忍者ブログ
かすむ夜の光を花とにほふにぞ月のかつらの春もしらるる(二条為明)



「イケオジ」なんて言葉も生まれたそうですが、若い女性と年上男性の恋を描いた物語が流行っているそうで。
先生と生徒、上司と部下という設定は昔からあったものの、今の主流は中年以上の、年齢を重ねたからこその落ち着きを持った男性がメイン。女性も活躍の場を与えられるようになった昨今、男性にはただ頼りがいがあるだけではない、自分のすべてを包み込んで癒してくれるような包容力を求めているのかもしれません。
そして、女性向け漫画に出てくる中年男性は、概してイケメン。中年の不潔さなど微塵も感じさせない、絶対現実にはいないであろう、こんなオジサマに癒されたいと思うようなイケオジばかりです。
ところが女子高生がバイト先の店長に恋をするこの作品の原作は、青年向け雑誌に連載されていました。よって店長はイケメンではありません。加齢臭が漂ってきそうな、現実のここかしこに転がっているくたびれたオジサンです。
女性がイケオジと恋に落ちる妄想に浸りたいように、男性も女子高生と恋に落ちる妄想に浸りたい(に違いない)。しかしそれは一歩、いや半歩間違えれば犯罪にもなりえます。
このお話の落としどころはどこにあるのだろうと、無料の一巻だけを読んだ時から気になっていました。
結論から言えば、これ以上ない、素晴らしい余韻を残した物語だったと思います。
陸上に青春の日々を注いできたあきら。寡黙でクールな顔立ちからしばしば誤解も受ける彼女ですが、心の中には小さな恋心を秘めていました。相手はバイト先の店長である近藤。客にペコペコ頭を下げてばかりでバイト連中にも軽く見られがちなバツイチの中年男ですが、足に大怪我を負ったあきらは、病院帰りに立ち寄ったファミレスで近藤に受けたさりげないやさしさが忘れられず、彼を追ってそのお店のバイトになったのでした。
雨の中傘も差さず、ずぶぬれになりながら想いを告げたあきらの真剣な瞳に、動揺する近藤。
自分のような冴えない中年男なんてゴミのようにしか感じていないだろうと思っていた、眩しい女子高生から、本気の告白を受けたのです。にわかに信じられるはずがありません。
とまどいながらも、近藤はあきらの気持ちを受け止め、受け止めたうえで誠実に応えようとします。
そんな真面目で不器用な近藤だからこそ、あきらは恋をしたのかもしれません。
私もトシですから、どうしても近藤目線で物語を見てしまいます。
近藤は自分を好いてくれるあきらに好意を持ちますが、それは恋愛対象としてではなく、むしろ自分の失ってしまった若さを持った一種のあこがれとして見ているように思いました。
若さとはすべての可能性を秘めたエネルギーです。そしてその時期を逃してしまえば、二度と戻ってくることはありません。
彼にも若い頃、夢がありました。
その夢は今も彼の文机の上でとどまっています。仕事も家庭もうまくいかないのにあきらめきれない夢、しかし未練は断ち切れません。あきらが走ることへの未練を断ち切れないように。
彼がなれなかった小説家として成功している旧友のちひろは、悩む彼にこう言います。「未練ではなく、執着だ」と。
あきらめるべきことをあきらめきれないのは「未練」、好きなことややりたいことを成し遂げようとするのは「執着」。
ならば、この思いは間違ってなどいない。
彼に降り続いた長い雨がやんだ瞬間でした。
そしてあきらにも雨雲の晴れ間を指し示しました。彼はふたたび、彼女に手品を見せたのです。それが近藤の大人としてのふるまいでした。
ファミレスを「クビ」になり、ふたたび陸上部に戻ったあきら。そして近藤もまた、原稿用紙に向かいペンを走らせます。それぞれの場所で、それぞれの道を歩み始めたのです。
そして数ヶ月後。雨宿りを終えたふたりがふたたびめぐりあった晴れの日の昼下がり。澄みわたる青空が新しい時の、新しい関係の始まりを感じさせながら、物語は幕を閉じます。
小松菜奈の大きくてまっすぐなまなざしが印象的でした。すらりと伸びた足が健康的で走る姿も美しく、みずみずしさが強調されています。不愛想から一転、恋する人への笑顔のかわいらしさ、一途さゆえのあやうさなど、さまざまな表情を見せてくれました。
一方、近藤役の大泉洋はベストな起用だったと思います。カッコよすぎず、といって不細工すぎると画面映えしないという難しい役でしたが、あきらに対してもいやらしさや下心を感じさせない実直な近藤を魅力的に演じていました。臭そうだけれど不潔感なく演じられる中年俳優はなかなかいません。しかしラストシーンで車から降りてくるスーツ姿の近藤はちょっとカッコよく見えちゃいましたね。『ノーサイド・ゲーム』のせいでしょうか。
この作品は、想像していたような年の差ラブストーリーではなく、若い頃に味わった挫折の苦さを思い出させてくれる眩しい青春ものでした。そして中年になっても、自分らしく生きていくことは変わらず大切なことなのだと、そこだけは若者と共有できる部分なのだと感じさせてくれる、自分の曇っていた心も晴れにしてくれた、とても心地よい作品だったと思います。









