かすむ夜の光を花とにほふにぞ月のかつらの春もしらるる(二条為明)
『獣になれない私たち』
『逃げ恥』や『空飛ぶ広報室』のようなラブストーリーを期待していた人間を大きく裏切った「ラブかもしれないストーリー」。タイトルがあらわすように獣なれずもがきあがく人間たちの生きざまを描いたヒューマンドラマでした。
いい子ちゃんであるよう周囲の要求に応え続け自分を見失い牙をもがれた晶。
獣と見せかけて実はその牙すら作りもので心を閉ざしている恒星。
無害のようでありながら自分の攻撃で傷ついた他人からは目をそらし続ける京谷。
自分を守るすべを持たないからと周りを攻撃してばかりで結果自分が傷ついていく朱里。
自由奔放に生きているようで自分の傷も他人の傷も抱え込んでいく呉羽。
いかにしてこの困難な世の中を生きていくか。獣だけでは生きていけないし、それでも獣にならなければ自分が壊れてしまう。自分の獣をいかにコントロールして、それでも自分らしく生きていくか。それぞれの決断が、まわりまわって最後は鮮やかに着地を決めました。
晶はただただ「ガッキー」…でしたが、ガッキーだからいいのかな。最高のメガネ男子・松田龍平の色気は凄い。タクラマカン斎藤の注いでくれるビールがおいしそうでした。あんなバーがあったら常連になってしまいそうだな。
『昭和元禄落語心中』
NHKらしい丁寧な作りで、細部までこだわりを感じた作品でした。
当初はひっかかっていた岡田将生の台詞回しも、回を追うごとに気にならなくなり、自分の落語に目覚める部分は感動すら憶えました。老け演技も違和感なく、小夏とのシーンもまるでほんものの親子のようでした。
竜星涼の与太郎ぶりもなかなか。『ひよっこ』の印象がまるで変わりました。これからいろいろな役で出てきそうです。
しかしなんといっても、岡田将生・山崎育三郎・大政絢の八雲パートは本当に美しく、一遍の映画を見ているようでした。どこかあやういみよ吉の婀娜っぽさ、助六の一途さ、菊比古の落語へのまっすぐさ…不安定なバランスはどこかで崩れ、古い宿の手すりのように朽ちていく、人の世とはかくもはかないものか。
しかし助六と菊比古が誓った落語の道は、与太郎と小夏によって未来へ引き継がれました。信坊も菊比古の名を冠して高座へ上がり、明日へと繋がれていきます。最後三人に見守られながら、与太郎が九代目八雲として『死神』を披露する場面で、ドラマは幕を閉じました。
最後の最後で、小夏の父親がヤクザの親分ではない? と示唆されました。彼でなければ誰なのだろう? 与太郎ではないわけだし、松田さん(笑)でもないし。だとしたら…。
そこは考えないことにします。
『逃げ恥』や『空飛ぶ広報室』のようなラブストーリーを期待していた人間を大きく裏切った「ラブかもしれないストーリー」。タイトルがあらわすように獣なれずもがきあがく人間たちの生きざまを描いたヒューマンドラマでした。
いい子ちゃんであるよう周囲の要求に応え続け自分を見失い牙をもがれた晶。
獣と見せかけて実はその牙すら作りもので心を閉ざしている恒星。
無害のようでありながら自分の攻撃で傷ついた他人からは目をそらし続ける京谷。
自分を守るすべを持たないからと周りを攻撃してばかりで結果自分が傷ついていく朱里。
自由奔放に生きているようで自分の傷も他人の傷も抱え込んでいく呉羽。
いかにしてこの困難な世の中を生きていくか。獣だけでは生きていけないし、それでも獣にならなければ自分が壊れてしまう。自分の獣をいかにコントロールして、それでも自分らしく生きていくか。それぞれの決断が、まわりまわって最後は鮮やかに着地を決めました。
晶はただただ「ガッキー」…でしたが、ガッキーだからいいのかな。最高のメガネ男子・松田龍平の色気は凄い。タクラマカン斎藤の注いでくれるビールがおいしそうでした。あんなバーがあったら常連になってしまいそうだな。
『昭和元禄落語心中』
NHKらしい丁寧な作りで、細部までこだわりを感じた作品でした。
当初はひっかかっていた岡田将生の台詞回しも、回を追うごとに気にならなくなり、自分の落語に目覚める部分は感動すら憶えました。老け演技も違和感なく、小夏とのシーンもまるでほんものの親子のようでした。
竜星涼の与太郎ぶりもなかなか。『ひよっこ』の印象がまるで変わりました。これからいろいろな役で出てきそうです。
しかしなんといっても、岡田将生・山崎育三郎・大政絢の八雲パートは本当に美しく、一遍の映画を見ているようでした。どこかあやういみよ吉の婀娜っぽさ、助六の一途さ、菊比古の落語へのまっすぐさ…不安定なバランスはどこかで崩れ、古い宿の手すりのように朽ちていく、人の世とはかくもはかないものか。
しかし助六と菊比古が誓った落語の道は、与太郎と小夏によって未来へ引き継がれました。信坊も菊比古の名を冠して高座へ上がり、明日へと繋がれていきます。最後三人に見守られながら、与太郎が九代目八雲として『死神』を披露する場面で、ドラマは幕を閉じました。
最後の最後で、小夏の父親がヤクザの親分ではない? と示唆されました。彼でなければ誰なのだろう? 与太郎ではないわけだし、松田さん(笑)でもないし。だとしたら…。
そこは考えないことにします。
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『竹取物語』をジブリが映画化するとこうなるのか、という作品。
子のない翁と媼は、たけのこの中から生まれいでた美しい姫と出逢います。翁は天から授かった姫と喜び、もらい乳に出た道中で媼は出るはずもなかった自分の乳を与えます。
よく言われることのひとつに、「子を授かっても男は男のままだが女は母へと変わる」という説があります。姫という我が子を前に、媼は突如として母親に変貌します。一方翁は、姫の人より早い成長にあわてたり涙したり。媼は目を細めて見守っているだけ。「娘の一挙手一投足にうろたえる父親とどっしり落ち着いて構える母親」というのも、両親あるあるかもしれません。翁と媼はいわゆる男女のステレオタイプとして描かれています。
ステレオタイプとはいえ巧みに操り心に響くのがジブリ映画の特徴だと思いますが、あかるい色調で笑いを交えながら作り上げる宮崎駿作品とは少し違い、高畑勲作品は画面も暗く、人物描写も醜悪を隠しません。といっても高畑作品は『火垂るの墓』と『平成狸合戦ぽんぽこ』と『おもひでぽろぽろ』しか観ていませんが。
翁は美しく成長する姫と黄金を手に入れたことで、都で生活することを決意します。姫のしあわせのためと信じて疑わないその根底に、みずからの栄耀栄華への思いはなかったでしょうか。翁に欲が生まれた瞬間でした。いっぽう大きな邸と美しい着物を得ても媼は鄙の生活を続け、土間で機を織り畑を耕し、都の生活になじめぬ姫の相談相手となります。
