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続・風花の庭

朝がほの凋まぬほどに降り晴れて雨より後の秋のあつさは(上田秋成)

ドラマ寸評(2020年・秋③)

  posted by さや at 17:00:00 │EDIT
『DIVER-特殊潜入班-』
全5回のため駆け足展開は仕方ないにしても、それ以外にももの足りない部分が多く、モッタイナイ感が大きく残りました。
放送回数が多ければ登場人物それぞれを掘り下げるエピソードがあったり、軋轢を経て絆が深まったりしてD班に感情移入できるようになったかもしれませんし、阿久津と黒沢の過去ももっと丁寧に描いてくれれば、ラストの佐根村の秘密が明らかになるにつれ気分も盛り上がったかもしれません。
ただ、大半は福士蒼汰の演技力の乏しさにあるような気が…。
D班始め兵庫県警の面々も個性あふれていてワクワクしたのに、メインの福士蒼汰&野村周平がどうも魅力に欠けていました。
つくづくモッタイナイなあ、と感じる作品でした。

『SUITS2』
前シリーズは甲斐と鈴木の名コンビが難題を解決していく爽快感があったのですが、今回は上杉vs幸村&甲斐の構図が強すぎて、鈴木の存在感が薄く、あまり入り込めませんでした。
その上杉も、物語の鍵となるヒール役ながら、あまり魅力的とは思えませんでした。
「幸村たちと上杉の確執って前作で明かされていたっけ…? いや、なかったはず。奥さんの葬儀でまで敵意を隠さないくらいなのだから、よっぽどのことがあったのだろう。それにしても引っ張るなあ…」
と、初回からその秘密に期待していたのですが、
「引っ張った割には、不倫とか横領とか、思っていたよりショボかったなあ…。追い出されてからも小物キャラ全開だし、吉田鋼太郎のうさんくさい雰囲気が活かされていないなあ…」
という感想でした。
鈴木と真琴の恋バナもあくまでサイドストーリーの位置づけで、最後は秘密を告白して落ち着くところに落ち着きましたが、唐突に登場してきた人妻とのアバンチュールはちょっと受け入れ難かったです。
途中参加の藤嶋はミスマッチだったかな。キャストが皆長身痩躯の美男美女で、欧米のような台詞回しも違和感なく表現されていたのですが、小柄で純日本人的顔立ちの上白石萌音はひとり悪目立ちしていたように思います。ただでさえ童顔で新米とはいえ検事から転職した弁護士には見えませんでした。
しかしすっかり陰が薄かった鈴木。ちょいちょい幸村が甲斐に無資格弁護士を抱えていることを愚痴るくらいで、もはやどうでも良くなっているような。Season3ではこの爆弾が問題になってくるのでしょうか。










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今週のプロ野球

  posted by さや at 15:00:00 │EDIT
10/13~15 vsH ●●●

「残り20試合になったら本気出す」by工藤監督
…の言葉どおり、いっこも勝たせてくれませんでした。ハイ。
先発は皆好投したのに、打線がまったく機能してくれず。やっと山本-千賀でなくなったと思ったら、笠谷を(予想どおり)まったく打てず、千賀も(案の定)まったく打てず、石川にも(やっぱり)勝ち星を与え。
敗因は中継ぎ陣の差にもあります。ピンチで出てきた荒西が一球で先制点を与えるわ、代わった山田がランナーを全員還すわ、翌日出てきた比嘉は代打長谷川にグラスラくらうわ。もちろんこちらは相手の勝ちパターンですらない継投にまったく手も足も出ず、2戦目までは完封負け。
もちろん知ってはいましたが、ソフトバンクの投手陣は強すぎです。そして、他のチームならヒットになりそうな当たりもことごとく内野ゴロにされます。さらに、相手先発を引きずり下ろすため打てずとも粘って球数を稼ぎます。
すなわち、首位と最下位であること以上に、総合的なチーム力がまったく違うのです。
結局今年はソフトバンク相手に5勝しかできませんでした(17敗2分)。このままでは差が広がっていく一方です。真似しろといっても容易にできるわけありませんが、常勝軍団に見習うべき点は多いのではないでしょうか。