PR
8/27・28 vsH ☂☂

京都の2連戦は雨で流れ、中4日で11連戦に臨むことに。吉と出るか凶と出るか…。
その間に5位の日ハムが黒星を重ねて目の前に迫ってきました。最下位脱出なるか!?


8/30~9/2 vsM ○○●△

得意としているロッテ4連戦。逆転CSのためには4勝…とは言わないからせめて3勝1敗で…と願っていたら2勝1敗1分。貯金1か…うーん…。
取ったら取られた山岡のおかげで完全に連敗覚悟でしたが、小島が(まさかの)活躍でした。山岡の負けない運は何なのでしょう。
2戦目も安達が値千金の勝ち越しホームラン。泣いているファンもいましたね…安達は開幕直後のあの状態からよくここまで復活してくれました。大城が不在の今、安達がいなかったらどうなっていたことか…。
3戦目は4-0になった時点で勝ったと思うやん! 勝ち越されてもしぶとく同点に追いついて、イケると思うやん! しかもロメロ怪我したやん!
ロメロを欠いて引き分けはよくやった方なのかな…。しかし相手も荻野を欠いていたからな…。

奈良県大芸術祭・奈良県障害者大芸術祭のオープニングフェスティバルにはじめて行ってきました。

なんとなんと…。
今年再結成したRin'が出演するのです!!!

東京某所で行われたシークレットライブで再結成が発表されて、復活ライブも赤坂とあって、関西の片田舎の住人に縁はなかろうと思っていたのですが…。

なにゆえ、奈良に!
しかも五條市とな!!
オープニングフェスティバルなのに奈良市ちゃうんかい!!!

今や奈良より五条のほうが近い我が家。
ワクワクしながら五条駅からシャトルバスに乗りました。



五条駅には来たことあれど、シダーアリーナははじめて。
大きくてきれいな体育館です。
せんとくんが迎えてくれました。



《EL SQUAD》の不思議なダンス、五條市中学校吹奏楽部の合同演奏、《わたぼうし》の心あたたまる歌声のあと、いよいよRin'の登場です。

Tomocaさんが赤、Manaさんが青、Chieさんが黒いドレス。
演奏は『時空』から始まりました。

尺八と琵琶の高速持ち替えも、筝の上を走るなめらかな手つきも、十七絃の力強い存在感も、

なんにも変わってない!

かっこよすぎ!!

そして『紫のゆかり、ふたたび』。会場いっぱい、高らかに響く尺八の音色。あっという間に時は11年前の宇治のライブに引き戻されました。

その後は奈良女子大書道部とのコラボコーナー。この部分だけは撮影OKとのことだったのですが、座席が遠くてちゃんと撮れない…。
まずはステージにひとり残ったChieさんの『天華』。優しくてあたたかくて、でもどこか切なくなるピチカート。
その後はManaさんとTomocaさんのデュエット『花吹雪』…のはずなのですが、ふたりは舞台に戻ってきません。Chieさんがさっと手を客席に振ると、左右から、しかもすぐ近くから音色だけは聞こえてきたのに、見つけられない。あれれれ?

すぐそこにいたーーー!
座席の真ん中あたりに置かれたイスで、二手に分かれて、弾いていました。
ちょうどふたりの真ん中だったのです。

あわわわ(゚Д゚;≡;゚Д゚)

それでさっき係員がコードを床に這わせていたのかー!
まったく気づかなかった…。
視線は右往左往。そうこうするうちに舞台では墨痕淋漓とした「文化の力で 奈良を元気に」との書が完成していました。

Tomocaさんが撥を尺八に持ち替えました。
『雅』――Rin'で一曲上げるならこれという、至高のRin'サウンド!
Tomocaさんは尺八を吹き鳴らしながら客席の間を進み、舞台へ。目の前を通り過ぎていくお姿もその音も眩しすぎてもう泣きそう。そしてこの曲はカリの仕草がやっぱり素敵。