欲に溺れた翁、情けを忘れぬ媼。
人間とは欲と情けのかたまりでできています。
醜い欲は月の住人の疎むものであり、欲を持った人間たちは姫を迎えに来た天人たちに眠らされますが、欲を持たない媼は最後まで姫を守ろうとそばに寄り添い、また純粋な子どもたちや女童も正気を保っています(子どもを純粋の象徴として描いているのもまた典型的なステレオタイプではありますが)。
最後に姫を失った翁は情けを取り戻し媼に謝りますが、そこだけ切り取って見ればむしろ翁と媼で欲と情けを持ち合わせる人間を描いた物語とも言えます。
姫の噂を聞きつけ、求婚する公達たちも当然欲深さしか感じません。権威をかさに着て姫の部屋にまで乗り込み空蝉されるアゴ帝なんてもっての他。
しかし唯一ひたむきだった公達の死に涙し自然を愛し花の美しさに喜ぶ姫もまた、欲を持ち合わせる人間でした。
ヒロインの相手役としては登場時間の少ない捨丸が、その相手です。
ジブリにおけるヒロインの相手役はえてして『ラピュタ』のパズーのような高潔な少年の印象がありますが、仕事熱心で面倒見のいい捨丸もそういうタイプかと思いきや、瓜泥棒になったり都では盗人もやっていたり、長じては妻と子を持つ一家の主であるにも関わらず、偶然再会した姫と駆け落ちを企てたりします。
まっすぐな人間、とは欲望に忠実でもあるということ。
これぞ運命と手に手を取り、空を舞うふたり。たぶん深い関係になったという暗喩なのでしょうが、捨丸はまっさかさまに堕ちていく姫を救うことができず、しかも我に返れば一睡に垣間見た夢とあっさり割りきれるステレオタイプのクズ男です。パズーとは較ぶべくもありません。
欲を情けにすりかえて不貞を正当化する輩は現実にも多くいますが、これは欲と情けの鏡合わせをひとりで表現させた役割なのかもしれません。
そして地上に別れを惜しむ姫に容赦なく羽衣を着せた月の住人。
雲に乗って飛来する姿は来迎図のごとく、極楽浄土とはかくやあるかとうっとりしながら見る者をばっさり切り捨てるかのように、情け容赦がありません。欲もなければ情けもない。
どれだけ輝かしかろうと、そんな月の世界よりも、かぐや姫の言うとおり地上のほうが美しい。
欲深く罪深くもあるけれど、そんな醜さを持ち苦しみながら生きる人間がいとおしい。
生きることの美しさ、尊さを一貫して描くジブリ作品。それを『竹取物語』に擬して描いたこの作品は、高畑監督がこの世に遺した素晴らしい人間讃歌であるのだと思います。
そもそも『竹取物語』とはなんぞや。
幼い頃、友達と「かぐや姫は何しに来たの? みんなを巻き込むトラブルメーカーやんか」と笑い合ったものです。
今でもその感想は変わりません。古典文学とはなかなかにして難解なものです。
羽生選手がまたも右足首を負傷し、ファイナルを欠場。癖になってしまっているのでしょうか。心配です。
オリンピックが終わり、新たな4年の始まりである今年のフィギュア界は、新星からベテランまで粒ぞろい。グランプリシリーズのトップ6人による戦いは、やはり見ごたえがあります。
《男子SP》
羽生選手の欠場で繰り上がりが決まったキーガン・メッシング選手。ジャンプの不調を克服することはできませんでしたが、地元とあって大きな歓声に包まれるように自分の世界を演じ切りました。
大人の色気といえばセルゲイ・ボロノフ選手。NHK杯ではステップでピアノを弾くような振り付けが入っていて、大盛り上がりでした。迫力あるピアノ曲を見事に体現しましたが、4回転のコンビネーションが入らなかったことが点数に響きました。
チャ・ジュンファン選手はオーサー一門とあって、羽生選手のような滑らかなスケートが光ります。ジャンプもスケーティングも見るたびに成長していっているような気が。ただ、老婆心ながらもうちょっと爽やかな髪型のほうがいいのでは….。
一方、ベテランならではの存在感を放つミハル・ブレジナ選手。好きな選手なのでファイナルで見られるなんてそれだけでもうれしいのに、SP3位と表彰台を狙える位置につけました。フリーも楽しみです。
昨年のGPF・オリンピック・世界選手権と3戦連続銀メダルの宇野選手。狙うは金メダルただひとつですが、得意の4Fでめずらしいミスが出ました。少し調子が良くないのでしょうか。それにしても、かっこいいSPです。ギターの音が宇野選手のスケートとぴったり合っていて、時間を忘れて見惚れてしまいました。
音取りといえばネイサン・チェン選手も本当にかっこいい。昨年のSPもかっこよかったですが、選手の個性に合っていていつまでも見ていたいと思わされます。コンビネーションが抜けてしまいましたが、フリーでパーフェクトを決めれば二年連続の金メダルは間違いなし。
《女子SP》
紀平選手が圧倒的なパフォーマンスでトップに躍り出ました。最初の3Aを決めて、気持ちが楽になったのでしょうか。ジャンプもスピンもすべての要素がほぼ完璧で、シニア一年目とは思えない貫禄すら感じました。まだジュニアらしさのあった昨年と比較すると見違えて大人の演技になっており、審査員も加点をつけざるを得ないようなクオリティーです。演技前のVTRでムキムキ筋肉を披露していましたが、あの優雅な演技の裏にはここまで鍛え上げなければならないほどの練習の積み重ねが必要なのだと、改めて感服しました。
紀平選手に約4.5点差をつけられた昨年の金メダリスト・ザギトワ選手。体型変化してもなお昨年と同じ高難度ジャンプと密度の濃いつなぎを入れられるのはさすがです。ただどうしても昨年比で見てしまうので、軽快さを欠いていたように映りました。紀平選手の高得点もプレッシャーになったのかもしれません。そしてこれは個人的に感じたことですが、『オペラ座の怪人』の編曲がどうもせわしなかったなあ…。SPよりFSでじっくり聴きたかったです。
女王復活、と言いたくなるのはエリザベータ・トゥクタミシェワ選手。シニアに出てきた頃は軽やかで妖精のようでしたが、今はすっかり熟練したマダム風。しかし彼女ならではの見せ方をすっかりわきまえています。紀平選手とはまた違った軌道で跳ぶ、迫力のある3Aジャンパー。年齢を経てもなおさまざまな魅力を見せてくれる選手です。ただ、3Aに失敗すると点が伸びないのはつらいところです。
坂本選手が僅差の4位と表彰台を狙える位置につけました。ノーミスだとジャンプの力強さと高さがいっそう際立ちます。FSで全開のかおりんスマイルが見られるといいですね。
サモドゥロワ選手ははじめてじっくり見たのですが、なんとなくソトニコワ選手を思い出しました。エテリ組とはまた違った魅力を持つロシア選手で、演技からエネルギーを感じます。点数はまだまだ伸びしろがありそうです。