10/16~18 vsL ●○●

今シーズンの西武戦勝ち越しは決めたものの、チームとしては今週1つしか勝てなかったという非常に良くない状態。
乱調の今井相手に塁上賑わすも得点できないという見慣れた展開に、さすがの山岡も粘れませんでした。翌日の台湾デーは台湾出身の張奕の好投と大下の初打席以来のホームランで気持ちいい勝利。きちんと若月に言及した中嶋監督代行はいい上司だなあと感じます。このまま今季対西武最終戦も連勝で…といきたいところでしたが、うまくはいかず、宮城に黒星をつけるという悲しい結果に…。
きれいに打たれたわけではないのに、なんだか不運なヒットが続いて気づけば3点も取られていました。前回のようにせめて負けは消してくれという願いもあえなく届かず。9回のチャンスで代打ジョーンズは犠飛くらい打ってほしかったですねー。
宮城のプロ初勝利は今季中に見られるのでしょうか…。






ドラマ寸評(2020年・秋②)

  posted by さや at 15:00:00 │EDIT
『エール』(承前)
古山裕一の人生を描くにあたり、モデルである古関裕而の音楽にとっても大きなターニングポイントとなった太平洋戦争は避けては通れません。しかし朝ドラという枠で、内地ではなく戦場、しかももっとも悲惨といわれるインパール作戦の現場で、どのように戦争を表現するのか。生々しくてはいけない、しかしぼやかすわけにはいかない。予告で流れていた「僕は音楽が憎い」。あれほど音楽を愛していた裕一が、なぜそんな言葉を虚無の表情でつぶやくに至ったのか、しっかりと伝えなければ意味がありません。
音楽が戦意高揚の道具として消費された時代。裕一は疑念を振り払うかのようにあえてその消費の渦に飛び込んでいきます。時代も自分も誤ってはいないのだという証明への欲求は、彼を戦場へ向かわせました。そこで目にしたものは、自分が正しいとか間違っているとかいった瑣末な迷いなどたやすく凌駕する現実でした。
ともに音楽を奏でていた者が、さっきまで笑顔で話していた相手が、次の瞬間には息絶えている。見知らぬ誰かに銃を向け、見知らぬ誰かの命を奪い、見知らぬ誰かに奪われる。
そんな地獄のような場所へ、彼らは自分の音楽によって駆り立てられたのだと。
生きて帰国したことを喜ぶ家族とは離れ、孤独の中で日々を送る裕一。せめて日本が戦争に勝利すれば、彼は救われ、恩師たちの死も報われたことでしょう。
そのわずかな望みも、玉音放送によって砕かれました。
登場人物たちは、敗戦をさまざまに受け止めました。
病床で「良かった」と嬉し泣きするまさ。
空襲で焼け落ちた自宅の上で、復活の讃美歌を歌う光子。
いちばん大事なものに気づいた五郎。
そして、何もかも失った裕一。
舞台は一転、占領後のラジオ制作現場に移ります。戦災孤児のラジオドラマに熱意を見せる劇作家が登場し、「NHKですよ。嘘はつきません」というユニークなセリフも飛び出して、暗く閉ざされた気持ちが少し救われたように感じました。
音楽が罪になることなんて、絶対にあってはならない。
音楽はいつだって、闇を照らす光であり、明日への希望であり、苦しみや悲しみからの救済であったのです。
焼け野原に響いた光子の讃美歌は、きっとそのメッセージなのだと思いました。
『あまちゃん』で最後の最後に披露した鈴鹿ひろみの歌声も、被災地に捧げる鎮魂と癒しのエールでした。光子の歌は薬師丸ひろ子の発案だそうですが、戦争編を締めくくるにふさわしい素晴らしいシーンとなりました。
それとは対照的に、戦争によって心を破壊されてしまった裕一。「音楽が憎い」とつぶやく窪田正孝の何の感情もない横顔には胸を突かれました。また裕一の笑顔を見たい。目を輝かせて楽譜に向かう裕一を見たい。それを取り戻してくれるのはつねにそばに寄り添う音、そしてあの劇作家でしょう。まだまだ名曲を生み出していく裕一と音の人生はこれからが本番。音楽が、光が、希望があふれる展開になるであろう戦後編に期待します。