そして最後を飾るのは、奈良を舞台にした曲のどちらかを演奏しますという予告どおり、『飛鳥』でした。最初は和楽器のイメージとは異なる曲調にあっけに取られていたような観客も、Chieさんのうながす手拍子につられて、Rin'の世界に取り込まれているように感じました。

夢のような40分間。

各アーティストは演奏後、舞台転換を兼ねたインタビューの時間が設けられていたのですが、Rin'も例外ではありませんでした。変わらない三人のお声が聞けて、これまた変わらないお美しい姿を拝めて、贅沢すぎるライブでした。

Rin'に出逢ったのは15年前。
あの頃とはいろいろ、いろいろ変わりました。
環境も、考え方も、見ている世界も、お肌もお肉も…。
でも、Rin'は変わらず戻ってきてくれました。
そして変わらず感動できる自分がいたことは、驚きでした。
ちゃんと、残ってた。
失ったと思っていたものは、ちゃんと自分の中に残ってた。

ありがとう、Rin'のお三方。
そしてRin’にオファーした大芸祭の実行委員会、グッジョブ!

夏の最後の最高の思い出になりました。






・籠の中の乙女:★★☆☆☆

誰もが思うことでしょうが、何ともいえない不快感を抱かせるところがハネケの作品に似ています。ただ、登場人物はみんな頭がおかしいですし、ストーリー展開は常軌を逸していますが、伏線貼りとその回収を数多く丁寧にしすぎて、小さくまとまりすぎましたね。そのぶんハネケほどの衝撃がなかったです。ラストも悪くはないんですが、球を置きにいった感じがします。

・十二人の死にたい子どもたち:★☆☆☆☆
 
途中一瞬だけこの映画は面白いかもと期待をしましたが、ほとんどの時間は3割ぐらいの集中力で観てました。ラストもこれだけはやめてくれよと思っていた終わり方でした。流行の俳優女優がたくさん出ていて、爽やかで健康的なストーリーの中高生向きサスペンス映画を観た僕が悪かったです。みんな明るくて元気でいいですね。誰も死を覚悟しているように見えないですし。

・天才スピヴェット:★★☆☆☆
 
ジュネ監督がアメリカが大嫌いなのと年いって丸くなったことだけがわかる、家族の再生がテーマのごく普通のストーリーの映画です。主人公の少年は弟が死んだのは自分のせいとか両親に愛されていないとかトラウマを抱えてますが、こいつは明らかに知的水準が相当高く理論的な思考をするはずなのに、そこらのガキと同レベルの情緒一辺倒な思考なのが違和感がありますね。

・バーニング(劇場版):★★★★☆
 
伏線だらけのかなり解釈が難しい映画で、ベンが女をビニールハウスに見立てているという僕の素直な解釈が合っているかどうかもわからないのですが、答えなんかどうでもいいですね。何とも言えない虚しさが胸に刺さる映画です。序盤でヒロインのヘミが「みかんがないことを忘れればいい」とか言っていましたが、これはよく考えると重要なセリフでしたね。

・クロニクル:★★★☆☆

設定はベタですが、ストーリー展開が思っていたのと違っていたのでまあまあ面白かったです。スクールカーストが低い奴は承認欲求を満たしてないから、変な力を持ったらロクなことしないということですね。こいつは家庭環境も良くないし、説得力があります。ただ、カメラ視点での描写は、アンドリューが陰キャということぐらいしか表現できないのでメリットがないですね。

・エスケイプ・フロム・トゥモロー:★☆☆☆☆
 
ディズニーランドが抱かせる健全な幻想と、リストラされ夢も希望もないおっさんの不健康な妄想の対決を延々と描きたかっただけですね。ランドのイメージと反する描写が延々と繰り広げられますが、とにかく退屈で面白くないです。これを観るならディズニーランドに行った方が楽しいでしょう。最後はディズニーが勝った感じで終わってますし、何も得るものがない映画です。

・アントマン:★★★☆☆

マーベル作品らしく出来のいい娯楽作品で、悪いところは特にありません。ただ明らかに続編を意識した作りで、色々詰め込みすぎた感がありますね。主人公の娘への愛情や家庭環境の複雑さを描き、博士とその家族の過去も描き、主人公と博士の娘の恋も描き、主人公と虫との友情も描きで、どうもスカッとしないです。純粋に楽しめたのは娘の部屋のアクションシーンだけです。