めずらしくジャンプミスから始まった宮原選手は、技術点の低さから最下位スタートとなってしまいました。今季めざましく質のよくなった3Lz-3Tでしたが、矯正中ですしこういうこともありますかね。それでも演技構成点は全体3位です。まだ20歳とはいえ立派なベテラン。紀平選手の直後で、ジャンプ自体は見劣りしても、全体的な雰囲気は若手の追随を許しません。巻き返しに期待です。
《男子FS》
ネイサン・チェン選手が2年連続の金メダル。宇野選手はまたも頂点に届きませんでした。
4回転は時間短縮も相まって4本に減ったとはいえ、基礎点は群を抜いています。残念ながら4Lzは転倒、最初の4Tも着地で失敗してしまいましたが、後半から盛り返しました。やはり羽生選手と肩を並べて戦えるのは、今はネイサン選手しかいないのかも、と思ってしまいます。
宇野選手は不調をひきずった大会となってしまいました。4S・4F・3連続ジャンプという大事な得点源が決まらなければ、点を稼ぐのは難しい。ただ演技構成点はトップでした。叙情的な序盤から情熱的な終盤と盛り上がっていくあたりは、ジャンプの失敗を忘れてしまうほどの圧倒的なパフォーマンスでした。全日本では開き直った演技を見てみたいです。
3位の座はチャ・ジュンファン選手がものにしました。最初の4Tこそ転倒したものの、あとはすべて加点のつくジャンプでした。安定したスピンも美しく、演技構成点はこれからどんどんついていきそうな伸びしろを感じます。楽しみな若手選手が出てきました。
ブレジナ選手は唯一の4回転を転倒して逆転を許してしまいましたが、ロック音楽にのせてSPとは違った姿を見せてくれました。ステップの振り付けもユニークで、いつも見ていて楽しくなる選手です。少しでも長い選手生活を送って、これからも心に残る演技を見せてほしいです。
キーガン・メッシング選手は4Lzを着氷した時これで乗っていけるかと思いましたが、ミスが目立ってしまいました。繰り上がり出場で調整も難しかったでしょうが、それでもSP・FS両方とも個性を活かしたプログラムで地元を沸かせる演技だったと思います。軸がまったくぶれない美しい姿勢のスピンは素晴らしかった。3Aの転倒のしかたが激しかったので、怪我をしていなければ良いのですが…。
ボロノフ選手のFSは悲痛な事故でこの世を去ったデニス・テン選手の振り付け。心のこもったスケートでした。旬の若手選手と比較すると成績はやはり苦しくなってしまいますが、30を超えてのファイナル進出は素晴らしいことです。体力的な面で密度の濃い4分を滑り切るのは大変でしょうが、これからも現役髄一のエモーショナルな演技を見せてほしいなと思います。
《女子FS》
最初の3Aを失敗するも、すぐさまリカバリーしさらにクレバーな構成変更を決め、高い加点を得た紀平選手が初出場初優勝を決めました。本当にシニア参戦一年目とは思えないほど落ち着いています。あらゆる解説者が述べるようにスピン、ステップすべての質が高く、見ていて飽きない演技です。そしてすわアイドル誕生と騒ぎだすマスコミ。凝りませんねー。ホント、競技に集中できる環境にしてあげてほしいです。
大会後、怪我をしていたことを明かしたザギトワ選手ですが、むしろその状態であれだけの演技を見せたことに感服します。その後のテレビ番組で徹底して追い込む(というかエテリコーチに追い込まれる)練習風景を目にしましたが、もし別のスポーツをしていてもきっとナンバーワンになったのだろうなと思うほどの運動神経、バランス感覚、そして努力家。これで百パーセントでないのなら、次はどんな密度の高いパフォーマンスを氷上で見せてくれるのだろう、とワクワクします。
3位は復活のトゥクタミシェワ選手。やっぱり、ベテランが頑張っているとうれしいですね。すぱっと跳ぶ3Aだけでなく、しっかり3Lz+3Tも決めて、文句なしの台乗りです。しかし噂のエキシビションはまだ見られていないのです…。
転倒がもったいないかった坂本選手。決めていたらもしかしたら3位もありえたかもしれない、それ以外はレベルの取れたフリーでした。それでもまだまだ自分には足りないものがある、というコメントが、秘めた思いを感じます。全日本では昨年成しえなかった宮原選手の連覇を阻む一番手となることでしょう。
一番滑走ですばらしい演技をしたサモドゥロワ選手。バレエの国・ロシアっぽい手の表情が印象的でした。繊細というよりはパワフルな印象。ミーシン門下とあって、エテリ組とは違うロシアの魅力です。またひとり、ロシアから強敵が現れました。
回転不足とエッジエラーを取られた宮原選手は点数が伸びず、順位を上げることができませんでした。日本に帰って、落ち着いた環境で練習をすれば、きっと全日本ではアメリカ大会のような演技を取り戻してくれると信じています。演技構成点では3番目の成績ですから。
しかしまだまだ若手、と思っていたら、この大会トゥクタミシェワ選手の次にお姉さんでした。宮原選手ももうベテランなのか…。宮原選手が中学生で全日本のメダリストになり、浅田真央さんがベテランと呼ばれるようになった頃を思い出すなあ…こうして世代交代が始まり、自分も歳を取っていくのね…と関係ない感慨。
なぜか最近フィギュアに寛大になった(たぶん真央ちゃんの得点に不満で競技自体を嫌いになったから)ツレが横でながら見していたのですが、なんの思い入れもない人間の純粋な感想もなかなか興味深かったです。
「真央ちゃんみたいに悲愴感のある演技をする選手がおらんなあ」
確かに、真央ちゃんや羽生選手の人気はすさまじかったです。なぜこれほどまでに心を揺さぶるのか、確かにたとえるなら両選手の演技に漂うのは、度重なる試練と孤独の中で闘い続ける悲愴感でした。
そんな姿を見ていると、応援せずにはいられないけれど、辛くもありました。
真央ちゃんが引退してほっとしている部分もあるのです。これでフラットにフィギュアを競技として楽しめる、と。
だから羽生選手も全日本は欠場して、体調を万全に整えてほしいと思います。オリンピックやフィンランド大会のように強行出場して魂を削るかのように滑る羽生選手は、見ていて感動以上に心が痛みます。万が一世界選手権に選ばれずとも、来シーズンに元気な姿を見られたら、それで満足です。
オリンピックが終わり、新たな4年の始まりである今年のフィギュア界は、新星からベテランまで粒ぞろい。グランプリシリーズのトップ6人による戦いは、やはり見ごたえがあります。
《男子SP》
羽生選手の欠場で繰り上がりが決まったキーガン・メッシング選手。ジャンプの不調を克服することはできませんでしたが、地元とあって大きな歓声に包まれるように自分の世界を演じ切りました。