今週のプロ野球

  posted by さや at 22:00:04 │EDIT
10/6~8 vsM ○●☂

やったー! はじめてロッテに負け越さなかったよ(笑)
山本はベストピッチングでした! 月間MVPが初受賞だったとは意外でしたが、不調の時期を乗り越えてパワーアップした感があります。
勢いよく連勝と行きたかったところですが、また中嶋監督代行にバッテリー批判されることになるホームランを初回からくらって意気消沈。監督代行が配球に言及する時の捕手がいつも若月なのは偶然なのか…。10安打1点といういつものロッテ戦(負)のパターンに陥った打線もたいがいですが。
それにしても、優勝争いのさなか選手の入れ替えを余儀なくされたロッテは、不運としかいいようがありません。思い当たる節がなくても、いつどうなってしまうかわからないのがこの今のコロナ禍社会。この苦境を乗り越えて、最後までパ・リーグを盛り上げてくれることを願います。


10/9~11 vsF ○●○

田嶋は途中までは完璧な内容でしたが、球数と被弾が多くなってしまうのは来季への課題でしょうか。ブルペンにいると心強い比嘉が悪い流れを断ち切ってくれたからか、T(!)のダメ押し(!!)2ランが飛び出しました。ちょっと、いやかなりビックリ。しかしそれが翌日につながらないのが残念なところ。有原に手も足も出ず、まったく見どころのない試合でした(実際ほとんど観ていない)。
3戦目の先発は、古巣相手に11球団目の先発勝ち星を狙う増井。安達の先制打に始まり、佐野・吉田正・杉本のタイムリーでリードを広げ、余裕をかましていたら、6回に落とし穴が。回またぎも辞さぬ必死の継投策が実り、なんとか勝利をものにしました。ひさびさのカード勝ち越しにも監督代行の表情は冴えず、ここ最近心なしかやつれたような…。吉田正の盗塁失敗やら、チャンスで松井雅代打なしやら、謎多い中嶋采配ですが、やはりこのチームを率いることの疲労度は想像を遥か超える質量のようです。



ドラマ寸評(2020年・秋①)

  posted by さや at 15:45:34 │EDIT
『おカネの切れ目が恋のはじまり』
次々と衝撃的なニュースが続き、心はざわめいていたけれど、それでもドラマ視聴は癒しの時間。
あえて思いを差し挟むことなく、物語に入り込むことができました。
節約家女子と浪費家のボンボン。最悪の出逢いから距離を縮めていく展開はいかにも漫画的ですが、演技派のふたりのおかげで違和感なく観られました。
地味女子になりきった松岡茉優の清貧ぶりには共感できましたが、ボンボンキャラはもう少し若手でも良かったのでは(それこそ北村匠海でも)と思います。原作でも33歳設定なのでしょうか。30超えであの浪費ぶり、母親の激甘ぶりはさすがに痛かった…それが物語のキモだったのかもしれませんが。ただ、それを嫌味なく演じられるのはさすが三浦春馬と思いました。
先週ラストの突然のキスで、ここから物語が盛り上がるはずだった第4話冒頭。
慶太は、突然姿を消しました。
現実に引き戻された気がしました。ああそうだ、きっと慶太はもう出てこないんだ。
慶太のいない家から、みずからの過去にけじめをつけるため旅に出た玲子。
おともは慶太のペットロボット猿彦。慶太のかわりに玲子に寄り添い、会話し、会いたかった人のもとへ導きました。
慶太の出てこない物語の中で、玲子が、板垣が、富彦が、菜々子が、慶太のことを語りました。
板垣が言うように、慶太はひょっこり帰ってくるだろう。それなのにもう二度と帰ってこない三浦春馬のことを、どうしても考えてしまいました。
「会いたい」という玲子の言葉が、どこか悲痛に聞こえたのは、気のせいだったでしょうか。
壁にかけられた、現実にはもう着る人のいないジャケットに触れるキムラ緑子の声が少し涙ぐんでいたのは、気のせいだったのでしょうか。
ラストシーン。玄関の扉を開けて、玲子の前に現れた誰か。
玲子が微笑みを見せた相手。
「ただいま」と言ってくれるのを期待していました。あの声で。あの笑顔で。
しかしそれがなかったからこそ、ようやくこれが彼の「遺作」だったのだと受け入れられた気もします。松岡茉優の悲しそうな、うれしそうな、淋しそうなあのラストの微笑みが、戻ってきたかもしれない慶太を演じた三浦春馬が戻ってこないという事実を、その感情のすべてを代わって受け止めてくれた気もするのです。
この作品をお蔵入りにすることなく、代役を立てることもなく、脚本を変更して全4話として作り上げた制作陣の、三浦春馬の最後の姿を伝える覚悟を感じた最終回でした。









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