら修学旅行を楽しむ高校生たち。平和公園に集ったさまざまな人びとの、さまざまな思いを静かに見つめる平和の火。
戦争とは死による悲しみを生むだけでなく、生きてさえ苦しむものであるという、あまり語られることのない戦争の一面がしっかりと伝わってくるドラマでした。
川栄李奈が熱演でした。透明感のある笑顔、記憶を引き出され苦悩する表情、覚悟を決め固く結ばれた唇、皆実の10年間がそのすべてに刻まれていました。元アイドルとは思えない、本当にいい女優さんだと思います。
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