大人の色気といえばセルゲイ・ボロノフ選手。NHK杯ではステップでピアノを弾くような振り付けが入っていて、大盛り上がりでした。迫力あるピアノ曲を見事に体現しましたが、4回転のコンビネーションが入らなかったことが点数に響きました。
チャ・ジュンファン選手はオーサー一門とあって、羽生選手のような滑らかなスケートが光ります。ジャンプもスケーティングも見るたびに成長していっているような気が。ただ、老婆心ながらもうちょっと爽やかな髪型のほうがいいのでは….。
一方、ベテランならではの存在感を放つミハル・ブレジナ選手。好きな選手なのでファイナルで見られるなんてそれだけでもうれしいのに、SP3位と表彰台を狙える位置につけました。フリーも楽しみです。
昨年のGPF・オリンピック・世界選手権と3戦連続銀メダルの宇野選手。狙うは金メダルただひとつですが、得意の4Fでめずらしいミスが出ました。少し調子が良くないのでしょうか。それにしても、かっこいいSPです。ギターの音が宇野選手のスケートとぴったり合っていて、時間を忘れて見惚れてしまいました。
音取りといえばネイサン・チェン選手も本当にかっこいい。昨年のSPもかっこよかったですが、選手の個性に合っていていつまでも見ていたいと思わされます。コンビネーションが抜けてしまいましたが、フリーでパーフェクトを決めれば二年連続の金メダルは間違いなし。
《女子SP》
紀平選手が圧倒的なパフォーマンスでトップに躍り出ました。最初の3Aを決めて、気持ちが楽になったのでしょうか。ジャンプもスピンもすべての要素がほぼ完璧で、シニア一年目とは思えない貫禄すら感じました。まだジュニアらしさのあった昨年と比較すると見違えて大人の演技になっており、審査員も加点をつけざるを得ないようなクオリティーです。演技前のVTRでムキムキ筋肉を披露していましたが、あの優雅な演技の裏にはここまで鍛え上げなければならないほどの練習の積み重ねが必要なのだと、改めて感服しました。
紀平選手に約4.5点差をつけられた昨年の金メダリスト・ザギトワ選手。体型変化してもなお昨年と同じ高難度ジャンプと密度の濃いつなぎを入れられるのはさすがです。ただどうしても昨年比で見てしまうので、軽快さを欠いていたように映りました。紀平選手の高得点もプレッシャーになったのかもしれません。そしてこれは個人的に感じたことですが、『オペラ座の怪人』の編曲がどうもせわしなかったなあ…。SPよりFSでじっくり聴きたかったです。
女王復活、と言いたくなるのはエリザベータ・トゥクタミシェワ選手。シニアに出てきた頃は軽やかで妖精のようでしたが、今はすっかり熟練したマダム風。しかし彼女ならではの見せ方をすっかりわきまえています。紀平選手とはまた違った軌道で跳ぶ、迫力のある3Aジャンパー。年齢を経てもなおさまざまな魅力を見せてくれる選手です。ただ、3Aに失敗すると点が伸びないのはつらいところです。
坂本選手が僅差の4位と表彰台を狙える位置につけました。ノーミスだとジャンプの力強さと高さがいっそう際立ちます。FSで全開のかおりんスマイルが見られるといいですね。
サモドゥロワ選手ははじめてじっくり見たのですが、なんとなくソトニコワ選手を思い出しました。エテリ組とはまた違った魅力を持つロシア選手で、演技からエネルギーを感じます。点数はまだまだ伸びしろがありそうです。
めずらしくジャンプミスから始まった宮原選手は、技術点の低さから最下位スタートとなってしまいました。今季めざましく質のよくなった3Lz-3Tでしたが、矯正中ですしこういうこともありますかね。それでも演技構成点は全体3位です。まだ20歳とはいえ立派なベテラン。紀平選手の直後で、ジャンプ自体は見劣りしても、全体的な雰囲気は若手の追随を許しません。巻き返しに期待です。
《男子FS》
ネイサン・チェン選手が2年連続の金メダル。宇野選手はまたも頂点に届きませんでした。
4回転は時間短縮も相まって4本に減ったとはいえ、基礎点は群を抜いています。残念ながら4Lzは転倒、最初の4Tも着地で失敗してしまいましたが、後半から盛り返しました。やはり羽生選手と肩を並べて戦えるのは、今はネイサン選手しかいないのかも、と思ってしまいます。
宇野選手は不調をひきずった大会となってしまいました。4S・4F・3連続ジャンプという大事な得点源が決まらなければ、点を稼ぐのは難しい。ただ演技構成点はトップでした。叙情的な序盤から情熱的な終盤と盛り上がっていくあたりは、ジャンプの失敗を忘れてしまうほどの圧倒的なパフォーマンスでした。全日本では開き直った演技を見てみたいです。
3位の座はチャ・ジュンファン選手がものにしました。最初の4Tこそ転倒したものの、あとはすべて加点のつくジャンプでした。安定したスピンも美しく、演技構成点はこれからどんどんついていきそうな伸びしろを感じます。楽しみな若手選手が出てきました。
ブレジナ選手は唯一の4回転を転倒して逆転を許してしまいましたが、ロック音楽にのせてSPとは違った姿を見せてくれました。ステップの振り付けもユニークで、いつも見ていて楽しくなる選手です。少しでも長い選手生活を送って、これからも心に残る演技を見せてほしいです。
キーガン・メッシング選手は4Lzを着氷した時これで乗っていけるかと思いましたが、ミスが目立ってしまいました。繰り上がり出場で調整も難しかったでしょうが、それでもSP・FS両方とも個性を活かしたプログラムで地元を沸かせる演技だったと思います。軸がまったくぶれない美しい姿勢のスピンは素晴らしかった。3Aの転倒のしかたが激しかったので、怪我をしていなければ良いのですが…。
ボロノフ選手のFSは悲痛な事故でこの世を去ったデニス・テン選手の振り付け。心のこもったスケートでした。旬の若手選手と比較すると成績はやはり苦しくなってしまいますが、30を超えてのファイナル進出は素晴らしいことです。体力的な面で密度の濃い4分を滑り切るのは大変でしょうが、これからも現役髄一のエモーショナルな演技を見せてほしいなと思います。
《女子FS》
最初の3Aを失敗するも、すぐさまリカバリーしさらにクレバーな構成変更を決め、高い加点を得た紀平選手が初出場初優勝を決めました。本当にシニア参戦一年目とは思えないほど落ち着いています。あらゆる解説者が述べるようにスピン、ステップすべての質が高く、見ていて飽きない演技です。そしてすわアイドル誕生と騒ぎだすマスコミ。凝りませんねー。ホント、競技に集中できる環境にしてあげてほしいです。