・君の膵臓をたべたい:★★★★☆

  

この映画はおっさんが観たら無条件で感動するでしょうね。ヒロインを演じる女優は演技力は全くありません。ただ、魅力的なんです。「バーニング」と同じ点数ですが、作品としての出来は比べるまでもないです。しかし、お互いに名前で呼び合わないし、好きだの愛してるだのも言い
ません。ラブストーリーなんですが、ラブストーリーではありません。それでいいんです。

・ヒドゥン・フェイス:★★★★☆
 
まずアイデアがいいですし、ストーリー展開に強引さもなく、ラストもいい感じです。時系列が2段階になっていて、前半は伏線、後半は種明かしとスパッと分かれた構成もいいです。閉じ込められているベレンの独り言が笑えるように、登場人物は善人は1人もいませんが、みんな人間臭くて魅力的です。観て得るものはないんですが、娯楽作品としては非常に出来がいいです。

・ファイナル・ガールズ 惨劇のシナリオ:★★★☆☆

ホラー映画のお約束の展開にならないように主人公達が悪戦苦闘するという設定は面白かったです。この映画は乳も出さないし、スプラッター描写もほぼないんですが、そこもあえてそうしたと好意的に解釈しています。ただ、死んだ女優の母が映画の世界にいるという設定は活かせてないですね。「母にまた会えて感動!」「娘のために犠牲になるぞ!」で終わっちゃってます。
8/21・22 vsH ○●

4連勝→4連敗→5連勝とな!
なんだか…なんだかこれって…。
ミッションオクトーバー的なヤツ…!?
毎年毎年映るたびに虚しくなっていたあのバックネット下の看板が、やっと今年は現実味を帯びてくるヤツ!!??
いや、季節はまだオーガスト。過度な期待はするまい…実際まだ最下位なわけだし…。
それでもソフトバンク相手に逆転勝ち、それも松田遼馬・高橋純平おまけに岩崎まで打って圧勝なんて、今までとは違う一面を見せられて、期待しないわけにはいかない!
…と思わせておいて、やっぱり和田を打てないオリックス。いつになったら打てるようになるんだい。私が試合を見始めた頃からずーーーっと苦手なんですが。メンバーそっくり入れ替わっているはずなのですが。いくら今年の和田は好調といっても、いいかげん攻略してくれませんかね…。


8/23~25 vsF ○●●

やっぱりオクトーバーのミッションはなさそうだ。
…と思わざるをえない、最下位脱出目前でのカード負け越し。
難敵有原、好調打線の一角だった安達がお休みとあって攻撃の糸口を探すことすら難しいとはいえ、7回で2安打はなかろう…。
さらに(オリックスだけ)難敵の金子相手に初回の3安打1暴投0得点の時点でいやな予感がしたとはいえ、センターゴロとやらで大ピンチが2失点で済んだ直後に満塁で併殺はなかろう…。
しかし山岡の勝ち運は神がかり的です。これもムエンゴに泣いた2年間を耐えたご褒美ですね。勝ちを決定づける吉田正のホームランも芸術的でした!
その時には、夏の陣のブラックユニフォームに威圧感を見出だしていたのに…。西武の炎獅子ユニみたいになってくれると思っていたのに…。CSで特別に着用するところまで夢想していたのに…。なんと短絡的な自分…。

T-岡田がこのオフにプエルトリコへ派遣されるという記事が出ました。鈴木優・漆原という期待の若手投手と一緒に…。
30歳を超えたベテランが行く場所ではないはずです。球団の意思なのか本人のたっての希望なのかわかりませんが、少なくともTにはまだオリックスに居場所があるということです。
かつては球団の顔だったTですが、イベントポスターの写真ではその位置が真ん中から端になり、ついにはその姿もなくなってしまいました。それでも、ファンは待っているのです。Tが堂々とポスターのセンターに戻ってくる時を。あのチャンステーマが聴ける日を。その弾道が美しい弧を描いて外野席に届く瞬間を。これが最後のチャンスかもしれません。もう裏切るんでないぞ!









カレンダー
02 2026/03 04
S M T W T F S
1 2 3 5 6 7
9 10 11 12 13
15 16 17 18 19 21
23 24 25 26 27
29 30 31
プロフィール
HN:
さや
性別:
女性
自己紹介:
プロ野球&連ドラ視聴の日々さまざま。
ブログ内検索
Copyright ©  -- 続・風花の庭 --  All Rights Reserved
Designed by CriCri Material by 妙の宴
powered by NINJA TOOLS / 忍者ブログ / [PR]