大会後、怪我をしていたことを明かしたザギトワ選手ですが、むしろその状態であれだけの演技を見せたことに感服します。その後のテレビ番組で徹底して追い込む(というかエテリコーチに追い込まれる)練習風景を目にしましたが、もし別のスポーツをしていてもきっとナンバーワンになったのだろうなと思うほどの運動神経、バランス感覚、そして努力家。これで百パーセントでないのなら、次はどんな密度の高いパフォーマンスを氷上で見せてくれるのだろう、とワクワクします。
3位は復活のトゥクタミシェワ選手。やっぱり、ベテランが頑張っているとうれしいですね。すぱっと跳ぶ3Aだけでなく、しっかり3Lz+3Tも決めて、文句なしの台乗りです。しかし噂のエキシビションはまだ見られていないのです…。
転倒がもったいないかった坂本選手。決めていたらもしかしたら3位もありえたかもしれない、それ以外はレベルの取れたフリーでした。それでもまだまだ自分には足りないものがある、というコメントが、秘めた思いを感じます。全日本では昨年成しえなかった宮原選手の連覇を阻む一番手となることでしょう。
一番滑走ですばらしい演技をしたサモドゥロワ選手。バレエの国・ロシアっぽい手の表情が印象的でした。繊細というよりはパワフルな印象。ミーシン門下とあって、エテリ組とは違うロシアの魅力です。またひとり、ロシアから強敵が現れました。
回転不足とエッジエラーを取られた宮原選手は点数が伸びず、順位を上げることができませんでした。日本に帰って、落ち着いた環境で練習をすれば、きっと全日本ではアメリカ大会のような演技を取り戻してくれると信じています。演技構成点では3番目の成績ですから。
しかしまだまだ若手、と思っていたら、この大会トゥクタミシェワ選手の次にお姉さんでした。宮原選手ももうベテランなのか…。宮原選手が中学生で全日本のメダリストになり、浅田真央さんがベテランと呼ばれるようになった頃を思い出すなあ…こうして世代交代が始まり、自分も歳を取っていくのね…と関係ない感慨。
なぜか最近フィギュアに寛大になった(たぶん真央ちゃんの得点に不満で競技自体を嫌いになったから)ツレが横でながら見していたのですが、なんの思い入れもない人間の純粋な感想もなかなか興味深かったです。
「真央ちゃんみたいに悲愴感のある演技をする選手がおらんなあ」
確かに、真央ちゃんや羽生選手の人気はすさまじかったです。なぜこれほどまでに心を揺さぶるのか、確かにたとえるなら両選手の演技に漂うのは、度重なる試練と孤独の中で闘い続ける悲愴感でした。
そんな姿を見ていると、応援せずにはいられないけれど、辛くもありました。
真央ちゃんが引退してほっとしている部分もあるのです。これでフラットにフィギュアを競技として楽しめる、と。
だから羽生選手も全日本は欠場して、体調を万全に整えてほしいと思います。オリンピックやフィンランド大会のように強行出場して魂を削るかのように滑る羽生選手は、見ていて感動以上に心が痛みます。万が一世界選手権に選ばれずとも、来シーズンに元気な姿を見られたら、それで満足です。
どうしてこうなった。
…いや、わかってはいたことですが。
金子が自由契約を選択、その二日後には日ハム入りが決定しました。
優勝したいもんね。仕方ないよね。
栗山監督なら気を遣ってくれそうだし、ベテランキャッチャーの鶴岡もいるし、守備もまあまあ固いし、ホームランの出にくい球場だし、いいんじゃないでしょうか。
そしてその三日後には、西が阪神入りを表明。
サンスポがすっぱぬいてすぐにブログで否定していたものの、大方トークショーイベントまでは発表しないつもりだったのだろうと予想していたので、驚きも悲しみもありませんでした。
ただただ、むなしい。
驚きも悲しみもない自分がいちばん虚しい。
以前の金子のFA騒ぎの時は「行かないでー!」とやきもきして、残留の報を目にした時は大きく安堵したものですが、そんなふうに心を動かされないことが、むしろ悲しい。
「環境を変えたくなかった」と西はコメントしていますが、「じゃあ残ればいいじゃん!」とはとても返すことができません。
そんなチームになっちまったってことです。
浅村にお断りされ、金子に出ていかれ、西にも愛想をつかされ。
「不徳のいたすところ」と言うならば、この責任はいったいどう取るつもりなんですかね、球団本部長は。
終わってしまったことはどうしようもないので、これ以上戦力流出しないように尽力することが最大の目標なのでしょうけれど、果たしてそんなチームにできるのかどうか。そもそも、強くする気があるのかどうか。ここ数年のチーム状況を見ているととても信じられません。
西武のようにどれだけ選手に出ていかれてもまた強くなることのできるチームはいいです。オリックスにそんな雰囲気は皆目感じられません。選手だけに責任を負わせて、根本的な問題を放置している今の球団体質は、まるで社員を切り捨て幹部の地位は守り続けようとするブラック企業のようです。
お願いだから、これ以上失望させないで…。
…いや、わかってはいたことですが。
金子が自由契約を選択、その二日後には日ハム入りが決定しました。
優勝したいもんね。仕方ないよね。
栗山監督なら気を遣ってくれそうだし、ベテランキャッチャーの鶴岡もいるし、守備もまあまあ固いし、ホームランの出にくい球場だし、いいんじゃないでしょうか。
そしてその三日後には、西が阪神入りを表明。
サンスポがすっぱぬいてすぐにブログで否定していたものの、大方トークショーイベントまでは発表しないつもりだったのだろうと予想していたので、驚きも悲しみもありませんでした。
ただただ、むなしい。
驚きも悲しみもない自分がいちばん虚しい。
以前の金子のFA騒ぎの時は「行かないでー!」とやきもきして、残留の報を目にした時は大きく安堵したものですが、そんなふうに心を動かされないことが、むしろ悲しい。
「環境を変えたくなかった」と西はコメントしていますが、「じゃあ残ればいいじゃん!」とはとても返すことができません。
そんなチームになっちまったってことです。
浅村にお断りされ、金子に出ていかれ、西にも愛想をつかされ。
「不徳のいたすところ」と言うならば、この責任はいったいどう取るつもりなんですかね、球団本部長は。
終わってしまったことはどうしようもないので、これ以上戦力流出しないように尽力することが最大の目標なのでしょうけれど、果たしてそんなチームにできるのかどうか。そもそも、強くする気があるのかどうか。ここ数年のチーム状況を見ているととても信じられません。
西武のようにどれだけ選手に出ていかれてもまた強くなることのできるチームはいいです。オリックスにそんな雰囲気は皆目感じられません。選手だけに責任を負わせて、根本的な問題を放置している今の球団体質は、まるで社員を切り捨て幹部の地位は守り続けようとするブラック企業のようです。
お願いだから、これ以上失望させないで…。
今年も準々決勝から楽しみましたよ!
「えー、なぜこのコンビがここで敗退?」なんて感じながらも笑い倒した3日間でした。
放送当日、その日の午後配送予定だった電化製品の設置がいつ終わるかヒヤヒヤしながらも、敗者復活戦には間に合いました。
推しメンはさらば青春の光と金属バットとたくろう、進出最有力はミキ。
さらばは最初に森田が噛んでしまってから焦りっぷりがこちらにも伝わってきて、終了後の凹みっぷりも痛々しいほどでした。その点、ミキはアクシデントに見舞われましたがなんとかうまくかわしたあたり、生放送の経験値の差を感じました。たくろうは時間オーバーしてしまうも5位に食い込み、爪痕は残せたのではないでしょうか。
金属バットは全国ネットでどのネタをチョイスするのか期待と不安半々で見守っていたら、やはり無難なものにしてきました。ネタ自体のインパクトに欠けたせいか8位という微妙な結果に…むしろ終了後のやりとりのほうが破壊力がありました…。このあたりは来年に期待ですかね。
順位発表で、最後まで呼ばれなかったのがミキとプラスマイナス。ミキについては敗者復活にいることがおかしいし、どうせミキが選ばれるだろうと考えていたので不思議ではなかったのですが、プラスマイナスが残ったことには驚かされました。確かに最後から2番目で印象も強かったですし、漫才自体も非常に面白かったです。本人たちもまさかラス2になるとは思わなかったのでしょう、後ろの方で待機していたようでした。ようやく舞台の中心に出てきた頃には顔面蒼白、得意の巨人師匠のモノマネを振られていることにも気づかずに師匠自身からツッコまれる始末。地道に賑やかし枠として頑張っているふたりをずっとローカルで見てきましたから、ここまで来たらつい期待してしまいましたよ。惜しかったですね。ラストイヤーと知っていたら投票したのに…。
ちなみに私はミキ・たくろう・インディアンスに投票しました。インディアンスはプラスマイナスと迷ったのですが、以前と較べるとネタ運びを変えて見違えるように面白くなったので選んでみました。
ツレはたくろう・金属バット・マヂカルラブリー。「審査なんて好み」だそうです。
そりゃそうだ。
笑いのツボは千差万別。全員が納得する審査なんてないのです。スポーツですらそうなのですから。
リンゴ姐さんなんて、以前お笑いコンテストの決勝でコマンダンテに投票して「顔が好き」と言い放ちましたからね。まあこれは冗談の域でしょうが、迷った時の最後の決め手なんて案外そんなものかもしれません。
しかしM-1ではそれを言うと許されない雰囲気があります。
リンゴ姐さんの「コマンダンテが好き」は笑いが起きて、上沼恵美子の「ミキが好き」は批判されるのですから。それくらい、会場はピリピリした雰囲気なのでしょうけれど。
審査員は本当に大変です。
《見取り図》
決勝進出者のニュースを見て、「キターーーーーー!」と思わず叫んでしまいました。やっと見取り図が日の目を見る日が来た! さあ全国よ、見取り図の面白さを刮目して見よ!
…と、期待していたのに。
まさかの一番手。まさかのヒエッヒエ。なんでやー。くまだまさしはちゃんと会場をあっためたんかい!
いつもどおりのネタ運びだったんですけどね。ツカミでまったく受けませんでした。「豚まん」が全国では伝わりにくかったのだろうか。あのノリが見取り図なのに、あれで受けなかったらもう「スポブラ」だろうが「あたおか」だろうが受けません。悲しい…。
《スーパーマラドーナ》
見取り図が会場を冷やした次が、もっとも優勝の期待が高かったスーマラ。武智は本気でラストイヤーのM-1に賭けていて、毎日毎日ネタを練り続け、田中が楽屋に居場所を失うくらいに突きつめていたそうなのですが、「突きつめすぎたんじゃ?」と思うくらいに暗いネタでした。去年や一昨年はオトボケ田中が面白かったのに、不気味な田中ではどこで笑っていいのかわかりませんでした。武智、追い込みすぎて自分を見失っていたのでは…?
…で、あげくの果てに暴言騒動かい! 自分を見失いすぎやろ!
ずっとスーパーマラドーナを応援していたのに、もうガッカリです。ノンスタ井上の当て逃げ事件もあったのに、擁護しようがありません。一年間賭けてきた結果が出ずに、飲み会の席で愚痴りたくなるのはわかります。なぜそれをSNSで流す…? 一般人でもネットに書いていいことと悪いことくらいわかるぞ…?
《かまいたち》
冷えた会場をようやくあっためてくれたのは実力派しゃべくり漫才。目のつけどころがかまいたちらしいネタで、高得点も納得です。惜しかったですね。ただかまいたちはどちらかというとコントのほうが面白いです。最初に見た時もコントでしたし。どちらも高いクオリティを保っているのはさすがですが。
《ジャルジャル》
一貫して我が道を進んできたジャルジャル。これこそ「好み」の分かれる漫才です。何百年も前の噺を続ける落語家である志らくが99点をつけたところに、お笑いの世界の無限の可能性を感じます。オーバーアクションや伏線の回収で笑いを取るのではなく、ただ国名分けっこをするだけで、何が面白いのかわからないのに面白い、そういう笑いの隙間を見つけたジャルジャルの着眼点に感心したのでしょうか。
ただ、漫才コンテストの優勝となるとジャルジャルを選択するには勇気がいる。毎年本当に悔しそうな姿が印象的だったジャルジャルですが、このまま我が道を突っ走っていってほしいですね。
《ギャロップ》
以前に見たネタでしたが、やっぱり面白かった。ベテラン感を醸し出す風貌ですがいちおうまだ若手の域だったのか…。
いつものツカミ(「みんな生えすぎちゃう?」)をせず正統派に徹したネタ運びが印象的でしたが、爆発力が評価されるM-1という舞台においては光らなかったようで。上沼恵美子には酷評される始末。もっともローカルで可愛がっているからこその愛のムチなのでしょうが。
《ゆにばーす》
川瀬名人がテンパってしまいました。噛んだということ以上に、決勝という場面ではやってはいけないミス。面白いコンビなのに、もったいなかったです。
《ミキ》
準決勝でいったい何をやらかしたんだ、と言いたくなるくらい落ちたことが不思議なクオリティの高さ。歳をとるにつれてお兄ちゃんの声とテンポがしんどくなってきましたが、それを差し引いてもやっぱり面白いです。いつかしんどくなりすぎて見られなくなるのが怖いくらい。
《トム・ブラウン》
「なんか、すごいらしい」と聞いてネタを見ずにいたのですが、案外面白かった。バカバカしすぎて。
残り3組となり最終決戦進出が決まるという緊張したタイミングにもかかわらず、我が道を貫き堂々と(賞を獲る気まるでなし)ネタを披露したそのメンタルに感服します。審査員もつい点を入れてしまった感のある会場の盛り上がりでした。でも松本や上沼恵美子が言うように、一回でいいかも…。
《霜降り明星》
え、決勝初進出だったの? 賞レース常連組だったので、てっきり出たことがあると思っていました。ローカルで活躍して、満を持してのM-1だったのですね。
ただテレビで見るネタが同じものばかりだったので、どうかなあと思っていたら、とっても面白い新ネタ。せいやの勢い全開でした。かなり息を切らしていたので最終決戦大丈夫かと心配になりましたが、鉄板ネタで挑んできました。「出し切った!」感が伝わるせいやの熱演と粗品の攻撃力高いツッコミ。初出場で最年少記録を塗り替える初優勝でした。
《和牛》
絶対的優勝候補がまさかの大トリ。毎年趣向を変えてきていて、純粋にチャレンジャーだなあと思います。マナミちゃんシリーズも相当面白かったのに。
水田のトボケた間と川西の先の丸いツッコミは、東西や老若男女関係なく惹かれると思います。まるで伝統芸能のような趣があるようにも感じます。そこまで大笑いしないのに高得点が出るのは、全体に流れる品の良さが要因でしょう。
優勝を分けたのはたった一票でした。巨人師匠・礼二・塙・志らくが霜降りに、富澤・松本・上沼恵美子が和牛に。今現在も舞台でネタを披露し続けている芸人か、テレビのバラエティーが中心の芸人かで、評価が分かれたようにも思います。現役はどれだけ舞台を沸かせたかに着目し、非現役はその芸人の持つセンスや輝きのようなものを評価したのかな、と。審査員が違っていたら、和牛が優勝だったかもしれません。
しかし和牛はこれで3年連続準優勝ですか。かつての笑い飯みたいです。来年こそは…。
…笑いは好み、なので言いますが。
錦鯉はいつになったら決勝出られるのーー!
あんなに面白いのに、芸人が選ぶ「売れてないけど本当の面白い芸人ランキング」(ENGEIグランドスラム)でも7位に選ばれたのに! あの見てくれでまだコンビ結成10年も経ってないんだよ! むしろ見てくれのせいか? 頭を叩くツッコミのせいなのか!?
「えー、なぜこのコンビがここで敗退?」なんて感じながらも笑い倒した3日間でした。
放送当日、その日の午後配送予定だった電化製品の設置がいつ終わるかヒヤヒヤしながらも、敗者復活戦には間に合いました。
推しメンはさらば青春の光と金属バットとたくろう、進出最有力はミキ。
さらばは最初に森田が噛んでしまってから焦りっぷりがこちらにも伝わってきて、終了後の凹みっぷりも痛々しいほどでした。その点、ミキはアクシデントに見舞われましたがなんとかうまくかわしたあたり、生放送の経験値の差を感じました。たくろうは時間オーバーしてしまうも5位に食い込み、爪痕は残せたのではないでしょうか。
金属バットは全国ネットでどのネタをチョイスするのか期待と不安半々で見守っていたら、やはり無難なものにしてきました。ネタ自体のインパクトに欠けたせいか8位という微妙な結果に…むしろ終了後のやりとりのほうが破壊力がありました…。このあたりは来年に期待ですかね。
順位発表で、最後まで呼ばれなかったのがミキとプラスマイナス。ミキについては敗者復活にいることがおかしいし、どうせミキが選ばれるだろうと考えていたので不思議ではなかったのですが、プラスマイナスが残ったことには驚かされました。確かに最後から2番目で印象も強かったですし、漫才自体も非常に面白かったです。本人たちもまさかラス2になるとは思わなかったのでしょう、後ろの方で待機していたようでした。ようやく舞台の中心に出てきた頃には顔面蒼白、得意の巨人師匠のモノマネを振られていることにも気づかずに師匠自身からツッコまれる始末。地道に賑やかし枠として頑張っているふたりをずっとローカルで見てきましたから、ここまで来たらつい期待してしまいましたよ。惜しかったですね。ラストイヤーと知っていたら投票したのに…。
ちなみに私はミキ・たくろう・インディアンスに投票しました。インディアンスはプラスマイナスと迷ったのですが、以前と較べるとネタ運びを変えて見違えるように面白くなったので選んでみました。
ツレはたくろう・金属バット・マヂカルラブリー。「審査なんて好み」だそうです。
そりゃそうだ。
笑いのツボは千差万別。全員が納得する審査なんてないのです。スポーツですらそうなのですから。
リンゴ姐さんなんて、以前お笑いコンテストの決勝でコマンダンテに投票して「顔が好き」と言い放ちましたからね。まあこれは冗談の域でしょうが、迷った時の最後の決め手なんて案外そんなものかもしれません。
しかしM-1ではそれを言うと許されない雰囲気があります。
リンゴ姐さんの「コマンダンテが好き」は笑いが起きて、上沼恵美子の「ミキが好き」は批判されるのですから。それくらい、会場はピリピリした雰囲気なのでしょうけれど。
審査員は本当に大変です。
《見取り図》
決勝進出者のニュースを見て、「キターーーーーー!」と思わず叫んでしまいました。やっと見取り図が日の目を見る日が来た! さあ全国よ、見取り図の面白さを刮目して見よ!
…と、期待していたのに。
まさかの一番手。まさかのヒエッヒエ。なんでやー。くまだまさしはちゃんと会場をあっためたんかい!
いつもどおりのネタ運びだったんですけどね。ツカミでまったく受けませんでした。「豚まん」が全国では伝わりにくかったのだろうか。あのノリが見取り図なのに、あれで受けなかったらもう「スポブラ」だろうが「あたおか」だろうが受けません。悲しい…。
《スーパーマラドーナ》
見取り図が会場を冷やした次が、もっとも優勝の期待が高かったスーマラ。武智は本気でラストイヤーのM-1に賭けていて、毎日毎日ネタを練り続け、田中が楽屋に居場所を失うくらいに突きつめていたそうなのですが、「突きつめすぎたんじゃ?」と思うくらいに暗いネタでした。去年や一昨年はオトボケ田中が面白かったのに、不気味な田中ではどこで笑っていいのかわかりませんでした。武智、追い込みすぎて自分を見失っていたのでは…?
…で、あげくの果てに暴言騒動かい! 自分を見失いすぎやろ!
ずっとスーパーマラドーナを応援していたのに、もうガッカリです。ノンスタ井上の当て逃げ事件もあったのに、擁護しようがありません。一年間賭けてきた結果が出ずに、飲み会の席で愚痴りたくなるのはわかります。なぜそれをSNSで流す…? 一般人でもネットに書いていいことと悪いことくらいわかるぞ…?
《かまいたち》
冷えた会場をようやくあっためてくれたのは実力派しゃべくり漫才。目のつけどころがかまいたちらしいネタで、高得点も納得です。惜しかったですね。ただかまいたちはどちらかというとコントのほうが面白いです。最初に見た時もコントでしたし。どちらも高いクオリティを保っているのはさすがですが。
《ジャルジャル》
一貫して我が道を進んできたジャルジャル。これこそ「好み」の分かれる漫才です。何百年も前の噺を続ける落語家である志らくが99点をつけたところに、お笑いの世界の無限の可能性を感じます。オーバーアクションや伏線の回収で笑いを取るのではなく、ただ国名分けっこをするだけで、何が面白いのかわからないのに面白い、そういう笑いの隙間を見つけたジャルジャルの着眼点に感心したのでしょうか。
ただ、漫才コンテストの優勝となるとジャルジャルを選択するには勇気がいる。毎年本当に悔しそうな姿が印象的だったジャルジャルですが、このまま我が道を突っ走っていってほしいですね。
《ギャロップ》
以前に見たネタでしたが、やっぱり面白かった。ベテラン感を醸し出す風貌ですがいちおうまだ若手の域だったのか…。
いつものツカミ(「みんな生えすぎちゃう?」)をせず正統派に徹したネタ運びが印象的でしたが、爆発力が評価されるM-1という舞台においては光らなかったようで。上沼恵美子には酷評される始末。もっともローカルで可愛がっているからこその愛のムチなのでしょうが。
《ゆにばーす》
川瀬名人がテンパってしまいました。噛んだということ以上に、決勝という場面ではやってはいけないミス。面白いコンビなのに、もったいなかったです。
《ミキ》
準決勝でいったい何をやらかしたんだ、と言いたくなるくらい落ちたことが不思議なクオリティの高さ。歳をとるにつれてお兄ちゃんの声とテンポがしんどくなってきましたが、それを差し引いてもやっぱり面白いです。いつかしんどくなりすぎて見られなくなるのが怖いくらい。
《トム・ブラウン》
「なんか、すごいらしい」と聞いてネタを見ずにいたのですが、案外面白かった。バカバカしすぎて。
残り3組となり最終決戦進出が決まるという緊張したタイミングにもかかわらず、我が道を貫き堂々と(賞を獲る気まるでなし)ネタを披露したそのメンタルに感服します。審査員もつい点を入れてしまった感のある会場の盛り上がりでした。でも松本や上沼恵美子が言うように、一回でいいかも…。
《霜降り明星》
え、決勝初進出だったの? 賞レース常連組だったので、てっきり出たことがあると思っていました。ローカルで活躍して、満を持してのM-1だったのですね。
ただテレビで見るネタが同じものばかりだったので、どうかなあと思っていたら、とっても面白い新ネタ。せいやの勢い全開でした。かなり息を切らしていたので最終決戦大丈夫かと心配になりましたが、鉄板ネタで挑んできました。「出し切った!」感が伝わるせいやの熱演と粗品の攻撃力高いツッコミ。初出場で最年少記録を塗り替える初優勝でした。
《和牛》
絶対的優勝候補がまさかの大トリ。毎年趣向を変えてきていて、純粋にチャレンジャーだなあと思います。マナミちゃんシリーズも相当面白かったのに。
水田のトボケた間と川西の先の丸いツッコミは、東西や老若男女関係なく惹かれると思います。まるで伝統芸能のような趣があるようにも感じます。そこまで大笑いしないのに高得点が出るのは、全体に流れる品の良さが要因でしょう。
優勝を分けたのはたった一票でした。巨人師匠・礼二・塙・志らくが霜降りに、富澤・松本・上沼恵美子が和牛に。今現在も舞台でネタを披露し続けている芸人か、テレビのバラエティーが中心の芸人かで、評価が分かれたようにも思います。現役はどれだけ舞台を沸かせたかに着目し、非現役はその芸人の持つセンスや輝きのようなものを評価したのかな、と。審査員が違っていたら、和牛が優勝だったかもしれません。
しかし和牛はこれで3年連続準優勝ですか。かつての笑い飯みたいです。来年こそは…。
…笑いは好み、なので言いますが。
錦鯉はいつになったら決勝出られるのーー!
あんなに面白いのに、芸人が選ぶ「売れてないけど本当の面白い芸人ランキング」(ENGEIグランドスラム)でも7位に選ばれたのに! あの見てくれでまだコンビ結成10年も経ってないんだよ! むしろ見てくれのせいか? 頭を叩くツッコミのせいなのか!?
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